冬のメキシコ旅行（１）－出発＆国立人類学博物館－

2017/01/28 - 2017/02/04

冬になると暖かい国に行きたくなる。夏には暑過ぎて行く気がしないが、冬には「やや寒い～それほど暑くない」程度の丁度手頃な気温になるところがターゲットだ。これまでにも、2004年3月のカンボジア（アンコール・ワット）、2014年2月のインド・スリランカ、2015年4月のベトナムに旅行して、快適だった（暑くても日本の真夏ほどではない）記憶がある。

今回の第一候補に考えたのが、エジプト。治安に問題があるが、エジプト航空のチャーター直行便ツアーがあって最適と思ったものの、出発日が当方の都合に合わない。チャーター便なので、出発日が限定されてしまうのだ。他の航空会社利用のツアーには、フライト時間や内容の点で魅力を感じなかった。

代替案をあれこれ考えているうちに、辿り着いたのがメキシコ。メキシコは砂漠とサボテンの暑い国のイメージがあるが、北半球にあるので冬はそれほど暑くはないし、古代文明と植民地時代の街並みの世界遺産があって面白そうなので、探してみると日程的にも都合の良いメキシコ航空直行便利用のツアーが見つかった。価格的にも、割安感がある。

その日程は以下の通り（＜　＞内が第１回目の内容）。

１日目：＜成田～メキシコシティ移動、国立人類学博物館＞、独立記念塔、メキシコシティ泊
２日目：【世】メキシコ国立自治大学、【世】プエブラ歴史地区、【世】ポポカトペトル山腹の修道院（ウェホツィンゴのフランシスコ修道院）、【無形文化遺産】メキシコ料理とマリアッチの夕べ、メキシコシティ泊
３日目：【世】メキシコシティ歴史地区、【世】テオティワカン遺跡、メキシコシティ～メリダ移動、メリダ泊
４日目：マヤパン遺跡、カバ遺跡、【世】ウシュマル遺跡、メリダ泊
５日目：【世】チチェンイツァ遺跡、セノーテ、カンクン泊
６日目：カンクンで自由行動（イスラ・ムヘーレス観光）、カンクン～メキシコシティ移動
７日目：メキシコシティ～成田移動（機内泊）
８日目：早朝帰国

７つの世界遺産を巡る日程が組まれているが、３日目朝にメキシコシティ歴史地区すぐ傍の【世】サント・ドミンゴ広場（【世】王の道の一部）へタクシーで出掛けて、１個所追加の８個所訪問となった。また、高地のメキシコシティ（標高2,240m）では朝は5～6℃と肌寒かったが、日中は22℃まで気温が上昇して過ごしやすかった。後半のメリダ・カンクンは低地なので、朝晩も寒くなく、日中も30℃ほどで暑さにそれほど困るということはなかった。読みが当たっている(笑)。

第１回目は、成田出発からメキシコシティ到着、到着後の国立人類学博物館見学の模様となる。

エリア メキシコシティ(メキシコ)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 交通手段: 観光バス
• 航空会社: アエロメヒコ航空
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）
• 利用旅行会社: 阪急交通社

今回のツアーは、メキシコシティを中心とした地域のアステカ文明遺跡とスペイン植民地時代の街並み・教会観光（１～３日目）と、ユカタン半島のマヤ文明遺跡・カンクンリゾート観光（４～６日目）の大きく２つに分かれていた。

メキシコシティからユカタン半島のメリダまでは飛行機の移動だった。

出発は１月２８日。いつも成田空港まで車で行って、近くの安い駐車場に預けている。今回も、８日間で4,000円弱だった。

早めに空港に着いたが、チェックインを済ませてカードのラウンジでコーヒーを一杯。出国審査後は、免税品やブランド品の店に立ち寄りもせずに早々にゲートで待機。

メキシコシティへの直行便はこの時点ではメキシコ航空のみ（２月半ばに、全日空も就航）で、ほぼ満席だった。なお、マイレージ積算は大韓航空のメンバーカードを持っていたので、そこに登録してもらった（後日談：帰国後チェックしてみると確かに登録されていたが、実績はゼロ。注釈に、ゼロはマイレージが付かないチケットですと書いてあった（笑））。

座席は、エコノミークラスなので３－４－３で窮屈だが、前席との間隔はやや余裕があり、それほど圧迫感はなし。特筆すべきは、機内映画の種類の多さ。ほとんどが日本語吹き替えされているので、３本を楽しく鑑賞出来た。

１回目の機内食は、パスタを選んだ。お世辞にも美味い！とは言えないが、悪くはない。

２回の機内食の合間に、おにぎりを１個。

到着前の食事（現地時間では、昼食に相当）は、焼きそば。この方が美味かった。

予定よりやや早く、現地時間１２時過ぎに到着。着陸前のメキシコシティの街並みが窓から見えている。

空港から出ると、日本語が達者で若くてハンサムな現地ガイドが出迎えてくれた。ツアー一行は15名と適度な人数だ。

メキシコシティで乗ったバスは、新しくて気持ちがいいものだった。おまけに15人なので好きな席にゆったりと座れる。

最初に向かったのは、市内にあるメキシコ国立人類学博物館。

屋台の店が並ぶ公園を通って行く。

博物館の建物が見えてきた。

博物館入口のレリーフ。鷲が蛇を咥えている。

博物館ロビーの壁画。ジャガー・ヘビ・ワシは、この国のシンボル的な動物となっている。

中庭の噴水。下から噴き上げるのではなく、上から降ってくるようになっている。

同じく中庭にある池には、パピルスが植えられていた。

博物館内部に入場。

寝そべる像。

壁にはメキシコの遺跡地図が描かれている。

メキシコシティ周辺。

ユカタン半島。

メキシコの古代文明では、ドクロも頻繁に出てくる重要なモチーフとなっている。

このドクロは、太陽の神トナティウを表している。

ガイドさんは丁寧に説明してくれるが、写真を撮るのも忙しく、半分ほどしか聞いていない。

【世】古代都市テオティワカンのケツァルコアトルの神殿にある、雨と豊穣の神トラロックのレプリカ。トラロックは丸い目が特徴で、ピラミッドの壁画に作られていることが多い。

現地の本物は色が失われているが、博物館のレプリカでは当時の様子を推定して彩色されている。

羽毛の生えたヘビの神ククルカンの頭部もある。ククルカンはアステカ神話の神で、農耕・暦・火などを人間にもたらしたとされている。

トラロックとククルカンが交互に設置されている。

縦に短い像。

レリーフ。

マヤ文字？

球戯場でのゴムの球を通すゲームのゴール。

アステカ・カレンダー。二百数十年前にソカロで発見された直径3.5m、重さ25トンの石版。これはレプリカではなく、本物とのこと。

これもカレンダー？

博物館内部の全体が見渡せる。

一番奥に見えるのは、アステカ・カレンダー。

色んな石像が並んでいる。

当時の王様の勝利を記念したレリーフ。

ジャガーも登場。

悪魔像？

アステカ・カレンダーの当時の彩色を再現しているパネル。

アステカ・カレンダーのクローズアップ。見方は判らない（笑）。

コアトリクエの巨像。

首を切られた血しぶきが２匹のヘビとなっている大地の女神だ。２ｍ以上の高さがある。

舌を出している。

ケツァル鳥の羽根で作った王冠のレプリカ。

１６世紀初頭にスペインから来て、アステカを征服したコルテスに贈られたものとか。

ドクロが溢れている。

あぐらを組んでいる。

カメも重要なシンボルとのこと。

一旦中庭に出たが、パピルスの生えている池の横を通って再度博物館内部へ。

ハゲタカのレリーフ。

このレリーフでは、生贄にする人（動物？）の頭を捧げている。

チャック・モール（戦士の像）。【世】古代都市チチェンイツァの戦士の神殿の上にある像のレプリカだ

生贄の心臓を献上する台が戦士の像のお腹の辺りにある。

（４日後に現地で見た本物の像は、左右が逆だった。別の像？それともレプリカは左右逆に作っている？）

大きな神殿も再現されている。

翡翠（ヒスイ）の仮面。

マヤ文明の遺物で最も有名な、「パカル王の翡翠の仮面」。パカル王は７世紀に在位し、この遺物は２０世紀半ばにパレンケ遺跡で発見されている。

仮面だけではなく、耳飾り・首飾り・腕輪・指輪・足の装飾まで揃っている。

帰国して調べてみたら面白いエピソードが記されていた。時価数百億円といわれている貴重品だが、一度盗難に合い行方不明になっている。ところが、４年後に偶然に発見されて無事博物館に戻ってきたが、余りにも有名で処分出来ず隠されていたとか。

耳飾りが大きい。

斜めから見る。

雨の神チャック。像のような曲がった長い鼻が付いている。

正面から見た雨の神チャック。大きな目と横に大きく開いた口がある。更には、真四角の大きな耳も付いている。

本物の神殿では、このチャックが何段にも横にもいくつも並んでいる。

先程のチャック・モールでは、腹部にある生贄の心臓を献上する器が良く見えなかったので、再度上方から撮影。

表情が、何ともユニークだ。

約２時間の博物館見学を終えて、ミュージアムショップ前で解散となり暫しのフリータイム。

一番小さなアステカ・カレンダーの置物を購入した。

１６時過ぎに一同バスに乗り、市内のホテルに向かう。

車窓からは、レンタルの自転車が並んでいるのが見えた。メキシコシティでは大気汚染防止からも自転車の活用を推進しているとのことだが、どのようなシステムで使用出来るのだろうか？

（続く）

この旅行記へのコメント （6）

• mistralさん 2017/02/28 19:49:09

  臨場感が。

  ダイスケitさん
  
  初めまして。
  mistralと申します。
  先日はヴェネツィア、カーニバルの旅行記に
  投票をありがとうございました。
  
  博物館、展示品のお写真、詳細に拝見でき
  まるで現地で見たかのようでした。
  盗難にあったというマスク、
  以前ニュース？で見た記憶があります。
  戻ってきていたんですね。
  まだ続きがありそうですね。
  楽しみにしております。
  
  今後ともよろしくお願い致します。
  
  mistral
  

  ダイスケitさん からの返信 2017/02/28 22:59:33

  RE: 臨場感が。

  mistralさん
  
  コメントをありがとうございます。
  
  国立人類学博物館では沢山の写真が撮れたのですが、ガイドさんの話をきちんと聞いていなかったので、４トラアップ用に何の写真か見極めるのが大変でした（笑）。名前も全部は憶えていないですし。
  
  まだまだメキシコ旅行の話は続きますので、またお立ち寄りください。
  
  ところで、次はヴェネツィアにも行く旅行を計画中です。また、参考にさせてもらいます。

• くまちゃんさん 2017/02/27 21:52:12

  はじめて！

  私も世界遺産に魅力を感じる人です！
  新婚旅行は、エジプト、ペルー、メキシコと迷い、新婚旅行だしリゾートも楽しめるメキシコにしたほど。
  旦那は初海外がメキシコという、ある意味貴重なお人

  ダイスケitさん からの返信 2017/02/28 22:52:00

  RE: はじめて！

  くまちゃんさん
  
  コメントありがとうございます。
  
  メキシコは、世界遺産とリゾートが上手くミックスされていて、素敵な国でした。おまけに、物価もそこそこ安いし、暖かいし（暑すぎないし）、満点の旅行でした。バリ島も同じような意味で楽しかったですね。
  
  まだまだ続きますので、またお立ち寄りください。

• Vegas Mama(@VegasMama4)さん 2017/02/26 02:48:36

  ダイスケitさん　おはようございます。

  メキシコ旅行記その１　拝見しました。
  がいこつは　神様だと言うことをダイスケさんの
  おかげで　今！知りました。
  確かに　多いなあとは思っていたのですが
  そうだったんですね。”大納得”しました(笑)
  
  これからの旅行記も楽しみです。
  ありがとうございました！
  
  Vegas Mama
  

  ダイスケitさん からの返信 2017/02/26 09:14:59

  RE: ダイスケitさん　おはようございます。

  Vegas Mamaさん
  
  コメントをいただき、ありがとうございます。
  
  メキシコでは、至る所で骸骨が登場し、お土産や室内装飾でも良く見掛けました。単なる死神ではなく、偉大なる神なんですね。
  
  これからもメキシコの旅日記は続きますので、またお立ち寄りください。