2015/08/08 - 2015/08/10
327位(同エリア476件中)
歩さん
「東北三県復活への歩」は、宮城県仙台市から福島県へと移ります。
震災から4年半近く、岩手、宮城で、復興の兆しが見えつつも、至る所で工事が行われている現状を目の当たりにし、また、以前は多く見られたであろう人々の姿が激減している地域を訪れるうち、復活へはまだまだ道半ばであることを痛感しました。
そして、復活したくても容易にできない原子力発電所を抱える地域があります。やはり、実際に足を踏み入れなければ分からないその地に、歩を進めることにしました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 交通手段
- 高速・路線バス 新幹線 JR特急 JRローカル 徒歩 ソラシド エア
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
岩手県の盛岡市を出発し、写真の地図の経路を徒歩と電車とバスを乗り継ぎながら仙台市までやってきました。
折しも、仙台では「たなばた祭り」の真っ最中。
しばし、気分はお祭りモードになりました。 -
青葉城址を訪れます。
写真は五色沼。
どうやらここは、フィギュアスケートの発祥の地だそうです。 -
かの有名な伊達正宗公の像がありました。下から見上げ、バックに松の木を入れると、さらに凛々しくなりました。
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たなばた祭りにちなんでか、城址では、武将隊がその腕前を披露してくれました。
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さて、仙台市を後にして、福島県に入ります。
福島第一原発の被害で、今や帰還困難区域に指定されている双葉町、大熊町、楢葉町を通過して、いわき市に向かいます。
これまで同様、線路が寸断されているところがあり、JRでいわきまで直行できるわけではありません。駅で切符を買うときも、最初はJRは途中までしか行けませんよと言われました。しかし事前に調べていたところ、列車とバスを乗り継ぎながらいわき市まで行くことができるということが分かりました。そこで、窓口でそのように言ったらバスも乗り継げる切符を出してくれました。
でも、目的は帰還困難区域の今の状態を知ることです。
仙台市からまずは亘理(わたり)までJRで行きました。
写真は立派な亘理駅の様子です。 -
亘理から相馬までのバスの中で、町の様子を見ました。
避難(仮設)住宅の集落もありました。
重機をつかった整地や建設も行われていて、少しずつ再生していってるなぁという感じもしました。 -
亘理から相馬まではバスでの移動でした。
ここ相馬駅からは再びJRでの移動となります。さすが地名に馬が付くだけあって、ここ相馬市のお土産お菓子には、馬の絵が描いてあるせんべいもありました。どうやら馬にちなんだお祭りもあるようです。 -
相馬駅から原ノ町までJRで行きました。
列車内には、子どもが描いた馬の絵がいっぱい飾ってありました。
馬の絵コンクールがあるのかな? -
原ノ町に着きました。
ここからは再びバスになります。
きちんと連絡ができているらしく、20分ほど待ったら呼び出しがありました。
乗客は17名。運転手さんの他にバスガイドさんもいました。
バスに乗り込むとガイドさんから何点か注意がありました。
窓は開けないこと、途中でバスから降りることはできないこと、などなど…。
注意を言った後は、ガイドさんが話すことはなく、車内では誰一人言葉を発することはありませんでした。 -
走り出して間もなく、辺りの景色が徐々に変わってきます。
動くものの気配がありません。
これまでの被災地では重機が動くのや、ダンプが行き交う姿、そこを訪れる人々の姿があったのに、動物すら見ることができなくなりました。
道路でも対向車がほとんどありません。
いつ現れたのか、パトカーがバスを先導していました。 -
畑のビニールハウスは壊れたままで放置されていました。
田畑は荒れ果てていました。 -
建物はありますが、気配はありません。
敷地には雑草が伸び放題となっていました。
信号はずっと黄色の点滅状態でした。
看板には帰還困難区域の文字が…。 -
福島第一原子力発電所の案内表示板がありました。
事故の前は、ここを訪れる人も多くいたと思います。
町には、東京電力が支援して行われていたであろうイベントの看板なども残っていました。 -
道路には、放射能量を測定する機械がありました。
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もとは農地であったであろう場所には、黒い袋に入れられた廃棄物が積み上げられていました。
ここがいっぱいになったら、また、別の場所に積み上げられていくのだろうなと思うと、先の見えない廃棄物処理に心が重くなりました。 -
竜田駅に着きました。
でもここは無人の駅です。辺りの集落には、人も動物もいませんでした。
車や自転車がたくさん駐車していましたが、もちろん誰も取りに来るあてはありません。
私たち乗客以外は、何の気配も感じることはできませんでした。 -
竜田駅の中です。
ここにも放射能測定器がありました。
この駅は、無人の駅なのです。 -
竜田駅は閑散としていました。
いわき駅まで行く列車が来るのをしばし待ちます。
写真下は、原ノ町から乗ってきたバスです。
私たちを降ろすとバスは帰って行きました。
帰還困難区域で見た人は、警備の男性の方1名と、竜田駅近く楢葉町で家の様子を見に来たらしい方1名だけです。
町が町でなくなった姿を目の当たりにしました。
是非、この現状を多くの人に知ってもらい、考えて欲しいと思いました。 -
竜田駅にようやく列車が入ってきました。
夕方6時過ぎ頃だったと思います。
いわき駅が近づくにつれて、列車内が賑やかになってきました。
浴衣を着た人が多くいたので祭りがあるのかなと思いました。 -
案の定、いわき駅周辺では祭りがあっていました。
列車で1時間足らずの竜田駅(楢葉町)のひっそりとした光景とのギャップに、ついさっき見たことが非現実のことのように思えました。 -
朝のいわき駅です。
今日は、小名浜にある「アクアマリンふくしま」に行きます。
震災で大きな被害を受けた水族館です。
まずはJRで最寄の駅に行き、そのあとはバスに乗り換えです。 -
工事が行われているところでは、「頑張ろう、いわき」の文字が…。
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やってきました「アクアマリンふくしま」です
しっかり再建されていました。
遠くから見て大きな建物が見えたときは、安心しました。
でも近くを通っていたであろう線路は分断されていました。
津波の被害を受けたらしい広大な荒地にいた工事の人に聞いたら、近々、ショッピングモールができる予定で、また賑やかになるみたいですよと言われていました。 -
「アクアマリンふくしま」の中。
これはいわしの大群だったと思います。
圧巻です!暑い日でしたが、下からずーっと見ていると、爽快な気分になりました。
他にも心癒される海の生き物たちがたくさんいて、心穏やかなひとときを過ごすことができました。やっぱ、水族館はいい! -
アクアマリン福島には、震災直後の周辺の様子を撮ったものがありました。
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アクアマリン福島から海岸沿いを復興支援バスで、いわき駅まで戻りました。海岸付近は、津波の影響もあって、盛り土工事が広範囲で行われていました。
やはりその場所に足を運んで分かる現実というのがあるのだと思います。
ここ東日本大震災の被害にあった場所には、私たちが忘れてはならない震災の傷跡、そしてそこから学ばなければならない教訓があります。
旅の途中で、毎年この地を訪れているという旅の人に会いました。私も東北が見事な復活を成し遂げるよう願いながら、元気な東北に近いうちにまた行こうと思いました。
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