2015/12/04 - 2015/12/07
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ぱぱぞーさん
2017年4月18日 新聞記事抜粋
『参拝道の迂回うかい路が完成し、18日、半年ぶりに入山が再開』
とあります!
よかったです!!
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2017年3月20日、
新聞記事の中から見つけた 投入堂 の記事に衝撃を受けました。
『昨年10月に鳥取県中部を襲った地震で、断崖絶壁に立つ三仏寺(さんぶつじ、同県三朝〈みささ〉町)の奥の院・投入堂(なげいれどう、国宝)への参拝道に亀裂が入り、参拝できない状態が続いている。参拝道の修復に時間も費用もかかるため、三仏寺は4月に迂回(うかい)路を整備する方針を決め、寄付を募り始めた。』
とあります。ショックです。
少しでも「投入堂」に注目が集まり、
興味を持ってくれる人が増えるよう願いを込めて、
2015年の旅行記を公開します(数年前の情報になります)。
現時点では入山できませんのでご注意ください。
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三徳山三佛寺は天台宗修験道三徳山法流の寺であり、
中国観音霊場第三十一番札所 伯耆観音霊場第二十九番札所
2006年で開山1300年の古寺です。
断崖絶壁に建てられた国宝「投入堂」は、三徳山三佛寺の一部です。
「投入堂」参拝登山は、三徳山入峰修行であり、
参拝登山受付時に、服装チェック、登山靴チェックに合格すれば、
輪袈裟(わげさ)を貸し出していただけます。
輪袈裟をして、襟を正す気持ちで入山します。
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わたしにとって「投入堂」は、忘れられない心惹かれるお堂です。
20年以上前に訪れた トルコ トラブゾン にある「スメラ寺院」と、
よく似ていることも惹かれている理由の一つです。
「スメラ寺院」の由来は詳しく覚えていませんが、
確かイスラムの迫害から逃れたとされるキリスト教の修道院で、
険しい崖にへばりついて建物がたっています。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 高速・路線バス ANAグループ JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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<1日目>
横浜から羽田経由で鳥取へ降り立ちました。
最初のお目当ては、民藝 です。
鳥取駅から数分のところにある「鳥取民藝美術館」は、
東京の駒場東大前駅にある日本民藝館と同じ組織の美術館です。
日本民藝館を核として、大阪日本民芸館、松本民芸館、富山市民芸館、
日下部民藝館、豊田市民芸館、倉敷民藝館、鳥取民藝美術館、
出雲民藝館、熊本国際民藝館、愛媛民藝館、京都民芸資料館があり、
いつかすべての民藝館を訪れてみたいです。
鳥取駅から数分のところに民藝通りがあり、「鳥取民藝美術館」はあります。鳥取民藝美術館 美術館・博物館
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民藝運動の創始者 柳宗悦 の審美眼により集められた、
「民衆の用いる日常品の美」をテーマにした美術館です。
陶磁器・染織品・木漆工品・絵画・金工品・石工品・編組品など、
日本各地、沖縄からアイヌまで、
更に諸外国の新古工芸品が収蔵されているそうです。
名もない高度な技術を持った職人達が作った民衆的工芸品は、
「民藝」と名付けられています。
うっとりしながら、念入りにじっくりと鑑賞します。
その後、「鳥取県立博物館」で郷土史を丹念に数時間鑑賞しまくります。鳥取民藝美術館 美術館・博物館
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夕食は、絶対に食べなければ!と決意していた「素晴ら 椎茸弁当」です。
空港から鳥取駅に到着したら、売り切れる前にスグ購入しました。
鳥取駅構内で購入し、ホテルの部屋でビールと共にいただきます。
駅弁ですが、椎茸がものすごく肉厚でおいしかったです。アベ鳥取堂 鳥取駅 南売店 グルメ・レストラン
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鳥取は椎茸の産地です。
駅から数分の「しいたけ会館 対翠閣」に宿泊したかったです。
しいたけステーキなど、椎茸三昧の夕食と温泉が楽しめるようです。
一人部屋の予約がとれず、あきらめてビジネスホテルに宿泊しました。予想通り安心感あり by ぱぱぞーさん鳥取ワシントンホテルプラザ 宿・ホテル
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<2日目>
いよいよ、断崖絶壁に建てられた国宝「投入堂」へ向かいます。
倉吉からの路線バスは、土曜日なのに、観光客は自分一人でした。
三徳山参道入口で下車したのも、自分一人だけ。。。
恐らく 入山できるか否か、ぎりぎりの時期であったことも理由だと思います。
例年冬の間は、12月から3月ぐらいまでは、積雪の為入山禁止にしているそうです。
わたしは事前に、入山可否状況を問い合わせて行きました。
前日には、最終確認のため再度電話で問い合わせ、
「まあ明日ならぎりぎりですね」のお言葉に、喜び勇んで向かいました。
★ご参考
JR鳥取8:04→JR倉吉9:08
倉吉バスターミナル9:40→三徳山参道入り口10:13 路線バス
あくまでもご参考です。
ご自身で必ず時刻表を調べてお出かけください。三徳山 紅葉
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写真は、三徳山入峰修行(投入堂参拝登山)の心構えです。
滑落事故等が多発していることから、一人登山禁止となったようです。
わたしは、いちかばちか、の覚悟で、
入口で誰か他の入山グループを見つけたら、
入山同行させてもらおうと思っていました。
バスを下車したとき誰もいなかったので「ダメかも」と思っていましたが、
自家用車で大阪からいらしたご夫婦にお願いして、
入山同行させていただきました。よかったーーーー。ありがとうございます!三徳山 紅葉
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この写真は一番最初の入口です。
そこからさらに奥へ進み、「投入堂」入山受付所へ向かいます。
ここで参拝志納金(入山料)を支払い、
名前や緊急連絡先(私は実家の電話番号)を記載して、
・グループ入山であること
・服装、靴のチェックが合格であること
を確認していただきます。
合格すれば、輪袈裟をお借りして入山です。三徳山 紅葉
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最初からこんな感じです。すごいです。
足腰は強い方なので、心配していませんでしたが、
いざ上り始めると足で上る、というよりも、腕の力で上る、といった感じです。
握力が小学生レベルの私にはこたえました。三徳山 紅葉
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余裕のご夫婦に写真を撮っていただきました。
わたしはもうそれどころではありません。
足元はすべりやすく、障害物がないため、
鎖にぶら下がっている状況です。手を放すと落下してしまいます。
とにかく、岩に張り巡らされた網目状になった「木の根っこ」の隙間に、
足を入れ込んで這い上がり、
ぶらさがっている別の「木の根っこ」につかまりよじ登る。。。の連続です。
登山の服装で完全防備してきましたが、完全に無力でした。
助けてくれーーー三徳山 紅葉
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ようやく一息つける場所に到達。
帰りの 下り を考えるのはやめようと心がけました。三徳山 紅葉
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何度も滑り落ちかけて、全身土まみれです。
トレッキングシューズの威力は、ほとんど効果無しです。
滑りやすい岩肌には踏ん張りは効果無しです。
この時点で、このトレッキングシューズは無事。
土まみれになっただけのように見えますが、
すでに破壊は始まっていました。。。明日思い知らされることに。。。三徳山 紅葉
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しばらく進むと、ようやく「投入堂」です。
疲弊しているはずですが、緊張感が続いたままであるため疲れを感じません。三徳山 紅葉
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「スメラ寺院」もそうですが、
一体どうやったらこんな場所に、お堂を建築できるのだろうか。。
「投入堂」の伝説によると、
役行者が投げた蓮の花びらの1枚は、
神仏にゆかりのあるところに舞い落ちた。
三徳山がこの一つである。
役行者が三徳山を訪れた時、その山のふもとでお堂を作った。
役行者は法力でお堂を手のひらに乗るほどに小さくし、
大きな掛け声と共に断崖絶壁にある岩窟に投入れたと言われている。
このことから「投入堂」と呼ばれるようになった。
とあります。
ここでいう「役行者(えんのぎょうしゃ)」とは、
「役小角(えんのおづの)」「神変大菩薩(じんぺんだいぼさつ)」
などとも呼ばれる修験道の開祖として崇められてきた人です。
念力でも使わないと、
こんなところにお堂なんて建築できそうにありませんね。三徳山 紅葉
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上りも悲惨でしたが、下りはもっと悲惨でした。
尻餅つきながら引力に身を任せて、「木の根っこ」にしがみつきながら、
ずりずりと滑り落ちながら下山してきました。
全身汗まみれ(冷や汗)、土まみれ。
ランチは、境内を出たすぐの場所にある「茶店 谷川天狗堂」で食べました。
三徳山の水で作られた「三徳豆腐」が名物ということで食べたのですが、
全く味を覚えていません。
下山の緊張が解けた後は、食欲が全くないくらい疲弊していました。
水しか受け付けない状態です。
帰りは、白壁土蔵の街並みを見に行きましたが、
あまりにも「観光地化」されている場所だったため、
疲弊感も手伝って、すぐに鳥取駅へ戻ることにしました。
★ご参考
三徳山参道入り口12:51(倉吉駅行きバス)→三朝車庫前13:03
三朝車庫前13:16(生田車庫行きバス乗り換え)→赤瓦・白壁土蔵13:40
赤瓦・白壁土蔵→倉吉駅バスターミナル
JR倉吉→JR鳥取
あくまでもご参考です。
ご自身で必ず時刻表を調べてお出かけください。三徳山 紅葉
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<3日目>
昨日と違って楽ちんな観光が始まります。
朝いちばんに、鳥取砂丘へ行きました。
バスは「のりあいバス 乗り放題手形」が便利で安く済ませられます。
3日間フリーパスで1800円です。
三徳山、白壁土蔵、鳥取砂丘、岩井温泉、鳥取空港、
すべてカバーできました。鳥取砂丘 自然・景勝地
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早朝に行くと、夜のうちにできた砂の模様が楽しめます。
あいにくの曇りでしたが、雨が降っていないだけラッキーだそうです。
この時期、雨ばかりだそうです。
鳥取の空は毎日グレーがかっていて、太陽が全く見えません。鳥取砂丘 自然・景勝地
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案内図です。
鳥取砂丘 自然・景勝地
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鳥取砂丘から鳥取駅経由で、再び県立博物館へ行き、しつこく鑑賞します。
午後は、鳥取駅からバスを利用して、一時間ほどかけて岩井温泉へ向かいます。岩井温泉 温泉
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岩井温泉バス停で下車します。
入口はこんな感じ。こじんまりした静かな温泉です。
「岩井温泉 岩井屋」が今晩のお宿です。
スーツケースを預けて、急いで「クラフト館 岩井窯」へ向かいます。
10:00~16:00 が営業時間です。急げ!岩井温泉 温泉
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岩井温泉の旅館が立ち並ぶ通りを抜けて、15分ほど歩きます。
もう紅葉は終わりかけています。もうすぐ冬ですね。
「クラフト館 岩井窯」目当てのお客さんでしょうか。
駐車している車がちらほら見えてきました。
こんな山深い中に、人々を呼び寄せる窯元があります。
当然ながら歩いて向かう人なんかいません。私だけです。 -
到着しましたーー。「クラフト館 岩井窯」です。
んんん??なんだ?足元が変。。。
自分の足を見て、我が目を疑いました。
なんてこった!
なんと、トレッキングシューズのソール面がほとんどはがれて解体寸前です。
信じられない。。もう靴の用途を果たさないです。。。
恐らく昨日の「投入堂」での、網目状「木の根っこ」足場作戦の後遺症です。
ショック。。。。せっかく「クラフト館 岩井窯」到着したのに~~~クラフト館 岩井窯 美術館・博物館
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到着早々、「ガムテープ貸してください」とは言えないので、
客として、表向きの顔をアピール。。。
「クラフト館 岩井窯」は、カフェも併設しています。
他のお客さんは、数十人はいるでしょうか。。
ドライブがてら立ち寄られたようです。
私もまずはカフェで落ち着こう。。。ふう。
麗しい「岩井窯」で作られたコーヒーカップのセットで飲むコーヒーは、
トレッキングシューズの心配のせいで、複雑な味わいでした。
ギャラリーには、これと同じコーヒーカップのセットなどが、
たくさん陳列されており、購入することができます。クラフト館 岩井窯 美術館・博物館
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コーヒーを楽しんだ後、勇気を出して作業場へお邪魔します。
「すみません。。。ガムテープ貸していただけないでしょうか、
靴が壊れてしまって歩けません。助けてください」
奥から年配の方が出てこられて、静かに靴の補強を開始してくださいました。
恐らくこの窯を開いた方に違いありません。
多くのお弟子さんを抱えた、一流の工芸品を生み出す職人さんに、
こんな 汚れて壊れたどうでもいい靴 の補強をしていただくことになるとは!
我ながら情けなくなってきました。
当初は自分で、
ガムテープを数回巻きつけて、この場を済まそうと思っていたのですが、
とてもとても丁寧に補強していただけました。
ラバーソール面をはがし、表面の凹凸をサンドペーパーでならし、
強力ボンドを一面に塗って、ラバーソールを貼り付け乾かす。
最後にテープでこの通り、頑丈に補強してくださいました。
本当に本当にありがとうございました涙。
これで横浜まで帰れそうな期待が持てました。 -
「クラフト館 岩井窯」は、作業場、ギャラリー、カフェ、小さなレストラン、
イベントスペース、などがあり、規模が大きく、
ドライブ観光の人気スポットのようです。
ひっきりなしに、お客さんが訪れます。クラフト館 岩井窯 美術館・博物館
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庭も素敵です。
クラフト館 岩井窯 美術館・博物館
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わたしもギャラリーで自分用のお土産に購入しました。
手に包むと柔らかさと温かさが感じられる器です。
公共交通機関だけで、点在した様々な窯元をめぐるのは難しいですが、
車がなくても「クラフト館 岩井窯」は、
比較的簡単に訪れることができる窯です。
カフェも併設しているため、くつろぐこともでき、オススメです。
コーヒーを楽しむ目的で訪れてもよいと思います。 -
「クラフト館 岩井窯」から「岩井屋」へ戻り温泉を楽しみます。
この日の夕食は、滅多に経験しない部屋食です。
仲居さんが運んできてくれます。
普段はビジネスホテル宿泊ばかりの旅をしているので、
純粋な温泉旅館は一人旅には敷居が高いですが、
「クラフト館 岩井窯」を目的に、岩井温泉にも宿泊できてよかったです。
蟹が解禁となった時期であったため、蟹も食べました。
もちろん地酒のお燗とともにいただきます。贅沢しました。
ごちそうさまでした。
。。。そして翌日、行きと逆ルートで横浜まで帰宅。
トレッキングシューズは無事、自宅到着までがんばってくれました。
本当に助かりました。よかったーー
自宅に到着した夜、
帰りがけに駅で購入した「素晴ら 椎茸弁当」で、鳥取の旅は幕を閉じました。
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