ケルムスコットとラファエル前派

2018/08/16 - 2018/08/25

ラファエル前派は、1848年、ロイヤル・アカデミー付属美術学校の学生であったダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ、ウィリアム・ホルマン・ハント、ジョン・エヴァレット・ミレイの3人の画家によって結成された。 その少し後に4人、すなわちウィリアム・マイケル・ロセッティ（ダンテ・ゲイブリエルの弟、批評家）、ジェームズ・コリンソン（画家）、フレデリック・ジョージ・スティーヴンス（批評家）、トーマス・ウールナー（彫刻家）が加わった。これがラファエル前派のメンバーである。 その中で注目すべきはダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ。ウィリアムモリスの妻、ジェーンに横恋慕し、彼女をモデルに数々の作品を描いた。ウィリアムモリス、ジェーン、ロセッティが一緒に住んだ家が、ケルムスコットマナーである。３度目の訪問にしてやっと開館日とあったケルムスコットマナー。さて、この三角関係の館はどんなところでしょうか？
入場料は１０ポンド。

エリア イギリス

• 旅行の満足度: 5.0

• 交通手段: レンタカー

ラファエル前派を見るならテートブリテン。ロンドンのピムリコが最寄り駅です。常設展は無料です。

テート モダン 博物館・美術館・ギャラリー

ラファエル前派のリーダー、ジョン・エヴァレット・ミレイの「オフィーリア」。ミレーもモリスと交流がありました。
こちらのモデルはロセッティの妻であるエリザベス・シダル。シダルは１８５０年頃からラファエル前派のモデルを務めました。

ダンテ・ガブリエル・ロセッティはラファエル前派の創設者の一人であり、モリス商会のメンバーでもありました。そしてかなりの女好きだったよう。
ロセッティの絵って、同じ顔してません？

ほら同じ顔。
これがジェーン。ウィリアムモリスの妻です。
ジェーン・バーデンは、１８５７年、ロセッティとウィリアム・モリス、エドワード・バーン＝ジョーンズらがオックスフォード・ユニオンの壁面装飾画を制作している最中に彼らに見初められ、モデルとなりました。


ロセッティの後期の代表作の一つ「プロセルピナ」

ジェーン。なんかイギリス人っぽくない感じ。

ケルムスコットはロンドンに近いコッツウォルズ地方の村。
https://www.sal.org.uk/kelmscott-manor/

こちらはMemorial Cottage. Janeにより以来されたウィリアムモリスの彫刻が外壁に入っています。

正面から。

Plough Innにてランチ。11:00に到着して、13:00の回のチケットをゲット。待ち時間の間にランチを済ませます。

サンドイッチ。イギリス的には美味しかったです。

Fish & Chips.　

いよいよロセッティ不倫の館、ケルムスコットマナー。ウィリアムモリスはロンドンに住み、モリス＆カンパニーという会社で家具、織物、壁紙やステンドグラスなどの生産監督の仕事をしていましたが、1875年にこの会社を一人で経営するようになります。忙しい間の田舎生活。友人のロセッティもこの田舎生活により芸術的に大変良い影響を及ぼしましたが、ジェーンと肉体関係になり、モリスを深く傷つけました。そしてモリスはこの家から逃げ続けるようになってしまいます。（そりゃそうだ。）一方、ウィリアム・モリスはエドワード・バーン＝ジョーンズの妻ジョージアナと関係していました。そしてバーン＝ジョーンズはギリシア人のモデル、マリア・ザンバコと不倫関係にありました。非常にややこしい人間関係。

ケルムスコット マナー 建造物

現在モリスの死後100年記念だそう。

再びジェーン。家の中にはジェーンをモデルにした絵が飾ってあります。モデルと必ず寝る男、ロセッティ。昔も現在もそういう男はいるもんです。

ロセッティ。
イケメンだったのか？

William Morris.　若い時はどんな顔だったんだろう？