ヨセミテ国立公園周辺旅行記(ブログ) 一覧に戻る
カリフォルニアにあるヨセミテ国立公園から、北米第二位の標高を持つMtホイットニーまでの340kmを縦断するジョン・ミューア・トレイル。<br />8年前の世界一周旅行の際に友人の勧めでヨセミテに立ち寄って以来、ずっと頭に焼き付いて忘れることが出来ないでいた僕は、13年間務めた会社に辞表を出し、背中に背負ったバックパックに持てるだけの荷物と食料、そして未来への夢を詰め込んで、再びかの地を目指したのだった。

ある夏のジョン・ミューア・トレイル完全踏破記

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2004/06/28 - 2004/07/28

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カリフォルニアにあるヨセミテ国立公園から、北米第二位の標高を持つMtホイットニーまでの340kmを縦断するジョン・ミューア・トレイル。
8年前の世界一周旅行の際に友人の勧めでヨセミテに立ち寄って以来、ずっと頭に焼き付いて忘れることが出来ないでいた僕は、13年間務めた会社に辞表を出し、背中に背負ったバックパックに持てるだけの荷物と食料、そして未来への夢を詰め込んで、再びかの地を目指したのだった。

旅行の満足度
5.0
同行者
一人旅
交通手段
徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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  • 準備編1 : サンフランシスコ、再び<br /><br />6月28日 午前 11:00<br />成田発のJAL便で、サンフランシスコに到着。8年振りだが、いつ来ても、ここは空が抜けるように青いし、空気が乾いていて気持ちがいい。<br />今回の旅の目的はJMT、正確にはジョン・ミューア・トレイル(John Muir Trail)211マイル(約340キロ)の踏破だ。<br />ターンテーブルを廻る、シュラフやテントを積み込んだ真新しいミレーの80Lのザックと、ドライフードやチェルシーキャンディー、カロリーメイトを入れた段ボール箱をピックアップすると、ハーツレンタカーのカウンターを目指して、歩き出した。<br /><br />レンタカーのピックアップは、日本からネットで予約していたために手続きはスムーズで、3日間分の料金$275をJALのマイレージ付クレジットカードで支払うと、カウンターのお姉さん(?)が笑顔でキーを渡してくれた。<br /><br />「Have a good day!」<br /><br />カウンターで渡された立体式駐車場の駐車スペース153番に行くと、そこにはピカピカの黒いフォードが待っていた。<br /><br />と、ドライブシートでエンジンをかけようと車内を見渡すと、何かが足りない。ふと考えてみると、カーナビがついてない<br />(確か、予約した時には一緒にオーダーしたはずだが。。。アメリカはこれだからなぁ。これから戻ってクレームつけると、また出発に時間がかかるし・・・まあ、いいか!)<br />と気を取り直して、ダウンタウンに向かう。<br />この一手間を惜しんだために、この後、度重なる不幸がやってくるとは、まだ知る由もない。<br /><br />この、レンタカーの駐車場から出て、高速に乗るのにも、じつは2回も迷ってしまった。空港周辺の道路は一方通行が多いのと、右レーンと左レーンのどちらにいるかで、当然行ける方向も違ってくる。道に迷ったのだから、ここではうまく説明は出来ないが、<br /><br />高速周辺バイパス道路に乗ったり降りたりを繰り返して、ダウンタウン周辺で高速を降りた。サンフランシスコのケーブルカー乗り場周辺ならばよく知っているものの、目指すREIのSF支店はそこから少し離れた場所にあるようで、人気のない倉庫街のようなところ散々うろうろし、何度も通行人に道を尋ねたりして、ようやくREIに到着。<br /><br />午後2:00 REI サンフランシスコ店<br />REIというのは日本で言うと生協のような店で、共同組内のような形で仕入れをしている為、価格が安い。また、REIブランドがついているOEM製品はプライベートブランドでもある為、他メーカーのモノよりも廉価な価格設定になっている。<br /><br />JMT踏破に挑むために、テントやシュラフなどの大物は日本のICIで購入済みだったが、コンロというかストーブも、日本で買っても燃料が飛行機に持ち込めないので、食料と一緒に現地で調達しようと考えていた。<br /><br />例えば、ドラゴンフライというオイルストーブ。<br />日本のICI新大久保店では、17,000円で売られているこの商品が、REIでは$100ちょっと()! この価格差は、いったい? と考える間もなく、即購入。<br /><br />それから浄水器。これも、水場が少ないJMTではMustのItemで、各種のメーカーのものを物色。手ポンプで汲みながら浄水する旧式は、疲れるし時間がかかるが、確実に飲み水が作れる。一方の新式は、楽に水が作れるが、フィルターや浄水装置がデリケートで壊れやすいのが難点。<br /><br />どちらにするかは悩ましいところだが、機械式は一度壊れると自分では修復できないし、そうなると旅が終わってしまうので、面倒でも確実な旧式を選択。<br /><br />さらに、もうひとつ重要なのが、ベア・キャニスター。これは、JMTに入るトレッカーが、絶対に持っていなければならない代物。というのも、キャンプ中はクマに襲われる可能性が非常に高いので、自分が保持する食料やクリームなどの匂いのするものは、全て鍵やキャップロックされる容器に入れておかなければならないのだ。<br /><br />ちょうど店の中には、小さめのバケツをちょうど二つ向い合せに組み合わせたような黒い形のものと、それよりも容量が10%UPで、重さが半分の青い半透明のものとの2種類が置いてた。<br />(どっちにしようかな・・・。小さい方が軽そうだけど、食料が入りきるとも思わないし・・・)<br />と考えているうちに、ブルーの方がどんどん売れていき、あっという間にラストの一個も無くなってしまった。<br /><br />お店の人に在庫が無いのか確認すると、なんと店にある在庫は全て売れてしまったとのこと。手に入らないと知ると欲しくなるが人間の性で、<br />「どうしても欲しいので、どこかのお店にはないのか」<br />と、しつこく聞いてみると、橋を渡ったバークレー店なら在庫があるとのこと。<br /><br />そこは車で30分ほど、との事なのでストーブや浄水器など、まずは必要なものだけを購入して、バークレー店に向かう(SF店での支払総額 $460なり)<br /><br />午後5:00<br />まったく、アメリカの道路は、なぜこうも分かりづらいのか? それとも、それは道を知らない自分だけなのか? サンフランシスコからバークレーに向かうには、ハイウェイを東に進み、その後に北上すればいいはずだった。<br />そのため、間違わないように左側のレーンにいたはずだったのだが、どうやらそれは実は南下するレーンだったようで、結局、サンフランシスコからバークレーに来るのに1時間以上も掛かってしまった。<br /><br />そんなこんなで、ようやくバークレー店に到着。 <br />店のParkingに車を入れると同時に、疲れと時差ボケが一気にやってきて、猛烈に睡魔に襲われる。駐車場に車を止めてしばらく寝ると、もう外は真っ暗で夕方というよりも、夜に近くなっていた。<br /><br />寝ぼけたままで店内をウロウロし、ようやくブルーのベア・キャニスター置き場を見つける。がしかし、在庫がもうラスト一個になっていて、太めのおじさんが最後の一個を手にとって買うかどうかを考えていた。<br />(マジ!? 万事休すか?)<br />と天を仰いだその瞬間、店員がたくさんのベア・キャニスターの箱を抱えて登場!<br />速攻でひとつを手に取り、自分のカートに入れたのは、もちろんだった。<br /><br />その後、キャンプ時の朝や夜に食べるドライフード、というか乾燥食品?を何種類か購入。また、時間や距離を予測する為に万歩計が使えそうなので、興味半分で買ってみることに。結局、朝夕の防寒対策のためのフリースなども買った為、ここでの出費は$388にもなってしまった(汗)<br /><br />午後10:00<br />夜8時過ぎまでバークレー店で買い物した後、予約しているYHAに向かう。このYHAには、以前も泊まった事があるので場所は知ってはいるが、高速からの行き方を全く分かっていなかった。空港から高速に乗る際にとても苦労したことが頭をよぎり一瞬不安になるが、勘を頼りに向かうと、なんとドンピシャでYHAの目の前に着くことが出来た。<br /><br />ここのYHAは、サンフランシスコのJALホテルの近くで、ダウンタウンのほぼ中心にあるため、非常に使い勝手がいい。しかもParkingが真ん前にあるので、荷物を運ぶにも超便利だった。早速チェックインして、ザックや段ボール、買った荷物などを部屋に運ぶ。<br /><br />今回の旅では、キャンプがメインで街中には泊まることが無いのと、ザックの荷物の入れ替えやパッキングなどがあるため、奮発して個室をオーダー。<br />荷物の搬入が一段落したところで、アメリカで最初の食事を取ることにする。<br />アメリカに来たら、どうしたも食べたいと思っていたもの・・・それがバーガーキングのワッパーだった。8年前に初めてアメリカで食べて以来、アメリカに来ると無性にたべたくなってしまうのだ。<br /><br />そういうわけで、ケーブルカー乗り場の近くにあるバーガーキングに直行したのだが、これがもの凄―く、ものすごーくマズかった。 山に登る為に、日本でダイエットやヘルシーな食生活を心掛けていた為に、いつの間にかジャンキーな食べ物が体に合わなくなってしまったのか(笑)<br /><br />午前0:00<br />YHAの手前のスーパーで、翌日の朝食用にフルーツと水を購入して部屋に戻り、JMTで使う食事のパッキングに取り掛かる。なにせ、およそ3週間分の食料である。 買ってきた全ての食料をクィーンサイズのベットに広げてみると、これが半端な量ではない。<br /><br />持ち歩く分とResupply Pointに送る分とに分けないといけないし、途中で食料が不足しないように予備も必要。とはいえ、あまり多く持ちすぎると、重くなってバテテしまうため、配慮が不可欠だ。<br /><br />まさに食糧計画がJMT踏破の成否を決めると言っても過言ではなく、考え出したら頭が冴えて(ま、本来ならば、ここに来る前にもっとじっくり考えておくべきなのだが・・・)<br /><br />熟慮の結果、行動時の疲れ度合いや準備のしやすさ、食事のバランスとバリエーション、Resupply Pointに配達が行き届かない場合のリスク等を考えた結果、食料を3つに分けることにした。<br /><br />一つ目は、YosemiteからTuolumne Meadowsまでの4日間分。これは、旅の最初は疲れやすいため、なるべく重量を軽くするためだ。<br />しかも、Tuolumne MeadowsにはYosemiteから車で行ける所にあるので、郵送した荷物が来ていない、ということはまずあり得ない。<br /><br />二つ目はそこからVermillion Valley Resortまでの6日間分、そして最後のMt.Whitneyまでの10日間が三つ目だ。特に最後の10日分は、量的にも相当重いしかさばるが、それぞれを小分けにして郵送すると、未着リスクがあるのと、Resupply Pointまでコースを外れて荷物を取りに行かなければならないため、やむなくこのような形にすることとした。<br /><br />また、これらの荷物のそれぞれに行動食として、成田で大量に買ったカロリーメイトとチェルシーキャンディー、そしてアミノバイタル、さらにビタミン不足にならないように青汁粉末を日数×2つづつ加えることとして、荷物をパッキング。 <br /><br />明日は郵便局にこの荷物を預け、いざヨセミテを目指すために、就寝・・・<br />

    準備編1 : サンフランシスコ、再び

    6月28日 午前 11:00
    成田発のJAL便で、サンフランシスコに到着。8年振りだが、いつ来ても、ここは空が抜けるように青いし、空気が乾いていて気持ちがいい。
    今回の旅の目的はJMT、正確にはジョン・ミューア・トレイル(John Muir Trail)211マイル(約340キロ)の踏破だ。
    ターンテーブルを廻る、シュラフやテントを積み込んだ真新しいミレーの80Lのザックと、ドライフードやチェルシーキャンディー、カロリーメイトを入れた段ボール箱をピックアップすると、ハーツレンタカーのカウンターを目指して、歩き出した。

    レンタカーのピックアップは、日本からネットで予約していたために手続きはスムーズで、3日間分の料金$275をJALのマイレージ付クレジットカードで支払うと、カウンターのお姉さん(?)が笑顔でキーを渡してくれた。

    「Have a good day!」

    カウンターで渡された立体式駐車場の駐車スペース153番に行くと、そこにはピカピカの黒いフォードが待っていた。

    と、ドライブシートでエンジンをかけようと車内を見渡すと、何かが足りない。ふと考えてみると、カーナビがついてない
    (確か、予約した時には一緒にオーダーしたはずだが。。。アメリカはこれだからなぁ。これから戻ってクレームつけると、また出発に時間がかかるし・・・まあ、いいか!)
    と気を取り直して、ダウンタウンに向かう。
    この一手間を惜しんだために、この後、度重なる不幸がやってくるとは、まだ知る由もない。

    この、レンタカーの駐車場から出て、高速に乗るのにも、じつは2回も迷ってしまった。空港周辺の道路は一方通行が多いのと、右レーンと左レーンのどちらにいるかで、当然行ける方向も違ってくる。道に迷ったのだから、ここではうまく説明は出来ないが、

    高速周辺バイパス道路に乗ったり降りたりを繰り返して、ダウンタウン周辺で高速を降りた。サンフランシスコのケーブルカー乗り場周辺ならばよく知っているものの、目指すREIのSF支店はそこから少し離れた場所にあるようで、人気のない倉庫街のようなところ散々うろうろし、何度も通行人に道を尋ねたりして、ようやくREIに到着。

    午後2:00 REI サンフランシスコ店
    REIというのは日本で言うと生協のような店で、共同組内のような形で仕入れをしている為、価格が安い。また、REIブランドがついているOEM製品はプライベートブランドでもある為、他メーカーのモノよりも廉価な価格設定になっている。

    JMT踏破に挑むために、テントやシュラフなどの大物は日本のICIで購入済みだったが、コンロというかストーブも、日本で買っても燃料が飛行機に持ち込めないので、食料と一緒に現地で調達しようと考えていた。

    例えば、ドラゴンフライというオイルストーブ。
    日本のICI新大久保店では、17,000円で売られているこの商品が、REIでは$100ちょっと()! この価格差は、いったい? と考える間もなく、即購入。

    それから浄水器。これも、水場が少ないJMTではMustのItemで、各種のメーカーのものを物色。手ポンプで汲みながら浄水する旧式は、疲れるし時間がかかるが、確実に飲み水が作れる。一方の新式は、楽に水が作れるが、フィルターや浄水装置がデリケートで壊れやすいのが難点。

    どちらにするかは悩ましいところだが、機械式は一度壊れると自分では修復できないし、そうなると旅が終わってしまうので、面倒でも確実な旧式を選択。

    さらに、もうひとつ重要なのが、ベア・キャニスター。これは、JMTに入るトレッカーが、絶対に持っていなければならない代物。というのも、キャンプ中はクマに襲われる可能性が非常に高いので、自分が保持する食料やクリームなどの匂いのするものは、全て鍵やキャップロックされる容器に入れておかなければならないのだ。

    ちょうど店の中には、小さめのバケツをちょうど二つ向い合せに組み合わせたような黒い形のものと、それよりも容量が10%UPで、重さが半分の青い半透明のものとの2種類が置いてた。
    (どっちにしようかな・・・。小さい方が軽そうだけど、食料が入りきるとも思わないし・・・)
    と考えているうちに、ブルーの方がどんどん売れていき、あっという間にラストの一個も無くなってしまった。

    お店の人に在庫が無いのか確認すると、なんと店にある在庫は全て売れてしまったとのこと。手に入らないと知ると欲しくなるが人間の性で、
    「どうしても欲しいので、どこかのお店にはないのか」
    と、しつこく聞いてみると、橋を渡ったバークレー店なら在庫があるとのこと。

    そこは車で30分ほど、との事なのでストーブや浄水器など、まずは必要なものだけを購入して、バークレー店に向かう(SF店での支払総額 $460なり)

    午後5:00
    まったく、アメリカの道路は、なぜこうも分かりづらいのか? それとも、それは道を知らない自分だけなのか? サンフランシスコからバークレーに向かうには、ハイウェイを東に進み、その後に北上すればいいはずだった。
    そのため、間違わないように左側のレーンにいたはずだったのだが、どうやらそれは実は南下するレーンだったようで、結局、サンフランシスコからバークレーに来るのに1時間以上も掛かってしまった。

    そんなこんなで、ようやくバークレー店に到着。 
    店のParkingに車を入れると同時に、疲れと時差ボケが一気にやってきて、猛烈に睡魔に襲われる。駐車場に車を止めてしばらく寝ると、もう外は真っ暗で夕方というよりも、夜に近くなっていた。

    寝ぼけたままで店内をウロウロし、ようやくブルーのベア・キャニスター置き場を見つける。がしかし、在庫がもうラスト一個になっていて、太めのおじさんが最後の一個を手にとって買うかどうかを考えていた。
    (マジ!? 万事休すか?)
    と天を仰いだその瞬間、店員がたくさんのベア・キャニスターの箱を抱えて登場!
    速攻でひとつを手に取り、自分のカートに入れたのは、もちろんだった。

    その後、キャンプ時の朝や夜に食べるドライフード、というか乾燥食品?を何種類か購入。また、時間や距離を予測する為に万歩計が使えそうなので、興味半分で買ってみることに。結局、朝夕の防寒対策のためのフリースなども買った為、ここでの出費は$388にもなってしまった(汗)

    午後10:00
    夜8時過ぎまでバークレー店で買い物した後、予約しているYHAに向かう。このYHAには、以前も泊まった事があるので場所は知ってはいるが、高速からの行き方を全く分かっていなかった。空港から高速に乗る際にとても苦労したことが頭をよぎり一瞬不安になるが、勘を頼りに向かうと、なんとドンピシャでYHAの目の前に着くことが出来た。

    ここのYHAは、サンフランシスコのJALホテルの近くで、ダウンタウンのほぼ中心にあるため、非常に使い勝手がいい。しかもParkingが真ん前にあるので、荷物を運ぶにも超便利だった。早速チェックインして、ザックや段ボール、買った荷物などを部屋に運ぶ。

    今回の旅では、キャンプがメインで街中には泊まることが無いのと、ザックの荷物の入れ替えやパッキングなどがあるため、奮発して個室をオーダー。
    荷物の搬入が一段落したところで、アメリカで最初の食事を取ることにする。
    アメリカに来たら、どうしたも食べたいと思っていたもの・・・それがバーガーキングのワッパーだった。8年前に初めてアメリカで食べて以来、アメリカに来ると無性にたべたくなってしまうのだ。

    そういうわけで、ケーブルカー乗り場の近くにあるバーガーキングに直行したのだが、これがもの凄―く、ものすごーくマズかった。 山に登る為に、日本でダイエットやヘルシーな食生活を心掛けていた為に、いつの間にかジャンキーな食べ物が体に合わなくなってしまったのか(笑)

    午前0:00
    YHAの手前のスーパーで、翌日の朝食用にフルーツと水を購入して部屋に戻り、JMTで使う食事のパッキングに取り掛かる。なにせ、およそ3週間分の食料である。 買ってきた全ての食料をクィーンサイズのベットに広げてみると、これが半端な量ではない。

    持ち歩く分とResupply Pointに送る分とに分けないといけないし、途中で食料が不足しないように予備も必要。とはいえ、あまり多く持ちすぎると、重くなってバテテしまうため、配慮が不可欠だ。

    まさに食糧計画がJMT踏破の成否を決めると言っても過言ではなく、考え出したら頭が冴えて(ま、本来ならば、ここに来る前にもっとじっくり考えておくべきなのだが・・・)

    熟慮の結果、行動時の疲れ度合いや準備のしやすさ、食事のバランスとバリエーション、Resupply Pointに配達が行き届かない場合のリスク等を考えた結果、食料を3つに分けることにした。

    一つ目は、YosemiteからTuolumne Meadowsまでの4日間分。これは、旅の最初は疲れやすいため、なるべく重量を軽くするためだ。
    しかも、Tuolumne MeadowsにはYosemiteから車で行ける所にあるので、郵送した荷物が来ていない、ということはまずあり得ない。

    二つ目はそこからVermillion Valley Resortまでの6日間分、そして最後のMt.Whitneyまでの10日間が三つ目だ。特に最後の10日分は、量的にも相当重いしかさばるが、それぞれを小分けにして郵送すると、未着リスクがあるのと、Resupply Pointまでコースを外れて荷物を取りに行かなければならないため、やむなくこのような形にすることとした。

    また、これらの荷物のそれぞれに行動食として、成田で大量に買ったカロリーメイトとチェルシーキャンディー、そしてアミノバイタル、さらにビタミン不足にならないように青汁粉末を日数×2つづつ加えることとして、荷物をパッキング。 

    明日は郵便局にこの荷物を預け、いざヨセミテを目指すために、就寝・・・

  • 準備編2 : ヨセミテを目指すも、道は紆余曲折<br /><br />6月29日 午前 7:30<br />今日は、いよいよヨセミテに向かう日だ。<br />距離から考えても、サンフランシスコから6時間以上は必要になるので、寝坊は禁物。と思いながら時計を見ると、もう7:30。<br />やばい! と思って飛び起きる。が、もう一度時よく見るとまだ6:30。<br />思えば、この時から何かが違っていた。<br /><br />午前 8:10<br />果物と水だけの簡単な朝食後、YHAの向かいのParkingから車をピックアップ。支払方法はビルの1Fのカウンターで、Parking No.を申告して精算してから車に乗るところを、そのまま車を運転して出口まで車を廻す。<br /><br />が、出口に日本のような自動精算機があるわけでもなく、精算が済んだカードを挿入しないと出口が開かない! 仕方ないので、もう一度駐車スペースに戻り、精算し直す。なんだか面倒な事が重なる日だな、と思いながら車をYHAの前に停め、ザック等の荷物を積み込む。 <br /><br /><br />午前 10:00<br />YHAから2ブロック離れたところにあるメイシーズが空くのを待って、地下のPost Officeへ出掛ける。列に並んでしばらく待ち、食料の入った段ボール箱を持っておばちゃんがいるカウンターへと進む。<br />「この段ボールをResupply Pointに送りたいのだけど」<br />と言うと<br />「その住所だと、荷物は明日には着くけど、そこには5日間しか局留めは出来ないわよ」<br />との答え。それだと、自分がそこに着く前に荷物が戻ってきてしまう可能性が高いので、<br />「Oh,それは困った!明日から5日以内にそこにいくことは無理なので、他の方法はないか?」<br />と大げさな身振りで聞いてみる。<br />「なら、UPSで送ればいいじゃない。」<br />と、やさしく他社サービスを紹介してくれる。が、<br />「じゃ、どこに行けばいいのか? 場所はどこ?」<br />と聞いても、<br />「私は知らないから、誰かに聞いて。 はい、次の人!」<br />とかわされる。。。<br /><br />仕方ないので、メイシーズの中にある花屋のダンナやホテルのドアマンに聞きまくる。近くにあるホテルのフロントで、ようやく場所と連絡先を教えてもらうが、その住所だと足では行けないので、一旦車に戻ることにする。<br /><br />午前 10:25<br />YHAの前に戻る。 が、車が無い!!!<br /><br />(確か、YHAの前に停めてあったのに、、、目の前には、何も無い!?)<br />(車泥棒が来たのか?荷物も車も全部盗まれたのか?チクショー!旅の計画がパーだ!!)<br /><br />半ば泣きそうになりながら、必死の形相でYHAのカウンターで聞いてみる。<br />「ここに、ここに、黒いフォードの車が無かったか? 30分前に停めてあったはずなのだけど・・・」<br />すると、カウンターの女性が<br />「あら、車が無いの? 困ったわね、、、誰か、知らない?」<br />と、同じYHAのスタッフに振ってくれた。 <br />いろんなスタッフに聞いてみると、その中の一人が<br />「あぁ、黒のフォード? それならさっき、レッカーが来て、持ってったわよ」との答え<br /><br />(えぇっ、ホント? あの車、レッカーされちゃったのか???<br />日本でもレッカーされたことがないのに、こんなところで初レッカーかよ!)<br /><br />とはいえ、泥棒と警察では、旅の計画が大違いだ。泥棒にあってしまったのなら、JMTどころか全ての旅の計画が台無しだが、レッカーされたのなら、取り返せるはず。<br />そう考えると、YHAの人に警察に連絡してもらって、レッカーされた駐車違反の車が置いてある事務所を聞き出し、Taxiで一目散にそこを目指す。<br /><br />事務所に着くと、所定の用紙に必要事項を記入させられる。 <br />名前。 これは当たり前に記入。 <br />ID。 うーむ、仕方ないので、国際免許書のIDを記入。<br />住所? これから山に入るのだから、決まった住所などある訳がない。<br /><br />仕方ないのでYHAの住所を記入。<br />連絡先? 携帯電話など持ち歩いていないので、やむなくYHAの電話番号を記入し、etc…<br /><br />最後に、罰金として$171を請求される。手持ちのお金は極力使いたくない、と考えていると、なんとクレジットカードで支払えるとの事。こんな料金までクレジット可能とは、さすがカード王国アメリカと妙に感心。<br /> <br /><br />正午 0:00<br />午前中のゴタゴタの結果、UPSに着いたのがこの時間になってしまった。<br />UPSで、送付先がVermillion Valley Resort (以下VVR)という場所であることを告げ、念のためにそこのサイトを見てもらうと、その場所は不便な為か、UPSではなくPostの方が望ましい、との記述を発見。 <br />また、VVRがそう指示するということは、これは局留めではなく、ホテル側で荷物をキープできるとも読めるので、可能性を信じてPostで送ることにする。<br /><br />午後 1:00 <br />サンフランシスコで最後の昼食。 “麻婆豆腐“という漢字に惹かれて、ちっちゃな中華料理屋に入ってみる。が、これが恐ろしくマズい。 あまりのマズさに、食事もそこそこに、退散する。<br /><br />午後 2:00<br />食事をオーダーした後、(そういえば、食事の作り方は・・・)と、キャンプでの食事の作り方をシミュレートしてみる。と、夕食時に飲み水を作ったりするための、水を汲んでおくバケツを買っていないことに気づく!<br />しかも、日本で普通に売っているようなプラスチックのバケツでは駄目で、毎日ザックに入れて運べる、折り畳み式のバケツが不可欠なのだ。<br /><br />昨日のREI サンフランシスコ店に早速出向き、店員にバケツがないか尋ねてみると、ネットで自社の在庫を調べてくれ、バークレー店なら在庫があるとのこと。<br /><br />(また、あの店か・・・)<br />と思いつつ、30分かけて到着。が、ここの女性店員が、まったくもって使えない。<br /><br />「ここには、在庫がない」と言い張るので、さすがに気の長い自分も<br />「サンフランシスコ店では、ここにあると言ってたんだ!ちゃんと探してくれ!」<br />とブチ切れながら、サービスカウンターで粘ること1時間。<br />ようやく、目的の折りたたみ式のバケツが手に入った。 ホントニヨカッタ・・・<br /><br />午後 3:00<br />勢いよく店を飛び出して、まっしぐらにヨセミテを目指す。。。つもりが、ハイウエイのルート580の乗り方を間違えて、逆方向に進んでしまう。慌てて降りるも、今度は戻り方も間違えて、1.5時間もロスしてしまう。<br /><br />午後 4:30<br />ようやく本来のヨセミテ行きのハイウエイに乗れた。なんと予定よりも、5時間以上の遅れての出発だ。<br />ヨセミテも、相当遠いため時速100マイル(約160km/時)で、カローラみたいなフォードを飛ばしに飛ばす。<br /><br />この高速道路、最低でも4車線あるハイウエイで、一番外側(右側)にいても、どんどん抜かれていく。<br />日本でいえば相当のスピードなのにもかかわらず、いつの間にか後ろにくっつき、車線を譲るとあっという間に飛ばして姿が見えなくなるような他の車は、いったい何キロで走っているのか? 甚だ疑問。<br /><br />午後 9:11<br />なんとか、今日中にヨセミテ国立公園に到着。<br /><br />以前も泊まったことがあるカレーキャンプというキャンプ場にある、ロッヂ式の宿泊スペースを事前に予約していたので、ここにチェックイン。 <br /><br />小学校の運動会で用意される組み立て式のテントの中に、これまた簡易なパイプ式のベッドを置いただけのものだが、意外に快適。 また、アメリカではどの部屋もツインなので、一人旅にはそれなりに広く使えるのも嬉しい。<br /><br /><br />深夜 12:20<br />荷物を車から移動させたり、荷物を整理して食料をロッカーに入れたり、シャワーを浴びたりしているうちに、あっという間にこんな時間。<br /><br />カレーキャンプに隣接しているバーというか、レストランというか、カフェがもうクローズの時間だったのだが、そこのお兄ちゃんに<br />「たった今、サンフランシスコから着いたんだ!何か食べさせて!!」<br />というと、とてもいい人で、PIZZAのSサイズを無理やり作ってくれる。<br />あったかいカフェラテと一緒にオーダーし、今日の無事な到着に乾杯。<br />

    準備編2 : ヨセミテを目指すも、道は紆余曲折

    6月29日 午前 7:30
    今日は、いよいよヨセミテに向かう日だ。
    距離から考えても、サンフランシスコから6時間以上は必要になるので、寝坊は禁物。と思いながら時計を見ると、もう7:30。
    やばい! と思って飛び起きる。が、もう一度時よく見るとまだ6:30。
    思えば、この時から何かが違っていた。

    午前 8:10
    果物と水だけの簡単な朝食後、YHAの向かいのParkingから車をピックアップ。支払方法はビルの1Fのカウンターで、Parking No.を申告して精算してから車に乗るところを、そのまま車を運転して出口まで車を廻す。

    が、出口に日本のような自動精算機があるわけでもなく、精算が済んだカードを挿入しないと出口が開かない! 仕方ないので、もう一度駐車スペースに戻り、精算し直す。なんだか面倒な事が重なる日だな、と思いながら車をYHAの前に停め、ザック等の荷物を積み込む。 


    午前 10:00
    YHAから2ブロック離れたところにあるメイシーズが空くのを待って、地下のPost Officeへ出掛ける。列に並んでしばらく待ち、食料の入った段ボール箱を持っておばちゃんがいるカウンターへと進む。
    「この段ボールをResupply Pointに送りたいのだけど」
    と言うと
    「その住所だと、荷物は明日には着くけど、そこには5日間しか局留めは出来ないわよ」
    との答え。それだと、自分がそこに着く前に荷物が戻ってきてしまう可能性が高いので、
    「Oh,それは困った!明日から5日以内にそこにいくことは無理なので、他の方法はないか?」
    と大げさな身振りで聞いてみる。
    「なら、UPSで送ればいいじゃない。」
    と、やさしく他社サービスを紹介してくれる。が、
    「じゃ、どこに行けばいいのか? 場所はどこ?」
    と聞いても、
    「私は知らないから、誰かに聞いて。 はい、次の人!」
    とかわされる。。。

    仕方ないので、メイシーズの中にある花屋のダンナやホテルのドアマンに聞きまくる。近くにあるホテルのフロントで、ようやく場所と連絡先を教えてもらうが、その住所だと足では行けないので、一旦車に戻ることにする。

    午前 10:25
    YHAの前に戻る。 が、車が無い!!!

    (確か、YHAの前に停めてあったのに、、、目の前には、何も無い!?)
    (車泥棒が来たのか?荷物も車も全部盗まれたのか?チクショー!旅の計画がパーだ!!)

    半ば泣きそうになりながら、必死の形相でYHAのカウンターで聞いてみる。
    「ここに、ここに、黒いフォードの車が無かったか? 30分前に停めてあったはずなのだけど・・・」
    すると、カウンターの女性が
    「あら、車が無いの? 困ったわね、、、誰か、知らない?」
    と、同じYHAのスタッフに振ってくれた。 
    いろんなスタッフに聞いてみると、その中の一人が
    「あぁ、黒のフォード? それならさっき、レッカーが来て、持ってったわよ」との答え

    (えぇっ、ホント? あの車、レッカーされちゃったのか???
    日本でもレッカーされたことがないのに、こんなところで初レッカーかよ!)

    とはいえ、泥棒と警察では、旅の計画が大違いだ。泥棒にあってしまったのなら、JMTどころか全ての旅の計画が台無しだが、レッカーされたのなら、取り返せるはず。
    そう考えると、YHAの人に警察に連絡してもらって、レッカーされた駐車違反の車が置いてある事務所を聞き出し、Taxiで一目散にそこを目指す。

    事務所に着くと、所定の用紙に必要事項を記入させられる。 
    名前。 これは当たり前に記入。 
    ID。 うーむ、仕方ないので、国際免許書のIDを記入。
    住所? これから山に入るのだから、決まった住所などある訳がない。

    仕方ないのでYHAの住所を記入。
    連絡先? 携帯電話など持ち歩いていないので、やむなくYHAの電話番号を記入し、etc…

    最後に、罰金として$171を請求される。手持ちのお金は極力使いたくない、と考えていると、なんとクレジットカードで支払えるとの事。こんな料金までクレジット可能とは、さすがカード王国アメリカと妙に感心。


    正午 0:00
    午前中のゴタゴタの結果、UPSに着いたのがこの時間になってしまった。
    UPSで、送付先がVermillion Valley Resort (以下VVR)という場所であることを告げ、念のためにそこのサイトを見てもらうと、その場所は不便な為か、UPSではなくPostの方が望ましい、との記述を発見。 
    また、VVRがそう指示するということは、これは局留めではなく、ホテル側で荷物をキープできるとも読めるので、可能性を信じてPostで送ることにする。

    午後 1:00
    サンフランシスコで最後の昼食。 “麻婆豆腐“という漢字に惹かれて、ちっちゃな中華料理屋に入ってみる。が、これが恐ろしくマズい。 あまりのマズさに、食事もそこそこに、退散する。

    午後 2:00
    食事をオーダーした後、(そういえば、食事の作り方は・・・)と、キャンプでの食事の作り方をシミュレートしてみる。と、夕食時に飲み水を作ったりするための、水を汲んでおくバケツを買っていないことに気づく!
    しかも、日本で普通に売っているようなプラスチックのバケツでは駄目で、毎日ザックに入れて運べる、折り畳み式のバケツが不可欠なのだ。

    昨日のREI サンフランシスコ店に早速出向き、店員にバケツがないか尋ねてみると、ネットで自社の在庫を調べてくれ、バークレー店なら在庫があるとのこと。

    (また、あの店か・・・)
    と思いつつ、30分かけて到着。が、ここの女性店員が、まったくもって使えない。

    「ここには、在庫がない」と言い張るので、さすがに気の長い自分も
    「サンフランシスコ店では、ここにあると言ってたんだ!ちゃんと探してくれ!」
    とブチ切れながら、サービスカウンターで粘ること1時間。
    ようやく、目的の折りたたみ式のバケツが手に入った。 ホントニヨカッタ・・・

    午後 3:00
    勢いよく店を飛び出して、まっしぐらにヨセミテを目指す。。。つもりが、ハイウエイのルート580の乗り方を間違えて、逆方向に進んでしまう。慌てて降りるも、今度は戻り方も間違えて、1.5時間もロスしてしまう。

    午後 4:30
    ようやく本来のヨセミテ行きのハイウエイに乗れた。なんと予定よりも、5時間以上の遅れての出発だ。
    ヨセミテも、相当遠いため時速100マイル(約160km/時)で、カローラみたいなフォードを飛ばしに飛ばす。

    この高速道路、最低でも4車線あるハイウエイで、一番外側(右側)にいても、どんどん抜かれていく。
    日本でいえば相当のスピードなのにもかかわらず、いつの間にか後ろにくっつき、車線を譲るとあっという間に飛ばして姿が見えなくなるような他の車は、いったい何キロで走っているのか? 甚だ疑問。

    午後 9:11
    なんとか、今日中にヨセミテ国立公園に到着。

    以前も泊まったことがあるカレーキャンプというキャンプ場にある、ロッヂ式の宿泊スペースを事前に予約していたので、ここにチェックイン。 

    小学校の運動会で用意される組み立て式のテントの中に、これまた簡易なパイプ式のベッドを置いただけのものだが、意外に快適。 また、アメリカではどの部屋もツインなので、一人旅にはそれなりに広く使えるのも嬉しい。


    深夜 12:20
    荷物を車から移動させたり、荷物を整理して食料をロッカーに入れたり、シャワーを浴びたりしているうちに、あっという間にこんな時間。

    カレーキャンプに隣接しているバーというか、レストランというか、カフェがもうクローズの時間だったのだが、そこのお兄ちゃんに
    「たった今、サンフランシスコから着いたんだ!何か食べさせて!!」
    というと、とてもいい人で、PIZZAのSサイズを無理やり作ってくれる。
    あったかいカフェラテと一緒にオーダーし、今日の無事な到着に乾杯。

  • 準備編3 : 食料運びに荷造り、車返却等、出発前は大忙し<br /><br />6月30日 午前 5:30<br />さ、寒い。 寒すぎる ・・・ あまりの寒さで目が覚める。<br />昨日までいたサンフランシスコは海に面しているうえに、YHAでは室内でもあったため、違いに驚く。<br /><br />(ヨセミテのキャンプ地でさえこんなに寒いのに、JMTでは山の中に入る。本当に大丈夫なのか?)と、超不安になる。<br /><br />午前 7:00<br />室内気温が15℃まで暖まってきた。ようやくシュラフから出て着替える。<br />ぐずぐずしていると、あっという間にもう8時になるところ。<br /><br />今日の一番の目的は、JMTに入るためのPermission(許可証)をもらうことなので、それを発行しているWildnessCenterの場所を、昨日のチェックインの時にもらったフリーペーパー(公園内の案内用パンフ)であるヨセミテガイドでチェック。<br /><br />また、昨日の夜に荷物を整理していた時に判明したのだが、どうやらテントの4隅を押さえるピンを日本に忘れてきてしまった模様。練習のために、と思って自宅でテントを広げた後に、パッキングする際に、どうやら忘れてきてしまったようだ。<br /><br />ピンなしではテントが張れない、というか、朝起きたら、テントごと転がっている、という事態になりかねないため、キャンプ用具を売っていそうな売店をマップで探すと・・・<br /><br />なんと、カレーキャンプの中に、Sports Pro Shopを発見!<br />祈るような気持ちで、テント用のピンを探しに行くと、、、あった!プラスチック製、アルミ製、スチール製の3種類もある。この中で耐久性と軽量性の観点を重視して、スチール製を購入。<br /><br /><br />午前 10:30<br />Wildness Centerに出かけ、Permissionの発行を申請。<br />出発の予定を、明日ではなく明後日の2日として申し込んだところ<br />「Permissionは、出発日の前日にしか発行しない」とのことで、明日また来ることに。<br /><br />Permissionは一日に発行する枚数が限られている、とのこと。まだピークシーズンの直前なので、それほど受付が込んでいるわけでないが、明日は早めに来て申請しないと、自分の出発したい日に出発できないことも起き得ることを肝に銘じる。<br /><br />午前 11:30<br />今日やるべきことの本命は、最初のResuplly PointになるはずのToule-me Meadowに食料を運ぶことだったのだが、すでに出発がこんなに遅くなってしまった。しかも、Toule-me Meadowに荷物を運んだら、その後は車は不要になるため、今度はヨセミテの麓の町であるMercedのハーツまで、レンタカーを返しに行かなければならない。<br /><br />しかも、地図をよくよく見てみるとヨセミテからToule-me Meadowまでは結構、距離がありそうな感じ。<br />昨晩のシミュレーションでは、Merced発ヨセミテ行きのバスの最終が午後4時、ヨセミテからMercedまでは2時間程度なので、午後2時にヨセミテを出ればいいはずで、Toule-meまでは2時間もあれば楽勝、と思っていたら、2時間というのは往復なので、片道に使えるのはなんと1時間しかない!<br /><br />昨日4時間かけて上ってきたBig Oak Headの峠からヨセミテまでは40分もかかるのに、逆にここから、Toule-me Meadowまでの距離は、その倍はありそう。。。ギャーっ、間に合わねーっ!!<br /><br />午後 1:15<br />曲がりくねった山道をフォードで飛ばしに飛ばして、ようやくToule-me Meadowに到着。しかし、ストックポイントがどこにあるのか、全くわからない。そもそも初めて来る場所なので、現地に行けば何か表示でもあるだろう、とタカをくくっていたのだが、道路沿いの駐車場には殆ど何もないため、まずはVisiterCenterに行く。<br /><br />と、建物の前で談笑していたお兄さんに聞くと、親切にも教えてくれる。<br />「ストック・ポイント? ああ、それならここから、もう2~3マイルほど先に行った所にあるよ」<br /><br />なんのことはない、最初の駐車場の近くにあったのだ。そのRengerStationのドアを開け、Foodsを預けて荷物預かり証を受け取る。<br />(これで、よしっと!)<br />と、車から荷物を降ろすほんの少しの時間でも、数えられないほどの数の蚊が寄ってくる。<br /><br />小さいのに、うるさくまとまりついて来るのだ。 日本では、あまり考えられないほどのしつこさ、というか凶暴性がある。数日後にここにキャンプする時のことが、ちょっとだけ気にしつつ、Mercedに急いで向かう。<br /><br />午後 2:50<br />ようやくYosemiteとMercedの分岐点でもあり、また中間地点でもあるMaliposaに到着。途中、何度も睡魔に襲われるが、なんとかここまで無事に辿り着いた。あと半分、急げ!<br /><br />午後 4:20<br />信じられない程のスピードで、飛ばしに飛ばして、ようやくMercedの街に着いた。 自分の運転を見た人なら、きっと“神風“とか”Crazy“とか、”Unbelievable“と叫ぶに違いないが、ともかくそれ程急いだ。<br />今日中にレンタカーを返却してYosemiteに戻らなければ、明日、Permissionが貰えない可能性があり、そうなるとまた一日出発が遅れてしまう。それは、避けなければならない。<br /><br />が、街に着いたのはいいが、今度はHertzのオフィスが見つからない! サンフランシスコでもそうだったが、やはりここでもカーナビがついていないことが、諸悪の根源だ!ナビさえあれば、と、何度思ったことか・・<br /><br />いろんな人に声をかけて聞いてみるが、Spanish系が多いためか、自分の話す英語がなかなか伝わらない。勢いで入ってみた雑貨屋のお姉さんに頼み込んで、Hertzに電話をかけて場所を聞いてみるが、<br />お姉さんは、「場所は説明できない。隣に行け」との冷たい対応。<br /><br />仕方なく隣にある、自動車の整備工場らしき建物に入り、整備士のお兄ちゃんに聞いてみると、<br />「16th Streetを右に行き、その先のBee Streetを左で、あとは高速沿いに」<br />と説明してくれる。<br /><br />「Thank you!」<br /><br />と言い残して飛び出すものの、この“Bee”が分からず、またまた迷う。しかも道路は夕方の渋滞中。<br />(もう、だめだ。間に合わない。もうどうにでもなれ!)<br />と思い、渋滞で止まった隣のシボレーに、窓越しに話しかけてみる。<br />「Hertzレンタカーの店を探しているんだけど、知らないか?」<br />最初は見慣れない日本人から尋ねられてびっくり、というか怪訝な顔をしていた兄ちゃんだったが、<br />「OK. Follow me.」<br />とだけ言い、車が発進。 自分の耳を疑いつつも、ついていくと、3つほど先の交差点の角で止まる。<br />ふと見ると、そこにあるのは、見慣れた「Hertz」の看板があるではないか!<br />急いで車を駐車場に入れ、乗り捨てを含む料金を精算($284.26)し、バス停へダッシュ!<br /><br />午後 5:00<br />昨日調べたところでは、Yosemite行きのバスは4時発が最終と思っていたが、Merced駅のバス停まで行ってみると、幸運にも5時発が最終便で、今まさに出発しようとしているところ。<br /> <br />念のため、運転手さんに「Yosemiteに行く?」と確認し、乗車。<br />運転手さんの真後ろのシートから、地平線に真っすぐ伸びる道路を眺めつつ、Yosemiteのカリーキャンプに帰還した。<br /><br /><br /><今日の反省><br />・当たり前のことだが、やるべきことが多くある時は、一つ行っただけで安心しないこと。出来るだけ前倒しして取り組み、全部終わらせたところで、他に漏れが無いか確認する。<br />・次の日の行動プランを、寝る前に出来るだけ具体的に書き留めておき、レビューする<br /><br />今日の格言:<br />  「今日やるべき事は、明日に延ばさない。今日中にやり切る!」<br />

    準備編3 : 食料運びに荷造り、車返却等、出発前は大忙し

    6月30日 午前 5:30
    さ、寒い。 寒すぎる ・・・ あまりの寒さで目が覚める。
    昨日までいたサンフランシスコは海に面しているうえに、YHAでは室内でもあったため、違いに驚く。

    (ヨセミテのキャンプ地でさえこんなに寒いのに、JMTでは山の中に入る。本当に大丈夫なのか?)と、超不安になる。

    午前 7:00
    室内気温が15℃まで暖まってきた。ようやくシュラフから出て着替える。
    ぐずぐずしていると、あっという間にもう8時になるところ。

    今日の一番の目的は、JMTに入るためのPermission(許可証)をもらうことなので、それを発行しているWildnessCenterの場所を、昨日のチェックインの時にもらったフリーペーパー(公園内の案内用パンフ)であるヨセミテガイドでチェック。

    また、昨日の夜に荷物を整理していた時に判明したのだが、どうやらテントの4隅を押さえるピンを日本に忘れてきてしまった模様。練習のために、と思って自宅でテントを広げた後に、パッキングする際に、どうやら忘れてきてしまったようだ。

    ピンなしではテントが張れない、というか、朝起きたら、テントごと転がっている、という事態になりかねないため、キャンプ用具を売っていそうな売店をマップで探すと・・・

    なんと、カレーキャンプの中に、Sports Pro Shopを発見!
    祈るような気持ちで、テント用のピンを探しに行くと、、、あった!プラスチック製、アルミ製、スチール製の3種類もある。この中で耐久性と軽量性の観点を重視して、スチール製を購入。


    午前 10:30
    Wildness Centerに出かけ、Permissionの発行を申請。
    出発の予定を、明日ではなく明後日の2日として申し込んだところ
    「Permissionは、出発日の前日にしか発行しない」とのことで、明日また来ることに。

    Permissionは一日に発行する枚数が限られている、とのこと。まだピークシーズンの直前なので、それほど受付が込んでいるわけでないが、明日は早めに来て申請しないと、自分の出発したい日に出発できないことも起き得ることを肝に銘じる。

    午前 11:30
    今日やるべきことの本命は、最初のResuplly PointになるはずのToule-me Meadowに食料を運ぶことだったのだが、すでに出発がこんなに遅くなってしまった。しかも、Toule-me Meadowに荷物を運んだら、その後は車は不要になるため、今度はヨセミテの麓の町であるMercedのハーツまで、レンタカーを返しに行かなければならない。

    しかも、地図をよくよく見てみるとヨセミテからToule-me Meadowまでは結構、距離がありそうな感じ。
    昨晩のシミュレーションでは、Merced発ヨセミテ行きのバスの最終が午後4時、ヨセミテからMercedまでは2時間程度なので、午後2時にヨセミテを出ればいいはずで、Toule-meまでは2時間もあれば楽勝、と思っていたら、2時間というのは往復なので、片道に使えるのはなんと1時間しかない!

    昨日4時間かけて上ってきたBig Oak Headの峠からヨセミテまでは40分もかかるのに、逆にここから、Toule-me Meadowまでの距離は、その倍はありそう。。。ギャーっ、間に合わねーっ!!

    午後 1:15
    曲がりくねった山道をフォードで飛ばしに飛ばして、ようやくToule-me Meadowに到着。しかし、ストックポイントがどこにあるのか、全くわからない。そもそも初めて来る場所なので、現地に行けば何か表示でもあるだろう、とタカをくくっていたのだが、道路沿いの駐車場には殆ど何もないため、まずはVisiterCenterに行く。

    と、建物の前で談笑していたお兄さんに聞くと、親切にも教えてくれる。
    「ストック・ポイント? ああ、それならここから、もう2~3マイルほど先に行った所にあるよ」

    なんのことはない、最初の駐車場の近くにあったのだ。そのRengerStationのドアを開け、Foodsを預けて荷物預かり証を受け取る。
    (これで、よしっと!)
    と、車から荷物を降ろすほんの少しの時間でも、数えられないほどの数の蚊が寄ってくる。

    小さいのに、うるさくまとまりついて来るのだ。 日本では、あまり考えられないほどのしつこさ、というか凶暴性がある。数日後にここにキャンプする時のことが、ちょっとだけ気にしつつ、Mercedに急いで向かう。

    午後 2:50
    ようやくYosemiteとMercedの分岐点でもあり、また中間地点でもあるMaliposaに到着。途中、何度も睡魔に襲われるが、なんとかここまで無事に辿り着いた。あと半分、急げ!

    午後 4:20
    信じられない程のスピードで、飛ばしに飛ばして、ようやくMercedの街に着いた。 自分の運転を見た人なら、きっと“神風“とか”Crazy“とか、”Unbelievable“と叫ぶに違いないが、ともかくそれ程急いだ。
    今日中にレンタカーを返却してYosemiteに戻らなければ、明日、Permissionが貰えない可能性があり、そうなるとまた一日出発が遅れてしまう。それは、避けなければならない。

    が、街に着いたのはいいが、今度はHertzのオフィスが見つからない! サンフランシスコでもそうだったが、やはりここでもカーナビがついていないことが、諸悪の根源だ!ナビさえあれば、と、何度思ったことか・・

    いろんな人に声をかけて聞いてみるが、Spanish系が多いためか、自分の話す英語がなかなか伝わらない。勢いで入ってみた雑貨屋のお姉さんに頼み込んで、Hertzに電話をかけて場所を聞いてみるが、
    お姉さんは、「場所は説明できない。隣に行け」との冷たい対応。

    仕方なく隣にある、自動車の整備工場らしき建物に入り、整備士のお兄ちゃんに聞いてみると、
    「16th Streetを右に行き、その先のBee Streetを左で、あとは高速沿いに」
    と説明してくれる。

    「Thank you!」

    と言い残して飛び出すものの、この“Bee”が分からず、またまた迷う。しかも道路は夕方の渋滞中。
    (もう、だめだ。間に合わない。もうどうにでもなれ!)
    と思い、渋滞で止まった隣のシボレーに、窓越しに話しかけてみる。
    「Hertzレンタカーの店を探しているんだけど、知らないか?」
    最初は見慣れない日本人から尋ねられてびっくり、というか怪訝な顔をしていた兄ちゃんだったが、
    「OK. Follow me.」
    とだけ言い、車が発進。 自分の耳を疑いつつも、ついていくと、3つほど先の交差点の角で止まる。
    ふと見ると、そこにあるのは、見慣れた「Hertz」の看板があるではないか!
    急いで車を駐車場に入れ、乗り捨てを含む料金を精算($284.26)し、バス停へダッシュ!

    午後 5:00
    昨日調べたところでは、Yosemite行きのバスは4時発が最終と思っていたが、Merced駅のバス停まで行ってみると、幸運にも5時発が最終便で、今まさに出発しようとしているところ。

    念のため、運転手さんに「Yosemiteに行く?」と確認し、乗車。
    運転手さんの真後ろのシートから、地平線に真っすぐ伸びる道路を眺めつつ、Yosemiteのカリーキャンプに帰還した。


    <今日の反省>
    ・当たり前のことだが、やるべきことが多くある時は、一つ行っただけで安心しないこと。出来るだけ前倒しして取り組み、全部終わらせたところで、他に漏れが無いか確認する。
    ・次の日の行動プランを、寝る前に出来るだけ具体的に書き留めておき、レビューする

    今日の格言:
      「今日やるべき事は、明日に延ばさない。今日中にやり切る!」

  • 準備編4 : 期待と不安が交錯する出発前夜<br /><br />7月1日 午前 7:00<br />起床。 昨日の反省から、今日やるべき事については予定時刻と一緒にリスト化した。面白味はないが、昨日のようなゴタゴタはもううんざりだ。<br /><br />今日は、出来るだけToDOリストに従ってやってみることにした。<br />(リストによると起床が6:30のはずだが、この時点で30分のbehindではある(汗)<br /><br />午前 7:30<br />朝のシャワーに向かいながら、朝食のリンゴを食べる。キャンプに入ると野菜や果物は口にできないので、今のうちに食べれるだけ食べておく。また、朝のコーヒーは時間短縮の為に早々に諦めた。その代わりに、昨日疲れて入れなかったシャワーを浴びる。<br /><br />細かいことだが、ここのシャワーはドアが二重になっていて、靴を置く場所の先にまた仕切りがあり、靴が濡れないようになっていることに気づく。<br /><br />シャワーを浴びる為にスポーツサンダルに履き換えて来ているのだが、それでも履物は濡れないに越したことはない。濡れた靴を履きたくないキャンパーの気持ちを十分に考えて作られているな、と感心。<br /><br />午前 8:00<br />ベア・ボックスから持ってきたベア・キャニスタやその他の食料など、パッキングすべきモノを全てベットに並べてみる。<br /><br />改めて見てみると、衣類、食料、テントや寝具など、目的別に本当にいろいろある。<br />これらが本当に自分のザックに入りきるのか、とても疑問。<br />しかし、入れないとキャンプに出かけられないのだし、先に進めない! <br /><br />Just Do It!!<br /><br />苦闘の末のパッキングで、兎にも角にもある程度目途がついたため、浄水器をザックに入れる前に、浄水器の使い方を練習してみる。<br />そもそも、出発の前の日に初めて浄水器を使うこと自体が、あまりに無謀と言えなくもないが、まあ、何事もそんなものでないか。。。と、自問自答(苦笑)<br /><br />結局、浄水器による飲み水作りというのは、日本のハイキングやトレッキングではほとんど不要だったこともあり、慣れない作業でとても時間がかかり、今日必要となるであろう量の飲み水を作ったと思ったら、あっという間に9時を過ぎてしまっていた。<br /><br />日本ではずいぶん昔に、北アルプスを3泊4日で縦走したことがあったため、山行自体に慣れていないとは思っていないが、北アルプスには山小屋もあったし、小屋に行けば食料も水もなんとかなったため、キャンプらしいキャンプはしなかった。<br /><br />しかし、ここは違う。凶暴な野生動物が現れる可能性は極めて高いし、飲み水も食料も自分が作るか運ぶしかない。つまり、行程の全てが、ひいては自分の命が、自分の力量に掛かっているのだ・・・<br /><br />そんな事を考えながら、ザックに荷物を積み込む。<br />モノが多いために、ザックの形も不格好になるが、何とか形にはなったので、背中に担いでみる。<br /><br />(お、重い、、、重すぎる。。。)<br /><br />慣れない荷物を背に、ヨロヨロ、フラフラしながら、なんとかフロントに戻ってチェックアウト。<br />今日は、川向うのキャンプ場North Pointで前泊だ。<br /><br />午前 11:00<br />昨日も来たWilderness Centerにて、入山許可証 Permissionをゲット!<br />このPermissionには、入山予定日、入山予定場所、出山予定日、出山予定場所、人数を記入する他に、どの国立公園で、何泊する予定かを記入しなければならない。<br /><br />さらに、Yosemiteならではと思われる質問項目があり、一つはMethod of Travel(入山方法)で、<br />これは自分はもちろんFootだが、中には馬や自転車などがあるらしい<br />(もしかして冬ならSKIとかもあるのかも? これは未確認)<br /><br />もう一つは、Food Storageという項目で、これはどのような食料保管用ケースを持っているか、の確認。<br />これも、サンフランシスコで探しに探した例のヤツで、それをレンジャーに見せると“Approved Canister”と記入してくれた。<br /><br />このレンジャーがとてもしつこく言っていたのが、「クマに注意しなさい」ということ。特に、初日のキャンプ地の近くのLittle Yosemiteは、多くの人がキャンプるする場所であり、クマもそこに行けば食料があることを分かっているので、ともて危険である、とのこと。<br /><br />そのため、Littele Yosemiteからはなるべく遠く離れた場所でキャンプするように、とのことで、食事はテントから100feet(160m)以上離れたところで取り、かつゴミもベアコンテナに入れて匂いが出ないようにしなさい、と入念に、十分に諭された。<br /><br />これは、相当やばいところに行こうとしているのかもしれない、、、と、改めて認識。<br /><br /><br />午後 1:00<br />Permissionを入手できた安心感と、荷物が多くて重いためあまり動きたくないので、Wilderness Centerの前でたっぷりとカメラの取説を熟読。<br />このカメラも、日本を出発する前日にビックカメラで買ってきたものなので、正直ほとんど使い方が分かっていない状態。なんとか基本操作はマスターしたいところだ。<br /><br />取説を読み込んで一通り理解すると、今度は日本向けに絵葉書を書くことにする。<br />レンジャーに何度もクマが出る出ると言われているので、“もしかすると最後の絵葉書になるかも・・・”と、<br />珍しく真面目に、この世の最後になりそうなメッセージを書いた。<br /><br />また、荷物が多いことも気になり、この先のどこかで日本に送るか、捨てるか、の決断が必要になりそうだ。<br /><br />午後 2:00<br />今日のキャンプ予定地である、North Pointに到着。ここにキャンプをすると決めたのは、明日のJMT出発地点に近いためと、前日に一通りのキャンプをしてみて、自分の装備や技術の過不足を確認する事ためだ。<br /><br />ここのキャンプ場は、意外にも(というか、アメリカでは当たり前なのだろうが)オートキャンプで来ている家族連れが多い。<br />キャンピングカーでここに乗り入れて、食事を自分達で作り、また夜はキャンピングカーなどで寝るというスタイルなので、経済的だし、シンプルな生活スタイルが故に、何度も来たくなるのだろう。<br /><br />重いザックをようやく肩から下ろすと、早速日本のICIで購入したゴアテックス製のテントを広げてみる。予想していた以上に面積は小さいが、付属の折り畳みのパイプを対角線上に差し込み、曲げやすく出来ているためか、あっという間に三角錐の緑のテントが出来てしまった。<br /><br />ただ、四隅を止めないと風で移動してしまったりするため、四方、いや六方をピンで留める。この、テントを押えるピン(昨日の朝にあわてて購入したヤツ)を打つための石と、テントの場所確保のためには予想以上に時間が掛かってしまったので、これは今後の課題だ。<br /><br />午後 3:00<br />テントの次は、初コンロと初自炊。サンフランシスコで購入したMSR社のドラゴンフライに、取説に従いながら、恐る恐る点火してみる。<br /><br />日本でキャンプをする際には、軽さを優先していたガス式を使っていたが、今回は途中での燃料補給が厳しいこととザックの荷物にならないように、オイル式にすることにしたのだ。<br /><br />ただ、これだと、正直重い。。。燃料は、ホワイト何とか(白い灯油)というらしいが、要するに液体なので、その分重量があるのだ。その分、火力も強そうで、イイ感じだ。<br /><br />ちょうどこの頃から雷が鳴り出す。<br />元々キャンプ地は森の中なのであまり明るくないのだが、雷のゴロゴロという音とともに、周囲が急に暗くなり、またその音がどんどん近づいている。さらに、ポツリポツリと雨も降り出してきた。<br />コッヘルのお湯沸かしと雨降りのどちらが早いか、競争だ!<br /><br />と、もうお湯が沸騰してきた。このドラゴンフライは日本で使っていたガス式バーバーよりも、相当早くお湯が出来るようだ。<br />今晩のメインのビーフストロガノフも十分なボリュームで、これなら重くても仕方ないと納得。<br /><br />午後 4:00<br />食事の片づけを済ませ、荷物を再点検してみる・・・やはり、荷物が、特に衣類が多い。<br />というよりも、どうしても持たなければいけないものの順番からすると、食料とベア・キャニスタ、テントや寝具、コンロに食器、雨具に衣類となるのだ。<br />衣類を着替えるということは、使わない服を持ち歩く、ということだが、ザックのスペース上からも重さの点からも、<br />徹底的に無駄を省きたいので、やはり持ち運ぶ衣類は最低限、つまり行動時に必要なもののみに限定して、残りはサンフランシスコのYHAに送ることにする。<br /><br />川向うのカリーキャンプのPost Officeに行くために、暗くなった道をトコトコ歩き出すが、なんとなく左足の足首が痛い。<br />3年前の冬にスキーで骨折した古傷か?山行の途中で、古傷の痛みの復活は避けたいので、湿布用クリーム(私見)のようなものを購入することにする。<br /><br />午後 5:30<br />Housekeeping Lodgeのコインランドリーで、持っている衣類を全部洗濯。<br />これで、こっちに着いてから、着ていた服が全て綺麗になった。山に入ると、しばらくの間は洗濯も出来ないだろうから、嬉しい。<br /><br />洗濯を待っている間に、実家に電話。<br />「今、アメリカ。これから4日間、山に入るので、連絡が出来ない。」<br />と母に伝える。が、具体的には何のことか分かってない様子。<br />この間、会社を辞めたと思ったら、次はアメリカにいると言う息子については<br />「まったく、いつも訳の分からない事ばかりして、、、」<br />と思っていることは、確かなようだ(苦笑)<br /><br />午後 7:00<br />Curry Campで、果物と水、そしてワインのミニボトルを購入。特にキーポイントは、バナナだ。<br />このバナナで、どこまでエネルギーが持つか? 明日からはJMT。いよいよ未知の旅が始まる!<br />カベルネのミニボトルで、一人乾杯。 日記を書いて、午後9:00には就寝。<br /><br /><br /><今日の振り返り><br />・やはり、翌日のプランを立てておいて、全てを順序良くやると、一日が有意義に使える。気分もとてもいいものだ。これがPDCAってやつだ。<br />・食事はテントでは絶対に採ってはいけない。食事を作っている最中に雨が降ったので、仕方なくテントの中に避難して食べたが、これを山の中でやったら間違いなくクマに襲われるだろう。<br /><br /><明日の目標><br />・余計な荷物は無くした筈だが、それでも重い。この重さで、どこまで持ちこらえられるか?<br />・クマのこともあるので、なんとかLittle Yosemiteの先までは行きたい。どこまで先に行けるか、で日程が大分変ってくるだろう。<br />・その為には、なるべく早く起きて出発する事も大事だ。6時前には起きて準備だ<br />

    準備編4 : 期待と不安が交錯する出発前夜

    7月1日 午前 7:00
    起床。 昨日の反省から、今日やるべき事については予定時刻と一緒にリスト化した。面白味はないが、昨日のようなゴタゴタはもううんざりだ。

    今日は、出来るだけToDOリストに従ってやってみることにした。
    (リストによると起床が6:30のはずだが、この時点で30分のbehindではある(汗)

    午前 7:30
    朝のシャワーに向かいながら、朝食のリンゴを食べる。キャンプに入ると野菜や果物は口にできないので、今のうちに食べれるだけ食べておく。また、朝のコーヒーは時間短縮の為に早々に諦めた。その代わりに、昨日疲れて入れなかったシャワーを浴びる。

    細かいことだが、ここのシャワーはドアが二重になっていて、靴を置く場所の先にまた仕切りがあり、靴が濡れないようになっていることに気づく。

    シャワーを浴びる為にスポーツサンダルに履き換えて来ているのだが、それでも履物は濡れないに越したことはない。濡れた靴を履きたくないキャンパーの気持ちを十分に考えて作られているな、と感心。

    午前 8:00
    ベア・ボックスから持ってきたベア・キャニスタやその他の食料など、パッキングすべきモノを全てベットに並べてみる。

    改めて見てみると、衣類、食料、テントや寝具など、目的別に本当にいろいろある。
    これらが本当に自分のザックに入りきるのか、とても疑問。
    しかし、入れないとキャンプに出かけられないのだし、先に進めない! 

    Just Do It!!

    苦闘の末のパッキングで、兎にも角にもある程度目途がついたため、浄水器をザックに入れる前に、浄水器の使い方を練習してみる。
    そもそも、出発の前の日に初めて浄水器を使うこと自体が、あまりに無謀と言えなくもないが、まあ、何事もそんなものでないか。。。と、自問自答(苦笑)

    結局、浄水器による飲み水作りというのは、日本のハイキングやトレッキングではほとんど不要だったこともあり、慣れない作業でとても時間がかかり、今日必要となるであろう量の飲み水を作ったと思ったら、あっという間に9時を過ぎてしまっていた。

    日本ではずいぶん昔に、北アルプスを3泊4日で縦走したことがあったため、山行自体に慣れていないとは思っていないが、北アルプスには山小屋もあったし、小屋に行けば食料も水もなんとかなったため、キャンプらしいキャンプはしなかった。

    しかし、ここは違う。凶暴な野生動物が現れる可能性は極めて高いし、飲み水も食料も自分が作るか運ぶしかない。つまり、行程の全てが、ひいては自分の命が、自分の力量に掛かっているのだ・・・

    そんな事を考えながら、ザックに荷物を積み込む。
    モノが多いために、ザックの形も不格好になるが、何とか形にはなったので、背中に担いでみる。

    (お、重い、、、重すぎる。。。)

    慣れない荷物を背に、ヨロヨロ、フラフラしながら、なんとかフロントに戻ってチェックアウト。
    今日は、川向うのキャンプ場North Pointで前泊だ。

    午前 11:00
    昨日も来たWilderness Centerにて、入山許可証 Permissionをゲット!
    このPermissionには、入山予定日、入山予定場所、出山予定日、出山予定場所、人数を記入する他に、どの国立公園で、何泊する予定かを記入しなければならない。

    さらに、Yosemiteならではと思われる質問項目があり、一つはMethod of Travel(入山方法)で、
    これは自分はもちろんFootだが、中には馬や自転車などがあるらしい
    (もしかして冬ならSKIとかもあるのかも? これは未確認)

    もう一つは、Food Storageという項目で、これはどのような食料保管用ケースを持っているか、の確認。
    これも、サンフランシスコで探しに探した例のヤツで、それをレンジャーに見せると“Approved Canister”と記入してくれた。

    このレンジャーがとてもしつこく言っていたのが、「クマに注意しなさい」ということ。特に、初日のキャンプ地の近くのLittle Yosemiteは、多くの人がキャンプるする場所であり、クマもそこに行けば食料があることを分かっているので、ともて危険である、とのこと。

    そのため、Littele Yosemiteからはなるべく遠く離れた場所でキャンプするように、とのことで、食事はテントから100feet(160m)以上離れたところで取り、かつゴミもベアコンテナに入れて匂いが出ないようにしなさい、と入念に、十分に諭された。

    これは、相当やばいところに行こうとしているのかもしれない、、、と、改めて認識。


    午後 1:00
    Permissionを入手できた安心感と、荷物が多くて重いためあまり動きたくないので、Wilderness Centerの前でたっぷりとカメラの取説を熟読。
    このカメラも、日本を出発する前日にビックカメラで買ってきたものなので、正直ほとんど使い方が分かっていない状態。なんとか基本操作はマスターしたいところだ。

    取説を読み込んで一通り理解すると、今度は日本向けに絵葉書を書くことにする。
    レンジャーに何度もクマが出る出ると言われているので、“もしかすると最後の絵葉書になるかも・・・”と、
    珍しく真面目に、この世の最後になりそうなメッセージを書いた。

    また、荷物が多いことも気になり、この先のどこかで日本に送るか、捨てるか、の決断が必要になりそうだ。

    午後 2:00
    今日のキャンプ予定地である、North Pointに到着。ここにキャンプをすると決めたのは、明日のJMT出発地点に近いためと、前日に一通りのキャンプをしてみて、自分の装備や技術の過不足を確認する事ためだ。

    ここのキャンプ場は、意外にも(というか、アメリカでは当たり前なのだろうが)オートキャンプで来ている家族連れが多い。
    キャンピングカーでここに乗り入れて、食事を自分達で作り、また夜はキャンピングカーなどで寝るというスタイルなので、経済的だし、シンプルな生活スタイルが故に、何度も来たくなるのだろう。

    重いザックをようやく肩から下ろすと、早速日本のICIで購入したゴアテックス製のテントを広げてみる。予想していた以上に面積は小さいが、付属の折り畳みのパイプを対角線上に差し込み、曲げやすく出来ているためか、あっという間に三角錐の緑のテントが出来てしまった。

    ただ、四隅を止めないと風で移動してしまったりするため、四方、いや六方をピンで留める。この、テントを押えるピン(昨日の朝にあわてて購入したヤツ)を打つための石と、テントの場所確保のためには予想以上に時間が掛かってしまったので、これは今後の課題だ。

    午後 3:00
    テントの次は、初コンロと初自炊。サンフランシスコで購入したMSR社のドラゴンフライに、取説に従いながら、恐る恐る点火してみる。

    日本でキャンプをする際には、軽さを優先していたガス式を使っていたが、今回は途中での燃料補給が厳しいこととザックの荷物にならないように、オイル式にすることにしたのだ。

    ただ、これだと、正直重い。。。燃料は、ホワイト何とか(白い灯油)というらしいが、要するに液体なので、その分重量があるのだ。その分、火力も強そうで、イイ感じだ。

    ちょうどこの頃から雷が鳴り出す。
    元々キャンプ地は森の中なのであまり明るくないのだが、雷のゴロゴロという音とともに、周囲が急に暗くなり、またその音がどんどん近づいている。さらに、ポツリポツリと雨も降り出してきた。
    コッヘルのお湯沸かしと雨降りのどちらが早いか、競争だ!

    と、もうお湯が沸騰してきた。このドラゴンフライは日本で使っていたガス式バーバーよりも、相当早くお湯が出来るようだ。
    今晩のメインのビーフストロガノフも十分なボリュームで、これなら重くても仕方ないと納得。

    午後 4:00
    食事の片づけを済ませ、荷物を再点検してみる・・・やはり、荷物が、特に衣類が多い。
    というよりも、どうしても持たなければいけないものの順番からすると、食料とベア・キャニスタ、テントや寝具、コンロに食器、雨具に衣類となるのだ。
    衣類を着替えるということは、使わない服を持ち歩く、ということだが、ザックのスペース上からも重さの点からも、
    徹底的に無駄を省きたいので、やはり持ち運ぶ衣類は最低限、つまり行動時に必要なもののみに限定して、残りはサンフランシスコのYHAに送ることにする。

    川向うのカリーキャンプのPost Officeに行くために、暗くなった道をトコトコ歩き出すが、なんとなく左足の足首が痛い。
    3年前の冬にスキーで骨折した古傷か?山行の途中で、古傷の痛みの復活は避けたいので、湿布用クリーム(私見)のようなものを購入することにする。

    午後 5:30
    Housekeeping Lodgeのコインランドリーで、持っている衣類を全部洗濯。
    これで、こっちに着いてから、着ていた服が全て綺麗になった。山に入ると、しばらくの間は洗濯も出来ないだろうから、嬉しい。

    洗濯を待っている間に、実家に電話。
    「今、アメリカ。これから4日間、山に入るので、連絡が出来ない。」
    と母に伝える。が、具体的には何のことか分かってない様子。
    この間、会社を辞めたと思ったら、次はアメリカにいると言う息子については
    「まったく、いつも訳の分からない事ばかりして、、、」
    と思っていることは、確かなようだ(苦笑)

    午後 7:00
    Curry Campで、果物と水、そしてワインのミニボトルを購入。特にキーポイントは、バナナだ。
    このバナナで、どこまでエネルギーが持つか? 明日からはJMT。いよいよ未知の旅が始まる!
    カベルネのミニボトルで、一人乾杯。 日記を書いて、午後9:00には就寝。


    <今日の振り返り>
    ・やはり、翌日のプランを立てておいて、全てを順序良くやると、一日が有意義に使える。気分もとてもいいものだ。これがPDCAってやつだ。
    ・食事はテントでは絶対に採ってはいけない。食事を作っている最中に雨が降ったので、仕方なくテントの中に避難して食べたが、これを山の中でやったら間違いなくクマに襲われるだろう。

    <明日の目標>
    ・余計な荷物は無くした筈だが、それでも重い。この重さで、どこまで持ちこらえられるか?
    ・クマのこともあるので、なんとかLittle Yosemiteの先までは行きたい。どこまで先に行けるか、で日程が大分変ってくるだろう。
    ・その為には、なるべく早く起きて出発する事も大事だ。6時前には起きて準備だ

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