エスファハーン【イラン南から北へ1ヶ月その６】

2016/05/05 - 2016/06/03

エスファハーンでもカウチサーフィンの若いホストにお世話になった。
エマーム広場の夜はとても賑やか、家族やグループがシートを広げくつろいでいた。又、昼間の広場でも忘れられない出会いがあった。
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５月の1ヶ月イランにいた。アメリカの経済制裁が解かれたことや、アライバルビザが30日に延長されたことがイラン行きの背中を押した。
善意溢れるイランの人たちに支えられ、イランを南から北に縦断した。今までそれなりに海外旅行を重ね、現地の人たちの親切に出会ってきたが、今回イランで受けたような明けすけな歓迎や援助は経験がない。
絢爛たるペルシャの至宝、輝くモスク、賑やかなバザールとともに、親交を結んだイランの人たちが深く心に刻まれた。

※イラン通貨Rls（リアル）を日本に直すにはRlsを310で割る。

■旅程
5/5関空発→6.7.8シラーズ→9バンダル・アッバース→10.11バム→12.13ラフサンジャン→14.15.16ヤズド→17.18エスファハーン→19.20カーシャーン→21ゴム→22.23.24サナンダジ→25.26オルミエ→27.28.29マークー→30.31タブリーズ→6/1.2テヘラン→6/3関空着

エリア イスファハン(イラン)

□13日目（5/17）

ヤズドからエスファハーンに移動する日だ。

バスターミナルの窓口で20分後に出発するVIPバス(220.000Rls)のチケットを購入出来た。
エスファハーン行きはたくさん出ているだろうと思っていたが見込みが当たった。

VIPバスの定番「お菓子セット」・・「ウエハース」を久しぶりに食べた。サクサクの食感が懐かしい。
他のバスに乗っていた時だったが、30代と思われる2人づれの男が、「ウエハース」の大袋を膝において、数枚重ねてバリバリと食べていた。ノンアルコールを強いられているイランならではの光景だろう。

そして５時間半後の16時過ぎにエスファハーンに到着した。
エスファハーンではホテル滞在を考えていたが、カウチサーフィンホストのMと直前に連絡が取れたので世話になることにした。

※エスファハーン北バスターミナル

Mは30歳を少し回った若者で英会話スクールで教えながら、大学にかよい修士論文を作成中だという。

最近カラテを習い始めていて、「オス」「ハジメ」を連発するので、笑ってしまう。

彼の家の静謐感漂う庭・・M父がしっかり管理していた。

Mにお願いして携帯のチャージに連れて行ってもらった。
２週間ほどかなりの頻度で使ってきたのでやっておきたかった。
購入したカードに付与された番号を携帯に入力するのだが、そのすべてを店員がやってくれた。
結局この１回のチャージで後半の通話とネットは可能だった。(ネットと通話は別々にチャージして計１台100.000Rls)

そしてMは夜のエマーム広場に連れて行ってくれた。広場界隈の駐車場はどこもフル。マスジェデ・イマームの裏手の空き地に到るまで、車一台やっと通過出来る路地を抜けていくのだが、そのスリリングなこと。


平日の夜だけど、観光客や地元の人たちで賑わっていた。

アーリー・ガープー宮殿

マスジェデ・イマームのドーム屋根は修復中。大きい!!

広場はライトアップされて、池の近くではTVクルーも入っていて、何かのイベントも行われるようだ。

アイスクリームが欲しくなるほど、夜でも暑さが逃げない。

これがイタリアならバルだろうけれど、イランではアイスクリーム屋に若者が集まる。エマーム広場では超人気の店らしい。

家族連れやグループがそこかしこでシートを広げて、くつろいでいる。

□14日目（5/18）
今日は半日、Mがエスファハーンを案内してくれた。

まず向かったのは、ジョルファー地区にあるヴァーンク教会（200.000Rls）。
この地区はアッバース1世の時代に移り住んだアルメニア人のエリヤであり、1600年代に建てられたヴァーンク教会はこの地区にあるアルメニア教会の中で最も有名だ。

ルーマニアの北部、モルダヴィアの壁画教会のように、びっしりと宗教画が描かれている。
荘厳だが、何処か造形に稚拙さがあり、そこが良い味を出している。

付設の博物館

教会を出て、お茶にしようと思ったが、生憎近くのチャイハーネはフル。

なので、招かれるままに絨毯屋に入り、チャイをいただいた。

在庫のスザニを見せてもらった上に、玄関マットサイズの絨毯が広げられる。

ノドが潤い、目の保養になった時間だった。

ザーヤンデ川に架かる「ハージュー橋」に立ち寄った。 長さ133m、幅12mの2層構造の橋で17世紀後半に建造された。中央にシャーのためのバルコニーがある。

マレーシア出身でヨルダンの国際銀行で働くS。テヘランでの用件を済ませ、今朝未明Mを頼ってこちらに。今晩の深夜便でテヘランにとんぼ返りする。今日は一緒に回っている。

豊かな水量だった。この川の恵みか、エスファハーンは今まで訪ねた街の中ではダントツに緑が多い。

橋の通路下。川面近くは涼しい。一点透視の奥行きに避暑の人たちが集い、楽しい構図となっていた。

あちこちから「welcome to Iran」の声がかかる。

再びエマーム広場に。


マスジェデ・イマーム
壮麗の極みだ。規模の大きさも他を凌駕している。

中央礼拝堂ドーム

聖職者はこのスタイル。

「撮って良いか」と言うと「もちろん、でも1ドルいただきます。」と冗談を言う。

エマーム広場側エイヴァーン。

アーリー・ガープー宮殿

宮殿のテラスより・・

夜、あれだけ人がつめかけていたのに、昼間は人影もまばら。

池で子どもたちが水遊び・・。日中は暑い!!

マスジェデ・シェイフ・ロトフォッラー

ため息が出る程美しい。

一級の芸術品に包まれ気持ちが高ぶる。

精緻な組みタイルに驚嘆。

※この「マスジェデ・シェイフ・ロトフォッラー」も、「アーリー・ガープー宮殿」も、「マスジェデ・イマーム」も入場無料だった。
いつからそうなのか、あるいは今日だけなのかは不明。

回廊の土産屋

自転車が良い感じ。これを土産にしたかった、荷台の下げ袋とともに・・。

マスジェデ・イマームの入口でくつろいでいた時のこと

隣りに座っていた若者がナッツをくれた。
イランの人たちは何かを食べる時、高い比率でそれを見ず知らずの隣の人にも越卒分けしようとする。国民性なんだろうか。
そのお返しに、折り鶴を目の前で折って渡した。

話を聞いてみるとクルド人の街サナンダジ出身の学生もいて、サナンダジは私たちがこれから訪ねる街であることを伝えると喜んでいた。

ここは世界の観光地だから客引きが何人か現れた。いかがわしい日本語で「ワタシ、ニホンにトモダチいる、、ジュウタンどう？」と近寄ってくる。「私の妻、ニホン人、、」と言い寄られた時は、そこまで言うのと、思ったが本当だった。

2人は、自転車を利用しながらインドを出発してイランに入った30歳前半のカップル。
男性は目がまん丸くてキラキラ輝いる優しさに溢れたインド人、女性は誠実さと逞しさをあわせ持つ凛とした日本人だった。
最近、クロスバイクの楽しみを知り始めた私にとっては、興味がつきない話をうかがえた。若ければ挑戦出来るかもしれないがその体力はもうない。彼らからは「あなたたちは私たちの今後のロールモデル」とほめてもらった。確かにカウチを利用しているシニアバックパッカーは少ないかもわからない。

彼らのブログの以下の記事に感動・・

On our way to Isfahan, a car passed by and stopped ahead on the highway. When we came closer the lady in the car along with her daughter asked if we were thirsty or hungry and invited us to their place.. We were happy about how considerate they were and thanked her. After 15 mins the same car came in the opposite direction and the little girl gave a bag full of ice creams!! It was a touching moment indeed, but what stuck our head was the example the mother was setting in front of the little kid and the life lesson of humanity the kid got to learn!!

かわいらしいおばあちゃん。

シャツの柄に目が行った。どこかの村に伝わる民族衣装なのだろうか。

MとSの２人とは分かれて私たちで夕食。
ハンバーガーとノンアルコールビール（130.000Rls）
なんとか完食したけれど・・シニアの私たちにとってはbigSize。
エスファハーンでは、美しいものをいっぱい見ることが出来た。

お世話になりました。ありがとうM。

明日はカーシャンーンに移動する。