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公に認められている四国一、及び四国最大の滝は、石鎚山西の西ノ冠岳(1894m)に源を発す高瀑(たかたる)と言う名の直瀑型滝で、落差132mを誇る。この落差は岩盤の高さでもあるが、その衝立のような崖の幅は約100mという巨大さ。<br /><br />しかし雨の少ない夏場は水量が少なく、滝は滝壺に達する前に霧散する。が、水溜り程度の滝壺側の岩に立てば、滝のミストシャワーを浴びることができ、心地よい。<br /><br />滝は加茂川上流の高瀑渓の最上流域、標高1350mほどの地に位置しており、そこへは「高瀑自然研究路」を1時間20分ほど歩いて行かなければならないが、高瀑渓には多くの無名の滝が懸かり、また、川床がウォーターシューターのように滑らかになった箇所も複数あり、景観が優れている。<br /><br />因みに高瀑が「公認」の四国一の滝なのに対し、「非公認」の滝は落差200m以上のものが複数存在する。高知県一の滝の旅行記で馬路村の200m超滝は触れたが、愛媛県内にも同様の規模のものは存在する。それは瓶ヶ森東之川登山コース沿いの東谷川上流部。いくつもの谷が集まっていることから、大雨が連日続くと落差200mクラスの滝が出現すると言われている。名付けるとしたら「東谷大滝」か。<br /><br />この高瀑自然研究路に至る未舗装の石鎚林道は’04年8月の台風で一部が陥没し、復旧するのに5年を要した。私は復旧の一年前、陥没場所から林道を一時間以上歩いて行ったが、復旧後も複数回訪れている。これらを一つの旅行記として纏めたため、夏と秋の写真が混在する。<br /><br />秋に訪れた時の車での帰路、県道142号の虎杖(いたずり)地区で、加茂川の対岸寄りに魚の形に似た巨石があったため、駐車して写真を撮った。<br />また、その東の河口(こうぐち)地区では三碧峡(さんぺききょう)や廃道の連続する素掘り隧道を巡った。<br />三碧峡の「三つの碧(みどり)」とは、加茂川の水の碧、周辺の木々の碧、「伊予の青石」で知られる緑色片岩の碧を指す。<br /><br /> [車でのアプローチ]<br /> 西条市の国道11号、加茂川橋交差点から国道194号に折れて南下する。その後、石鎚山方面の標識を見て県道12号に右折。<br /><br /> 河口地区の三叉路では高瀑の標識を見て、県道142号に右折。県道は3キロ弱ほどで終わり、未舗装の悪路の石鎚林道に変わる。<br />尚、当サイトの「観光地」としての「高瀑渓谷」の位置は実際とは異なる。実際の自然研究路入口はもっと南方の左ヘアピンカーブ地で、未舗装の駐車場やトイレがある。<br /><br />高瀑自然研究路は、一般的な観光地の遊歩道とは異なる。昭和期は石鎚山や西ノ冠岳、二ノ森への登山コースの一つとして利用されており、沢の渡渉等もあるので、トレッキング・シューズや地形図「石鎚山」を用意した方が良い。一応、各分岐には道標が建っている。<br />尚、高瀑から上の登山コースは昭和末頃の台風で崩壊し、廃道化している。<br /><br />高瀑自然研究路のコースガイドについては<br />http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-238250.htmlを参照。

幅100mの岩壁から落ちる四国一の滝

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2013/10/20 - 2013/10/20

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マローズ

マローズさん

公に認められている四国一、及び四国最大の滝は、石鎚山西の西ノ冠岳(1894m)に源を発す高瀑(たかたる)と言う名の直瀑型滝で、落差132mを誇る。この落差は岩盤の高さでもあるが、その衝立のような崖の幅は約100mという巨大さ。

しかし雨の少ない夏場は水量が少なく、滝は滝壺に達する前に霧散する。が、水溜り程度の滝壺側の岩に立てば、滝のミストシャワーを浴びることができ、心地よい。

滝は加茂川上流の高瀑渓の最上流域、標高1350mほどの地に位置しており、そこへは「高瀑自然研究路」を1時間20分ほど歩いて行かなければならないが、高瀑渓には多くの無名の滝が懸かり、また、川床がウォーターシューターのように滑らかになった箇所も複数あり、景観が優れている。

因みに高瀑が「公認」の四国一の滝なのに対し、「非公認」の滝は落差200m以上のものが複数存在する。高知県一の滝の旅行記で馬路村の200m超滝は触れたが、愛媛県内にも同様の規模のものは存在する。それは瓶ヶ森東之川登山コース沿いの東谷川上流部。いくつもの谷が集まっていることから、大雨が連日続くと落差200mクラスの滝が出現すると言われている。名付けるとしたら「東谷大滝」か。

この高瀑自然研究路に至る未舗装の石鎚林道は’04年8月の台風で一部が陥没し、復旧するのに5年を要した。私は復旧の一年前、陥没場所から林道を一時間以上歩いて行ったが、復旧後も複数回訪れている。これらを一つの旅行記として纏めたため、夏と秋の写真が混在する。

秋に訪れた時の車での帰路、県道142号の虎杖(いたずり)地区で、加茂川の対岸寄りに魚の形に似た巨石があったため、駐車して写真を撮った。
また、その東の河口(こうぐち)地区では三碧峡(さんぺききょう)や廃道の連続する素掘り隧道を巡った。
三碧峡の「三つの碧(みどり)」とは、加茂川の水の碧、周辺の木々の碧、「伊予の青石」で知られる緑色片岩の碧を指す。

 [車でのアプローチ]
 西条市の国道11号、加茂川橋交差点から国道194号に折れて南下する。その後、石鎚山方面の標識を見て県道12号に右折。

 河口地区の三叉路では高瀑の標識を見て、県道142号に右折。県道は3キロ弱ほどで終わり、未舗装の悪路の石鎚林道に変わる。
尚、当サイトの「観光地」としての「高瀑渓谷」の位置は実際とは異なる。実際の自然研究路入口はもっと南方の左ヘアピンカーブ地で、未舗装の駐車場やトイレがある。

高瀑自然研究路は、一般的な観光地の遊歩道とは異なる。昭和期は石鎚山や西ノ冠岳、二ノ森への登山コースの一つとして利用されており、沢の渡渉等もあるので、トレッキング・シューズや地形図「石鎚山」を用意した方が良い。一応、各分岐には道標が建っている。
尚、高瀑から上の登山コースは昭和末頃の台風で崩壊し、廃道化している。

高瀑自然研究路のコースガイドについては
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-238250.htmlを参照。

旅行の満足度
4.5
観光
4.5
交通
3.0
交通手段
自家用車

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  • 最初に現れる二条の無名の滝(8月時)

    最初に現れる二条の無名の滝(8月時)

    高瀑渓谷 自然・景勝地

  • 渡渉地にはロープが渡されているから分かる

    渡渉地にはロープが渡されているから分かる

  • 白ノベラ。ノベラは「ナベラ」のことで、「滑らか」という意味。川床が白く、滑るように水が流れる。

    白ノベラ。ノベラは「ナベラ」のことで、「滑らか」という意味。川床が白く、滑るように水が流れる。

  • 赤ノベラ。赤いのは酸化鉄のため。

    赤ノベラ。赤いのは酸化鉄のため。

  • 崖の上にコースがある。

    崖の上にコースがある。

  • 二条になって落ちる「のぞき滝」。道から下方、木の間越しにのぞきこまないと見られない。

    二条になって落ちる「のぞき滝」。道から下方、木の間越しにのぞきこまないと見られない。

  • コンクリートの橋を渡った先にある無名の滝

    コンクリートの橋を渡った先にある無名の滝

  • 道が急登に差し掛かろうとする箇所の奥に懸かる無名の滝

    道が急登に差し掛かろうとする箇所の奥に懸かる無名の滝

  • 天狗の子育て岩・・・花崗閃緑岩質玢岩の節理に浸透した地下水によって岩の内部が剥離したもので、若干岩屋風になっている。中に入らないように注意した看板の文字は消えている。

    天狗の子育て岩・・・花崗閃緑岩質玢岩の節理に浸透した地下水によって岩の内部が剥離したもので、若干岩屋風になっている。中に入らないように注意した看板の文字は消えている。

  • ユキノシタ科ギンバイソウ(8月時撮影)・・・山地の湿気のある木陰等に咲く多年草。

    ユキノシタ科ギンバイソウ(8月時撮影)・・・山地の湿気のある木陰等に咲く多年草。

  • 8月の高瀑はミストシャワー

    8月の高瀑はミストシャワー

  • 高瀑を横から

    高瀑を横から

  • 秋の高瀑は一応、滝壺まで瀑布が達している。

    秋の高瀑は一応、滝壺まで瀑布が達している。

  • 秋の高瀑を横から

    秋の高瀑を横から

  • 水溜り程度の滝壺

    水溜り程度の滝壺

  • 高瀑下流も滝状となっている

    高瀑下流も滝状となっている

  • 高瀑のすぐ下流もウォーターシューターのよう

    高瀑のすぐ下流もウォーターシューターのよう

  • ウォーターシューターを横から

    ウォーターシューターを横から

  • ウォーターシューター部から下流の支流に懸かる無名滝

    ウォーターシューター部から下流の支流に懸かる無名滝

  • 高瀑西方の斜面によじ登って撮影

    高瀑西方の斜面によじ登って撮影

  • 第二虎杖橋付近の川床にある魚型石

    第二虎杖橋付近の川床にある魚型石

  • 三碧峡

    三碧峡

    三碧峡 自然・景勝地

  • 三碧峡の出合

    三碧峡の出合

  • 三碧橋北袂に開口する一本目の素掘り隧道

    三碧橋北袂に開口する一本目の素掘り隧道

  • 一本目の隧道を出ようとすると、二本目の隧道が見えてきた。

    一本目の隧道を出ようとすると、二本目の隧道が見えてきた。

  • 2本目の隧道内部。ここを抜けるとヤブに覆われたコンクリート橋に至る。

    2本目の隧道内部。ここを抜けるとヤブに覆われたコンクリート橋に至る。

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