2017/02/22 - 2017/02/22
33位(同エリア276件中)
のまどさん
待ちに待った長期休暇!例年の如く太陽を求めて南下する旅です。今回の目的は兼ねてから興味のあったバルセロナのモデルニズモ建築とショパンゆかりのマヨルカ島を一人でじっくり回ること。
2月のスペインは居住地と比べて気温が高く、しかもオフシーズンでチケットが安いこと。ブリュッセルーパルマーバルセロナーブリュッセルというライアンエアー3便が預け荷物込みで合計110ユーロという破格。
旅の序盤だけライフワーク(?)のショパン探訪なので別タイトルにします。ショパンとサンドのマヨルカ滞在は愛の逃避行と呼ばれていますが、その移動の過酷さと当地の天候、居住環境によりショパンの病を悪化させる結果になりました。島民からの非難を浴びてわずか4か月後に一行は島を去ります。
バルデモーサ修道院、やはり私にとって憧れの場所でした。
BGMはやはり『雨だれのプレリュード』。演奏はフジコ・ヘミングで。
https://www.youtube.com/watch?v=B7UgLUYW55U
<参考サイト>
http://www.piano.or.jp/report/04ess/prs_cpn/2008/11/01_7477.html
http://www10.plala.or.jp/frederic3/chopin_life/chopin_life_3.html
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
マヨルカ島へは朝7時半のフライト。6時前に空港に着くように送ってくれたウワバミに感謝。
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それにしもてライアン航空、徹底的にコスト削減してますな。2時間半のフライトの間、こんこんと寝ました。
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マヨルカ島到着後、バスで市内へ移動。ホステルに荷物を預けてバスで目的地のバルデモーサに向かいます。
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車窓から。乾燥した赤みを帯びた土、低木の生える山々、オリーヴと柑橘類の木。それになんてたって抜けるような青い空。あー、地中海に来たんだ♪
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そして、見えてきました、ショパンが越冬したバルデモーサの村。ショパンがサンドとその子どもたちともにマヨルカ島にやってきた理由は結核の療養とパリ社交界からの愛の逃避行と言われているけれども、なんとなくサンドの安易な独断だったような気がしてならない。
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バスを降りると観光地。覚悟はしていたんだけど。
でも、逆に考えるとショパンとサンドが一時期滞在していたことで今この村の経済が潤っている。
最初はパルマに居を構えていたが、ショパンの病気を理由に移住命令が出されてバルデモーサにやって来た。 -
転居先はカルトゥハ修道院。スペインで自由化を奨励する勅令が発効されてから教会の財産が差し押さえられ、この修道院も賃貸に出されていた。
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教会本堂。
ショパンとサンドはこの一室を借りることにした。 -
ショパンとサンドの人形。他のトラベラーさん同様、これを見て私も脱力する。ショパンの顎の青さとサンドの目の下のクマ、なんなのよ。
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薬局。修道院付属で市民に開放され、サンドもショパンの治療薬を求めて頻繁に訪れたようだ。ガラス張りの向こうの薬品や道具は当時のまま。
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修道院の中で一番古い礼拝堂。着工は1399年。18世紀に拡張工事が始まりました。このホールは現在コンサートホールとして利用されるようです。
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趣のある回廊と階段。
地中海沿岸は石造りなので、冬の室内は結構冷えるんです。 -
ラテンアメリカ文学の推進者、ニカラグアの詩人ルーベン・ダリオのオマージュ。カルトゥハ修道院に滞在中に『修道院』と題する作品を発表し、「私の人生の中で最高傑作」と自画自賛しています。それにしも表題が単純。
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正午前。見学者がぞくぞくとどこかに向かっています。人がいなくなったのを見計らってゆっくり見学しようと思いましたが、係り員数人から「無料コンサートへどうぞ」と半ば強制的にサンチョ宮殿に促されます。で、内容は期待通りでした(←辛口健在。)
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と、やっと落ち着いてショパンの部屋を見学できます。
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ショパンとサンドの碑です。彼らが移り住んだ頃は暖房設備も充実しておらず、その年の冬に限って冷え込みが厳しく、ショパンの体調を蝕みます。
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中庭からの全容。サンドに対しては異国の地から結核という不治の病を抱えた未婚の愛人を別れた前夫の子供とともに連れてきたという悪評が立ち、結果サンドは島民をことごとく非難した『マヨルカの冬』の執筆に至る。
サンドは現在のフランス人女性に通じるナイーヴで一途な女性という像がどうも払拭できないので、保守的だったであろう当時の島民に冷たい目で見られたのは仕方がないのかもしれない。 -
中庭からの景色。確かにこれほどの太陽を浴びていればショパンは療養できたのかもしれない。ただ、常にポーランドへの望郷の念を抱いていたショパンの精神の糧になりえただろうか。
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ショパン御用達のプレイエル社のピアノは税開で足止めになり、サンドの奮闘でやっとのことで僧院に辿り着く。今でさえピアノを運ぶのは容易ではないのに19世紀の交通事情で成し遂げたのだから、セレブのこだわりと言うか執念は尋常ではない。
ショパンとサンドはたった4か月滞在した後、マヨルカを去る。残されたピアノは結核の伝染を恐れて引き取り手が現れず、最後は二人の知人に買われました。 -
ある日、サンドと子供たちが街に買い出しに行った際、雨が降り出し足止めを食った。一人取り残されたショパンの耳には僧院の天井に打ちつける雨音。取り乱した彼が作曲したのがプレリュード24-28『雨だれ』。執拗に打たれる変イの音が雨音とショパンの心境を表現しています。
漸く戻ってきたサンド一家に対してショパンは「私はあなたたちがもはや死んでしまったのかと思った」と言った。 -
芸術家には苦悩がつきまとうものだが、ショパンほど絶えず死に怯えていた音楽家はさほどいないだろう。
肉親の死、祖国の混乱、自らの病魔、ショパンの曲の多くには(特に私がこれまで挙げた短調の曲には)陰鬱な悲壮感が漂う。よく知られた曲でもその洗練された旋律から華やかさが刹那に咲いて散っていくようだ。 -
次の展示室は19世紀にマヨルカ島の民俗文化を記したオーストリア人サルヴァトールについて。ひょっとして今日のドイツ人のマヨルカ熱はここに始まるのかな。
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最後は修道院の図書館。かなり年季の入った本が並んでいます。
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カトリック信者を所帯に持ちながら(※破戒)こういう祭壇の名称をなんて言うのか知りませんが、見入ってしまいます。
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僧侶の個室を再現。常に質素に神に祈りを捧げる生活。
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ショパンが一冬過ごしたカルトゥハ僧院を振り返る。この滞在がなかったら彼はあと10年長く生きたと言われたが、それが本当だったらどれほどの名曲が生まれただろうか。39歳というのは短い天命だった。
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丘を下りてカフェにて。レモンの木の遠くに再び僧院を拝む。
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ほうれん草のキッシュとコーヒー、スペイン語で注文できたよ♪(誰だってできるわ)
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こうしてみるとマヨルカは南洋よね。
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悲惨だったキューバを彷彿とさせるわ。旅行の難度は格段下がるけど。
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バスに乗ってソエ(Sóller)へ。車窓からでもこんな景色を見ているとこの島は楽園なのだと思う。退職後に挙って移住するドイツ人の気持ちも分らんでもない。
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圧巻だったのはDeià。ここは次回来ることがあったら絶対滞在してみたいわ。
続く。
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この旅行記へのコメント (8)
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- salsaladyさん 2018/04/28 09:49:19
- ショパン”雨だれのプレリュード”を聴きながら~
- ☆こちらを何度か訪れているので既にコメントしたつもりでしたが。。。not yet?
☆フジ子ヘミングウェイさんの演奏を身近に聴けるのは嬉しいですね。(あのお年でたゆまない活動を!)
☆マヨルカ島がショパンにとって癒やされない土地であったことは悲しいけれどそれ故にこんな曲も残っている。。。感性の裏表~を感じます。
☆日本は今日から9連休?のGolden Week!ですが、我関せずとインドア活動に励むシニアも多いことでしょう。It's me ~そんな折に便利な4 tra.mateに感謝を~
- のまどさん からの返信 2018/04/29 07:53:59
- RE: ショパン”雨だれのプレリュード”を聴きながら?
- salsaladyさん、こんにちは。
いつもコメントありがとうございます。
> ☆フジ子ヘミングウェイさんの演奏を身近に聴けるのは嬉しいですね。(あのお年でたゆまない活動を!)
不屈の人ですよね。私はあの方の舞台衣装やテレビで映された自宅の家具などのセンスと偽りのない言葉に惹かれます。
> ☆マヨルカ島がショパンにとって癒やされない土地であったことは悲しいけれどそれ故にこんな曲も残っている。。。感性の裏表~を感じます。
雨だれは私の選曲の中でも一番メジャーだと思います。でも、ショパンのパラノイアとも言える心の病理が垣間見られる奥深い作品です。
ホイアンは素敵ですね。ベトナム料理は大好きなのでまた行ってみたいです。
当地も祝日なので今週末はウワバミとフランスの温泉でゆったりして来ます。
では、また。
-
- makiさん 2018/01/29 18:47:27
- 今晩は!
- ショパンとスペインにそんな関係が有ったんですね!
勉強に成りました!
又訪問します!
- のまどさん からの返信 2018/01/30 06:01:38
- RE: 今晩は!
- makiさん、こんばんは。
> ショパンとスペインにそんな関係が有ったんですね!
> 勉強に成りました!
拙ブログを通して知っていただいたなんて嬉しい限りです。
> 又訪問します!
またよろしくお願いします
-
- mistralさん 2018/01/08 12:52:13
- マヨルカ島
- のまどさん
お久しぶりです。
今年もどうぞよろしくお願い致します。
いつぞやはポーランドの旅行記でメッセージをいただきました。
その後の旅行記は?と思い訪問させていただいております。
ショパンの足あとを訪ねてマヨルカ島でしたか!
羨ましいですね。
モデルニスム建築にも興味があります。
療養のために渡ったマヨルカ島で、結果的にいのちを
縮めることになってしまったことは
かえすがえすも残念なことでした。
もっと多くの曲を残して欲しかったと想うのは
誰もがでしょうね。
羨ましいですね。
ヨーロッパの国々への行き来が手軽におできになるようで。
続きを楽しみにしております。
mistral
- のまどさん からの返信 2018/01/09 06:29:30
- RE: マヨルカ島
- mistralさん、こんにちは。
> お久しぶりです。
> 今年もどうぞよろしくお願い致します。
ご丁寧にありがとうございます。こちらこそ今年もよろしくお願いします。
> いつぞやはポーランドの旅行記でメッセージをいただきました。
> その後の旅行記は?と思い訪問させていただいております。
> ショパンの足あとを訪ねてマヨルカ島でしたか!
覚えていてご訪問下さったとは感激です。次にショパン旅行記を書くとしたらパリかウィーンになると思うのですが、都会は下調べが必要なので当分先になると思います。
> 療養のために渡ったマヨルカ島で、結果的にいのちを
> 縮めることになってしまったことは
> かえすがえすも残念なことでした。
円熟した40代のショパンの曲も聞いてみたいですよね。それでも、天賦の才能に恵まれながら常に病に悩み、サンドと会ってマヨルカで身を削りながらもノアンで伸び伸びと作曲し、彼女と別れた後たくさんの人に親しまれながら夭折したのはショパンの天命だったのかもしれません。
> ヨーロッパの国々への行き来が手軽におできになるようで。
住むとなるとなかなか大変ですが、住めば都とも言えます。サンティアゴ・デ・コンポステーラの旅行記、興味深く読みました。巡礼ツアーがあるんですね。
> モデルニスム建築にも興味があります。
> 続きを楽しみにしております。
頑張って早く続きを投稿したいと思います。
-
- sanaboさん 2018/01/04 23:08:02
- 今年もよろしくお願いいたします。
- のまどさん、
新年おめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
掲示板ではすっかりご無沙汰してしまいましたが
インド旅行記も興味深く拝読させていただきました。
結核の療養のはずだったマヨルカ滞在が、結果的にショパンの寿命を
縮めることになってしまったとしたら、皮肉な運命でしたね。
もっともっと名曲を生み出して欲しかったです。
ところで昨年の10月に久々の一人旅でベルギーに行ってきました。
初めてのブリュッセルではのまどさんもこの道を歩かれたのだろうかと
思いながら、ひたすら街を歩き回りました^^
今年もお健やかで良い1年でありますように☆
sanabo
- のまどさん からの返信 2018/01/06 07:07:08
- RE: 今年もよろしくお願いいたします。
- sanaboさん、こんにちは。
> 新年おめでとうございます。
> 今年もよろしくお願いいたします。
ご丁寧にご挨拶いただき、ありがとうございます。こちらこそ、今年もよろしくお願いします。
> 掲示板ではすっかりご無沙汰してしまいましたが
> インド旅行記も興味深く拝読させていただきました。
インドは色々な意味でユニークな国だと思います。拙ブログに80回ご訪問いただき、御礼を申し上げるとともに、いつもお役に立つようなヨーロッパ旅行記を投稿できず申し訳なく思います。
>
> 結核の療養のはずだったマヨルカ滞在が、結果的にショパンの寿命を
> 縮めることになってしまったとしたら、皮肉な運命でしたね。
> もっともっと名曲を生み出して欲しかったです。
個人的な偏見からサンドを悪者に仕立ててしまいましたが、実際にはショパンを献身的に支えていて彼女あってこそショパンが名曲を世に送ることができたのは確かです。サンドがいなければショパンがマヨルカで『雨だれ』を作曲することはなかったでしょうし。
恋と言えばコインブラは恋多き街なんですね。学生街ということも理由の一つかもしれません。とんがりキャベツは形はともかく食感は日本の同じなのでかなり重宝しています。
> ところで昨年の10月に久々の一人旅でベルギーに行ってきました。
> 初めてのブリュッセルではのまどさんもこの道を歩かれたのだろうかと
> 思いながら、ひたすら街を歩き回りました^^
もしかしたら目も当てられない格好でそこらへんをぶらぶらしてかもしれません・・・空港のテロから、間もなく2年。去年銃撃事件がありましたが、ほとぼりがすっかり冷めたようでブリュッセルに観光客が戻っています。平和なのが何より。
>
> 今年もお健やかで良い1年でありますように☆
sanaboにとっても素敵な1年になりますように。
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