2017/12/15 - 2017/12/16
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porculsさん
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東京出張のついでに自腹で1泊して、上野に「北斎とジャポニスム展」を見に行った後、ぶらぶらと歩いて旧岩崎邸を見に行きました。江戸の絵師・北斎がヨーロッパに与えた影響のすさまじさと、明治の富豪が贅と趣味の限りを尽くして建てた建築のすごさ。普段、旅行は海外しか行かない偏った趣味の私の頭をがつんと殴られたような、日本はこんなにすごかった!という体験になりました。岩崎邸はほんとにすごい…
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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上野駅にはパンダのクリスマスツリーが飾られていました。
上野駅 駅
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まずは国立西洋美術館へ、「北斎とジャポニスム展」を見に。混んでました。うう。
国立西洋美術館 美術館・博物館
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隠れ建築フェチの私、モダニズム建築大好きなので、ル・コルビュジエの建築に、早くも心躍ります。
国立西洋美術館 美術館・博物館
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美術館の内部も素敵でしたが、コルビュジエが建てた当時からはかなり変えてあるそうです(耐震等の理由で)。でもやっぱり素敵。コルビュジエの小さな家とかサヴォア邸とか、他にもミース・ファン・デル・ローエとかルイス・カーンとかライトの落水邸とかをいつかまとめて見に行きたいと思っていますが、その前にまず国内で見られる建築を見なくちゃ、と、ここに来て思いました。次は武庫川女子大学の旧甲子園ホテルを見に行こう!などとまで、ここにたたずみながら一気に考えました。
国立西洋美術館 美術館・博物館
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北斎とジャポニスム展は撮影できなかったので(それにしても鬼のように混んでて、見る気が失せました…が、内容は素晴らしかった。ゆっくり落ち着いて観たかったなあ)、常設展で撮影可だったモネの睡蓮。国立西洋美術館は、常設展もなかなかに充実していました。「フェルメールかもしれない」1枚とか、ちょっとドキドキしました。
それにしても北斎って、すごい人だったんだなあと、海外文化ばっかり興味を持ってきて日本文化の知識のない自分を、かなり反省しました。ちょっと、北斎追っかけてみようという気になりました。国立西洋美術館 美術館・博物館
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感動のあまり、ぐったり疲れて上野公園を歩いていると、遅めの紅葉が、ちらほら残っていました。
上野恩賜公園 公園・植物園
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上野公園内を歩いていると、「階段を上ると上野大仏」みたいな表示があり、えーっ!上野に大仏さんがあるなんて知らなかった!…と、興味津々で階段を上ってみると、顔だけの大仏さんが…
何でも、関東大震災で頭が落ちてしまったようなことが書いてありました。上野恩賜公園 公園・植物園
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顔だけの大仏さんの絵馬が並んでいる光景は、どことなくシュール。
上野恩賜公園 公園・植物園
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修学旅行生らしき女子高生(女子中学生?)たちが、「パゴダ!」「パゴダ!」と叫んでいました。これがパゴダ。そんなに有名なのでしょうか。知りませんでした。
上野恩賜公園 公園・植物園
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再び上野公園を歩いていきます。残り紅葉。
上野恩賜公園 公園・植物園
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お腹が空いたので、湯島の辺りでランチ。カフェのようなかわいい内装の、カレー店に入りました。
カレー クローバー グルメ・レストラン
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スパイスの効いた美味しいカレーでした。これは野菜カレー。白ご飯と食べます。インテリアとか雰囲気とか、居心地良さ満点で、根が生えそうでした。
カレー クローバー グルメ・レストラン
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お腹がいっぱいになったところで、国立近現代建築資料館で行われていた「紙の上の建築」という展示を見に行きました。旧岩崎邸と隣接しているとのことなので、「ついでに」旧岩崎邸も見ることに。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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門を入ったところから、広大な敷地、外壁まで立派な感じに、何となく圧倒されながら歩きます。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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入場料400円を払って、まずは目の前の洋風建築に入ります。こうして見ると、日本じゃないみたい。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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神戸の方に住んでいるので、異人館は見慣れて(見飽きて)いるところがあるのですが、こちらはちょっと格が違う感が、入る前からひしひしと…
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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靴を脱いで、お屋敷に上がります。たまたまですが、タイミング良く、ボランティアの方々のガイド付きのツアーで邸内を見て回ることになりました。(毎日何時スタートとか決まっているようです。全然知らなかったけど、すごく楽しかったので、ラッキーでした。)
これは玄関を入ったところ。光の方が玄関です。旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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2階に上がっていく階段。手すりの柱や壁に、とっても細かい美しい細工が施されています(ガイドさんが細かく説明してくれます)。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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まあ何と美しい壁紙。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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部屋によって、それぞれ違う壁紙が貼られていて、どれも皆とっても美しく、手が込んだものです。
不覚にも写真を撮り忘れましたが、邸内に大量に使われているタイルは、何とミントン社製(!!!)で、ミントン本社にも もはや残っていない貴重なタイルもあって、ミントン社から見学に来られたそうです(以上、ガイドさんの話による)。旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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お屋敷自体は戦争で焼けることなくきれいに残っていますが、残念ながら調度品はほとんど残っていません。第二次大戦後に、ここを作戦本部?として接収した米軍が、調度品や絵画コレクションやバカラなどの器コレクションをほとんど持っていってしまったそうです(ガイドさんの話による)。これは数少ない、戻ってきた調度品。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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細部にさりげなく施された意匠が、いちいちすべて素晴らしくて、あまりの手のかけ方、贅の尽くし方に、ため息が出ました。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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これは、「金唐革紙」という、すごく手の込んだ、作るのに技術とお金のかかる壁紙。海外の革で出来た壁紙?を、手先の器用な日本人が紙で再製してみたもので、細かい図柄に合わせて彩色したり金箔を張ったり、今では作れる人が日本にも一人しかいないらしいです(ガイドさんの話による)。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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2階のバルコニー。外国映画の一場面みたいです。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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当時珍しかった(日本初?)水洗トイレ。奥に女性トイレもあります。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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階段を2階から見下ろしたところ。ステンドグラス、階段のてすり、何もかも美しい。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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階段を支える柱の根元の彫刻。こんな細かいとこまで、いちいち超絶技巧とお金をつぎ込む贅沢。昔の財閥ならではです。今では絶対こんな贅沢な建築は作れません。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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1階にあるサンルーム。左のガラス越しに見えているのが、ビリヤードをやるためだけに造られた小屋(これがまためっちゃ贅沢にできている!)。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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暖炉。こんな大きな鏡は、当時、超一級の贅沢品だったそうです。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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今まで見てきた洋館は、主にお客さまをお迎えする屋敷で、岩崎家の人がちゃんと暮らしていたのは、和式の家の方でした。これがまた、私のような和の素養のない人間には、ぱっと見地味なのですが、ガイドさんの説明を聞くと、洋館以上に贅を凝らして造られているとか。廊下の天井が一枚板?だったり、使っている木がすごかったり…
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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廊下の天井のアップ。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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消えてしまっているけれど、襖絵?(床の間の絵?)は橋本雅邦が描くなど、どこまでも贅を凝らした芸術的建物です。これ、富士山の絵だそうです。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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日本家屋のお庭なめの洋風建築。そもそもここは「旧岩崎邸庭園」という施設なので、お庭もちゃんと見る価値あるはずなのに、邸宅ツアーで建築フェチの血が騒ぎすぎて力尽きてしまい、お庭、ほとんど見ず。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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裏側から見た岩崎邸。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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外側から見たサンルームのところ。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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サンルームの方から見た岩崎邸。ほれぼれビューティフル。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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ここまですごいと、住んでみたい!とかも思わないですね。よくぞ戦争で焼けずに残ってくれて、米軍に接収されて壁紙をペンキで塗り込められたり壁や窓を銃で撃たれたりしつつも、何とか往時の美しい姿を今日に残してくれて、感謝ですね。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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ビリヤード場。これもすごい木材を贅沢に使ってあるそうです。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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というわけで、感動で胸いっぱいになって、旧岩崎邸から、お隣の国立近現代建築資料館へ。さよなら岩崎邸。「ついでに」見よっか、などと軽く考えて、スミマセン。昔のお金持ちの目の高さ、趣味の良さ、日本の技のすばらしさに、目からウロコ落ちまくりでした。ありがとう岩崎邸。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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岩崎邸の隣にある近現代建築資料館でやっていた「紙の上の建築 日本の建築ドローイング1970s-1990s」を見に行きました(無料)。最近では建築のデザイン画を手で描くことなく、パソコンで作っちゃうので、昔の手書きの建築デザイン画を網羅的に展示しましょう、みたいな展示で、見に来ていたのは建築を専攻している学生っぽい人と学者っぽい人ばかりで、ただの素人の建築フェチは、見たところ私一人でした(推測)。写真撮影不可だったので、ポスターしかないですが、気に入ったのは渡邊洋治の「龍の家」と「嶺埼医院」、原広司の「原邸」、あと象設計集団のいろいろ。
国立近現代建築資料館 美術館・博物館
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この日の夜は、友人に美味しいイタリアンに連れて行ってもらいました。これはカルパッチョ。
ロッツォシチリア グルメ・レストラン
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トマトソースのパスタ。
ロッツォシチリア グルメ・レストラン
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金華豚肩ロースとカリフラワー。
ロッツォシチリア グルメ・レストラン
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プリン!
何だか最後は旅行記というよりグルメ日記みたいですが…ロッツォシチリア グルメ・レストラン
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若い頃から(子供の頃から)洋もの一辺倒で、旅も海外ばかりで(国内旅行は高いし)、日本人なのに日本文化に疎いダメ人間でしたが、今回、北斎展と岩崎邸を見て、日本が世界に誇るすごい技と文化を持ってることを、お腹の底から認識し直して、頭をガツンとされたような、rediscover Japan体験でした。もういい歳だし、ちゃんと日本の色々を見て歩いて、日本文化を勉強しなおそうと思いました。
旧岩崎邸庭園 公園・植物園
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