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<br /><br />1996年10月15日午後10時、ドナウ川を渡るフェリーがルーマニアのカラファトの岸を離れる。 <br /> 僕はフェリーを待っていたときに知り合った、ルーマニア人のジジと一緒に船に乗る。<br /><br />フェリーをダラダラと待ちながら、ジジと話をしていた。 <br />もちろんこれは英語だが、ジジも大体のことは話せるし、また話す内容は互いに見当が付くものだ。 <br /><br />ジジは、もともとフェリーでブルガリアへ入国したら、そのままソフィアへ行くと言っていた。 <br /> 僕は、旅でも人生でも、出来るだけ無理をしない(楽をする)ことをモットーにしている。 <br /><br />だから、最初の予定では、カラファト到着が午後4時ごろ。 <br />ドナウ川を渡るフェリーは、それに合わせて動いていると予想していた。 <br /><br />ルーマニアの出国、ブルガリアの入国の手続きがあっても、午後6時ごろには、対岸のヴィディンへ到着できるはず。<br />そうして、ヴィディンの駅前か何かで安宿に泊まり、翌朝に移動いて、昼ごろにソフィアへ行く。 <br /><br />この計画だと、ソフィアで宿を見つけるのも難しくないだろうしね。 <br />もともとソフィアへ夜に到着したくなかったのが、このドナウ川フェリーに乗るルートを選んだ理由なのだから。 <br /><br />ただ、フェリーが出発するのが遅すぎた。 <br /> 午後10時になれば、ブルガリアでゆっくり過ごすことは出来ない。 <br /><br />ここは、ジジに従おうと考える。 <br />ジジと一緒にヴィディンの駅へ行って、宿がありそうならば、彼と別れて泊まってもいいわけだからね。 <br /><br />ジジは僕に、フェリーの先端へ行くようにと指示する。 <br />これはもちろん、フェリーからできるだけ早く降りるためだ。 <br /><br />ドナウ川は案外と幅は狭くて、フェリーが横切るのに10分程度と感じた。 <br />フェリーが向こう岸に到着して、渡し板がブルガリアに下ろされる。 <br /><br />ジジは僕に声をかける。 <br /> 2人はとっとと先頭で船を降りて、小走りに一本道を進む。 <br /><br />道路に遮断機が降りていて、その横に「PASSCONTROL」という標識の入国審査がある。 <br />その列に並び、パスポートを提出すると、質問無しに、ブルガリアの入国スタンプをもらう。 <br /><br />その並びに、両替所があり、1ドルは212レバ(LEVA)のレート。 <br /> 50ドルを両替して、1万6百レバを手にする。 <br /><br />わかりやすく、1レバは0.5円と考える。 <br />ここまで全くトラブルなくスムーズに進んだ。 <br /><br />これは、ジジがいなければどうしようもなかったね。 <br />ジジに着いていけば、なんとかなるでしょう。 <br /><br />入国審査を終えたところにタクシーが客待ちしていて、ジジと2人で乗り込む。 <br />タクシーはヴィディン(VIDIN)駅へ進む。 <br /><br />暗闇の中を走って、あっという間に駅に到着。 <br />タクシーのメーターは300をさしていたが、ジジは運転手に500レバを渡す。 <br /><br />僕はその半分の250レバを、ジジに手渡す。 <br /> 駅は真っ暗で、駅前のホテルなんかは当然見つからない。 <br /><br />こうなると、ジジと一緒にソフィアへ行くしかないね。 <br /> 駅には22時55分発ソフィア行きの列車が入っていた。 <br /><br />料金は240レバ(120円)! <br /> 列車はガラガラでほとんど乗客は見当たらない。 <br /><br />ジジと2人で、列車内を歩き、適当なコンパートメントに入る。 <br />そこで2人で寝ようというわけだ。 <br /><br />ただもちろん、僕はジジを完全に信用しているわけではない。 <br />ジジも、僕が信用してないことは理解しているようだ。 <br /><br />ジジは、僕にゴムバンドでまとめたお金の束を見せて、お金があることを示す。 <br /> 僕は、貴重品の入ったデイパックをバックパックの中に入れて、南京錠をかけて、それをコンパートメントの上の荷物置きに、ワイアロックで結びつける。 <br /><br />ポケットに入っているのは、さっき両替した1万レバ(5千円)程度だ。 <br />これだけならば、盗られても我慢できるという額。 <br /><br />2人ともすぐに横になって、ジジは眠りについたようだった。 <br /> 僕は眠りは浅く、ぼんやりしているうちに、列車がどこかへ到着して停止する。 <br /><br />ジジが僕に「ソフィア」と声をかける。 <br /> 結局、午前5時45分に、ブルガリアの首都ソフィア駅に到着したんだ。 <br /><br />ヴィディン駅を出たのが22時55分だとすると、ソフィアまで6時間50分かかったわけだね。 <br /> 寝たような寝てないような感じで、身体もだるいし、頭もスッキリしないが。 <br /><br />午前7時では、まだソフィアの町は動いてない。 <br />が、ジジは僕をトイレに連れて行ってくれた。 <br /><br />ここで歯を磨き、髭をそり、顔を洗う。 <br />もちろんトイレも済ませる。 <br /><br />このトイレの使用料が10レバ(5円)。 <br />ジジは僕を、ソフィア駅前のバスターミナルへ連れて行ってくれた。 <br /><br />ここから僕の行きたいところへ行けると教えてくれたわけね。 <br />また、わざわざノボテル(NOVOTEL)へも案内してくれた。 <br /><br />ジジは、とても親切ないい人だったね。 <br /> 僕は握手をして、ありがとうと言う。 <br /><br />旅人は、それだけでいい。 <br />それと、ずっと出会いを、覚えていること。 <br /><br />それが旅人に出来る、ただ一つの、本当の感謝なんだから。<br /><br /><br /> <br /><br /><br /><br /><br />

『午後10時にカラファトをフェリーが出発し、ドナウ川をフェリーで越えて、ヴィディンへタクシーで、夜行列車でソフィアへ』@ヴィディン/ブルガリア

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1996/09/25 - 1996/11/13

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みどくつ

みどくつさん



1996年10月15日午後10時、ドナウ川を渡るフェリーがルーマニアのカラファトの岸を離れる。
僕はフェリーを待っていたときに知り合った、ルーマニア人のジジと一緒に船に乗る。

フェリーをダラダラと待ちながら、ジジと話をしていた。
もちろんこれは英語だが、ジジも大体のことは話せるし、また話す内容は互いに見当が付くものだ。

ジジは、もともとフェリーでブルガリアへ入国したら、そのままソフィアへ行くと言っていた。
僕は、旅でも人生でも、出来るだけ無理をしない(楽をする)ことをモットーにしている。

だから、最初の予定では、カラファト到着が午後4時ごろ。
ドナウ川を渡るフェリーは、それに合わせて動いていると予想していた。

ルーマニアの出国、ブルガリアの入国の手続きがあっても、午後6時ごろには、対岸のヴィディンへ到着できるはず。
そうして、ヴィディンの駅前か何かで安宿に泊まり、翌朝に移動いて、昼ごろにソフィアへ行く。

この計画だと、ソフィアで宿を見つけるのも難しくないだろうしね。
もともとソフィアへ夜に到着したくなかったのが、このドナウ川フェリーに乗るルートを選んだ理由なのだから。

ただ、フェリーが出発するのが遅すぎた。
午後10時になれば、ブルガリアでゆっくり過ごすことは出来ない。

ここは、ジジに従おうと考える。
ジジと一緒にヴィディンの駅へ行って、宿がありそうならば、彼と別れて泊まってもいいわけだからね。

ジジは僕に、フェリーの先端へ行くようにと指示する。
これはもちろん、フェリーからできるだけ早く降りるためだ。

ドナウ川は案外と幅は狭くて、フェリーが横切るのに10分程度と感じた。
フェリーが向こう岸に到着して、渡し板がブルガリアに下ろされる。

ジジは僕に声をかける。
2人はとっとと先頭で船を降りて、小走りに一本道を進む。

道路に遮断機が降りていて、その横に「PASSCONTROL」という標識の入国審査がある。
その列に並び、パスポートを提出すると、質問無しに、ブルガリアの入国スタンプをもらう。

その並びに、両替所があり、1ドルは212レバ(LEVA)のレート。
50ドルを両替して、1万6百レバを手にする。

わかりやすく、1レバは0.5円と考える。
ここまで全くトラブルなくスムーズに進んだ。

これは、ジジがいなければどうしようもなかったね。
ジジに着いていけば、なんとかなるでしょう。

入国審査を終えたところにタクシーが客待ちしていて、ジジと2人で乗り込む。
タクシーはヴィディン(VIDIN)駅へ進む。

暗闇の中を走って、あっという間に駅に到着。
タクシーのメーターは300をさしていたが、ジジは運転手に500レバを渡す。

僕はその半分の250レバを、ジジに手渡す。
駅は真っ暗で、駅前のホテルなんかは当然見つからない。

こうなると、ジジと一緒にソフィアへ行くしかないね。
駅には22時55分発ソフィア行きの列車が入っていた。

料金は240レバ(120円)!
列車はガラガラでほとんど乗客は見当たらない。

ジジと2人で、列車内を歩き、適当なコンパートメントに入る。
そこで2人で寝ようというわけだ。

ただもちろん、僕はジジを完全に信用しているわけではない。
ジジも、僕が信用してないことは理解しているようだ。

ジジは、僕にゴムバンドでまとめたお金の束を見せて、お金があることを示す。
僕は、貴重品の入ったデイパックをバックパックの中に入れて、南京錠をかけて、それをコンパートメントの上の荷物置きに、ワイアロックで結びつける。

ポケットに入っているのは、さっき両替した1万レバ(5千円)程度だ。
これだけならば、盗られても我慢できるという額。

2人ともすぐに横になって、ジジは眠りについたようだった。
僕は眠りは浅く、ぼんやりしているうちに、列車がどこかへ到着して停止する。

ジジが僕に「ソフィア」と声をかける。
結局、午前5時45分に、ブルガリアの首都ソフィア駅に到着したんだ。

ヴィディン駅を出たのが22時55分だとすると、ソフィアまで6時間50分かかったわけだね。
寝たような寝てないような感じで、身体もだるいし、頭もスッキリしないが。

午前7時では、まだソフィアの町は動いてない。
が、ジジは僕をトイレに連れて行ってくれた。

ここで歯を磨き、髭をそり、顔を洗う。
もちろんトイレも済ませる。

このトイレの使用料が10レバ(5円)。
ジジは僕を、ソフィア駅前のバスターミナルへ連れて行ってくれた。

ここから僕の行きたいところへ行けると教えてくれたわけね。
また、わざわざノボテル(NOVOTEL)へも案内してくれた。

ジジは、とても親切ないい人だったね。
僕は握手をして、ありがとうと言う。

旅人は、それだけでいい。
それと、ずっと出会いを、覚えていること。

それが旅人に出来る、ただ一つの、本当の感謝なんだから。







旅行の満足度
4.0

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