2017/11/17 - 2017/11/17
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puricさん
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大阪市中央公会堂は来年で竣工から100周年なのだそうです。
大阪にたくさん残る素敵建築、なかでもちゃんと現在もお店や事務所として元気に活躍している素敵建築を目で見て楽しみ、深く知ってさらに楽しむ「生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪(イケフェス)」というイベントがあります。
大阪の素敵建築の大代表、中央公会堂もイケフェスの一環で、普段公開していない「特別室」などを自由に見学OKの日があるというので、行ってきました。
堂島川と土佐堀川に挟まれた中洲地帯に、日本銀行、大阪市役所、図書館と並んでかつての商都大大阪の風情を醸し出しつつ、中でも堂々たる存在感を放つ大阪市中央公会堂。
大正7年竣工、ひとりの株の仲買人が個人の資産から100万円(今なら数億くらい?)を寄付したことで企画され、建築が始まったのが中央公会堂のはじまり。
しかし寄付した当の本人は株の損失により自殺をしていまい、完成を見ることは無かったといいます。
一時はだいぶくたびれていたようですが、耐震・免震補強され、バリアフリー化してリニューアル。
重要文化財です。
- 旅行の満足度
- 5.0
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「わが町北区」という広報新聞がたまに会社のポストに投函されます。
ほとんど住民にむけた福祉の情報ばかりですが、たまにこのように素敵イベントの告知があるので、楽しみに愛読しておるのです。
先日「中央公会堂特別公開」の文字に目を引かれ、切り抜いて保管。今日のこの日まで楽しみにとっておりました。 -
退社後、ギラギラにライトアップされてうるさい御堂筋を避け、水晶橋から中央公会堂に向かう。
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公会堂の隣にこれまた素敵建築の中央図書館があります。
厳かな佇まい。
中に入るときりがないので前だけ。 -
外から見る中央階段
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中央公会堂を土佐堀通のほうから。
子供の頃、親と共に映画「はだしのゲン」をここに見にきたのですが、怖すぎて逃げたのを思い出します。 -
クリスマスシーズンになるとこの建物もプロジェクションマッピングでなんかすごい色合いに照らし出されるのですが、この日はまだ普通でした。
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レストランとテラス。
ソーシャルイートアウェイクといってダイニングとバルが合体したような、割とカジュアルなお店みたい。 -
一歩入ると、あらもう素敵。
無料なので受付は無く順路はあるけど好き勝手に出入りできます。 -
一応順路に従い、まずは大集会室へ。
色が全然違うのは照明の違いもありますが、カメラのホワイトバランスのせいです。 -
まず大集会室。
あっという間にタイムスリップして、花の帝都の歌劇団の一員にでもなったような、「オペラ座の怪人」のような、「はいからさんが通る」の世界に入り込んだような感覚です。 -
整然とならぶ座席もまた素敵
かつてここに紳士淑女、はいからさん達が座って、数々の講演に胸をときめかせていたのでしょうね。 -
座席から舞台を見る。
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舞台側から。
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横から。
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2階席は歌舞伎座みたいに賓客や役者のご家族用なんでしょうか
この席って見やすいのかな -
天井も照明も素敵です。
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オペラやコンサートなどに使われるのはもちろん、かつて来日して講演を行ったヘレン・ケラーや地球は青かったのガガーリン、アインシュタインが登壇した事もあるという舞台
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舞台うえにはなんだか、アメン・ラーだかファラオだかライオンキング?はるか遠き国の物語?王家の紋章?メンフィス?(しつこい)みたいな雰囲気のお面が掲げられています。
舞楽「蘭陵王」という演目で使われる装束なのだそうです。
説明によると「四天王寺に長く伝承されてきた聖霊会の舞楽にちなみ大阪の文化を?象徴するシンボルとして掲げられたものと考えられる」とのこと -
舞台
ヘレン・ケラーが立った舞台って・・・
こんな気さくに近寄っていいの?
もっとガードとかしなくて大丈夫?って気持ちになる。 -
立派な窓
分厚いカーテンがついています。
赤いカーテンが映える内装って現代の建築ではなかなか難しい。 -
ここから階段で3階の「小集会室」までのぼります(エレベータもあり)。
いったん地下に降りて、一番下から上までじっくり階段を歩いてみる事にする -
前の写真とほぼ同じ場所なんですが、ホワイトバランスだけでこうも雰囲気変わるか!
この建物って三階建くらいだと思うのですが、階層ごとの天井がかなり高く、階段でいくと踊り場、中二階、踊り場、二階という感じで続いていくため、かなり高層の建物に感じる -
丸窓が素敵。
手摺などは丁寧な細工が施されているが、昔のままというより結構現代で復元されたものも多いみたい。 -
小刻みにぐるぐる回る階段
すごく高い所に来た感覚になります。 -
階段だけで30分くらいかかった!
ようやく三階までたどり着きました。
塔屋かな?
あかり取りの吹き抜けでしょうか -
階段の窓から見える高層ビルの灯りがステンドグラスのような紋様を作っていて、とてもきれい
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小集会室。
中央公会堂は重要文化財でありながら割りとフランクに貸会議室とかにも使われてるので、ここも近々使う予定があるのか、しっかり会議室仕様になってた。 -
この部屋、昔は食堂だったそうです。
ここで昔の紳士淑女達がかしこまって、銀のスプウンやフォークを使い、牛肉ケレーだとかカツレツだとか、粋なメニュを食べたのだろうな -
素敵ステンドグラス
なんで窓にフルーツ盛り?
と思いますが、食堂なら納得。
こまい疑問などすべて呑み込んで調和させてしまう近代建築の説得力よ -
館内は現代のエレベータもありますが、これは竣工時のエレベータだそう
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現代のエレベータの方。
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さてさて、まさかまさか、ここで少し迷ってしまいました。
小集会所と同じ三階にあるはずのメインの「特別室」が見たいのに、どこも行き止まりで小集会所以外見つからない!
と思ったら、同じ階層にあるのにつながって無いとかで(さすが特別室)一度一階に降りて別のルートから行かなければならないのでした。
ところどころ間取はあるのですが、自分がどこにいるのかよくわからなくなり、なかなか方角が理解できませんでした…結構間取の理解や方向感覚には自信あったつもりでしたが、トシかしら。 -
やっと特別室にたどり着きました。
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どーん!!!
公会堂正面の丸いアノ部分を内側から見たノ図 -
この部分
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まずは天井画にどかーんやられる感じです。
インパクトがすごい。
日本書紀で天地開闢の折に神生七代の最後にうまれた伊邪那岐と伊邪那美はホニャララ…そういう神様たちの絵が見下ろしてきます。 -
この丸い部分の壁に描かれている人は仁徳天皇で、立っているのは上町台地。
そこから東方向、生駒山をのぞんでいるところなのですって。
かつての大阪は大半が海で、大阪市は上町台地の部分だけがぽこっと飛び出した状態にあり、周りは砂州だったというが、まさに仁徳天皇が立っている周辺は川や湿地が広がってるように見えます。 -
特別室の壁画
商いの神、スサノオノミコト
大阪って感じ -
反対側にも壁画。
こちらは工業の神様フトタマノミコトが描かれています。
作った人が大阪にこめた願いが肌で伝わる、という感じです。 -
正面のステンドグラス。
よく見ると、大阪市の市章である澪標の紋様が入っています。
カーテンは当時の織り方で現代に復元されたのだそう -
窓からの景色は天満橋方面。
たぶんここからの眺望は昔からそんなに大きくは変わってない気がする。 -
好き勝手に見て回れるのはいいけど、やっぱガイドも欲しいなと思った。
ちなみにこの部屋もレンタルできるみたい。 -
さて、あらかた見るところは見てしまいました。
もう一つ3階にある「中集会室」も王宮みたいな感じで立派なのですが、あいにくこの日17時以降は会合で使われており、非公開でした。 -
こんな素敵ドアの向こうには何があるのか?
しかし中央公会堂の一般向けの貸会議室の画像を見ると、なんとも普通のつまらない会議室の写真で拍子抜けします。 -
帰りの階段もじっくりと。
素敵建築を歩くにふさわしい、コツコツといい音がする靴を履いてきて正解。
脳内ショートトリップできました。 -
各中階は倉庫なのか機械室なのか、小さなドアがたくさんあるが中は見られません。
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ソフトクリームみたいな手すり
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窓の外にはレストランのテラス。
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1階に戻ってきました。
もう閉館時間が迫っているので、ここからもう一度大集会室を見て、退出することにします。 -
入るときは1階でしたが、帰りは地下出口から出ます。
出口がどこなのかわからなかったけど、レストランの賑わう声のほうへ行けば見つかりました。 -
地下はレストランと共にミュージアムショップもあります。
地下は堂島川と大川の中洲にあたる中之島という立地もあるのか、全体的に水路のような、お風呂場のようなタイル張りになっている。 -
最後に正面から。
素敵でした。今度は天気のよいとき昼休みにでも来ようかな? -
堂島川に沿ってぶらぶら歩き、水晶橋をわたって帰りました。
どこからかトランペットが聞こえてました。
おそらく川沿いで誰かが練習をしているのでしょうが、音色を聴きつつ水晶橋から堂島川の流れを見ていると、ふと自分が昔の純文学作品か何かの世界に入り込んでしまったような感覚になった。 -
夜の水晶橋です。
これも素敵建築のひとつ。
この橋はその昔、河川浄化のために設けられた水門の役割を持っていたそうです。 -
土佐堀川。
栴檀木橋(せんだんのきばし)から、淀屋橋方面。 -
土佐堀川。
栴檀木橋から、天満橋方面。 -
帰りはさすがに寒くなったので、中央軒でちゃんぽんを食べて帰宅しました。
いつも写真集や本でばかり見てる大阪の素敵建築、面倒くさがらずもっと時間作って、いろんな素敵建築を見て見て見まくりたい…(いつでも見られると思うと、つい後回しにしてしまう)
次は年末旅行。
では再見
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