冬の白河でのんびり（後編）市内名所巡り

2019/01/12 - 2019/01/13

冬の東北といえば、極寒、豪雪、といったイメージを持ってしまいますが、この日は好天に恵まれ、東北の南端ということもあってか、少々拍子抜けしてしまうぐらいの、散歩日和の穏やかな気候でした。というわけで、白河市内の主な名所を、のんびりと歩いてきました。

エリア 白河(福島)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 3.0
• グルメ: 4.5
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 高速・路線バス 新幹線 JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

新白河駅からＪＲバスに乗り、市内の最も大規模な観光名所、「南湖公園」の最寄りのバス停に到着しました。バス停から木々の間の小道を抜けて湖岸へと向かいます。あわよくば雪景色が見られたら…、などと思っていたのですが、雪は全くありませんでした。

南湖公園 公園・植物園

いや、雪が無い、どころの話ではありませんでした。なんと、水が無い…！　南湖は水抜きの真っ最中で、そこに湖は無く、ただ広大な空き地があるだけでした。オフシーズンの観光では、往々にしてこういう事も起こってしまうわけですが、せめて観光サイトなどではもうちょっと告知などしておいてほしかったものですが…。

南湖公園 公園・植物園

遠くには雪化粧した山並みが見え、もし水があればとても雄大で美しい風景だっただろうということは容易に想像できます。

南湖公園 公園・植物園

湖岸には、立派な松の木が多く見られます。

南湖公園 公園・植物園

南湖公園は、日本史の教科書にも出てくる松平定信によって作られました。何気なく「公園」と呼んでいますが、それまでは敷地の所有者が楽しむためのものであった「庭園」というものを、初めて広く公衆が楽しめることを目的として作ったものであり、実はこの南湖公園こそが、日本最古の「公園」であるといわれています。

南湖公園 公園・植物園

まあ、せっかくの立派な公園も、やっぱり水が無いと今一つなので、南湖公園に隣接する、いわゆる「庭園」の方、「翠楽苑」に、入場料を払って入ってみました。さすがにこちらの池には水があります。中途半端に凍ってはいますが…。

翠楽苑 公園・植物園

細部まで緻密に計算し尽されて作られた庭園内は、外側の南湖公園とはまた違った趣があります。

翠楽苑 公園・植物園

庭園内は、通路、水路、植物が複雑に絡み合うように配置され、見る角度によって色々な景色を楽しめるようになっています。

翠楽苑 公園・植物園

良い天気なので、水面に日光が反射して、眩しく輝いています。

翠楽苑 公園・植物園

雪はありませんが、雪吊りをされた木々の姿が、冬らしさを感じさせます。

翠楽苑 公園・植物園

この季節、花を楽しむことはできませんが、辛うじて１本だけ、花の咲いている木がありました。

翠楽苑 公園・植物園

水路の起点部分、冬であることを忘れて手を突っ込んでみたい衝動に駆られるぐらい、滔々と気持ち良さげに水が湧き出しています。

翠楽苑 公園・植物園

他に入場客もおらず、気の済むまで何周も好きなように歩き回ることが出来ました。

翠楽苑 公園・植物園

翠楽苑の隣にある南湖神社で、少し遅めの初詣です。小さな神社ですが、こちらにはちらほらと参拝客の姿もありました。

南湖神社 寺・神社・教会

特に急ぎのスケジュールでもないので、このまま南湖の周りを１周してみます。水が僅かに残っている部分もあるので、見る角度によっては湖っぽい風景に見えなくもないです。

南湖公園 公園・植物園

湖を一周した後、昼食に白河ラーメンを食べるべく、公園の近くに並んでいるラーメン店のうちの一軒、「火風鼎」を訪れました。市内に数多く存在する白河ラーメンの店の中でもかなりの有名店なので、開店１０分前に着きましたが、すでに２０人近い行列ができていました。

火風鼎 グルメ・レストラン

注文したネギチャーシュー麺です。この店の最大の特徴である炙りチャーシューは、見た目からはあまり分かりませんが、口に入れた瞬間に香ばしい風味が広がります。脂分は少なく身が締まっていて、「チャーシューは脂っこくて苦手」という人にこそお薦めしたい味です。スープは、まろやかな醤油味の中に、ラー油のピリ辛風味が効いているのが特徴的でした。

火風鼎 グルメ・レストラン

ラーメンを食べ終えて、市内循環バスで白河駅にやって来ました。新白河駅とは対照的に、小さくてレトロな感じの駅舎です。

白河駅 駅

線路下の通路をくぐって、駅舎とは反対側にある、白河小峰城へ向かいます。

通路を抜けると、小峰城の美しい姿が見えてきます。

小峰城 名所・史跡

階段を上り、城内を目指します。

小峰城 名所・史跡

色々な角度から、均整の取れた美しい城の姿を楽しめます。

小峰城 名所・史跡

建物内も無料で見学できます。建物は復元されたものですが、築城当時の資料に基づき、元の姿が忠実に再現されています。考えてみれば、現物が残っている建物であっても、完成当初の姿というのはもう絶対に見ることができないものなので、こうして復元された建物というのも、そんな完成当初の姿を想像することのできる、価値ある資料だと思います。

小峰城 名所・史跡

そもそも城というのは戦のために作られたものなので、こうした実戦向けの仕掛けなども再現されています。

小峰城 名所・史跡

城の窓も、実戦向けの格子窓になっているので、上まで登ってもあまり景色は見えません。格子の隙間からカメラを覗かせると、何とか眺望を写真に収めることはできました。

小峰城 名所・史跡

敷地内には、こちらも美しい建物の資料館がありましたが、現在休館中…。まあこれもオフシーズンなので仕方がありません。

小峰城歴史館 名所・史跡

帰りは白河駅から新白河駅まで電車に乗って、新白河駅から新幹線、という予定ですが、電車が来るまで少し時間があったので、少し駅の近くを歩いてみました。町の中には所々に、昔ながらの蔵などが点在しています。

こちらの「白河ハリストス正教会」は、洋風建築ではありますが、こちらも歴史ある貴重な建物です。

白河ハリストス正教会 寺・神社・教会

金融機関の建物も、ちょっとレトロな雰囲気になっています。

さて、そろそろ帰りの時間です。オフシーズンならではの予想外の出来事もありましたが、天候にも恵まれ、ちょっとイメージしていたのとは違いましたが、ゆったりとリラックスした時間を過ごすことができました。