初瀬路古道６：番外編　「旧伊賀鉄道ミニトレイン軌道」　探索と遺跡発見

2018/01/07 - 2018/01/07

距離と時間の関係で「初瀬路古道」探索を切り上げて、「旧伊賀鉄道　ミニトレイン」軌道の探索をしながら車のある開立峠の下あたりをめざします。

ミニトレインの話は随分と以前から周りのお年寄りから聞いていた。
現在の伊賀鉄道（近鉄大阪線の伊賀神戸駅⇔伊賀上野駅）の以前に走っていた鉄道のことです。
大正時代はミニ蒸気機関車、昭和初期ー中期には電化されたミニトレインが走っていたらしい。

「紀伊半島の付け根にある名張・伊賀地方を走るミニトレイン」
今の時代にもこの軌道をミニ蒸気機関車が走っていたら、まさに世界遺産だろう。
世界遺産のミニトレインを求めて南インドの高原まで行ってきたくらいだから、ミニトレインにはﾜﾚﾜﾚ二人とも異常な反応を示すのです。
「南インド　ニルギル高原鉄道ミニトレイン」についいては；
https://4travel.jp/travelogue/10437743

エリア 三重

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• 交通: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

これから伊賀市青山町というところで、ﾜﾚﾜﾚは名張市のほうへＵターンです。
青山町の阿保（あお）宿から以遠はまたの機会にするとしました。

国道165号線を目の前にして進路を西にとります。

国道165号線を右手に見ながら、遠ざかります。

木津川に合流するだろう小川沿いに西へ。

ここらの小川の水はきれいだ。

川底が透けて見える。

ゴルフ場を取り囲むように山々があるが、その中を近鉄の伊賀神戸駅裏を目指します。

ここはまさに古道のようです。

この山道は伊賀神戸駅に繋がっている。
伊賀神戸駅前を過ぎて名張方面に西進。

近鉄大阪線の下をくぐって田んぼの中を進みます。
旧伊賀鉄道の軌道がここらを通っていただろうと推測される小さな川沿いを歩いていて、ついに！発見！！！
今まで旧伊賀鉄道の軌道らしきところを発見して喜び、さらに探索しようと思っていたが、近所のお百姓さんしか通らず、だれも他に通らない田んぼ道を歩いていたら、ついに、旧伊賀鉄道のミニトレインの証拠を発見したのです！

コレはまさにレールを利用した小さな橋です。

すぐそばを走っていたはずのミニトレインの軌道がある。
その周りには必ずその遺物があるはずだが、さすがの日本では廃線となってからすぐにすべてが片付けられたようだ、とあきらめていた矢先です。

ﾜﾚﾜﾚシニア夫婦はラオスのメコン・シーパンドンの島、コン島を縦断した時、旧宗主国フランスの残したミニトレインの遺物を見たとき、そのレールと枕木を求めて山中を歩き、その時もレールと枕木が橋などに再利用されていたのを大発見したのです。
他のだれもそんなレポートをした旅行記やメモをまだ見たことはありません。
「メコン・シーパンドン　コン島のミニトレイン遺物発見！」は下記旅行記をご参照ください。
https://4travel.jp/travelogue/10138960

あきらめず旧軌道の周りを丁寧に探索すると、あるものです！
おそらくこんな遺物のあることを近畿日本鉄道や旧伊賀鉄道、現伊賀鉄道の関係者もだれもまだ気が付いてはいないだろう。
知っているのはこうした橋を作った近在のお百姓さんくらいだろう。しかも相当のお年寄りだろう。

大正年間にはこんなロコモティブ（蒸気機関車）が走っていたようだ。
（ｳｨｷより拝借）

電化されてからはこんな電車の感じカナ？
（ｳｨｷより）

ひとつ見つけると目が肥えるのか？
第二のエビデンス発見！

レールをひっくり返してその上に鉄板をかぶせた小さな橋。

そして、とうとう、枕木まで発見しました。
あのミニトレイン軌道にあったレールの上に当時の枕木がのせられた橋です。

いまだかつてだれも見たことのない、旧伊賀鉄道ミニトレインの遺物がこんなトコロに！！
っと自負しております。

今日の朝通った大きな常夜灯に再会。

もう一度よく解説板を読んで、

基壇の文字もできるだけ丁寧に読み、

シブイ石橋を渡り、

ミニトンネルを抜けて、

ミニトレインの軌道の再確認しました。

やっぱりワタシたちがコレが旧軌道跡だろうと推測したとおりだった。
ここを通った時もミニトレインの遺物を探したが見つからなかった。
帰り道で発見して「ここが旧軌道だ！」という確信が持てるようになった。

うれしい限りだ。

この道は初瀬古道だが、今はゴルフ場開発でその文化遺産は消されていた。

この見事な御影石の柱もミニトレイン軌道の遺物カモ？

こんな寂しいところが約200年前くらいには荷馬が列をなし、手甲脚絆の旅人たちが行きかい、茶店が並んでいたのだ。

大きな常夜灯の左奥には立派な旧家がある。

昔は立派な旅籠だったのだろう。
今はひっそりとたたずむばかりである。

今回の番外編で歩いたマップ（青色点線）。

拡大版⇒http://www.geocities.jp/ariyan9912/MinitrainMap.jpg

帰りに中村近くを流れる小波田川に渡っていた旧伊賀鉄道の鉄橋跡。

つい１０年くらい前までレールが渡っていてその上に朽ちかけた枕木が載っていた。
今は取り払われてしまっている。

ウィキで色々調べていて、こんな地図を発見しました。
その地図に初瀬路古道を重ねてみると、旧伊賀鉄道のミニトレインが初瀬路古道に沿って走っていたことが良くわかる。

拡大版⇒http://www.geocities.jp/ariyan9912/MinitrainRM.jpg