2016/11/18 - 2016/11/18
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willyさん
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バッハ生誕の地、アイゼナハをでたあとは終焉の地ライプツィヒへと向かいます。できることなら1泊したいところでしたが、そのあとの旅程を考えるとどうしても無理がありあきらめました。
バッハファンにとっての聖地ですが、メンデルスゾーンの活躍拠点であり、ワーグナーの生まれた町であり滝廉太郎が留学していた町でもあります。
本当なら2、3日いてそういうゆかりの場所をじっくり訪ねたかった。
それでも長年の夢だったトーマス教会を訪れ、演奏会をきくことができたので本望です。
旅のデータ(列車の時間はおおよその記憶です)
旅程:11月16日 23:50(羽田 発) カタール航空
17日 06:00(ドーハ着)
17日 07:45(ドーハ発) カタール航空
17日 12:35(フランクフルト着)
※ジャーマンレイルパス1等フレキシ7日間利用
14:10(フランクフルト発)ICE
15:50(アイゼナハ着)
アイゼナハ(ホテル・カイザーホフ)
18日 13:10(アイゼナハ発)ICE
15:00ごろ(ライプツィヒ着)
19:30(ライプツィヒ発)ICE
23:30(プラハ着)
プラハ(ホテル・エグゼ・シティ・パーク)
19日 18:45ごろ(プラハ発)ICE
20:45 (ドレスデン着)
ドレスデン(イビス・ドレスデン・バスタイ)
20日 10:45(ドレスデン発)ICE
16:30(ミュンヘン着)
ミュンヘン(リージェント・ホテル)
(クレアティフ・ホテル・エレファント)
22日 9:30(ミュンヘン発)ICE
13:00(フランクフルト空港駅着)
16:00(フランクフルト発)カタール航空
23:55(ドーハ着)
06:50(ドーハ発)カタール航空
23日 22:30(羽田着)
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- カタール航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
ライプツィヒ駅に着きました。午後3時を過ぎたところ。想像していたよりはるかに大きな駅で、外に出るとまたこれがにぎやか。それもそのはず。東部ドイツではベルリンに次ぐ第二の都市なのですね。
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時間がないのでさっそく街歩き。まずはグーグルマップを手に目抜き通りをいきます。
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クリスマスマーケットの準備が進む中央通りを行きます。
どこの街でもクリスマスシーズンインには1週間早くて、マーケットも小屋はできているのにあいてないという、むずかゆい感じでした。だから安く行けたんですけど・・。 -
なんだか楽しそうな赤ちゃんをみつけたりして・・・
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最初に入ったのがニコライ教会。ここは東西ドイツ統一運動の発端となった場所です。側廊には当時の生々しい写真と解説板が展示されていました。
そんな歴史的事実もさることながら、白基調の会堂内は静かで美しく厳かでした。柔らかい薄緑色の棕櫚の葉が天井につながるデザインが珍しくて、女性的で美しい。 -
内陣には多くの絵が飾られていました。ゲーテも師事したというアダム・フリードリヒ・エーサーという方の作品だそうです。よく見るキリスト教会の絵は壁いっぱいにこれでもかと描かれた壁画であることがおおいと思いますが、この教会の絵はなんというか、宗教的恍惚をあおるような大げさな感じがなくて、私の経験上では珍しく好ましいと感じました。
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次はゲヴァントハウスへ。どうしても日程上ライプツィヒ泊が組めなくて泣く泣くあきらめましたが、本当はここで演奏会を聴きたかったです。中に入るだけは入ってみました。メンデルスゾーンやフルトヴェングラーなど、歴代の首席指揮者がずらりと壁にかかげられていました。
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すぐ隣のライプツィヒ大学。ハイデルベルクについでドイツでは2番目に歴史が古いという。ライプニッツ、メビウス、一番目玉という医学部ではベルツ、森鴎外、物理学では朝永さんに現首相のメルケルさんもこちらの出身とか。歩いている若者が神々しくみえてしまいます。
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これは新市庁舎だそうです。ひときわ威圧感のあるたてもの。
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そして。ここに来たかったのです。ずっとずっと長い間。感無量です。
トーマス教会。その合唱団トマーナコアが来日するときには東京公演はすべて聴きにいっていますが、彼らが住んでいる、息づいている同じ場所にいると思うと本当に来たんだという実感がしみじみと湧いてきて心から嬉しく、なんだか安堵しました。これでやっとトーマス教会は私の血となり肉となりました。
ここで金曜と土曜日だけ行われる演奏会を聴くために苦労して旅程を組んだのでした。
が。が。がーーーん。
隣のショップで聞いてみるとなんと本日はトマーナコアの演奏ではないと。
なんと!!!!・・・・・絶句。 -
がっくり肩を落としながらもとりいそぎ記念のお土産を買って教会に入ろうとすると、18時からの演奏会準備のためかさっきまで開いていた扉が固く閉ざされてしまっていました。タッチの差5分・・・
さらになくなるほど肩を落としつつも目の前のバッハ博物館へと向かいました。写真はトーマス学校。 -
トーマス教会のある街角。綺麗なところですねぇ。
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博物館は、無料でタッチパネル最新式のオーディオガイドがついてきて感激!ものすごく充実した内容で、時間が足りなくて消化できないもどかしさに悶えつつも抑えるべきところは押さえながら、最後に外の庭園にでてみました。
寒い中で薔薇が少しだけ残っていました。 -
博物館入り口のバッハ胸像。遺骨から科学的に肉付けしたものなので実際こんなご容貌だったようです。おおきなお鼻ですな・・・
晩年、脳卒中で倒れ、妬みをもっていたライバルにカントールの職を奪われそうになったそうですが、不屈の復活を遂げたとのことです。 -
さて演奏会開始15分前となりました。いそいそと教会へ向かうとすでに待つ人の列が長くなっておりました。入り口で2ユーロのチケットを買い、たくさんの人の群れに交じって着席。憧れのトーマス教会内部です。もう、興奮に息もできないほどです。ちょっと大げさです(笑)。どうやら基本的に地元の皆様が大半のようで、慣れた信者の方という感じ。異邦人はおそるおそる、きょろきょろしながら様子を伺います。
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バッハが弾いたオルガン・・は今はもうなくて、これは1889年に現在のネオゴシック様式に改装されたときに設置されたものだそうです。
バッハは今では大作曲家として知らない人はいませんが、当時は卓越したオルガニストでまあ作曲もそれなりという認識しかなかったそうで、名声を博していたヘンデルに謁見したいとなんども画策してはすげなくかわされたというような扱いだったようです。
若いころはたくさんの仕事を掛け持ちしてはあちこちでトラブルと抱えていたそうです。決して偉い人でも地位の高い人でもなかったわけですが、紆余曲折苦労してやっとトーマス教会のカントールという名誉あるそれなりの地位を獲得して張り切ったのでした。
生涯で最も安定した暮らしを得て、ここでマタイも生まれ初演されたのです。どんな響きだったんだろう。ここでトマーナコアとゲヴァントハウスによるマタイを聴けたら死んでもいいです。 -
演奏会はSjaellaという4人組の若い女性によるアカペラコーラスでしたが、これが予想以上に素晴らしくて、1時間の間、天にも昇るような心地でした。本当に上手で、素晴らしかったです。トマーナコアが聞けなかった無念さも晴らされるようでした。
モテットと銘打った演奏会は、礼拝形式で、途中説話っぽい朗読がはさまれたり、いくつかのヒムは聴衆が唱和したり、異教徒としてとまどいつつもかしこまる感じでしたが、念願のこの教会での演奏会を経験できて本望です。 -
こうして念願のトーマス教会詣でが叶い、このあとは急ぎプラハへ向けて予約の列車にとびのります。19:30のICEでプラハ着が23:30.
深夜のプラハ駅前。これが今回の旅の核心でした(笑)
(核心=登山用語で行程中最も危険で慎重さと緊張を強いられる部分)
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この旅行記へのコメント (6)
-
- mistralさん 2022/09/09 14:37:51
- 懐かしのライプツィヒ。
- willyさん
こんにちは。
多くの旅行記へのご投票と、コメントも!ありがとうございました。
お返事を差し上げる前に, willy さんのライプツィヒの旅行記を探して
こちらに辿り着きました。
すでにいいねをしていて、我ながら驚きました。
事前学習で拝見したのか、それともライプツィヒまで行かれる方はそう多くはなくて
共感の想いからいいねをしたのかは、今となってはわかりませんが、、、
当時の旅の懐かしさもあって、再読しました。
ご主人さまの希望も取り入れられて
(良くわかります。私も旅の計画を自分の好みに沿ってプランニングしてしまうので
時々夫の希望を間に挟み込んだりして、罪滅ぼしをしていますので。)
この後プラハに向かわれる為に、ライプツィヒでの滞在時間が短くなってしまった
んですね。
それでも、ライプツィヒでの街歩きも含めて、おおかたのポイントを制覇されて
おられるのはさすがでした。
トマーナコアの演奏でなかったことは残念なことでしょうが、当日のアカペラでの
コーラスが教会内部に響き渡った様子は、想像してもさぞかし素晴らしかったことと
思われました。
この地のご訪問がその折の旅の核心だったとのこと、
一期一会の旅、詳細に検討を重ねて実行に移したのに、現地に行ってみたら
想定していたこととは違う展開となっていて、意気消沈、、、
あるあるですよね。
旅の神さまから、またいらっしゃいね、と呼ばれているのでしょうね。
是非是非再訪を!
mistral
- willyさん からの返信 2022/09/09 16:06:39
- RE: 懐かしのライプツィヒ。
- mistrsalさん
コメント&お返事ありがとうございました。
同じ場面を見ている共感をうれしく味わっていました。
そして1泊がこれほどクオリティの差になるかとあらためて驚いた次第です。次は飽きるほど・・・(笑)
同行は山仲間の友人で、もう旅も決まったころに連れて行ってくれと言い出し、そこからまた旅程を練り直しチケット取り直しで、直前までバタバタでした。ミュンヘンでの初天井桟敷も今となっては楽しい思い出です。
次はさすがに勢いのバックパック風でなく、シニアの余裕を味わう旅にしたいです
^^;
そろそろ旅の神様も現職復帰?でしょうから喜んでお招きにあずかりたいものです。
willy
-
- スーポンドイツさん 2020/04/16 11:00:42
- 天にも昇るような心地
- willyさま
トマーナコアが聴けず残念でしたが、本場の教会で素晴らしい体験をなさいましたね。
今年のイースター、マタイはどこかの教会で演奏されたかしら?コロナの影響でヨーロッパ各地での礼拝は縮小されたかもしれませんね。
ひふみんのネコも感動するという曲、あまり縁がなかったのですが、一度ゆっくり聴いてみなくては・・
ブラームス派ですって!
阪神大震災の時、ローカルTVでは災害情報のテロップが流れ、BGMは3番3楽章のみ。鎮魂・・心に沁み入りました。また後日、小林研一郎さんが復興支援のコンサートを開いてくださいました。その帰り道、当時小学2年生だった息子と冬の星空の下、1番4楽章を口ずさみながら大阪駅まで歩いた日は忘れられません。
大学祝典序曲が聞こえてくると寝てしまった記憶も、いや話が落ちてしまいました。すみませんm(__)m
音楽が持つ力ははかり知れません。 すーぽん
- willyさん からの返信 2020/04/16 13:28:12
- RE: 天にも昇るような心地
- すーぽんさま
こんにちは!コメントありがとうございます。
っていうか、曲がりなりにもバッハを訪ねる、とか長年の夢、とかいうなら、ちゃんと演奏プログラム調べて行けよって思いますよね、いや、我ながらそう思います。日程だけは併せたのに間抜けですね。詰めがあまいです。
ヒントをいただいたトラベラーさんから、バッハ祭が6月ときいて調べたら、この6月はマタイをやらないのでパスしたのですが、この騒ぎでは中止でしょうね。マタイはダントツの名曲だと思っています。
そしてまたも共鳴のようですね♪わたしの3Bはバッハ・ブラームス・ビートルズだったりします(笑)なぜかベートーベン、モーツァルトは好まなくて・・・。
ブラームスの気難しい頑固さに包まれた不器用なやさしさと繊細さが大好きです。
さらに、そうでしたね、阪神にお住まいの方にはいつまでも癒えない痛みなのだと思います。あの朝のテレビ報道は衝撃でした。須磨の様子にも涙がでました。
大学祝典序曲・・わたしも同様の様相を呈する自信がありますぞ(笑)
willy
-
- アルデバランさん 2016/12/23 10:30:19
- 凄いスケジュールですね
- willy様 こんにちわ
いやはや…
3時にライプチヒに着いて
ニコライ教会、ゲワントハウス、大学、市庁舎を通ってトマス教会、バッハ博物館、教会コンサート
そして7時半のICEでプラハへ…
恐れ入りました
山を歩かれてるwillyさんならではの行程
写真撮る時間もあまりなかったようですね
アイゼナッハ、ライプチッヒとドイツに着いてから全開で…
ワーグナー生誕場所は行かなかったみたいで、同行のワグネリアンさんは何も言わなかったんですか?
もっとももビルが建っており、プレートが掲示されてただけですが…
- willyさん からの返信 2016/12/24 10:18:31
- RE: 凄いスケジュールですね
- アルデバランさん
コメントありがとうございます。
さすがお見通しですね^^;参りました(m_ _m)
おっしゃる通り、午前中にワルトブルグをみて、急ぎライプツィヒに駆けつけ駆け抜けたという感じになってしまいました。というのも自称ワグネリアンがどうしてもプラハをみたいといいまして、これを組み込むために前後ほぼ2日を割かねばならないことになったのです。というわけで写真もろくすっぽございませんでして。。
まあ、わたしもプラハはちらっとしかみていなかったし、よかったんですけど・・。
自称ワグネリアンは、音楽的には傾倒しているが人物的にはお友達にはなりたくない、という程度なのと、なにしろ旅のすべてはわたしにオンブダッコ状態でしたので、旅程のすべては私が組んだ次第です。ほんと。もったいないことです。でもいつか絶対もう一度一人で行きます。で、トマス教会でトマナコアとゲヴァントハウスのマタイをきいて死にます(笑)
ちなみにわたしはブラームス派です。
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