北条鉄道長駅　昭和な駅長ことし最後の出勤日

2018/12/29 - 2018/12/29

　兵庫県加西市、ここは播州平野の中央部に位置し、長閑な田園風景が広がる地方都市です。この加西の田園風景の中を走るローカル鉄道、それが北条鉄道です。北条鉄道は、始発のJR加古川線粟生駅から終点の北条町駅まで、全長約15キロに８つの駅があります。これらの駅は、始発の粟生駅と終点の北条町駅以外はすべて無人駅、でも月に何度かそれぞれの駅にはボランティア駅長が訪れ、それぞれの駅で個性的な活動が行われています。その中のひとつが長駅です。
　長駅、この駅の近くには長の石山と地元で呼ばれる石切山があり、昔から良質な石が採れたことから、加西市内には多くの石仏がそこかしこにあります。この石仏、古いものでは白鳳期に造られたという古法華の石仏や室町期に造られたと伝わる北条石仏五百羅漢、更には江戸時代の造られたという背中に十字架が描かれた石仏、キリシタン地蔵などがあります。このキリシタン地蔵、長駅の東約2キロにある多聞寺にそのひとつが今も残っています。北条鉄道創業時は、この駅には石材を搬出するための貨物用の引込線もありました。

　前置きが長くなってしましました。今日は北条鉄道長駅ボランティア駅長の今年最後の出勤日です。長駅は、北条鉄道が創業した大正5年に建てられた駅舎が今も残り、何となく昭和の香りが漂う懐かしい雰囲気の駅です。そして、この長駅のボランティア駅長浦浜さんは、かつての国鉄の駅員さんの制服に身を固めてホームに立ち、駅に到着する列車の出迎え、そして発車していく列車の見送りを行います。到着した列車の運転手さんと言葉を交わし、そして敬礼で列車を見送る。この光景は正に昭和の頃の駅そのものです。
　この駅長さん出勤日には、駅長さんを慕って全国から鉄道愛好家やカメラマン、鉄道好きの子供たちなど、愉快な仲間たちが集まります。この駅には人があつまり、その中で人とひととの触れ合いができる。これは正に昭和の時代、地域のコミュニティースポットでもあった駅の姿そのものではないでしょうか。
　懐かしい昭和の時代にタイムtリップしたかのような雰囲気、長駅ボランティア駅長さんの出勤する日、ここにはそんなほっこりした心地の良い空間が出現します。何となく落ち着き、そして居心地のいい場所、それが長駅です。

　昭和の雰囲気香る長駅、駅長さん出勤日には、たくさんの愉快な仲間たちが集まる駅、今年も一年お世話になりました。来年もよろしくお願いします、ということで播磨横田駅の先にこの年末も登場した来年の干支かかしをここに掲載しました。　みなさま良いお歳を、

　長駅は毎月２～3回、土曜日にボランティア駅長さんが出勤されます。詳しくは北条鉄道ホームページをご覧ください。

北条鉄道ホームページ
http://www.hojorailway.jp/stationmasteractivity

エリア 加西(兵庫)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 3.5
• グルメ: 3.5

• 同行者: 友人
• 交通手段: 私鉄

北条鉄道長駅、北条町行きの列車を敬礼で見送る駅長さん

北条鉄道の車両、フラワ2000　1号車

到着した列車の運転手さんと言葉を交わす駅長さん。

登録文化財長駅の駅舎

長駅のお隣、播磨横田駅の近くにある干支の案山子
毎年更新され、年末に翌年の干支の新作が登城します。

日の出直後の霜が降りた猪、なかなかいい雰囲気になってました。

この旅行記へのコメント （2）

• たらよろさん 2018/12/31 14:10:50

  ローカル路線！

  こんにちは、Tam-Kさん
  
  気がつけばあっという間に今年も終わり。
  寒い年の瀬になるようですが、
  お体ご自愛くださいね。
  
  ローカル路線も、いろいろと趣向を凝らして頑張っていらっしゃること、
  今年最後に知ることができて、なんだか勇気付けられた気がします♪
  
  今年はお世話になりました。
  また来年も仲良くして下さいね。
  
  良いお年をお迎えください。
  
  たらよろ

  Tam-Kさん からの返信 2019/01/01 00:13:27

  RE: ローカル路線！

  たらよろさん
  
  新年、あけましておめでとうございます。
  
  ローカル鉄道も地域と共にいかに生き残るか、
  大変な時代ですがこの北条鉄道も頑張っていますよぉ〜！！
  
  新しい年、こちらこそよろしくお願いします。
  
  Tam-K