アメリカ中西部の11州をめぐる旅行記です。いつもはレンタカーによる周遊ドライブとなるのですが，今回は10日間のアメリカ国内で，長距離電車（Amtrak）4回，長距離バス（Greyhound）6回，国内飛行機（American Airlines）5回，市内電車（ライトレール）8回，市内バス5回，などを乗り継いでの周遊旅行となりました。<br />第9編は前日夕方にグレイハウンドでインディアナポリスを発って以降，1泊後に再びインディアナポリスに戻ってくるまでの間，オハイオ州シンシナティに滞在した時の内容です。最も好きなアメリカ映画のひとつである「レインマン」の最初の舞台であるシンシナティの地に初めて立つことができたのはとても感慨深いものがあります。<br /><br />各編の構成は<br />　　第1編：テキサス州　ダラス<br />　　第2編：オクラホマ州　オクラホマシティ<br />　　第3編：カンザス州　ウィチタ<br />　　第4編：ミネソタ州　ミネアポリス<br />　　第5編：ウィスコンシン州　ミルウォーキー<br />　　第6編：イリノイ州　シカゴ<br />　　第7編：ミシガン州　アナーバー<br />　　第8編：インディアナ州　インディアナポリス<br />　　第9編：オハイオ州　シンシナティ<br />　　第10編：ケンタッキー州　ルイビル<br />　　第11編：ミズーリ州　セントルイス<br />　　第12編：テキサス州ダラス・フォートワース空港から帰国へ<br />となります。<br />以上でアメリカの訪れた州の総数は44となりました。

アメリカ中西部11州の旅（第9編：オハイオ州シンシナティ）

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2016/06/24 - 2016/07/04

1位(同エリア33件中)

#街歩き

エリア

シンシナティ(アメリカ)

旅行の満足度: 5.0

同行者: 一人旅

交通手段: 高速・路線バス徒歩

旅行の手配内容: 個別手配

シンシナティまではちょうど2時間の行程だが，さすがに夜のとばりがすっかり降りる
夜の22:30ぐらいにシンシナティのバスステーションに着いた
宿泊ホテルまでの距離は2マイルぐらいなのだが，この時間に歩くのは考え物なのでタクシーを止むなく使うことにした。最初タクシー乗り場がわからずに困ったが，出入口の前の道に3台ばかり待機していたので思わず乗り込んだ。

予約しているホテルをプリントしたものを示したらタクシーは無言で走り出した。黒人の運転手は最初から最後まで携帯電話での通話を切ることなく街角をあちこちと曲がった。結局10分ぐらいでホテルに着くことができたが，請求したのは$10だった。当初からその程度は心づもりしていたので腹は立たなかったが，3~4分で行ける距離を10分近くかけて行くことに街の印象を悪くした
ミルウォーキーのホテルのパソコンルームで急遽Expediaから予約したものだったが，スイーツ形式の広い間取りだった。設備はやや古く，道路に面しているので深夜12時過ぎまでうるさかったが，値段を考えれば十分満足だった
宿泊した Garfield Suites Hote，翌朝に撮ったホテルの外観，ここは42番目の訪問州となったオハイオ州（Ohio）
シンシナティには午前中一杯はいられるので，手荷物をホテルに置いたまま身軽に散策できる
ホテルの前には James A Garfield の像があった。調べるとオハイオ州出身の第20代アメリカ大統領で暗殺されたとある
街角で見かけたウォールペイント（その1）

普通は建物壁のペイントはそのほとんどが「いたずら書き」や「落書き」に近い不快なものが多いが，ここのものはペイント画と呼ぶにふさわしい芸術性を感じた。実際，何人かのアメリカ人たちも写真に納めていた
オハイオ川（Ohio River）を目指して Vine St を歩いて散策，距離にして1マイルぐらいだ
シンシナティのダウンタウン，朝8時過ぎなのでまだ街は活動前だ
デパート Macy's の一角に Tiffany & Co があった
歩いてきたVine St を振り返るとシンシナティは結構現代的な都会であることがわかる
オハイオ川のほとりまで来た
右手には巨大なスタジアム Paul Brown Stadium が見える，NFLのシンシナティ・ベンガルズの本拠地として有名

最初，このスタジアムは大リーグ Cincinnati Reds の本拠の Great American Ball Park だとばっかり思っていた。
というのは，この看板を見ててっきりそうかと思ってしまったのだ。シンシナティレッズは地元で圧倒的な人気を誇っている。最近また話題になっている最多安打数のピート・ローズが所属していた球団としても有名だ

レッズの本拠地 Great American Ball Park は反対側の左手にある。残念ながら写真には残っていない
オハイオ川に架かる大きな橋が見えてきた。古いがどこか見覚えのある感じの橋だった
橋の上部に掲げてある標識をよく見ると John A. Roebling Suspension Bridge とある，実際，橋の欄干のプレートを見ると歴史的な建造物となっていることがわかる。（2枚連結）
橋を渡りはじめて・・・
橋を渡りはじめて・・・このアングルで確信に変わった！
これは映画「レインマン」の最初の舞台になったものだ！

映画「レインマン」は第61回アカデミー賞の作品賞を受賞したが，アメリカ映画の中で最も好きな映画の1本だ
この橋は，サヴァン症候群の兄レイモンド（ダスティン・ホフマン）を弟チャーリー（トム・クルーズ）がシンシナティの施設から連れ出してしまう物語の起点となるシーンに登場する
橋は片道一車線の現役の道路として使われているが，路面はこうした金網状のものとなっており，車が通るたびに”ウゥーン”と音をたてる。映画の中でもサヴァン症候群の兄レイモンドが繰り返し”ウゥーン”と声を発するのだった
車道もそうだが，歩道の横もこうして隙間から下を見るとオハイオ川の流れが見える
橋の向こう側はケンタッキー州（Kentucky）
時折り，こうしてオハイオ川に浚渫船が渡っていく
橋を渡り切ったので，再びオハイオ州へと戻る
よく見ると，対岸右にレッズの本拠地 Great American Ball Park が映っている
橋の一帯は公園としてきれいに整備されている。正式名称は John G. and Phyllis W. Smale Riverfront Park とある
そしてバイクセンターもあった。市民の憩いの場，リクリエーションの場となっているようだ。（2枚連結）
公園からJohn A. Roebling Suspension Bridge を眺める
車道の網目を見上げてみた
明日またケンタッキー州のルイビル（Louisville）でこのオハイオ川を眺める
さらにいえば，このオハイオ川はセントルイスの南でミシシッピ川と合流する
振り返って，公園からシンシナティの市街地を臨む
8:30頃，そろそろホテルに戻ろう。ダウンタウンのこの辺にはビジネスマン・ビジネスウーマンの姿が多くなってきた
幹線道路インターステートのI71号線がすぐ横を走っている
Fountain Square の一角に来た，名前のとおり中央に噴水があって周囲のお店が開店の準備をしていた
噴水の正式名称は”Tyler Davidson Fountain”または”The Genius of Water” といわれ，”The Lady"や"The Cincinnati Angel"のニックネームをもつ
通りかかった Vine St 沿いのレストラン，BREAKFASTの黄色い看板に誘われて入ってみた
テイクアウトもできるが，中のテーブルでの食事もできるようだ
テキパキとした白人女性にパンケーキと卵料理を頼む。味も感じも良い上，奥には各種スポーツ関連のグッズ（もちろんレッズやベンガルズも)があって地元市民からも愛されているようだった。チップ込みで$10を支払った
街角で見かけたウォールペイント（その2）
Elm Stで見かけた Covenant First Presbyterian 教会
教会の向かいにあった William Henry Harrison なる人の像，調べるとアメリカ合衆国の軍人・政治家でオハイオ州の初代の大統領とある。
さらに進むと Cincinnati City Hallに出る
通りを挟んだ向こうには St. Peter In Chains Cathedral（大聖堂）があった。
たまたま関係者らしい人が作業をしていて，”中を見学していったら”といってくれたので，写真撮影の許しも得て中に入ったらその重厚さに圧倒された
大聖堂の入口左手
大聖堂の入口から奥に進んだ正面
荘重で神聖な雰囲気の天井と室内に息をのむ
振り返って入口方向を見る
ホテル前のGarfield Place（通り），この通りや公園にも Garfield の名を冠してある
ホテルに戻った。手荷物を持って10:30頃にチェックアウトする
フロントのオバさんに拙い英語で今朝見てきた橋（John A. Roebling Suspension Bridge）と映画「レインマン」のことを話したら，映画「レインマン」をよく知っていて，相槌とともに象徴的な爪楊枝のシーンは隣のケンタッキー州のレストランで撮られたよと教えてくれた。

もっと上手く英語が話せてコミュニケーションが親密にとれたら楽しいだろうなぁと痛切に思わないではいられなかった
昨晩のような乱暴なタクシーは嫌だったし街並みを見る時間もあったので，手荷物をゴロゴロと引きながらグレイハウンドのバスステーションを目指して Central Pkwy を東に歩く。その間約1マイル
街角で見かけたウォールペイント（その3）
街角で見かけたウォールペイント（その4）
ここは Horseshoe Casino Cincinnati というカジノ館の前庭，ここの裏手にグレイハウンズの停留所がある
グレイハウンドのバスステーションへ戻った
バスステーションの前庭，昨晩は暗くてよくわからなかったが，ここからタクシーに乗ったのだ
バスステーションの案内掲示板，北はシカゴやデトロイト，南はアトランタやナッシュビルなどを結ぶ
シンシナティを12:05に発って，2時間後には再びインディアナポリスに戻ることになる
前日は夕闇の中だったが，白昼シンシナティ-インディアナポリス間を走ってみると，やはりアメリカの広さを実感する。途中の広大な畑や牧草地などケタ違いだ。インディアナポリス近くの Greensburg にはHONDAと書かれた工場があった
インディアナポリスに近づいた
二度目のインディアナポリスの見覚えのある街角の景色で気になるSUSHI BARの文字
昼食の味噌汁，醤油，寿司ロール（生魚とすじことアボガド），久しぶりの味噌汁とお米は美味しかったがアボガドは選択ミスだった

インディアナポリスを往復までして行ったオハイオ州シンシナティ，やはり出かけたほどのことはあった。念願だった名画「レインマン」の現場にも立ち会えた。実に大きな収穫だった。この旅行ハラハラはあるが，嫌な思いはまだ一回もしていないことに深く感謝。

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この旅行記へのコメント（2）

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M-koku1さん 2016/08/08 01:15:28

スシバーはおいしいけどちょっと高い

cozy-nさん

インディアナポリスのお寿司屋さん
行きましたよ、私も！

アメリカ人は和食好きが多く
どこかで食事しよう！と誘うと
日本食のおねだりをされることが
多かったのですが
このスシバーは内装も悪くないし
ショッピングモールのすぐそばだし
オープンしてくれた時は
感激しました

でもおサイフには
つらめだった・・・

というわけで
自分達の食事では
あまり利用せず
たいてい地ビールの店か
フーターズに行ってしまうのが
常でした

レインマンと橋のこと
知りませんでした
いい映画でしたね！

ではまた
Mより

cozy_nさんからの返信 2016/08/08 09:09:13

M-koku1さん，こんにちは

M-koku1さん，書き込み＆投票ありがとうございます。

あの寿司屋さん，確か「帝」Mikadoとかいいました。
お昼過ぎのランチタイムに行ったのですが，チップ込みで＄25.00支払った
記憶があります。
支配人らしき人が「オイシイデスカ？」とテーブルに来たので，持ってた日本
土産をお渡ししたらとても喜んでくれました。これもアメリカの楽しい思い出
のひとつです。

今回の旅行の発端のひとつが，シンシナティのあの橋を見たいと思ったことに
あります。旅行記にも記したのですが，片言の英語ではなく，心情や心の機微
まで伝えられたら，どんなに楽しい旅になるか，そして上品なジョークなどで
円滑なコミュニケーションができたら・・・と，昔から英語が大の苦手だった
身を恨めしく思ったりします。

留学や現地駐在等の居住経験があれば，そういったコミュニケーションは上手く
いくものなんでしょうね。また色々と情報がありましたら教えてください。では。

cozy_n

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