2017/06/10 - 2017/06/10
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ミズ旅撮る人さん
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南アフリカのプレトリアで有名なジャカランダ。7万本の並木が10月には紫色に染まる様は、花好きでなくとも魅力的です。しかし、南アまでは遠い。
日本国内では、宮崎県にも大規模な自生地がありますが、ここもなかなかどうして遠い。長崎県の小浜は、なんとか行ったけれど、前日までの暴風で花は散った後(旅行記は作りました)。
なんとか近場で見られないものかと探してみたら、意外にも伊豆半島の温泉地・熱海の海岸がジャカランダ並木だというではないですか!それを知ってからも、なかなか行かれず早3年。今年こそはと、出掛けて行きました。
早朝の熱海は、最高気温30度の予想でも、まだ涼しく、ジャカランダまつりの初日でしたが、セレモニーが始まる前でしたので、観光客もほとんどいなくて、快適でした。
花は開花はしていますが、ようやく見ごろを迎える頃という熱海市のHPの開花情報でしたが、予想以上に咲いていて、「満開」の時はどうなるんだろうと考えてしまいます。
房咲きの紫の花と、一緒に植えられている珍しい南国の植物を堪能してきました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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早朝7時。この日はすばらしくいい天気の予報で、最高気温が30度。熱海で30度は辛いなあと思っていましたが、早朝のため、まだ気温も低く、風も爽やかでなんとも快適でした。
小田原を過ぎてからの道路の渋滞もまだ始まっておらず、渋滞の代名詞のような熱海でも、すんなり到着することが出来ました。
お宮緑地にある市営駐車場に停めることも出来て、幸先の良いスタートです。
2017年は、6月10~25日にジャカランダフェスティバルが開催されます。 -
市営駐車場の上を横切る通路が日陰を作っている場所に車を停めて、サンビーチの真ん中に出ました。
さっそく、房咲きのジャカランダのお出迎えです。
熱海市観光協会の開花情報は、とても詳しく書いてあります。
6/7現在 (ジャカランダ遊歩道は見頃に入る)
親水公園~中央交番沿い・・・つぼみ確認(未開花)幼木1本、高木6本。開花し始め高木16本。(花芽は極少9本、少~中量10本、多量3本)
ジャカランダ遊歩道・・・つぼみ確認(未開花)幼木5本、高木1本(花芽は極少量)。 開花している幼木71本、見頃やや過ぎ1本(日南ピンク) -
サンビーチは、「ジャカランダ遊歩道」として書かれています。開花の幼木71本。
「幼木」と表現されているのは、植樹されてから、まだ年数の経っていない背の低い木のことです。幼い木と言われると見劣りがしそうですが、実際に見てみると、花は変わりないし、何と言っても目の高さに花があるので、とても親しみやすいです。
「高木」になると2階建ての建物より高くなって、離れたところから見ないと花が見えません。
個人的には、このまま大きくならないで欲しいです。 -
「ジャカランダ遊歩道」には、ジャカランダ以外にも、たくさんの珍しい花木が植えられています。
これは「ポップブッシュ プルプレア」と看板がありました。
調べてみると、ドドナエア・ポップブッシュというムクロジ科の常緑低木で、原産国はオーストラリア、ニュージーランドです。
寒さには-5度までは耐えられるということで、関東南部以西なら育つようです。
花のように見えますが、花ではなく「さや」なのだとか。 -
ユッカ・フィラメントサ(Yucca filamentosa) 和名イトラン(糸蘭)。
原産地はアメリカ南東部です。ユッカの種類は多く、姿はかなり異なるものもありますが、大木に育ちます。 -
「寛一・お宮」の像があることで有名なサンビーチ。しかし、「寛一・お宮」って何?というのが正直なところ。
調べてみました。明治30年より6年間「読売新聞」に掲載されていた尾崎紅葉の小説「金色夜叉」の主人公たちです。お宮の松 貫一 お宮の像 名所・史跡
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寛一の恋人であったお宮が、裏切って別の男に嫁いでしまい、熱海の浜で取りすがるお宮を足蹴にするという場面。
「一生を通して僕は今月今夜を忘れん、忘れるものか、死んでも僕は忘れんよ!
可いか、宮さん、一月の十七日だ。来年の今月今夜になったならば、僕の涙で必ず月は曇らして見せるから、月が曇ったらば、宮さん、貫一は何処かでお前を恨んで、今夜のやうに泣いてゐると思つてくれ」
蹴飛ばした割には、脆弱なセリフなんですね。お宮の松 貫一 お宮の像 名所・史跡
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「お宮の松」。小説の舞台に松が登場したのでしょうか?
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隣には「初代お宮の松」と書かれた切り株が置かれていました。
初代の松は「羽衣の松」と呼ばれていたそうですが、道路の中央にあり、交通量の増加に伴い撤去されました。
1966年にこの2代目が植えられています。 -
遊歩道に植えられている植物には、結構ちゃんと名前の看板が添えられているのですが、これは不明でした。
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ジャカランダは、気まぐれなお嬢さんで、その年になってみないと、咲くのか咲かないのか定かではないのだそうです。
大きく育って、去年立派な花が咲いたからといって、今年も同様になるのかどうかは、神のみぞ知る。 -
「ギンバイカ」漢字で書くと「銀梅花」。
フトモモ科の常緑低木で、地中海沿岸が原産地です。素晴らしく可愛らしい花で、マートルという名で、ハーブとしても知られています。 -
白い玉が散りばめられたようなつぼみがなんだか幻想的で、とっても気に入りました。
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「ATAMIジャカランダフェスティバル」。ここが会場の突端です。
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1990年、姉妹都市であるポルトガルの力スカイス市から贈られた2本が熱海のジャカランダの始めです。
世界三大花木は、ジャカランダ(紫雲木) 、フランボヤン(鳳凰木)、スパトデア(火炎木)。 -
6月になると、お宮緑地から親水公園にかけて、100本以上のジャカランダが紫の花を咲かせています。
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「幼木」の花は、目線より下にも咲きます。頭の上の花より、こちらの方が語り掛けやすいと思うのです。
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もちろん、仰ぎ見るジャカランダも誇らしげでいいですよ。
この木はだいぶ大きくなっていますが、まだまだ大木になるには年数が掛かります。
熱海の大木は、この先の親水公園のそばにあります。 -
イチオシ
たくさんの花が固まっているので、なんだかどの花とも目線が合わないのですが、ようやくお目に留まったようです。
一度、目が合ってしまうと、なかなか外せなくなる、魅力的な顔。それぞれ、切れ込みや白と紫のグラデーションが一花一花違うんですね。
さすがは世界三大木の貫禄なんでしょうか。 -
細長い蕾が、ぐうっと伸びて、先端が膨らみ、やがてその先が開くと黄色いおしべが顔を覗かせる。
あれ?おしべ?めしべは?「雄蕊のほかに長い仮雄蕊を持つ」と書いてあっても、めしべについては言及されていません。秋になると実ができるそうなんですが。 -
熱海市観光協会の開花情報では、「6/14現在 (全体見頃に入る)」「6/19現在 (全体見頃つづく)」となっています。
今週末までの祭りの期間中、ずっと見ごろが当てはまったようです。 -
それにしても、なんという美しい色合いでしょう。その魅力に引き込まれたら、言葉もないですね。
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花の肌の産毛がとても瑞々しくて、こんなに美しく造られたものがあるのだなと、嬉しくなります。
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この旅行記に副題を付けるなら「ジャカランダ賛歌」ですね。心からの賛美を贈ります。
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「花が頭に落ちるとしあわせが訪れる」と言われるジャカランダ。
でも開花したてなので、こんなくらいしか落ちていません。 -
ラベンダーごしのユリ。ラベンダーの名前札には、ただ「ラベンダー」。
う~ん、今どきラベンダーにはたくさんの種類があることを知らない人はいないと思うんだけど。せめて「ラバンディン」と書き添えて。 -
ラバンディンとランタナ。ランタナはオレンジやピンクを一般的によく見掛けますが、ここは黄色ばかり。
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みごとな赤。遊歩道に来て以来、ずっと目を引いていました。
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ジャカランダのしっとり落ち着いた紫から一転、鮮烈な赤。青空に立ち上るような赤が羽を広げています。
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赤いマニキュアを塗った指先のようなつぼみ。
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サンゴシトウ(珊瑚刺桐)。マメ科の落葉低木。別名「ヒシバデイゴ(菱葉梯姑)」。
オーストラリアのシドニー植物園で、アメリカデイゴと北アメリカ原産のエリスリナ・ヘルバケア(Erythrina herbacea)を交配して作られた園芸種です。よく見掛ける「デイゴ」の子供に当たるんですね。 -
貴婦人のドレスのような、ピンと翻(ひるがえ)った花びらの先。潔い赤の色が心地よい花です。
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この赤は、緑の葉の上に落ちて、尚一層鮮やかさを際立たせます。なんてすてきな取り合わせなんでしょう。
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そして、無機質な路面に落ちても。「命尽き果てようとも、鮮やかに足跡を遺す」
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この実を見て、「遮光器土偶 (しゃこうきどぐう)」を連想するのは、私だけでしょうか。
あの独特の目のイメージに似ている様な気がします。 -
始めは、「たわし」のような姿で、それがボロボロ落ちて行きます。
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その下から、あの妙な形の豆が現れるのです。
この不思議な植物の名前を探してみたのですが、残念ながら、どこにもありませんでした。 -
見上げると、サンゴシトウの更に上に、花を咲かせた椰子が見下ろしていました。
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これが、熱海で唯一のピンクのジャカランダ「ピンクエビータ(日南ピンク)」です。
ピンクエビータは、二期咲きで6月の次に9月にも咲きます。
J.Puberula x carobaの実生交配F1からの育成品種です。 -
ピンクエビータの他に、宮崎県では「日南ブルー」「日南のめぐみ」「タワーブルー」という品種を販売しています。
ジャカランダというと巨木のイメージが強いですが、園芸品種なので、矮性種だそうです。 -
ジャカランダの花の間に「Atami」の文字を入れてみました。表紙にちょうどいい構図でした。
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漢字の「熱海」もやってみました。周辺の建物の協力に感謝します。
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「ジャカランダ遊歩道」の終わりです。じっくり楽しませてもらいました。
早朝だったので、ほとんど誰もいない状態で、ジャカランダを鑑賞することが出来ました。
日が昇った日中では、とてもゆっくり見ていることは出来なかったでしょう。早起きは三文の徳。いやいや「値千金」です。 -
サンビーチを眺めます。まだ泳ぐには早い時期なので、砂浜には人影がありません。
水平線に見えるのは、初島です。 -
右に目を転じると、丘の上に熱海城が見えます。これは昭和34年に建てられた天守閣風の建物で、鉄筋コンクリート造です。
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1990年7月2日にカスカイス市(ポルトガル)より贈られたジャカランダ。
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こんなに大きく育ちましたが、花が見当たりません。
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せっかく熱海のジャカランダの礎を築いた木なのに、今年は気まぐれを起こしたのかな?
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夜はライトアップが楽しめるようで、竹に絵が刻み込まれています。これは言わずと知れた「寛一・お宮」
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暗くなったら、どんな風に見えるんだろう?そういえば、夜は花火もあるらしい。
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ブーゲンビレアのアーチ。
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川沿いにブーゲンビレアの小道もあるそうな。
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新しく植えられたばかりの幼木。もうちょっと育つとしっかりしてくるね。
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さあ、サンビーチ付近のジャカランダは、これで終わり。交番の前を曲がって親水公園に向かいます。
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ジョナサンの前の木もかなり大きいけれど、花が付いていない。本当に予想の付かない花なんですね。
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「親水公園の前」というのは、国道を挟んで反対側の木を指すんですね。
花が落ちる時期には、真下を歩くのもいいけれど、今は公園側から全体を見た方がいいかな。 -
こちらは、ちらほら咲いています。
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よく見ると、去年の実がまだ付いていました。
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この日、一番よく咲いていた木。これでまだつぼみが随分見えるから、満開の時はすごいでしょうね。
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プロテア (Protea) 。ヤマモガシ目ヤマモガシ科で、アフリカを象徴する花であり、南アフリカ共和国の国花です。
菊と同じ「頭状花序」つまり、花が集まって出来ているものです。キングプロテアともなると直径が30cmにもなります。 -
花火のようなピンクの花。とても繊細な形をしていて、名前を知りたかったのですが、残念。
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なんて優美な衣装(葉)なんでしょう。緑の葉の周囲が赤く縁取られて、その造りにはため息が出ます。
ジャカランダを見に来た熱海は、珍しい花々が迎えてくれる植物園のような場所でした。
またいつか、もっと満開の時を目指して、訪れたいと思います。
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