ハーフマラソンに出るはずだったブダペスト【1日目・2日目】

2018/09/08 - 2018/09/14

ブダペストハーフマラソンに出場するために旅行を計画したのに、なぜかマラソンに出られず。ルフトハンザのプレエコで行くはずだったのに、なぜかアエロフロート。でも結局楽しかった旅行記です。

人生2度目の海外マラソンを実現すべく、ブダペストハーフマラソンにエントリーしました。
※ブダペストハーフマラソンについてはこちらを参照ください。
　https://halfmarathon.runinbudapest.com/21-km/

ところが出発4日前に、大型台風の影響で出発するはずの関西国際空港がまさかの長期閉鎖に。
関空発ルフトハンザドイツ航空（プレミアムエコノミークラス）も欠航となり、急遽残り1席を手配した、成田発のアエロフロートに変更しました。
自然災害なのでやむなし、と自分を納得させ、
前日にアエロフロートのモバイルチェックインも済ませたものの、
出発前の深夜2時、携帯にロシアからの着信が。。。
自動放送で、どうやら成田出発が1時間以上遅れるらしい。
翌朝には飛行機を予約したエクスペディアからもスケジュールチェンジのメールが。ブダペストへの乗り継ぎ便が間に合わないらしく、翌日（日曜）便に振替えられている。。。！
ハーフマラソンは日曜の8時スタート。絶望と少しの望みをもって出発！

エリア ブダペスト(ハンガリー)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 徒歩 飛行機
• 航空会社: アエロフロート・ロシア航空
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: エクスペディア

成田にて。12：00出発が機材メンテナンスのため13：15に。（実際に離陸したのは14：00ぐらい）
深夜のアエロフロートからの電話や早朝のエクスペディアからのメールで、遅延することはわかっていたので、11時ごろ空港へ行ったら、アエロフロートのチェックインカウンターには客が誰もいない。きっと遅延を知らずにもっと早く到着した人がほとんどだったと思います。

成田空港第1ターミナル 空港

アエロフロート機内。超満席。関空閉鎖の影響もあるかもしれません。
8割が外国人でした。

荷物を預ける際、ダメ元で、アエロフロートに、何とか空港で走ってでも当日中のブダペスト便に乗り継ぎしたい旨伝えましたがダメでした。落ち着いて考えたら、走って強引に乗り継ぎできても、ロストバゲージのリスクが残ります。
この時点で、ハーフマラソン出場は清くあきらめることに。

モスクワ空港ではホテルをリクエストしておくから、到着したら乗り継ぎカウンターに行くように言われました。

マラソン事務局には、ハーフマラソンに出場できないこと、もし可能であれば11：45から始まる3キロのファンランに参加できないか、とメールをしておきました。
同時に、ブダペストのホテルに電話するもつながらず、メールで到着が遅れる旨伝えました。
この時点ですでにかなりの体力消費。

写真はアエロフロートエコノミークラスのモニター。タッチパネル式なのだけど、反応が非常に悪く、イライラするシロモノです。

アエロフロートエコノミークラスのアメニティ。
小さなクッション、ブランケット、スリッパ、アイマスク（スリッパの間に挟まっている）。
台風さえなければ、今頃ルフトハンザドイツのプレミアムエコノミーでウェルカムドリンクだったのになあ、とか思っても、いたしかたなし。

食事その1。魚を選択。
魚の下にはマッシュポテトが添えられていて、お寿司・パンと合わせて炭水化物3兄弟。

食事その2。ビーフを選んだらパスタだった。
なぜか副菜が思いっきり和食。

機内トイレには歯ブラシが。

モスクワ・シェレメチェヴォ空港へ到着。
私と同じく乗り継ぎ難民が日本人・外国人問わずたくさんいて、皆一斉に乗り継ぎカウンターへ殺到します。
到着ゲート近くの乗り継ぎカウンターでは長蛇の列でしたが、まずはパスポートコントロールをして、トランジットエリアの中のインフォメーションへ行け、と塩対応でした。

モスクワ空港では、国際線同士の乗り継ぎであってもなぜかパスポートコントロールと荷物チェックがあります。パスポートにはスタンプは押しません。荷物のチェックも、歯磨き粉や日焼け止めが入っているのに全然問題なしでした。（そういえば、成田空港でもスルーだったな。案外気づかれないのか）

インフォメーションセンターでは、「日本語」のバッジを付けた女性スタッフがいたのでちょっと安心。トランジットホテルの案内は21時からなので、21時に再度集まれとのこと。しかもホテルの空き状況によっては部屋が確保できる確約はできないらしい。
声を荒げてクレームつけている人、他の航空会社でもいいからなんとか今日中に自国に帰らせてくれと懇願する人、ビザがなくてロシアに入国できないのにホテルに泊まれるのか？と心配する人、疲れて泣き叫ぶ幼児。。。など国籍を超えて混沌としている。

とにかく現時点で現地時間18時。21時までどうするのだ。

シェレメーチエヴォ国際空港 (SVO) 空港

日本を出発するとき、モスクワ空港のトランジットホテルについて少し調べていました。

どうやら、トランジット専用のホテルはなく、やむを得ずオーバーナイトディレイの際は、当然ロシアにはビザがなく入国できないので、ターミナルの外のホテルまでは大げさに警備員の付いた専用車で護送されて、ホテルの1フロア内に監禁されるらしい。

ところが、機内誌を見ると、どうやらターミナルビル内にカプセルホテルがあるらしいことを発見。

ぶらぶら歩いて、見つけましたよ！
赤マルの場所がインフォメーションセンター。
見取り図には書いてないけど、黄色のあたりがカプセルホテル。
なんか、機内誌に書いてあった場所とは違うけど。。

シェレメーチエヴォ国際空港 (SVO) 空港

最悪の場合は、カプセルホテルに自腹で泊まるとして、
とりあえず、1000ルーブル（1,500円ぐらい？）分のお食事券をもらったので、腹を満たすことにいたしましょう。

シェレメチェヴォ空港内には、こんな飲み物販売コーナーがいくつかあります。
水1本でもクレジットカードの使用が可能でよかった。
事前の情報では、空港内でも現金主義の店が多いと聞いていましたが、杞憂でした。

シェレメーチエヴォ国際空港 (SVO) 空港

ロシア料理のセルフサービスのお店で落ち着きます。

空港内はWi-Fiが使えるので、メールをチェック。
ハーフマラソンには出られないけど、そのあとの3キロのファンランには出てもいいよ、と返事がきていました。
せっかくトレーニングしたのにハーフマラソンに出られないのは残念だけど、これで持ってきたウェアやシューズを無駄にせずに済みます。

ホテルにも電話がつながり、なんと日本語が話せるスタッフが出て、メール見たから大丈夫ですよ、とのこと。

とりあえず、不幸中の幸いで、よかった、よかった。

シェレメーチエヴォ国際空港 (SVO) 空港

ボルシチと、サラダとコーヒーで、944ルーブル。ぎりぎりお食事券の範囲内。
カフェラテが欲しかったけど、「アメリカン」「エスプレッソ」「カプチーノ」しかなくて、仕方なくアメリカンにしたら、ミルクは入れるか？と聞いてきたので入れてもらいました。
カフェオレとかカフェラテというものは存在しないらしい。
これは後に行ったハンガリーでも同じでした。

シェレメーチエヴォ国際空港 (SVO) 空港

21時の10分前にはさっきのインフォメーションセンターに行ってみました。すでに殺気立った、あるいは心配そうな「乗継難民」が何人か並んでいて、私の後ろにも続々とやってきました。

担当者は21時を過ぎても接客していて難民たちは放置プレイ。。。
21時20分ごろ、「2階へ行け！」と突然言われ、ぞろぞろと目の前の階段を上る。すると目の前に出てきたのは、飛行機を降りてから通ってきたパスポートコントロール。最初の、あの塩対応の乗継カウンターへ戻れというのか？皆が一斉にざわつきだしました。

はい、これで腹が決まりました。
アエロフロートの誘導には乗らず、自腹でカプセルホテルに泊まります！
明日は3キロとはいえ、マラソンで走らなきゃいけない身としては、今からたらい回しされるより、何としても睡眠時間は確保したい！

写真は空港内の充電コーナー。レストランでも充電できるし、最近の空港は便利だな。

こちらがカプセルホテルです。
端っこの方で、壁と一体化していて、難民の皆様は気づいていないみたいでした。
1時間単位で利用できます。
明日朝7時の飛行機だから、9時間利用にしてお金を払うと、隣のドアを開けて入れてくれます。名前も聞かれることなく、本当にあっさり利用できます。

シェレメーチエヴォ国際空港 (SVO) 空港

ドアの中は真っ暗で静かで、写真を撮れなかったので、壁の写真を。

実際は本当に真っ暗闇で、こんな明るいポップな感じではありません。
個室の中も電気はあるにはありますが、青く薄暗い、ほとんど何も見えないようなものです。
おまけに、ドアはなく、ブラインドがあるだけなので、周りの人がゴソゴソする音、ヒソヒソ声やいびきがしっかり聞こえます。
充電コンセント有、貴重品ボックス有。

それでも、シャワー室を使えて、横になって寝れるだけでもまず満足。
着替えは、ロスバゲした時のために、あらかじめ機内持ち込み手荷物にランニングウェアを持っていたのでパジャマ代わりに。スッキリ。
（入国してないので、当然受託手荷物＝スーツケースは受け取れません）

あ、ちなみにシャワー室は2部屋ありますが、なぜかトイレはないので、ドアの外の普通の空港のトイレを使わなければなりません。

シェレメーチエヴォ国際空港 (SVO) 空港

翌朝6時起床。
ブダペスト行の便が出る、ターミナルFまで移動です。
（インフォメーションセンターやカプセルホテルがあるのはターミナルD）

シェレメチェヴォ空港は、ターミナルD、E、Fはつながっていて、入国審査なしで行き来が可能です。
搭乗口まで徒歩7分、と目安が表示されています。

シェレメーチエヴォ国際空港 (SVO) 空港

モスクワ空港内は、おしゃれなカフェも多くて、すっかり西側の国のよう。
これで、「コーヒー」と読むのかな？

ブダペスト、リスト・フェレンツ国際空港には定刻の08：25に到着。
マラソンのファンランが始まるのは11：45だから、会場に11：00に着くとして、10：00にはホテルに着きたい！
ということでテンパっていたので、空港の写真がなく、申し訳ございません。荷物は一番最初に出てきました。さすが、前日夕方からスタンバっていた甲斐があるわ。

税関を過ぎてすぐ、交通局のインフォメーションで地下鉄・トラムなどの72時間乗り放題チケットを買いました。
「今すぐ使うか？」と聞かれ、ハイと答えたのですが、もっと開始時間を後にすればよかった、とあとで後悔。
どうせホテルまではタクシーで行くんだし。

本当なら、空港からはバスを利用するつもりだったのですが、こんな状況なので、呑気にバスなんか使ってられない。

リスト フェレンツ国際空港 (BUD) 空港

1本道をとばし、タクシーで30分でホテルに到着。
Ibis Budapest Centrum。
空港バスの停留所が近くて、マラソン会場にも近い、という理由で選んだんですがね。

ホテルの詳細は、「ハーフマラソンに出るはずだったブダペスト【5日目】」をご参照ください。
https://4travel.jp/travelogue/11404212

Ibis Budapest Centrum Hotel ホテル

レセプションには、ちょうど電話で対応してくれた日本語の話せるアジア系のお兄さんがいて、私のルームキーを用意してスタンバってくれていました。

とりあえず、マラソン会場へのアクセス方法を聞いてみる。
「近いから15分か20分ぐらいで歩いて行けますよ」とのこと。

地図で見る限りでは地下鉄かトラムを利用するとばかり思っていたんだけど、そうなの？
いったん部屋に入ってスーツケースを置いたあと、
お兄さんの言うことを信じて、徒歩で会場へ向かいます。

Ibis Budapest Centrum Hotel ホテル

会場へ行く途中でマラソン集団に遭遇。
8時スタートで、今は10時を過ぎてるから、ハーフマラソンとしてはこれはかなり遅い集団。
あああ～、私も一緒に走っていたはずなのになあ。。。

「マジで何しにブダペストまで来たんだろ」

という気持ちと、

あまりの暑さに「21キロも走らなくてよくなって、正解」

という気持ちが混じる。

自由橋 建造物

出発前には他の方の旅行記などを見て、9月はかなり涼しいと思っていたのに、日本と変わらない暑さです。
湿気は日本より少ないですが、日差しがキツイです。
日本では、マラソンをする気温じゃない。

ハーフマラソンを走り終えた汗だくの人たちが、
完走者メダルを下げて川沿いを歩いてる。うらやましい。。。

うち、若い女性に、「地下鉄の駅はどこ？」と聞かれました。
まっすぐ歩いて3分程度だよ、と答えました。
てか、いかにも東洋人の私に聞くかぁー？
みんな、けっこう田舎者なのか？

ゲッレールトの丘 山・渓谷

マラソン会場内にて。
日本でもよくある簡易トイレだけど。

ん？手前のはもしや..

やっぱりそうだった！
日本人は、届かないかもね?

この後、無事3キロの部を走りました。（カメラは持たずに走ったので写真なし）
参加者は半分以上がお子様でした。
大人気なく子供に交じってダッシュ。
瞬発力はないけど、持久力では負けまへんで。

3キロのファンランのゼッケンは、ハーフマラソンに出られなくなった事情を説明すると、すぐにもらえました。残念ながらハーフマラソンのように名前入りゼッケンではありません。
また、タイムの計測もなければ完走Tシャツももらえません。マラソンに何度も出ていると、参加賞のTシャツばかりたまって困るのだけど、もらえないというのも寂しい。

人生2回目の「海外マラソン」は、こうしてあっけなく終わり。

もう一つの楽しみは、マラソンの後の温泉＆マッサージ三昧なのです。
今回の旅では、3か所の温泉を体験しました。
まず1つ目は、マラソン会場とホテルとの丁度中間地点にある、ゲッレールト温泉へ。

ゲッレールト温泉 温泉

ホテルのようなエントランス。

ゲッレールト温泉 温泉

入場券売り場。
ロッカー利用で5,800フォリント（日本円で約2,400円）。
お高いスーパー銭湯といったところ。
日曜だから平日より少し高いみたい。
ロッカーの鍵となるリストバンドをもらいます。

ロッカールームは男女別れてない！
幸いマラソン用にニプレスしていたし、この年になると、そう気にもならないけど、本当に混んでて着替えにくかったです。

ゲッレールト温泉 温泉

屋外の流れるプール。
楽しそうだけど、冷たいので入る元気がなく。

ゲッレールト温泉 温泉

こっちは温泉です。
といっても、温かい温水プール、ぐらいのぬるさ。
深さもプールと同じぐらいあるので、座れません。
だからみんな、端っこの腰掛のある場所に固まってる。

ゲッレールト温泉 温泉

温度。
日本のお風呂よりかなりぬるい。

ゲッレールト温泉 温泉

ガイドブックによく出ている、屋内プール。
バリバリに泳ぐつもりでスイミングキャップとゴーグルも持ってきていたけど、水は冷たいし疲れもたまっていたので実現せず。

ゲッレールト温泉 温泉

屋内の温泉。
うーん、関西人からすると、通天閣近くの「スパワールド」に雰囲気が似てる。
清潔感も、施設が迷路みたいなところも。

ゲッレールト温泉 温泉

出るときは、リストバンドを投入口に入れたらバーが動いて外に出られるようになっています。

ハンガリーの温泉に入るときの注意をざっくり。
・持ち物
　バスタオル、ビーチサンダル、水着、ビーチバッグ、（泳ぐなら）スイミングキャップ・ゴーグル
・着替えてからも飲み物の購入等必要なことがあるので、少額のお金はビーチバッグに入れて持ち歩きましょう。
　（鍵代わりのリストバンドではお買い物機能はないようです）
・洗い場はないので、体や髪を洗うのは現実的ではありません。
・シャワーは、ビーチにあるような簡易なものがあります。

ゲッレールト温泉 温泉

この後ホテルへ戻って寝ころんだら、そのまま眠ってしまい、気づけば外は真っ暗。
踏んだり蹴ったりの怒涛の1日目・2日目はこれにて終了。

3日目は、バラトン湖近くの温泉湖、ヘーヴィーズへ行きます。
気を取り直して旅を楽しむぞ。

続きはこちらからどうぞ。
https://4travel.jp/travelogue/11403400

ゲッレールト温泉 温泉