《がんばろう広島》鉄道代行バス３路線乗り倒し（18きっぷで広島県内１DAYトリップ）

2018/12/10 - 2018/12/10

　７月豪雨によって甚大な被害に遭った広島県では鉄道が寸断され、12月10日（月）現在、４路線で代行バスを運行中です。
　それもあとちょっと
　懸命な復旧作業のおかげで，12月20日には不通区間は1路線（下深川～三次）のみになる予定です。
　18キップの利用期間初日の12月10日、有給休暇を取って代行バス路線も絡めながら県内のあちこちを巡ってみようと思います。
　旅の目的地は、尾道
　いや、三次の本通商店街としておきましょう。

エリア 広島

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

　広5:01→安浦5:21　呉線

　旅のはじまりは、自宅最寄り駅である広島県の呉線広駅から

広駅 駅

　7月6日夜からの豪雨により全線が不通となった呉線も段階的に復旧し、残すところ安浦～三原間の開通を待つだけになりました。
　運転再開が5日後（12/15）に迫る12月10日（月）に、県内各所に残る鉄道代行バスを乗り継いでみることにします。
　電車の行き先表示板には、「がんばろう広島」の文字が表示されています。

　安浦5:30→三原6:47　鉄道代行バス
　1999年製の三菱エアロクイーン（JRバス中国貸切）
　このバスは、9月に広～三原の鉄道代行で乗ったことがあります。

安浦駅 駅

　ちょっと古いバスですが、乗り心地上々
　車内アナウンス（乗客は2名なのに）の効果もあって、まるで、地方のバスターミナルから都会に高速バスで向かっているような雰囲気すらあります。
　運転手さん、うますぎ――

　呉線各駅最寄りの停留所で客扱いをします。
　被災から5か月ちょっと
　みんなよく頑張りました。

夜があけてきましたね。
まもなく三原駅に到着です。

6:43　定刻より4分早く三原に到着

三原7:05→尾道7:18

見た目に違和感はありますが、115系電車

三原駅 駅

　福山まで乗って、福塩線で府中に行く方が、効率のよいルートになるのですが、この電車では、府中8:11発の代行バスに間に合いません。
　次のバスは、14:40発
　福塩線代行バスは、広島から三次に出て、逆方向からアプローチします。

　尾道で下車
　1時間20分のインターバルを取ります。

尾道駅 駅

尾道水道を望む
対岸は向島

海辺のカフェ「フルール」でモーニング

フルール グルメ・レストラン

すぐ近くの船乗り場では、向島に通う高校生がスタンバイ中

連絡船がピストン運転しています

尾道8:35→糸崎8:45
それでは、山陽本線で広島に向かいましょう

車窓左側に瀬戸内海を見ながら次の糸崎まで行きます。

糸崎で広島行きに乗り換えです。

糸崎駅 駅

上りホームで待機中の117系電車を貨物列車が追い抜いていきました。

折り返し広島行きになる227系電車が入線

糸崎9:04―（山陽本線）→広島10:36

　山陽本線の三原～白市も9月29日まで不通で、代行バスが走ってました。
　各所に爪痕が残っており、徐行運転で通過します。

　広島10:45―（芸備線）→下深川11:07

　広島駅で駅そばを食べて、11:05発の狩留家行きに乗る予定でしたが、お腹が一杯なので、1本早い汽車に乗ります。

広島駅 (JR) 駅

　芸備線も狩留家駅の先で鉄橋が落ちたので、狩留家～三次の復旧は順調にいっても来年の秋ごろになるそうです。

下深川駅に到着
ここで、三次行きの鉄道代行バスに乗り換えます。

下深川駅 駅

　「鉄道代行」の表示を掲げてやってきたのは、JRバスの路線バスタイプ
　エー、観光バスタイプじゃあないの――
　この路線、広交観光も受託していると聞いたので、てっきり豪華なバスが来るのかと思っていました。

　三次からの乗客を降ろしても、停まっているので、これが折り返し便になるのでしょうか――
　「あっち行け」という思いが通じたのか、このバスは車庫に引き上げていきました。

　下深川11:40→三次13:12　鉄道代行バス

　で、次に入ってきたのが広交――
　って、塗装は広交観光だけど、路線バスタイプ？？？？
　なんじゃこりゃあぁぁぁ！

　純粋に広島交通の路線バスとも言えませんね。
　広交は、もともと「郊外バス」と言われていた会社で、路線バスといえども、グレードの高い真っ赤なフカフカシートを使っているんです。
　低床バスとはいえ、こんなチャッチイ座席は使わないはず

　後で調べてみました。
　このバスは、京王バスからの転籍で、広島交通（路線）ではなく、広交観光の所属になっているようです。
　でも、特長的なのは、西工のボディとUDエンジン
　これは、広島交通のコンセプトと一緒です。
　快調なエンジン音で走ります。

バスは太田川を縫いながら遡上していきます。
ほとんど芸備線に沿って走っています。

芸備線狩留家駅
広島からここまでは汽車が走ってます。

狩留家駅 駅

　写真中央付近で、手前から川を渡る鉄橋がなくなっています。
　新たな鉄橋がかかるまでは、全面開通は望めません。

基本は県道上にある停留所で客扱いをします。

白木山駅 駅

太田川を横断中

向原駅には、県道から外れて入っていきました。

向原駅 駅

　前は、広島方面（下深川行き）の鉄道代行バス
　この代行路線は、ほとんどがJRの路線バスで運行
　さらに、広交観光が路線バスタイプで補完しているということか――

甲立駅にも県道から外れて入っていきました。

太田川を横断中
冬の天気ですね

まもなく三次
おっ、この高架は、今年3月31日に廃止となった三江線ではないか――

13:12（定刻）で三次駅に到着
所要約1時間30分

　三次駅
　芸備線の広島方面は不通ですが、新見方面は備後庄原までは開通しています。
　備後庄原～備後落合は代行バスが運行中（12月20日運転再開予定）
　下深川を1本早いバスにすれば、この代行バスもプランに入れることができましたが、あまりに強行軍になるので、あえて外した経緯があります。
　で、私が乗るのは、14:40発の福塩線
　発車までに約1時間30分あります。

三次駅 駅

　街歩きを開始しましょう。
　目的地は、NHK「家族に乾杯」で放送された三次本通商店街
　この赤い橋（巴橋）の先にあるようです。

　その前に、橋の手前でレトロな商店を発見

　このレトロ感
　たまりません

　食堂もありますね。
　営業時間内のようだけど、先を急ぐので…

　食堂の隣は新聞販売店

　平成も終わろうとしているのに、昭和のままの佇まいが――

　巴橋を渡ります
　この川は江の川で、山陰方面に流れています。

　松原稲荷通り
　なんか怪しげな路地につながっているので、あとで探検してみましょう。

　これが三次本通商店街
　「家族に乾杯」（NHK11月19日放送）で、笑福亭鶴瓶さんと、常盤貴子さんが来てました。

　にぎわい再生計画で、街路の石畳化と、電線の地中化をしたようです。

　良い感じだけど、人がいな―――い！
　にぎわってな――い

　ここは、鶴瓶さんが立ち寄ったリサイクルショップですね。

　カフェでしょうか
　営業中

　これは良い感じの店構え

それでは、駅に戻りましょう

その前に、この通りの探検が残ってました

怪しい雰囲気
松原プラザって何？

やってる気配が感じられない

ここはやってるのでしょうか？

どういう位置づけなんだろう？？？

モヤモヤしたまま、駅に戻ります。
結局時間がなくて、昼食はとれませんでした。

　三次14:40―（福塩線）→上下15:42

　福塩線で福山まで抜けます。
　上下線とも1日6便ありますが、三次7:40発の次がこの便です。
　現在は、上下～府中が不通で、代行バスが走っています。

　この不通区間も、3日後の12月13日から開通します。
　それにしても、乗客が私を含めて5人とは――
　復旧しても存続の危機が…

　前側のボックス席を占拠して、三次のセブンイレブンで買った韓国風キムパブで遅めの昼食

　はちみつの直売所

塩町駅

塩町駅 駅

ここで芸備線と分かれます

　一部看板が落ちてますが、「農協の共済」と書いてあるようです

　単行のワンマンカーです

　列車後方からの景色
　左に芦田川が見えます

田んぼに映る列車の影

のどかな景色です

三次から約1時間で上下駅へ

上下駅 駅

　福塩線全面復旧後も上下6本ずつしか運行がありません。

　7分乗り継ぎで代行バスが来るはずなんですが――
　なかなか来ませんねえ

　5分ほど遅れてバスが入ってきました。
　府中からの乗客1名を降ろして、折り返し便となるようです。

　上下15:49→府中16:32（所定）鉄道代行バス

　所定よりも7分遅れで発車しました。
　乗客は、十数名ほどでしょうか。

上下駅 駅

「みなさん府中まででよろしいですか」と運転手が確認したところ――
「大阪までお願い！　3時間半かかるそうじゃ」と答えた猛者もいました。

バスは福塩線沿いを走ります。

この日野セレガは、上下町のエクシード観光のバスのようです。

福塩線を跨ぎます。

小川沿いに良い感じの蔵が

　所定よりも15分遅れ(16:47)で府中に到着
　バスは折り返しで、また上下に行くようです。

　接続予定だった16時41分発の福塩線電車は待っててくれるのでしょうか―

府中駅 駅

　すでに出発していました。
　次の電車は17:12発

府中駅 駅

折り返し福山行きとなる電車が入ってきました。

府中17:05―（福塩線）→福山18:02　105系電車

2両×2の4両編成で運転
オールロングシートです。

福山に到着
本来予定してた電車には接続しません。
三原で予定の代行バスに乗れるでしょうか――

福山駅 駅

　福山18:09―（山陽本線）→三原18:41

　福山での接続はよかったのですが、三原到着1分前に、予定の代行バスは出発していました。

三原駅 駅

次のバスは、19:20発のようです。

駅の外側に並びます

三原19:20→安浦20:37　鉄道代行バス

日野セレガ
福山ナンバーのスマイルバスです。

三原駅発車直後、JR北海道バスと並びました。
札幌営業所の三菱ふそうエアロクイーン（貸切車）
このバスも鉄道代行で来ています。
ありがとう！

竹原駅を発車

竹原駅 駅

所定よりも8分遅れの20:45に安浦駅到着
ここで事件勃発

電車の発車までまだ10分あると、のんきにバスの写真を撮っていたら――

「ピー」と笛が鳴って、電車が出て行ってしまいました。
「がんばろう広島」って、頑張れないよー

　時刻表の読み間違え
　20時台ではなく、19時台を見てたようです。
　次の電車まで40分待たないといけません。

安浦駅 駅

三原行きの代行バスが入ってきました。

西日本JRバス（大阪高速管理所）のハイウェイバスです。

後部にトイレもあります。

　大阪→津山・岡山の高速バスで使用されていた車両のようです。
　今回の豪雨被害では、全国からの応援で、日常生活を続けることができました。
　一時は、どうなることかと思いましたが、心から感謝申し上げます。

　安浦駅では、島式ホームの１番線のみで列車扱いをするため、跨線橋を使わなくても、駅舎から直接ホームに渡れるように「仮設通路（橋）」を渡していました。
　まもなくお役御免となるようです。

　奥が跨線橋、手前が仮設通路です。
　グッドアイデアですね。

　安浦21:26→広21:47 呉線105系電車

　広駅到着後、駅前の「すき家」で夕食
　これだけ乗っても、18キップ1回分（2,370円）
　みなさん最後までお読みいただきありがとうございました。

広駅 駅

この旅行記へのコメント （4）

• きたきつねツーリストさん 2019/04/11 10:19:50

  いいね有難うございます

  いいねを頂いたので拝見しましたが、日産セレガと言うのが２ヶ所ほど…(^^;

  マジェッドさん からの返信 2019/04/12 22:22:58

  RE: いいね有難うございます

  　きたきつねツーリスト様
  
  コメントありがとうございます。
  私は日産ラフェスタ、息子は日産デイズに乗ってます。
  韓国の旅行記も拝見しました。
  コレイルパスがあんなに使いにくくなってたとはーーー（絶句）
  私もよく韓国を徘徊します。
  今後ともよろしくお願いします。
  
  　マジェッド

  マジェッドさん からの返信 2019/12/21 08:40:52

  【訂正】日産セレガ→日野セレガ

  　きたきつねツーリスト様
  　ご指摘ありがとうございました。
  　今更ながらに読み返して、間違いに気づきました。
  　思い込みとは、恐ろしいものです。当初、ご指摘いただいた時には、まったく気づかず、スルーしていたようです。
  　今後とも、ご指導ください。
  
  　　　　　　マジェッド

  きたきつねツーリストさん からの返信 2019/12/21 19:17:16

  Re: 【訂正】日産セレガ→日野セレガ

  「あー、伝わらなかったなあ」とは思ったんですよｗ
  今後ともよろしくお願いします。