2017/06/18 - 2017/06/18
9位(同エリア52件中)
じんさん
オーストリアの最高峰はグロースグロックナー山で標高3,798m。富士山(3,776m)より22m高いこの山の周辺は国立公園になっていて、その鞍部を走る山岳道路が「グロースグロックナー山岳道路」。地理的にはオーストリアの南チロル地方の東端に位置し、イタリアのドロミティ山塊と南ドイツを結ぶライン上にある。ザルツカンマーグートの西側辺り、と言った方が判りやすい人もいるかもしれない。冬季は閉鎖されており、5月から11月初旬までの間だけオープン。また夜間もゲートは封鎖されている。オーストリア最高峰のグロースグロックナー山やパステルツェ氷河を望む展望台などが目玉。
有料道路になっていて一般車両は35.5 EURかかる(2017年現在)。これを通行料として考えるとバカ高く、通過するだけなら別のルートを抜けた方がよっぽどお得であり、目的地にも早く着く。ここには最低でも+1,2時間のゆとりを持った計画で訪れ、自然公園への入場料として考えた方がいい。
ちなみに現在オーストリアは、このグロースグロックナー山岳道路一帯を「Grossglockner High Alpine Road / Grossglockner Hochalpenstrasse」としてユネスコの世界文化遺産への登録を目指しており、2018年の登録候補地としている。
表紙写真:
グロースグロックナー山岳道路の途中にある休憩所からの眺め
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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グロースグロックナー山岳道路を目指す途中にあった「Jungfernspurng」という名の綺麗な滝。Lienzから北上し、グロースグロックナー山岳道路を目指している途中で見つける。
「Jungfernspurng」を直訳すると「乙女の飛び込み」。謂れは「悪魔がハンサムな放浪者に化けて村一番の美しい乙女に近寄るも、彼女はそれが悪魔だと気づいて逃げようとしたところ後がなく、130mもあるこの滝の上からジャンプ。しかし奇跡的に岩に跳ね返って助かった。」という伝説から来てるとか。 -
Kaiser-Franz-Josefs-Höhe(カイザー・フランツ・ヨーゼフ・へーエ展望台)。
海抜2,369mのところにあり、オーストリア最高峰のグロースロックナー山や東ヨーロッパ最大級のパステルツェ氷河が見られる展望台。無料の立体駐車場を備えた大きな建物がある。グロースグロックナー山岳道路の途中に一箇所だけラウンダバウトがあり、そこの分岐点からここまで一本道。 -
まずは1936年当時のパステルツェ氷河から。(展示写真を拝借)
フランツ ヨーゼフ展望台 山・渓谷
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続いて2000年当時のパステルツェ氷河(展示写真を拝借)
端の方が少し黒色化してきている。 -
そして2017年現在のパステルツェ氷河。
見るからに黒色化されてしまったエリアが広がり、”氷河の後退”が加速している感じを受ける。”黒色化”は氷河の溶解を進める要因の1つ。調べるとこの”黒色化”の要因には諸説あり、飛来した鉱物粒子や藻類などの生物活動だという研究結果もあれば、やはりディーゼルなどの石油燃料の煤が都市部から飛来してきているという研究結果もあり。こうしてここに車で来ている自分らを棚に上げて言うのもなんだけど、「グロースグロックナー山岳道路」を「文化遺産」として登録させようとしているオーストリアはこの矛盾に対して今後どう動いていくのかが興味深い。 -
オーストリア最高峰、グロースグロックナー山。形があまりシンボル的ではないので印象には残りにくいけれど、山頂が動物の耳のように二つに分かれているのが特徴。
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厳密に言うと右側の頂がグロースグロックナー山、3,798m。
左側の頂がクライネグロックナー山、3,770m。 -
パステルツェ氷河上流域をクローズアップ。
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氷河の壁。
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溶け出した氷河が川となる。
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一部だけ青いところも。あそこだけ流れから孤立しているようだから、不純物が沈殿しているのかも。
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展望台の下に「マーモットがいるよ」いう看板。
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展望台の下はこんな感じで傾斜地になっている。歩いて散策することも可能。
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展望台からしばしマーモット探しに勤しむも、いない…。
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展望台のさらに上の方にある鉛筆のような形をした施設に向かってみる。
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ここはクリスタルで有名なスワロフスキーが建てた展望台。中はクリスタルをイメージしているのかのようにガラス張りで中央部分が吹き抜けになっている構造。一階には土産物屋やカフェもある。エレベータは無く、階段のみ。構造上、中にいるとジワっと汗ばんでくる。
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そこの最上階からの眺望。
眼下に見える駐車場は先ほどの立体駐車場の屋上階にあたる。 -
無料で利用できる単眼鏡がいくつか設置されている。
これで再びマーモット探しをしてみるもやはり見つからず。 -
館内に展示されていたマーモットの剥製。
スイスのツェルマットで山岳鉄道に乗ってる最中に目撃したけれど、ここでは会えず終いか…。 -
そろそろ帰ろうかと展望台から車で出発したところ、道の路肩で下の方を見下ろす群衆を発見。「もしや!」と思って車を停めて行ってみることに。
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いた。マーモット。しかも立ち上がってこちらを向いている。
でも何だろ、この野性味の無い感じは。周りに落ちて散らばっているゴミのせいか。動物園でありがちな構図のためか…。 -
望遠レンズに切り替えて去りゆくマーモットを追いかける。
ちょこまかと移動するので捉えにくかったけど何とか1枚。 -
先ほどのマーモットが向かった先にもう一匹のマーモットが出現。カップルだったのかな?
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ようやくマーモットを見つけることができた場所はちょうどこのレストランの前の展望スペース。展望台で見つけられなかったらここに寄ってみると良いかも。
Kaiser Franz-Josef-Haus & Panoramarestaurant 地元の料理
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ちなみにこちらがここからの眺望。眼下にダムが見える。
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再びグロースグロックナー山岳道路を北に向かって走る。眺めの良い道が続くので運転していて気持ちいい。
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途中、多くのクラシックカーとすれ違う。飛ばして走るには勿体ないので急ぎたい人には先を譲る。
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標高が高いところでは、ところどころ雪景色が広がっていた。
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トンネルが一箇所だけある。
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そのトンネルを抜けた先。
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Fuscher Törlの駐車場。
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ここでもクラシックカー。今日は何かのイベントでもあったか。
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Fuscher Törl休憩所からの眺め。
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ここからもグロースグロックナー山が見られる。
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3つの頂のうち、真ん中はSonnenwelleck山で高さ3,261m、右側はFuscherkarkopf山で3,321m。一番左側の少し雲がかかってるのがグロースグロックナー山で3,798m。真ん中の山の方が一番高いように見えるが順番は逆。
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自転車で来ている人もいた。これが一番正しい楽しみ方なのかも。でも体力的に真似することはできない…。
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グロースグロックナー山岳道路、オーストリアの大自然を大いに満喫できるところだった。
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旅行記グループ
2017初夏のイタリア・ドロミティ旅行
この旅行記へのコメント (2)
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- salsaladyさん 2017/12/10 10:20:58
- マーモットも立ち上がる?
- ☆千葉では、レッサーパンダの風花チャンが立ち上がった!と一時騒ぎましたが、この系統の動物は大体遠くを見るときは立ち上がるんでしょ?
☆オーストリアと言えば先月訪れたばかりですが、この様な山脈も有るってことを失念してました。北欧と行っても良いよね~see you~
- じんさん からの返信 2017/12/12 05:56:38
- RE: マーモットも立ち上がる?
- salsaladyさん
Wikipediaによるとマーモットは齧歯目リス科マーモット属なので平たく言うとネズミの仲間らしいです。マーモットの立つ姿ははく製や展示写真なんかでもよく見かけますので、マーモットを代表するポーズでなんしょうね。それでも実物が立ってるところを見られるのはなかなか嬉しいもんです。
グロースグロックナー山岳道路は「来年どこが世界遺産に登録されそうなのかな?」と思って調べたら出て来たところでしたけど、「行ってみて良かった」と言えるところですね。氷河による侵食という観点では北欧と通じるところはあると思います、はい。
じん
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