2017/04/19 - 2017/04/19
1049位(同エリア4668件中)
ころたさん
「ナビ派」。残念ながら私はそれまで、ナビ派なる存在を知らなかった。ただパンフレットに紹介されていたボナールやドニの作品ならみたことがある。それにオルセー美術館のコレクションだ、間違いはなかろう。
という事で、春本番の4月19日、東京駅にほど近い三菱一号館美術館に出かけた。
展覧会の後は、皇居を散歩。皇居って広いんだよね~。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
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三菱一号館は丸の内のはずれ。丸ビルの並びだ。ならばランチは丸ビルで食べよう。平日の丸の内なんて、12時過ぎたら戦争だぞ!
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あわてて飛び込んだのが丸ビルの地下にある「オーガニックハウス」。ウチの奥さん、たっての希望でやって来たデリ。並んでいる料理は一律100g260円(確か?)で量り売り。2人で2500円なので、意外にお高め。
ちなみに12時過ぎたとたんに満席になった。丸ビル地下のデリで自然食ランチを量り売り。ちとお高いが・・・ by ころたさんオーガニックハウス 丸ビル店 グルメ・レストラン
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丸ビルを出てそのまま有楽町方向に歩く。春の風が気持ちいい。
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と目の前をTDLのキャストのようないで立ちのおねえさんが、ほうきを片手にさっそうと過ぎ去っていった。何?丸の内ってこんな事もやっているの?
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三菱一号館美術館まではほんの1,2ブロック。すぐに赤レンガの建物が目に飛び込んでくる。
三菱一号館美術館 美術館・博物館
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美術館入口に向かうと、隣の丸の内パークビルに、過去の展覧会のパンフが。いくつも見に来たな。マネ、ミレー、北斎と広重、ワシントンギャラリー展・・・
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そして今は「オルセーのナビ派展」。5/21までの開催だよ。
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実は招待券を持っていたので、タダで見学。
ここ、ちょっと高いよ。特に学生はもっともっと安くしないと。 -
入口にはボナールの屏風絵(と言ってはダメ?)。ナビ派を象徴する絵の一つだ。
三菱一号館美術館 美術館・博物館
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ポスターもボナール。ボナールのこの頃の作品は、こういった「装飾的な」(という形容詞をキャプチャーでは用いていた)柔らかい色彩の絵画が多い。
それは後に変遷していくのだが。 -
入口に作家たちの似顔絵が掲げられていて、「ナビ派の誰派?」なんて言葉と共に劇画調のキャッチフレーズが。ずいぶんくだけちゃったね。ゴーギャンとベルナールが上に来ているけど、二人の展示作品は少ない。ナビ派の師匠ってことで大きいのかな。
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美術館の窓の外は、パークビルと美術館に囲まれた中庭になっていて、緑の中でお昼休みの一時を過ごす人々が。ここでテイクアウトのランチを食べるのもいいな。1Fのカフェにはテラス席もある。
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さて、例によって美術館内は撮影禁止の日本なので、ここからは写真とは無関係に感想なんぞを。
まず作家たちが若いのに驚いた。みんな揃って1860年代生まれで、作品は1890年からの数年間に集中している。当時の美術界は印象派に占拠されていて、その中で若者達が何か新しいことを!という熱気が伝わってい来る。三菱一号館美術館 美術館・博物館
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それ故に画風が極端に似通っている。2次元的な視点、単調な色彩、シンプルな構成。装飾品としての絵画という印象だ。私自身の好みから言うと「あまり好きではない」。何とも魂に響いてこない。
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私の好きな画家は、デューラー、レンブラント、ベラスケス、ルーベンス・・・。大体お分かりですよね。肖像画の持つ目力にやられるのだ。ナビ派と称す彼らの絵には、それがない。いや、それを目指していない。
(写真は三菱一号館のトイレ。トイレ内もレンガ張りだ。当たり前か。) -
その彼らも歳を重ねていくと変遷していく。今回の展示品の中で My Bestを選べば、迷うことなくピエール・ボナールの「ベッドでまどろむ女」を挙げる。全14点を数える今回のボナールの展示作品のほとんどは1890~92年に描かれているが、本作品は1899年。歳を重ねた彼の描いたベッドの上の女は、 房事の後のけだるさと虚しさ安堵感、あらゆる感情を乱れたベッドと彼女の身体で表している。見事!
http://mimt.jp/nabis/midokoro.html三菱一号館美術館 美術館・博物館
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もう一人のナビ派の中心人物、モーリス・ドニの作品は21点を数えた。
ミュージアムショップのポスターはボナールの「格子柄のブラウス」。1892年作。この作品から上で紹介した「ベッドでまどろむ女」に至るまで、画家はどのような人生を送ったのか、と思いをはせてしまう。 -
好き嫌いはともかく、非常に興味深い展覧会であった。若い画家たちがアトリエや酒場で議論しながら、自分たちの絵画を突き進めていく様が感じ取れる。ナビ派とは19世紀最後の数年間にフランス絵画で行われた壮大な実験ではなかったか、そう思わせる。その意味でお勧めの展覧会だ。
(ちなみにここのミュージアムショップは充実している) -
そしてここはライティングが非常に良い。あれっ額にガラス入っていないの?と思う程だ。
(写真は無料で見られるデジタルミュージアム。所蔵品を画面で見ることができる。) -
最後の展示室では日本の若手作家の作品を展示している。吉田桃子は三菱地所賞という賞を、美術大学の卒業制作品の中から受賞した。
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天井から壁までの巨大なカンバスに大胆に人を描いている。若手らしい力強い作品だ。
デジタルミュージアムとここは無料で見学可。 -
3時に三菱一号館美術館を出て、さてどうしようかな。あんまりお天気がいいので、もう少し歩きたくなった。
「皇居って行ったことがない!」
Wifeが言うので、そのまま馬場先門に向かった。三菱一号館美術館 美術館・博物館
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馬場先門を過ぎて日比谷濠に入れば、もう皇居の緑が広がる。
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広い皇居、どこへ行こうか?
取りあえず二重橋は見ておこう。 -
北の大手町方向も広~い。
皇居外苑 公園・植物園
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南の日比谷公園方向も広~い。
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二重橋濠まで来た。ここの濠はアオミドロで水が澱んでいる。
二重橋 名所・史跡
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皇居正門前でUターン。ここから先は入れない。
じゃあ皇居東御苑に行こう。 -
芝生の見事な皇居外苑を歩いていく。
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坂下門を横目で見ながら、大手門に向かった。
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桔梗濠は綺麗だな。
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桔梗門を過ぎてお堀を回り込めば、大手門だ。
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来た来た。
皇居 一般参観 名所・史跡
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外人さん達に交じって門をくぐる。
皇居 一般参観 名所・史跡
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今日は本丸大芝生を通って本丸跡に行き、最後は北詰橋門に出ることにしよう。
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「今日の東御苑の見ごろ」なんていう、ありがた~い案内もある。
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百人番所という長~い詰所の建物。
江戸城跡でもある皇居。歴史を感じるというよりも、ゆっくり散策に向いている。 by ころたさん皇居東御苑 公園・植物園
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皇居大芝生に出た。気持ちいい~!
江戸城跡でもある皇居。歴史を感じるというよりも、ゆっくり散策に向いている。 by ころたさん皇居東御苑 公園・植物園
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芝生沿いの八重桜は今が見ごろ。
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言わずもがなだが、天守台はかつて天守閣のあった場所。ところが江戸城の天守閣って開幕からたった50年間建っていただけで、明暦の大火(1657年)で焼失した後の250年間はなかったって知っていました? だからこの天守台はただの高台だったんですよ。知らなかったなぁ。
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でも天守台に立てば、その見晴らしのいい事! かつて将軍たちが見たであろう江戸の町は、今でも遠くまで見渡せる。
江戸城跡でもある皇居。歴史を感じるというよりも、ゆっくり散策に向いている。 by ころたさん皇居東御苑 公園・植物園
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武道館の玉ねぎ頭もすぐそこ。
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大奥、松の廊下、大広間と時代劇の舞台がびっしりと建っていたようだ。何一つ残っていないのがちと残念。
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天守台の外側の石垣は明らかに他とは石質も組み方も違う。たぶん近年に再構築されたのだろう。
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天守台を下りて北詰橋門に出た。
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もう5時だ。皇居も閉門の時間。
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ここから平川濠までは高低差があって、石垣と濠の姿がきれいに見える。
江戸城跡でもある皇居。歴史を感じるというよりも、ゆっくり散策に向いている。 by ころたさん皇居東御苑 公園・植物園
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毎日新聞社が見えれば、メトロの竹橋駅はすぐ。
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天気がいい日のアート&歴史散歩、気持ちいいよ!
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