2016/05/20 - 2016/05/20
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naniwa ladyさん
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最近、蜷川幸雄さんが亡くなられました。彼の作品は平幹二郎主演の王女メディアをはじめ、何作か観劇しました。私は舞台を観るのが、好きです。というか好奇心旺盛だということだけですが、話題の作品を観てみたいと思うのです。いろいろな舞台、歌舞伎、文楽、現代劇、時代劇、喜劇、サスペンスもの、そしてオペラやバレエ、クラシック・・でもまだ観ていないのが、能と狂言でした。そして狂言を観にいき、今回お能を初体験することができました。
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5月20日と21日の2日間、奈良の興福寺で薪能が行われました。
私たちは20日に行きましたが、20日は夜の薪能に先立って、春日大社にて”呪師走シュシバシリの儀”が奉納されました。 -
呪師走の儀は、お能”翁”です。
シテとツレ2人による翁の舞と狂言千歳、三番三が踊られました。
この方は千歳を踊られた方、茂山正邦さん、翁は金春流能です。このほかに謡と笛、小鼓、大鼓の方々が次々と舞台に上がられました。手に持っておられるのは、もちろん能面です。撮影禁止がとても残念です。 -
11時から始まって、12時20分すぎに終わりました。
なんかみなさまの表情もそうですが、動きの緩やかさに荘厳さを感じました。 -
これがその舞台、春日大社の舞殿に設えられました。長い間座っているのは大変しんどいことだろうなぁと変なところに感心しましたが、笛の音、鼓の音、謡の声、また足で舞台を踏まれる音、音がいいです。
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5月、6月は修学旅行生がたくさん、奈良を訪れます。
この木は藤で、樹齢1800年ともいわれる砂ずりの藤です。5月の連休あたりがみごろだったでしょうか。今は青葉が眩しいです。花の房が地に着くくらいに伸びることから砂ずりと名付けられています。 -
これから夕方まで時間があるので、お昼を食べて、そこらを散策します。
春日大社にはこのような釣燈籠が1000基強あります。 -
春日大社から参道を通って、興福寺の方へ行きます。
そして釣燈籠は1000基強でしたが、参道の両側にある石灯籠は2000基弱あります。 -
ちょっとわかりにくいですが、この燈籠の足下は鹿が彫られています。角のあたりがわかりますかね。ネジカ燈籠と言います。
燈籠の種類も色々あり、様々な彫り物がされています。 -
お手水所には鹿さんがお出迎えです。ここで身を清めて、参拝します。
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二の鳥居です。
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ここは御旅所。いわゆる参拝に来られた御輿が休憩された場所ですが、12月若宮御祭りがここで行われます。
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春日大社参道脇には、大きなムクロジの木があります。
この木は空洞になっていて、中からこのように竹が生えています。木は中が空洞になっていても枯れないんですね。実は羽子板の羽根の重りになるそうですが、このごろの正月風景には羽子板は見かけなくなって、床の間の飾り物になりましたね。 -
奈良公園というのは、このように地上1メートルあまりが見事に刈り取られています。奈良公園のお掃除をするのは、もっぱら鹿さんです。鹿さんが口の届くところの葉を食べてしまうので、このように地上1メートルにラインができています。鹿のことは英悟でディアーというので、このラインはディアーライン。
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これは影向ヨウゴウの松です。雷とかにあわれて、今は何代目かの影向の松です。
芸能の神様がこの松に天から降りられたそうで、影向の松と呼ばれています。
だから能舞台の背景にはおおきな松の木が描かれています。 -
一の鳥居まで参道を歩いてきました。
この前の道路を渡ると興福寺です。 -
奈良公園にある猿沢の池。今は外来種の眼の下に赤い線のある亀さんが占拠しています。
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奈良のメイン通り、三条通り。
この左のお店は中谷堂さんです。ご主人は何回かテレビにも出られていますが、餅付きの早いこと、早いこと。 -
興福寺南円堂。西国33ヵ所の第9番札所でもあります。
興福寺は奈良時代の創建で、藤原氏の氏寺ですが、何回も焼かれ創建当時のものはありません。この南円堂も江戸時代の再建です。なで仏、一言観音もお祀りされています。 -
これは奈良のシンボル、五重塔。室町時代の再建です。
日本で一番高い五重塔は京都の東寺の五重塔で、奈良の五重塔は2番目に高いです。ちなみに塔ってお墓だそうで、三重、五重、七重と奇数ばかりですが、中国から伝わったもので、中国では奇数が福の数だそうです。 -
お昼を食べて薪能の場所に来てみると、なんと早い方がいらっしゃって、もう並ばれていました。今は2時過ぎ、5時半から始まって、入れるのは4時からです。
薪能は興福寺の南大門跡で行われます。芝の上で行われたので、芝居という言葉が生まれたそうです。
奈良はお能の発祥の地でもあるんですよ。 -
薪能の舞台の東、西、南に入り口があります。
この日は暑くて、影の多い東に並ぶことにしました。ちなみに席はすべて自由席。
まだ入れないのですが、幕の隙間からパチリ。 -
やっと4時になって、中に入ることができました。おかげさまで、一番前の席に座ることができました。しかし西日がキツイ。
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5時半から始まって、観世流能”通小町”が始まり、火入れがあって狂言”長光”が終わり、今7時過ぎ、20分の休憩に入りました。やっと写真撮影が許されました。
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通小町は小野小町と深草少将の通い婚の話が元で、その亡霊が登場します。長光は刀長光が奪われる話で、やはり狂言は面白かったです。
火入れは薪がくべられるのですが、燃え尽きると下に掘った穴に落ちて、それを水を塗らした箒で掃くのも、また味があります。古式ゆかしき。。。 -
やっと日が暮れてきて、雰囲気が出だしました。
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今8時半、3時間の演目が終わりました。
狂言の後は宝生流能”融トオル”です。融の大臣のお話で、塩汲みの老人が登場し、融の大臣が塩釜の浦を都に遷した話が語られ、在りし日の華やかな融の大臣の優雅な舞で終わります。源融は嵯峨天皇の第12皇子で、風流を好んだ貴公子だったそうな。 -
やっとお月さまが現れて、舞台も最高潮にと言いたいところですが、月は木に隠れて見えたのは終わってからでした。
でも薪の灯りのもとで舞われるお能は心をゆったりとさせてくれました。詳しいことはわかりませんが、ストーリーそのものはオペラと同じで単純みたいです。
動きはシンプルな方が心が落ち着き、想像をかきたてられるのかなぁ。。さぁすり足で帰ろう。
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この旅行記へのコメント (2)
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- たらよろさん 2016/06/02 21:20:21
- 狂言見てみたいんです。。。
- こんばんは、naniwa ladyさん
春日大社、やっぱり素敵ですね〜
今年のお正月に初もうでに行こうと思いつつ、
結局いけないまま・・・未だに行けてない(笑)
すごくミーハーなんですが、
私が初めて狂言に興味を持ったのが野村萬斎さんの演技を見てから・・・
映画の陰陽師での演技が狂言の面白さを期待させてくれて、
機会があれば見てみたいなぁ〜なんて思ってました・・が。
結局敷居も高くて見にいけず。
でも、やっぱり日本人だもの。。。
日本の古からの芸能を見てみたいですね。
たらよろ
- naniwa ladyさん からの返信 2016/06/02 21:53:04
- RE: 狂言見てみたいんです。。。
- たらよろさん、こんばんは♪♪
いつも書き込み、有り難うございます。
能よりも狂言の方がわかりやすいし、面白いですよ。そういう私も1,2回しか見てませんが。。。
野村萬斎さん、いいですよね。声が特に素敵です。
歌舞伎もそうですが、古典芸能の場合って、小さい頃からお稽古をしてるからでしょうか、20代の若者でも、すごく上手に芸が身についていて、世襲制度の良さというか素晴らしさを感じます。
春日大社、毎年初詣に行っているので、来年はぜひお越しください。まだまだ先だと思うかもしれませんが、あっという間ですよ。
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