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キングストン(Kingston)のアップタウンからA3国道を北に約25㎞。空いていれば車で45分ほど、セントアンドリュー(St. Andrew)パリッシュからセントメアリー(St. Mary)パリッシュに入ってすぐのところのキャストレートン庭園(Castleton Gardens)がある。キャストレートン植物園(Castleton Botanical Garden)とも呼ばれるここは、北半球を代表する植物園のひとつ。この場所には元々砂糖のプランテーションがあった。その頃植物園はセントトーマス(St. Thomas)のバース(Bath)に置かれていた(今もある)が、ここが頻繁に洪水で浸水するため、他の場所が必要となり、1862年に開設され、バース植物園から多くの種がここに移された。かつてはロンドンの西にある王立植物園、キュー植物園(Kew Gardens)から運ばれた4000種以上の植物があり、1897年には180種のヤシが植えられていた。現在も25種のヤシが残っており、貴重な植物を見ることが出来る。また多くの鳥が生息するところでもある。涼しく静かな環境が10ヘクタールに渡ってA3国道の両側に広がり、東側のワグ・ウォーター川(Wag Water River)では泳ぐこともできピクニックエリアとなっている。約10㎞離れたセントアンドリューのテンプル・ホール(Temple Hall)から歩くピクニック客も多いと云う。ここは緑の中で、数々の鳥の鳴き声に耳を傾けながら木々や花を身近に楽しむことが出来、芝生の上で横になったり、眠ったり、また川の流れる水を聞いたりすることのできる理想的な場所。<br /><br />この庭園があるセントメアリー(St. Mary)パリッシュは、ジャマイカ島の北海岸東部に位置し、14パリッシュのうちで5番目に面積の小さい教区で、西のセントアン(St. Ann)、東のポートランド(Portland)、南のセントアンドリュー(St. Andrew)とセントキャサリン(St. Catherine)の各パリッシュと接している。パリッシュ人口は約11万5千人で州都は港町のポート・マリア(Port Maria)。南部は標高1200mまで上がるが、特に大きな山地はない。農業が盛んで、バナナパリッシュと云う異名もある。かつては一番貧しいパリッシュとも云われていたが、現在はイアン・フレミング国際空港(Ian Fleming International Airport;定期便はなし)の開設や道路などのインフラ整備などにより、高級リゾートの開発が進み、この10年で大幅に改善が進んだ。<br /><br />パリッシュの名前の由来は諸説ある。一つはイギリスのジャマイカ初代総督だったトーマス・モディフォード(Sir Thomas Modyford)の娘の名前から来ていると云う説。あるいはポート・マリアの旧名サンタマリア(Santa Maria)から来たと云う説など。元々タイノ族が住んでいたところで、スペインが2番目に町を作ったところでもある(現在のポートマリア)。このパリッシュの過去最大の土地所有者の一人がレコード会社のアイランドの創始者、ボブ・マーリー(Bob Mary)を見い出したクリス・ブラックウェル(Chris Blackwell)の母、ブランシュ(Blanche Blackwell)。のちにファイアーフライ(Firefly Estate)となった土地をノエル・カワード(Sir Noel Coward)に売ったのも彼女で、その友人のアメリカ人政治家ルース・ブライアン・オーウェン(Ruth Bryan Owen)や作家のイアン・フレミング(Ian Lancaster Fleming)にも売却している。<br /><br />ファイアーフライから40㎞余り、車で約1時間20分、4時半頃にキャストレートン庭園到着。谷の中になるので、10月末になるとこの時間でも薄暗い。最初に道路の西側エリアを歩く。誰もいない。キングストンのホープガーデン(Hope Garden)もそうだったが、この国の植物園って、何の案内も出ていない。多分いろいろな品種を計画的に植えて、管理しているのだろうと思うが、何の案内もないし、ただ鬱蒼とした繁みを歩くのみ。誰もいないので、気楽だが、逆に怖い。<br /><br />道路の東側はワグ・ウォーター川の渓谷に沿っているので、こちらはピクニック客が多い。ちょっとホッとする。ただ、植物に何の表示も説明もないのは同じ。日本の植物園の感覚で来ちゃいけないとこだな。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.2437781226291887&amp;type=1&amp;l=4155b92efa<br /><br />と云うことで30分ほどで暗くなる前に観光終了。キングストンに戻った。<br /><br /><br />以上。

セントメアリー キャストレートン庭園(Castleton Gardens, St. Mary)

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2018/10/27 - 2018/10/27

42位(同エリア58件中)

ちふゆ

ちふゆさん

キングストン(Kingston)のアップタウンからA3国道を北に約25㎞。空いていれば車で45分ほど、セントアンドリュー(St. Andrew)パリッシュからセントメアリー(St. Mary)パリッシュに入ってすぐのところのキャストレートン庭園(Castleton Gardens)がある。キャストレートン植物園(Castleton Botanical Garden)とも呼ばれるここは、北半球を代表する植物園のひとつ。この場所には元々砂糖のプランテーションがあった。その頃植物園はセントトーマス(St. Thomas)のバース(Bath)に置かれていた(今もある)が、ここが頻繁に洪水で浸水するため、他の場所が必要となり、1862年に開設され、バース植物園から多くの種がここに移された。かつてはロンドンの西にある王立植物園、キュー植物園(Kew Gardens)から運ばれた4000種以上の植物があり、1897年には180種のヤシが植えられていた。現在も25種のヤシが残っており、貴重な植物を見ることが出来る。また多くの鳥が生息するところでもある。涼しく静かな環境が10ヘクタールに渡ってA3国道の両側に広がり、東側のワグ・ウォーター川(Wag Water River)では泳ぐこともできピクニックエリアとなっている。約10㎞離れたセントアンドリューのテンプル・ホール(Temple Hall)から歩くピクニック客も多いと云う。ここは緑の中で、数々の鳥の鳴き声に耳を傾けながら木々や花を身近に楽しむことが出来、芝生の上で横になったり、眠ったり、また川の流れる水を聞いたりすることのできる理想的な場所。

この庭園があるセントメアリー(St. Mary)パリッシュは、ジャマイカ島の北海岸東部に位置し、14パリッシュのうちで5番目に面積の小さい教区で、西のセントアン(St. Ann)、東のポートランド(Portland)、南のセントアンドリュー(St. Andrew)とセントキャサリン(St. Catherine)の各パリッシュと接している。パリッシュ人口は約11万5千人で州都は港町のポート・マリア(Port Maria)。南部は標高1200mまで上がるが、特に大きな山地はない。農業が盛んで、バナナパリッシュと云う異名もある。かつては一番貧しいパリッシュとも云われていたが、現在はイアン・フレミング国際空港(Ian Fleming International Airport;定期便はなし)の開設や道路などのインフラ整備などにより、高級リゾートの開発が進み、この10年で大幅に改善が進んだ。

パリッシュの名前の由来は諸説ある。一つはイギリスのジャマイカ初代総督だったトーマス・モディフォード(Sir Thomas Modyford)の娘の名前から来ていると云う説。あるいはポート・マリアの旧名サンタマリア(Santa Maria)から来たと云う説など。元々タイノ族が住んでいたところで、スペインが2番目に町を作ったところでもある(現在のポートマリア)。このパリッシュの過去最大の土地所有者の一人がレコード会社のアイランドの創始者、ボブ・マーリー(Bob Mary)を見い出したクリス・ブラックウェル(Chris Blackwell)の母、ブランシュ(Blanche Blackwell)。のちにファイアーフライ(Firefly Estate)となった土地をノエル・カワード(Sir Noel Coward)に売ったのも彼女で、その友人のアメリカ人政治家ルース・ブライアン・オーウェン(Ruth Bryan Owen)や作家のイアン・フレミング(Ian Lancaster Fleming)にも売却している。

ファイアーフライから40㎞余り、車で約1時間20分、4時半頃にキャストレートン庭園到着。谷の中になるので、10月末になるとこの時間でも薄暗い。最初に道路の西側エリアを歩く。誰もいない。キングストンのホープガーデン(Hope Garden)もそうだったが、この国の植物園って、何の案内も出ていない。多分いろいろな品種を計画的に植えて、管理しているのだろうと思うが、何の案内もないし、ただ鬱蒼とした繁みを歩くのみ。誰もいないので、気楽だが、逆に怖い。

道路の東側はワグ・ウォーター川の渓谷に沿っているので、こちらはピクニック客が多い。ちょっとホッとする。ただ、植物に何の表示も説明もないのは同じ。日本の植物園の感覚で来ちゃいけないとこだな。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.2437781226291887&type=1&l=4155b92efa

と云うことで30分ほどで暗くなる前に観光終了。キングストンに戻った。


以上。

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