2018/04/04 - 2018/04/05
47位(同エリア124件中)
骨ヅルさん
所用でバルセローナに行ったとき、ふと「ここはアンドラの近くだ」と思い付き、急遽1日捻出し、路線バスで往復しました。
この国は、オリジナルの言語、自国民の元首、国防軍を持たず、中央銀行もないので基本的に通貨も発行していません。EU、シェンゲン協定、万国郵便連合にも加盟していません。鉄道も空港もありません(ヘリポートはあります)。
今はある政府、憲法も四半世紀前にやっとできたそうで、日本との国交関係樹立も当然その後です。どこぞのサイトには、刑務所もつい最近まで無かったとの記述があります(確認してません)。
そんな、不思議な国の首都のちょっとだけ垣間見る旅でした。
なお、この旅行記は、「バルセローナ通過」の続編です。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.5
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 3.5
- ショッピング
- 3.5
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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バルセローナからのバスは、3時間弱でアンドラとの国境に到着。
スペインの出国審査場は素通りで、ここはアンドラの入国審査場。ここも一旦停止したものの、すぐ発車。その後の税関審査で、係官がバスに乗り込んできて、全員に旅券の提示を求めていました。
私のときは、最初のページを見て顔写真も確認せずにお仕舞い。
それと同時にトランクルームの荷物が審査されていて、乗客数人が降りてチェックを受けていましたが、それも程なく終わりました。 -
アンドラ国内に入って数分走ったところで、石の橋(Pont de la Margineda)を発見しました。
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アンドラ・ラ・ベリャのバスターミナルに着いたバス。
これは、「Directbus」という会社で、トイレ、無料WiFi付です。空いていたこともあって快適でした。運賃は、往路EUR30,50、復路が往復割引なのかEUR20,50+空港までの差額4,50でした。
このバスに限りませんが、シートピッチが左右でけっこう違うことがあります。景色的に元々進行右側に座りたかったのですが、そのサイドの中扉前は左がより広くてラッキー!
なお、ここの屋内には観光案内所もあります。 -
まずはホテルへ。
Hotel de l'Isard ホテル
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部屋の中。申し分ない清潔さでした。
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部屋の窓から外。夜は賑やかで、そうなるまで分からなかったのですが、窓がサッシでないので、けっこう煩かったです。が、許容の範囲。
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目抜きのメリチェイ通り(Av. Meritxell)。
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夏時間が始まって約1週間。陽が少し長くなったこの日、散策に出ました。
この街の中心は、深い谷の底なので、実際の日暮れ(?)が早く、山(谷)肌にのみ遅くまで陽が注ぎます。 -
官庁舎裏手の旧市街にある、サン・エステヴェ教会。
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目抜き通りにあるデパート。スーパーもあり、品数豊富。
ピレネー 百貨店・デパート
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街中を貫く、ヴァリラ川(La Valira)。
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夜の帳が下りて来、空はまだ明るいものの谷底は暗く、電飾に灯が燈されてきました。
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ショッピングセンターがあると聞いて行ってみると、私にはフランスで御用達の大型スーパー「U」。こんなの前回来た28年前には無かった。モーリシャスにも有ったし、フランス人がよく行くところには外国展開しているみたいですね。
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そこで見つけたミルカのウエハース・ヴァージョン。ミルカ本国のドイツでは売っていないし、特売で安かった(EUR1,79)ので「買い」。
ちなみにこれは大きいサイズの300g。このサイズはフランクフルト空港で4ユーロ弱します。普通サイズの100gでも一般価格は1ユーロを超えるので、その安さが分かります。 -
夕食はこの地の名物「エスクデッラ」を食すべく、ホテルで聞いた地元料理を出す老舗レストランへ行ったのですが、復活祭の休暇で閉まっていたので、街中をウロウロして探しました。でも、店外のメニューや入って店員に聞いても、無いという返事ばかり。十軒を超えて次で無ければもう諦めようと思った最後の店で、そこには無いけど「RESTAURANTE FONT VERD」という店あるかもと教えられ、行ったらありました!
この店の前は、すでに歩いていたのですが、なんかバーというか軽食屋っぽく見えたので素通りしていたのでした。 -
店内はやっぱりスナック・バーって感じで、椅子もテーブルも質素なものでした。
店内の客層はさまざまでしたが、ほとんどがテレビのサッカー中継を見ています。小国アンドラではリーグを作れないだろうと思って見たら、一方は楽天マークの付いているユニフォームを着ていて、スペインの試合だと判りました。 -
これがいろいろな野菜と肉類を煮込んだ、Escudella( Catalana)。この地だけの名物ではなくスペインを含むこの「地方」、特に山間部の名物みたいです。
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加えて、肉が特産だというので、グリル・ステーキ(Xurrasco a la Planxa)を頼みました。スペイン語だと、Churrasco a la Planchaですが、ブラジルのシュラスコとは形式が違いますね。
この二品がセットで10,50エウロ、グラス・ワインは4,85。高くはないですね。 -
デザートは、クレマ・カタラーナ(EUR4,75)とカプチーノ(2,50)。
カタルーニャ人は、フランスのクレム・ブリュレーのルートだと主張しているとか.... -
どっぷり暮れた街並み。谷の面の上の方まで燈る灯りが印象的。
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翌朝、冒頭のデパート「ピレネー」の食品売り場内のベーカリー兼コーヒー・スタンドで朝食。
カプーチョとクロワッサンで、EUR1,49≒200円。何度も書いてクドいけど、安い!
ここは品揃えが良く、お土産的なものも豊富で、お勧めします。 -
観光案内所がある街の真ん中、ロトンダ広場。このモニュメントはダリの作品だとか。
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その少し上流(東寄り)。
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戻って、逆に下流へ。
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谷の斜面にたくさんの建物があります。地震国で育った身としては、なんか不安。
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冒頭の教会の入り口の面。石造りで趣があります。
サン エステヴェ教会 寺院・教会
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正面は旧市街にある国会議事堂、カーサ・デ・ラ・ヴァル(Casa de la Vall)。世界最小で、現用では最も古いものだとか。
滅多に手にできない、この国の1エウロ硬貨のモティーフになっています(下記参照)。 -
この国は独自の郵便事業者を持ちません。昔からフランスとスペインがやっていて、郵便局も両方あります。聞いた話だと、郵便料金はスペインの方が安くて、フランスは高いとか。それを裏付けるように、切手を買いに安いと教えられたスペインの郵便局に行ったら、大混雑。仕方がなくフランスのそれに行ったら、待ち人数人でした。
この写真は並んだ郵便ポスト。左がフランス用、右がスペインのもの。 -
これは自宅に送った絵葉書に貼付した切手です。小型シートの記念切手があったので、必要な料金より高額であることを承知で。
上記のごとく郵便事業は2ヵ国に委託しているのですが、切手そのものは独自のものがあります。ただ、それが双方の局で異なるのかどうか分かりませんでした。
私も向こうも英語は大したことないし、スペインの局では混雑して買えなかったし....
ところで、この国は観光に依存している面が強いはずなのに、絵葉書を売っている店がほとんどないです。土産物店はもとより、スーパー、デパートなどいろいろ探しましたが見つからず、土壇場で文具店兼タバコ屋みたいなところで見つけました。 -
通貨も仏・西に依存しています。この国には中央銀行が無く、両国の法定通貨が1999年にユーロに移行するまでは、仏フランと西ペセタで取引がなされていました。(ただ、前回1990年に訪れたときには、ペセタしかお目に掛かりませんでしたが。)
それ以降、2002年に現金通貨が現れたあとも、欧州経済通貨同盟(EMU)には加盟していない(できない?)ので、両国で使われるユーロをいわば「代用」していますが、2014年以降はEUとEMUの特別協定のもと、硬貨のみ独自で発行するようになりました。と言っても、実際にはスペインで鋳造されているみたいですが。
これ、実際には(文字どおり)カネ儲け的存在で、市中に出廻っておらず、どこの銀行でも無く、買い物でもらう釣り銭でも巡り合えません。財務省で聞いたら、中央銀行がないので払い出しもしていない。コイン商に行けば(交換ではなく)「買える」とのこと。そのうちのひとつに行ってみたら、各1枚(計EUR3,88)をきれいな台紙に入れられたものがなんと40ユーロ前後。2ユーロの記念硬貨も20ユーロ前後と軒並み10倍で、呆れて口がぽか~ん状態でした。
ところが、最後の最後に上記郵便局で切手を買った時の釣り銭に、なんとアンドラの1ユーロ硬貨が混ざっているではありませんか! びっくりして局員に聞いたら、「たまに来る。今あるのは1エウロだけ。」とのことで、一人しかいなかった彼の手許にあった7枚すべてのアンドラ物を交換してもらったのであります。 -
旧市街の小型スーパーというか万屋でめっけもんを物色していたら、どら焼きみたいなものを発見。ただ、中身はチョコレートとの記述。スポンジケーキみたいなものもあり、子供の土産に購入。どちらも3個で1エウロ、1個あたり約45円。スペイン製。
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帰国してから食べました。
右の外側の食感は真にどら焼きで、餡子でなくチョコレートのどら。まぁ、パンケーキにチョコレートクリームを塗ったと思えば、自然な西洋菓子ですね。美味。
左も美味しかったですが、個人的にはカスタードクリームの方が好きです。ほとんど東京ば〇奈になっちゃいますが。 -
【撮影位置は番外】バルセローナの空港に着いた帰りのバス。往路と異なり自社車両でなく、WiFiとトイレはありませんでした。帰途車中でネットに繋いでやろうと思っていたことができず、超ー残念。時間も持て余しちゃいました。
しかも、アンドラの出国審査で4~5人がブースに行ったままなかなか戻って来ず、その後のスペインの税関審査と合わせて約40分が費やされ、これで渋滞でもあったら飛行機に間に合わないとヤキモキしていたので、無事着いて胸を撫で下ろしました。
なお、途中停車のサンツ駅でほとんどが降車。そのあと運チャンがスペイン語(カタルーニャ語?)で「テルミナル・ドス何たらかんたら」と言って、それに対し数人の客がウノ、ウノと返していたのですが、発車したら次の停留所である空港のターミナル2には寄らず直接T1に付けました。私もT1発だったので、早く着いて良かったのですが、T2発のフライトを持ってる言葉が分からない乗客がいたら大変だなーと思いました。バルセロナ エル プラット空港 (BCN) 空港
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【番外】帰りのフライトが瑞シュピーツとインターラーケンの間のやや南を飛行中。右舷にはアルプスの中でも特に世界中の観光客に有名なところが見えました。
G: グリンデルヴァルト
E: アイガー(の北壁)
M: メンヒ
J: ユングフラウヨッホ
Jの背後には、MとJから流れ出るアレッチュ氷河(ユングフラウフィルン )が見える。 -
【番外】乗り継ぎ基地、独フランクフルトに着陸。これに続きもう最終着陸態勢の便が数機。中央3つのライトは、1機の3灯でなく、続く3機。
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【番外】25秒後とさらに45秒後のコマ。3つのライトがグライドスロープに従ってアプローチしているのが分かります。その平行滑走路では、離陸便も滑走(上の左端)。この空港は、後方乱流の影響さえなければ、最短45秒間隔で着陸させてるとのこと。羽田でもこうオペすれば、滑走路増設しなくて済みそう。でも「何かあったら」が突出した考え方の日本じゃあ、無理ですね。
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この旅行で行ったホテル
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Hotel de l'Isard
3.2
この旅行で行ったスポット
アンドラ・ラ・ヴェリャ(アンドラ) の旅行記
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