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古くからの友人と小倉で会食することとなった。数日風邪で不調だったのだが、なんとか回復したので久しぶりに小倉駅に行く。夕方6時の待ち合わせまで、小倉駅から小倉城方向に歩いてみる。途中で気づいたのだが、馴染みの店がなくなっている。。。目立つのは全国一律のチェーン店タイプのところ。。一時間近く歩いて駅に戻り彼と出会う。どこに行くか相談していると、彼が提案したのは私の知らないサンテミリオンという店。<br /><br />そのフランス料理のレストランの存在は全く知らなかったが、この日、初めて一緒に入店し、驚いた。その友人とは日本だけでなく、様々なところで長年ワイン談義や音楽談義をやってきた間柄なのだが、今回は特にいい選択だった。<br /><br />ディナーは7千円のコースを選択した。これにワインはスタートはアルザスの名門Hugelのgewurztraminerを一杯のみ、メインにはここのシェフが働いていたボルドーのサンテ・ミリオンのレストランで出されているものを、注文。これはボトルが9200円だったが、今日のシェフがどういう処でお仕事されていたのかが、わかるという感じで飲んだ。詳細は出さないが、いい組み合わせだったと思う。割り勘で一人13,500円だったが、料理全般についてはまったく文句がなかった。どの一品も、普通レベルのものはなく、どれも「素晴らしい」を連発することとなった。ヨーロッパでも、ミシェランの一つ星だと、ここより酷いところもありうるのは経験しているから、ディナーで、この値段なら満足できる。<br /><br />友人は既に3回目の利用だったそうだが、最後の3種のデザートの内の一品以外はすべて、前回までには経験していない料理だったとのこと。レパートリーも豊富なシェフだ。長年、フランス、イタリアで修行され、さらに東京では最後はオーストリア大使館の主任シェフだったとのこと。北九州でこの水準のレストランを維持するのは大変だろうが、これは頑張ってほしいと願うレベルだ。<br /><br />近年のフランス料理のレストランが一番苦しんでいるのは、ワインの価格だ。中国人などの大量の買い付けで爆発的に一級ワインの価格が上昇した!ロバート・パーカーの高級ワインの点数付けで例示すれば、100点近いワインだと一本が20万円から40万円くらいまで値上がりしてしまったのだ!このレベルを日本人が平気で買い求めていた1980年代から90年代にかけては、私もたくさん飲んだのだが、一本、1万5千円前後で最高品が簡単に買えたものが、2010年以降は10倍以上に値上がりしたのだ!日本のワイン業界もそのレベルは輸入できなくなったし、私も購入できなくなった。<br /><br />実際、今では90点クラスのワインでも、フランスものだと原価が5千円以上はする。。。(レストラン価格は倍以上になるだろう。。)ところが、スペインの一部の無名で実力だけを上げたようなワインは千円台で買える場合がある。アルゼンチンなどはもっと追い上げている。500円のワインでも、フランスの千円ワインよりは美味いものがあるという状況になっている!<br /><br />このレストランの唯一の問題は、フランス・ワインに固執せずに、実質的においしくてもっとリーズナブルな値段の他国のワインが導入できるかどうかだろう。そこを乗り越えないとバブル時代の感覚を通すと、もはや日本ではフランス料理店はレベルが維持できないのではなかろうか?<br /><br />ただ、中国人の爆買いが収束しつつあるのも事実で、今後しばらくすると、フランス・ワインの価格も多少は正常化していく可能性はある。<br /><br />グラス・ワインも相当なものが用意されているようなので、白と赤を一杯ずつくらいで納められれば、一人一万円前後ですばらしいディナー・コースが楽しめるだろう。<br /><br />英語で、国際政治の話が盛り上がり、気が付いたらほかの客はみんな退出した後だった。

小倉で友人と会食

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2017/02/11 - 2017/02/11

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tad

tadさん

古くからの友人と小倉で会食することとなった。数日風邪で不調だったのだが、なんとか回復したので久しぶりに小倉駅に行く。夕方6時の待ち合わせまで、小倉駅から小倉城方向に歩いてみる。途中で気づいたのだが、馴染みの店がなくなっている。。。目立つのは全国一律のチェーン店タイプのところ。。一時間近く歩いて駅に戻り彼と出会う。どこに行くか相談していると、彼が提案したのは私の知らないサンテミリオンという店。

そのフランス料理のレストランの存在は全く知らなかったが、この日、初めて一緒に入店し、驚いた。その友人とは日本だけでなく、様々なところで長年ワイン談義や音楽談義をやってきた間柄なのだが、今回は特にいい選択だった。

ディナーは7千円のコースを選択した。これにワインはスタートはアルザスの名門Hugelのgewurztraminerを一杯のみ、メインにはここのシェフが働いていたボルドーのサンテ・ミリオンのレストランで出されているものを、注文。これはボトルが9200円だったが、今日のシェフがどういう処でお仕事されていたのかが、わかるという感じで飲んだ。詳細は出さないが、いい組み合わせだったと思う。割り勘で一人13,500円だったが、料理全般についてはまったく文句がなかった。どの一品も、普通レベルのものはなく、どれも「素晴らしい」を連発することとなった。ヨーロッパでも、ミシェランの一つ星だと、ここより酷いところもありうるのは経験しているから、ディナーで、この値段なら満足できる。

友人は既に3回目の利用だったそうだが、最後の3種のデザートの内の一品以外はすべて、前回までには経験していない料理だったとのこと。レパートリーも豊富なシェフだ。長年、フランス、イタリアで修行され、さらに東京では最後はオーストリア大使館の主任シェフだったとのこと。北九州でこの水準のレストランを維持するのは大変だろうが、これは頑張ってほしいと願うレベルだ。

近年のフランス料理のレストランが一番苦しんでいるのは、ワインの価格だ。中国人などの大量の買い付けで爆発的に一級ワインの価格が上昇した!ロバート・パーカーの高級ワインの点数付けで例示すれば、100点近いワインだと一本が20万円から40万円くらいまで値上がりしてしまったのだ!このレベルを日本人が平気で買い求めていた1980年代から90年代にかけては、私もたくさん飲んだのだが、一本、1万5千円前後で最高品が簡単に買えたものが、2010年以降は10倍以上に値上がりしたのだ!日本のワイン業界もそのレベルは輸入できなくなったし、私も購入できなくなった。

実際、今では90点クラスのワインでも、フランスものだと原価が5千円以上はする。。。(レストラン価格は倍以上になるだろう。。)ところが、スペインの一部の無名で実力だけを上げたようなワインは千円台で買える場合がある。アルゼンチンなどはもっと追い上げている。500円のワインでも、フランスの千円ワインよりは美味いものがあるという状況になっている!

このレストランの唯一の問題は、フランス・ワインに固執せずに、実質的においしくてもっとリーズナブルな値段の他国のワインが導入できるかどうかだろう。そこを乗り越えないとバブル時代の感覚を通すと、もはや日本ではフランス料理店はレベルが維持できないのではなかろうか?

ただ、中国人の爆買いが収束しつつあるのも事実で、今後しばらくすると、フランス・ワインの価格も多少は正常化していく可能性はある。

グラス・ワインも相当なものが用意されているようなので、白と赤を一杯ずつくらいで納められれば、一人一万円前後ですばらしいディナー・コースが楽しめるだろう。

英語で、国際政治の話が盛り上がり、気が付いたらほかの客はみんな退出した後だった。

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