先ごろ公開なった「旧三井家下鴨別邸」を見てきました。別邸なりの特徴があるようです。

2017/01/19 - 2017/01/19

昨年，改装なって公開となった重要文化財「旧三井家下鴨別邸」を見てきました。ボランティアの人が親切にいろいろと説明してくれました。「別邸」なりの特徴があり，極度に豪華ではありませんが，それなりの造りがしてありました。玄人好みの建築といえるでしょうか。

エリア 下鴨・宝ヶ池・平安神宮(京都)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0

• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

裁判所のとなりにあります。

先ずは入りましょう。

ボランティアの方が親切にいろいろと教えてくれます。

最近は，どこにいっても，ボランティアの人が説明してくれます。

たとえば，この障子の桟の形に気をつけろ，と教えてくれます。

ちょっとしたエレガンシーです。

床柱については，ボランティアの人は詳しくはありませんでした。東京の目黒雅叙園の床柱はみごとです。部屋ごとに違っていて，どれもとても豪華なものでした。

襖の引き手。これも注意せよ，とボランティアのひとに言われました。

床の間。シンプルな違い棚ですね。（「違い」になっていないから，違い棚とは呼ばないのかな。）
材料は何を使っているのか，ボランティアの人は知りませんでした。紫檀かな。

このガラス。ゆがんでいるのです。とてもいい雰囲気です。ゆがんでいるガラスの時代がなつかしい。
わざとゆがんだガラスをつくっているところはないのかな。

廊下側に欄間ならぬ明り取り。廊下の外側に雨戸があるので，できる仕掛けです。めずらしぃ。

あかるくおおきなガラス窓。欄間ならぬ明り取りがユニークです。

こちら側には壁がありません。
（実は，我が家をつくるとき，南側を明るくしたかったのですが，強度を持たすためには壁が必要と建築屋にいわれて，しょうがなく，半間の壁を作りました。この建物も，２階屋（一部３階）で，強度を持たすためには，壁が必要でしょう。地震が怖い。）

付書院も，どちらかというと，質素です。此のくらいの付書院は，一般の家で，どこにでもありました。

ガラスの大きいのが特徴ですね。

縁側と手すり。

手すりは，修学院離宮を思い出しますが，この程度の手すりは，昭和初期（または３０年代前）どこにでもありました。

垣根，というより，隠し，かな。

離れ。

お風呂。ヒノキでしょう。洗い場がひろい。上がり湯がない。

「上がり湯」ってご存知ですか。

中庭。坪庭のカテゴリーにはいるのかな。

お庭に出ましょう。

全景。右奥に茶室があります。

正面から。

手前に池があります。日本の庭ですから当然です。

３層の建物です。

ガラスの美しさ，が最大の特徴でしょうか。

２階には，上がれません。

３階。物見櫓とでも呼ぶのでしょうか。賀茂川が見えるのかな。高野川かな。

茶室。

再度，正面から。

すこしはなれて。

庭はいかにも日本的です。「通常の」庭です。（この通常が通常であったのは，昭和３０年代までです。）

庭の小路。

料亭みたいな雰囲気もありますね。
そもそも，この建物は，三井家の人がお墓参りするときの休憩所だったところだそうです。お昼の会席料理をつまみながら，一献傾けるところなのでしょう。

茶室。さいしょからあったのかな。

丸窓がアクセントです。

池。

池の方がお金がかかっているのではないでしょうか。

石橋なぞ，高そう。（下衆の勘ぐりです。）

いい丸窓ですね。開放的です。

にじり口はどこにあるのでしょうか。

こうみると，３階は，火の見櫓みたい。

再度，窓。ガラスをみてください。

欄干と呼ぶべきか。手すり。

３階。

全景。

もう一枚。

松ノ木が邪魔？でも，アクセント。

再度，ガラス。
以上です。お疲れ様でした。

たぶん，昭和初期の建物に関心のない人にはちょっと拍子抜けだったのではないでしょうか。でも，この時代を知る人にとっては，心の故郷の建物です。昭和の建物も「遺産」になってしまいました。
ありがとうございました。