2019/01/06 - 2019/01/06
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RJ西日本さん
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正月明け最初の週末は旅行する人も少ないのかLCCが安かったので、台湾でかねてから行きたかった台中近辺の鉄道遺産を見つつ、台湾飯をさんざん楽しむ旅にふらっと出かけることにしました。
まえ→https://4travel.jp/travelogue/11441451
かつてから行ってみたいと思いながらも公共交通機関がないことからためらっていた勝興車站、龍騰断橋。案ずるよりなんとか、最寄りの三義駅前にいたタクシーで、良い運転手さんと親切な現地の人達に助けられ思ったよりずっと快適に楽しめました。勝興車站ではまるで現役のような廃駅という珍しいものを体験、龍騰断橋では世界遺産レベルといえる明治時代の廃橋にため息。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 鉄道 タクシー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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台中から區間車で50分弱、ちょうど途中の后里なんかで花博をやっていましたが、花より鉄道、スルーして三義までやってきました。
ここから台鉄旧「山線」、すなわち今の台鉄西部幹線の「山線」の廃線跡の遺産、勝興車站と龍騰断橋へ行きます。
『地球の歩き方』によると、ここでタクシーをチャーターして1000元~、と書いてあるけれど、うまくいくでしょうか。交渉するとしたら、800元ぐらいからスタートなのかなあ、休日やし最悪1200元ぐらいで落ち着けばええなあ、とか考えていました。三義駅 駅
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休日だからなのか普段からなのかよくわかりませんが、田舎駅ながら駅前には3台ほどタクシーが止まっていてまずは一安心。
勇気を出して駅舎に一番近いタクシーを覗き込むと写真右下のタクシーの運転手さんがプップッとクラクションを鳴らして呼んできました。順番があるのか、観光客専門なのかよくわかりませんが。そのタクシー、台湾を紹介するサイトでよく「安心できるタクシー会社」として挙げられている会社のひとつ、「大都會」。これはよさそうやん。こんな田舎に「大都会」って面白いですけどね。
窓を開けた運転手さんに「三義→勝興車站→龍騰断橋→三義」と書いたメモをみせると、はいはい、という感じで、→のところにそれぞれ「200 300 300」そして一番下に「800」と書いて渡してくれました。なるほど合計800元(≒2800円)。『地球の歩き方』の1000元~というのが頭にあったので、予想外の安さにそのまま「OK」。交渉したら安くなったかもですが、ぼったくりではないし、運転手さんに機嫌よく運転してほしかったですしね。あと「交渉制のタクシーは値段を紙に書いてもらえ」という掟も自動的にクリアしたので、安心して乗り込みます。三義駅 駅
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タクシーが走り出すと、運転手さんなにやら中国語で話しかけてくる。「日本」(リーベン)だけは聞き取れたので、「うん、日本日本」といってあとは首をかしげていたら、手慣れたもんで、スマホの翻訳アプリの音声入力機能を使ってくれました。「????(←スマホが聞き取りそこねたらしく意味不明な言葉)終わったら電話しなければいけません」。そして、電話番号の入った名刺をくれました。なるほど、観光が終わったら電話で呼び出さんといかんのだな。できるかなあ。
どうやって電話で伝えようかいろいろ考えているうちに、勝興車站に到着。ここで「りゃんばい」と言われてまず200元を支払います。あ、まとめて払うんやないんや。まあ、そのほうがお互い安心ですわな。そのままタクシーはどっかに行ってしまいました。勝興駅(勝興車站) 駅
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まあ、まずは勝興車站を楽しみましょう。このかわいらしい、といえなくもない、独特な人形が迎えてくれます。
勝興駅(勝興車站) 駅
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なんと1912年にできた駅舎だとかなんとか(信号所としての開業?は1907年)。ぱっと見ただけでもこじんまりして十分かわいらしい駅舎ですが、現場にあった解説によると、屋根のあたりの構造が面白いとか。
勝興駅(勝興車站) 駅
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たぶん、オシャレだけでなく湿気対策もあるみたいなことを書いてあったと思います。
勝興駅(勝興車站) 駅
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反対側から。
勝興駅(勝興車站) 駅
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中は台湾によくある古い駅舎。
勝興駅(勝興車站) 駅
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しかし、廃線が1998年とあって、当時の時刻表や料金表はあんまり古さを感じません。
勝興駅(勝興車站) 駅
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これはちょっと古そうですな。
勝興駅(勝興車站) 駅
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線路側。やはり、まだまだ現役感があります。
勝興駅(勝興車站) 駅
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いい感じですね。
勝興駅(勝興車站) 駅
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駅舎の横にはおしゃれなトートなんかを売っているちょっとしたお店があります。
勝興駅(勝興車站) 駅
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これは現役のときからあったのでしょうか。
勝興駅(勝興車站) 駅
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海抜402.326メートルは当時の台鉄で最高峰だそうで。たしかに、このあたりは台中市内より気温が低い感じがします。
あとで調べてみると、日本で一番標高の高い駅は1345.67メートル。なんや台湾の鉄道は平坦やなあ、と思っていたら、阿里山森林鉄路には2451メートルにある駅があるとか。あくまで、台鉄の路線で最高峰、ってことなんですね。勝興駅(勝興車站) 駅
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「最高峰」にこの南国っぽい木があるのが面白い。
勝興駅(勝興車站) 駅
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ホームも現役時代の雰囲気をそのまま残している。
……というか。勝興駅(勝興車站) 駅
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線路上に廃線跡とは思えないぐらい賑やかにならんでいるこれはなんや??
勝興駅(勝興車站) 駅
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謎の列車。
昔はこの旧線に蒸気機関車が走っていたが今は走っておらず、復活が待たれるみたいなことを『地球の歩き方』に書いてあったけれど、こんなんがあるって情報はなかったぞ??勝興駅(勝興車站) 駅
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なんと、軌道自転車じゃないか。
日本でもいくつかの廃線跡で存在すると聞いていますが。勝興駅(勝興車站) 駅
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どうやら、人力だけではなく電力も使っているようです。
時間になったら係員の合図にしたがって順次出発していきます。勝興駅(勝興車站) 駅
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うわー、廃隧道にどんどん入っていく、めっちゃ楽しそうやん!うらやましい!
勝興駅(勝興車站) 駅
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この舊山線鐵道自行車(http://www.oml-railbike.com/index.php)のことは事前にまったく情報を得ていませんでした。著名な旧線跡(龍騰断橋含む)を90分でめぐる超楽しそうな路線です。みんな家族連れでしたが、たぶん電動で体力はそういらないはずなのでおっさん一人でもいけると思うのですが、すでにタクシーを利用しているし、あきらめました。
勝興駅(勝興車站) 駅
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時刻表。調べたところ30日前からネットでも予約できるようで、現地では1時間前から購入できるようです。
勝興駅(勝興車站) 駅
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ただ、このゾーンで中国語オンリーのビデオ解説があるようなので、いつかは台湾人の知り合いつかまえて一緒に行ってみたいものです。
勝興駅(勝興車站) 駅
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この隧道、1904年に開通で、台湾の発展に尽くした後藤新平伯の文字がわずかに残っているとのこと。今はあまり近づけず、見ることは困難ですが。
勝興駅(勝興車站) 駅
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給水塔がありました。
勝興駅(勝興車站) 駅
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現役時代の「渡るな」の警告の前に、勝興車站の歴史を記した展示があります(ほとんど中国語)。もともとは1907年の信号所からはじまったようですね。
勝興駅(勝興車站) 駅
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歴史を感じる駅名標。
勝興駅(勝興車站) 駅
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しかし、個人的にはこのギリギリ現役を感じさせる駅名標のほうが好みです。
勝興駅(勝興車站) 駅
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ホームの一番先、ここから先は現役時代であれば進入禁止、しかし今や列車が来ることはありません。
合法的にルール違反(?)ができます。勝興駅(勝興車站) 駅
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まあしかし現役感がすごいです。
勝興駅(勝興車站) 駅
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この先もまだまだ現役な感じの路線が続いていくようにみえます。
勝興駅(勝興車站) 駅
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端の方の線路は草むしていますが。
勝興駅(勝興車站) 駅
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廃駅なのに、現役風。この不思議な感じはなかなか味わえません。
廃止は20年前ですが、その後蒸気機関車が走っていたり、今でも軌道自転車が走っていたり、そういう特殊事情の結果ですかね。
駅自体も、山中のいい雰囲気を出しています。こちら側からトンネル方面へは、かなりの急坂です。蒸気機関車のころはすんごい煙出しながら登っていたのではないでしょうか。勝興駅(勝興車站) 駅
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あ、猫が来た。
勝興駅(勝興車站) 駅
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廃線跡に、ニャン(世界ネコ歩きのナレーション風)。
勝興駅(勝興車站) 駅
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イチオシ
彼(彼女?)が生まれてから、めったに列車が走ったことはないのでしょう。安心して歩いています。
勝興駅(勝興車站) 駅
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路線の上の方には老街があります。
勝興老街 旧市街・古い町並み
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上方の道からみた駅ホーム。
勝興駅(勝興車站) 駅
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向かい側に駅舎っぽくみえるのはトイレです。
勝興駅(勝興車站) 駅
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駅の周辺には客家料理を出す店などがありますが、さっき朝飯(魯肉飯)を食ったばかりですし、利用しませんでした。
勝興老街 旧市街・古い町並み
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見学が終わったので電話でさきほどのタクシーを呼び出さなければなりません。現地simに無料通話分がいくらかついているので、スマホで電話じたいはできます(ルーターとかだと困ってしまったでしょう)。しかし、英語もどうやら無理ななか、どうすればさっきの運転手さんに認識してもらえるかな。
最悪「我是日本人」で呼び出せるかなとも思ったのですが、たまたま駅前に制服着た誘導員のおじさんふたり(たぶん英語は無理)がいたので、さっきもらった運転手さんの名刺をみせて、「ここへ電話してー」の身振り手振り。幸い意が伝わって、呼び出してくれました。でしばし待っていると先ほどのタクシーが無事やってきて、無事拾ってくれました。誘導員さん、ありがとー。勝興駅(勝興車站) 駅
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15分ぐらい乗っていたでしょうか、龍騰断橋あたりの公園になっているところで下車。300元を支払って、スマホ耳に当てて「アゲイン?」と聞くとうなずかれる。
龍騰断橋 建造物
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この一体が公園として整備されており、観光バスも数台やってきていました。
龍騰断橋 建造物
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ほう、こんな時季(1月)にあじさいが咲くのか。
龍騰断橋 建造物
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なにやら「断橋」をイメージした新しい建物も建設中。ちょっとした故事館にするのか、土産物屋にするのか。
龍騰断橋 建造物
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メインディッシュである有名なレンガの「断橋」(旧旧線)はあとに回して、ここも現役さながら(ある種現役ですが)の旧線のほうを歩いてみます。
龍騰断橋 建造物
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旧線の橋にたどり着きました。
龍騰断橋 建造物
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しつこいですが現役さながら、単線ですが立派な橋です。
龍騰断橋 建造物
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新旧(正しくは旧旧旧)橋の位置関係です。左の方にメインディッシュが見えています。
龍騰断橋 建造物
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下の方に降りてくると汽笛のような音が一声、タクシーに乗っている間に追い越したとみえる先ほどの軌道自転車がやってきました。
龍騰断橋 建造物
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橋を渡る軌道自転車を横目に、そしてメインディッシュの北側の「断橋」を後回しに、現地にあった地図に従い南側にもあるという「断橋」に行ってみます。
龍騰断橋 建造物
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このかわいらしい橋をわたって景山渓の対岸へ。
龍騰断橋 建造物
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このちょっとした川が鉄道遺産を生んだんだなあ。
龍騰断橋 建造物
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おー、いいなあ、楽しそう。
龍騰断橋 建造物
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こちら旧線の橋も、実に立派なものです。現役時代に列車が走っているところを見てみたかったなあ。
龍騰断橋 建造物
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橋を渡って石段を登っていった先にあらわれた、南側の「断橋」。
衝撃。もはや遺跡やん。龍騰断橋 建造物
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あとで行く、きれいに整備されて青空のもと立っている北側の「断橋」より、個人的にはこっちのほうが好き。かっこよすぎる。
龍騰断橋 建造物
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在りし日のアーチの跡も北側のより想像しやすい。
龍騰断橋 建造物
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情報によると1907年にできたこちらの旧旧線の橋(魚籐坪橋というそうですが)、1935年の地震で早々に使えなくなって旧線に架替え(旧線も結構古いのですな)、1999年の地震でさらに一部が崩壊したとのこと。
龍騰断橋 建造物
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80年以上放置されているわけですな。そら木もはえますわ。
龍騰断橋 建造物
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そら木もはえますが、ここはちょっとえぐいな。寄生されてるみたい。
龍騰断橋 建造物
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災害で落ちた部分がそのままほったらかされて草むしているところもグッド。
龍騰断橋 建造物
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イチオシ
橋が断絶しているから、「断橋」か。
龍騰断橋 建造物
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台湾はユネスコに入れてもらえないのでここも世界遺産ではないですが、十分それに該当する、素晴らしい産業遺産。最低限の維持しかしていないのもいいですね。
龍騰断橋 建造物
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南側の「断橋」から少し登ると旧線が続いていますが、スルーで。
龍騰断橋 建造物
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旧旧線あととおぼしき路盤も一応整えられていますが、この先は特になにもありません。在りし日の雰囲気を想像するだけ。
龍騰断橋 建造物
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この先、金属製のトラス橋(よく知らんけど)がかかっていたそうです。
龍騰断橋 建造物
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対岸に北側の「断橋」がみえます。なるほど川じたいはたいしたことなかったけれど、渓谷としてはなかなかの高低差があったのな。
龍騰断橋 建造物
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メインディッシュの北側に戻ってきました。まあ、南側も思っていた以上にメインディッシュでしたが。
走り屋カローラ、給油口のところにどこかの国の人が怒りそうな絵柄が。龍騰断橋 建造物
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こちら解説。
龍騰断橋 建造物
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うむ、こちら側はこざっぱりしている。廃墟感はやや少ないけれど、全体像がわかりやすくていい。
龍騰断橋 建造物
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南側と比べて甲乙つけがたいけど、まあ一般的にはこっちのほうがきれいで好きな人が多いでしょうな。
龍騰断橋 建造物
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このアーチの向こう側に列車が走っていた当時の風景、素晴らしかったろうな。
龍騰断橋 建造物
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以下、写真を何枚か。
天気があんまりやったなあ。龍騰断橋 建造物
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龍騰断橋 建造物
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龍騰断橋 建造物
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龍騰断橋 建造物
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龍騰断橋 建造物
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公園の奥の方に登っていく石段があります。
龍騰断橋 建造物
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かつて橋がかかっていた高さまで登って、当時をイメージすることができます。
明治ってこと考えると、当時のひと、すごい仕事をしたものです。龍騰断橋 建造物
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1時間程度おって大満足、そろそろ戻りましょう。
またタクシーの呼び出し電話をしなければなりませんが、さっきの誘導員さんみたいなひとがいなかったので、次善の策として、英語のできそうな「若い」「地元っぽくない」人を探しました。ちょうどバイクで観光にやってきた若い二人組の兄ちゃんたち(学生さんかなんかかな)がいたのでカタコト英語でお願いしたところ、すぐ理解して快く電話をしてくれました。若い台湾人=台湾人の親切さ+英語能力=旅の強い味方。ありがとう。
「日本から来た」「こんなとこひとりで来たん?」「そう」「すごいね、ようこそ」ってな会話をカタコトで、違うな、むこうは流暢こっちはカタコトで、しました。龍騰断橋 建造物
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ふたたびやってきたタクシーに乗り込み、三義駅まで20分ぐらいかけて戻ります。最後の300元を渡して謝謝というと、運転手さん日本語で「ありがとう、またね。」
外国の、しかも英語が期待できない田舎でのタクシー利用(メーターなし)は若干不安でしたが、いうても観光地の最寄り駅のタクシー、翻訳アプリ使ったり結構慣れているみたいでした。三義駅 駅
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あとは公共交通機関なので、特に心配することはないでしょう。
三義駅も舊山線、龍騰断橋アピール。三義駅 駅
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この三義駅には「舊山線」専用ホームがありました。かつて観光列車として蒸気機関車が走っていた時代のなごりでしょう(写真のようにゴミ箱にも描かれていました)。
また再訪して軌道自転車で走ってみたり、もし復活したら蒸気機関車に乗ったりしてみたいですね。
次は區間車で彰化に向かいます。つづき→https://4travel.jp/travelogue/11444763三義駅 駅
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台中・三義・彰化で鉄道遺産と台湾飯
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旅行記グループ 台中・三義・彰化で鉄道遺産と台湾飯
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