2016/04/15 - 2016/04/15
168位(同エリア1397件中)
玄白さん
昨日(4月14日)は、昼間は根津神社のツツジやサントリー美術館で宮川香山の超絶技巧陶芸に圧倒された後は、昨年12月のタイ旅行に行った面々と夫婦同伴のタイ旅行反省会を青山の「おれのフレンチ・イタリアン」で開催。ゆっくり、楽しく青山でのディナーを楽しみたいということで、今回は東京で一泊。(おれのフレンチのグルメ記録は無し)
翌日は、一度足を運びたいと思っていた築地市場へ。ついでに仏教寺院なのにパイプオルガンがあったりして一風変わった築地本願寺を見学。午後は、かっぱ橋道具街で面白い調理道具を見て歩いたり、連れ合いと自分それぞれ、欲しいと思っていたグッズを買い求めたりした街歩きの一日だった。
- 旅行の満足度
- 4.5
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ホテルを9時にチェックアウトし、いざ築地へ。
最初に築地本願寺へ。築地本願寺 寺・神社・教会
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イチオシ
築地本願寺は京都の西本願寺直轄の浄土真宗の寺院であるが、本堂はどう見ても伝統的な日本の仏教寺院とはかけ離れたエキゾチックな様式の建物だ。
もともとは江戸時代(1617年)に西本願寺の別院として現在の東日本橋に建立された伝統的な造りの寺だったが、明暦の大火で焼失。防火を重視した幕府の江戸再開発計画のため、もとあった場所に再建することが許されず、八丁堀沖の海上に建てよという無茶な指示が出された。それでも佃島の門徒たちは、海を埋め立てて土地を築き、再建した。築地という地名はこれに由来する。それにしても、戦国時代の一向一揆の例を引くまでもなく、浄土宗系の信徒達の団結力の強さには目を見張るものがある。 -
しかし、築地本願寺は関東大震災後の火災で再び焼失。当時の浄土真宗本願寺派法主と親しかった東京帝国大学名誉教授で建築家の伊東忠太氏の設計で、当時としては珍しい鉄筋コンクリート造りで、古代インド風のデザインを取り入れた寺院として再建されたのが、今の築地本願寺である。
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本堂前の一対の狛犬も風変りだ。中世ヨーロッパの教会を飾る彫刻に見られるグリフォンのようでもあるし、古代ペルシャの王都ペルセポリスの神殿の壁を飾る翼が生えたライオンをも想起させる。
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伝統的な日本の仏教寺院の木造建築様式とは全く異なる、この風変りなアート感覚に満ちた築地本願寺は、2014年に本堂、正門、北門、南門、大谷石積塀が国指定重要文化財に指定された。
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本堂両翼部分の屋根には塔がある。北側は鐘楼、南側は鼓楼なのだが、これがまた、伝統的な日本の寺院の塔とは違った異彩を放っている。古代インド、あるいは現代の東南アジアの上座部仏教(小乗仏教)寺院のストゥーパのようなのである。昨年暮れのタイ旅行で見たバンコクやアユタヤの寺院を思い出す。
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本堂前の翼がある狛犬(獅子?)だけでなく、本堂内にもあちこち動物の彫刻がある。青龍、朱雀、白虎、玄武といった古代中国の空想動物、鳳凰、象、猿、馬などなど・・・さながら、この寺院の設計者、伊東忠太氏の幻獣動物園といったところだ。
これは、本堂一階の基壇部分の片隅に居た孔雀。 -
こちらは牛。どの動物にも何かしらの宗教的意味合いが込められているのかもしれない。牛と宗教とくれば、ヒンズー教だな。
伊東忠太氏は30代のころ、中国、インド、トルコ、イランなどの宗教建築を見て歩き、大いにそれらの寺院から建築美術の影響を受けたという。 -
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さて、本堂の中に入ってみよう。
信徒が集まり参拝する広い外陣と僧侶が読経、勤行する狭い内陣という、ここは浄土真宗独特の伝統的造りになっている。外陣は畳敷きではなく、椅子席になっている。
こういう造りは、他宗派の仏教が時の権力者の寄進を受け特別な人の修行を第一義に考えたものであるのに対して、土着の民衆が集い信仰を共にするという浄土真宗の生い立ちを反映した様式ということのようだ。 -
ちょうど、大勢の僧侶達による読経が行われていた。
今まで、知人の葬儀で何度か浄土真宗の葬式に参列したことがあるが、その読経は、とても音楽的で聞いていて心地が良い。
今日のこの読経は、笙や太鼓、鉦鼓など雅楽で使われる楽器の演奏に合わせて読経が行われている。浄土真宗独自の声明(しょうみょう)というものらしい。なにやら、ヨーロッパの教会で賛美歌の合唱を聞いているような気分でコンサートを楽しんでいる感覚だった。(←信仰心がない不埒なヤツだが・・・)
30分以上の読経だったが、最後まで聞いていた。 -
太鼓と篳篥(ひちりき)と・・
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鐘鼓と笙と・・・
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浄土真宗であるから、本尊はもちろん阿弥陀如来。聖徳太子の手彫りによるものだという言い伝えがあるらしいが本当かな?
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読経が終わり、僧侶の皆さん退席
読経の最中、カメラを向けても咎められることはなく、外国人観光客もバシャバシャとシャッターを押していた。(もちろん、外陣で祈りをささげている人の迷惑にならぬよう気配りはしたが・・)
ルールとして撮影禁止にはなっていない。
こんなところにも権威主義ではない、民衆に根差した宗教の大らかさを感じて、浄土真宗に対してとても良い印象を持った。 -
本堂のメインの祭壇の両脇に小部屋があり、その中も垣間見ることができた。
左側の部屋には三幅の掛軸。遠くてよくわからないが、たぶん親鸞聖人、阿弥陀如来像などの掛軸だろう。 -
反対側の小部屋には阿弥陀如来像が安置された仏壇。
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イチオシ
中央祭壇の左右両脇には直径2mを超す巨大な太鼓が置かれている。鼉太鼓(だだいこ)または火炎の装飾が施されているので火炎太鼓ともいうようだ。
今回の読経では使われなかったが法要儀式の際、雅楽演奏で用いられる。
2匹の龍が描かれ、太鼓面には三つ巴が描かれている。 -
左側の鼉太鼓には朱雀。太鼓面には二つ巴。
シルクロードを通ってペルシャから伝えられ、雅楽の必須の楽器として定着した鼉太鼓は、今でも天平時代の香りを放っている。 -
築地本願寺のユニークさの極め付けは、このパイプオルガン。
1970年に仏教伝道協会から寄進された旧西ドイツ製のものである。2000本のパイプから構成された本格的パイプオルガンで、築地本願寺納入を前提にした特注品だそうだ。 -
イチオシ
正面に配置された48本のパイプは6つの山型にデザインされ、「南・無・阿・弥・陀・仏」を象徴し、48の数字は浄土真宗の経典「四十八願(しじゅうはちがん)」を表しているという。
ただの飾りではなく、毎月最終金曜日の12:20から30分、無料のランチタイムオルガンコンサートが行われる。 -
本堂入口の頭上にはステンドグラスがある。パイプオルガンといい、ステンドグラスといい、まるでキリスト教会のテイストである。
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本堂外陣では、法要儀式だけでなく、ときには音楽イベントも開催されるようだ。
音楽と関係が深いということなのか、芸能関係の人の葬儀もここで執り行われることも多い。1998年に33歳という若さで自死した人気ロックバンド、X-JAPANの hideの遺影、遺品、hideノートというファンが思いを綴るノートが本堂の片隅に置かれていた。
古代インド風建築、日本伝来の本堂内部、キリスト教会風パイプオルガンとステンドグラス、空想上の幻獣たち・・・古今東西あらゆる文化を混ぜ込んだような築地本願寺は、あたかも肉、魚、野菜を一緒に煮ることで、得も言われぬ絶妙な味を醸し出す鍋物のような不思議な空間だった。 -
築地本願寺で浄土真宗の声明(しょうみょう)という音楽に浸ったあとは、築地場外市場の雑踏に足を踏み込み、一気に現実に引き戻された。
築地場外市場 名所・史跡
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細い路地に色々な店がひしめく活気にあふれたところだ。
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外国人観光客もめっぽう多い。殻付きの新鮮なウニをほおばりながら歩いている若い外国人女性観光客。
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まぐろやら・・・
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蟹など、シーフード大好き人間の我が家としては、どれも垂涎の食材が並ぶ。
しかし、今日は午後も遊び回る予定なので、持ち帰りは断念。 -
まずは築地の高級卵焼き専門店で卵焼きを買い食いすることにしよう。
いくつかある卵焼き店でも人気を二分する「山長」と「丸武」。丸武は演出家・タレントのテリー伊藤の実家でもある。
さて、どちらにするか・・タレントの知名度を利用した商売をしているようで、ちょっといやらしさを感じたので、丸武はやめて山長の行列に並ぶ。 -
熟練の職人さんが手際よく卵焼きを作っていく。
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ふんわりと焼き上げられ、淡泊で上品な味の卵焼きだった。
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うまそうなトロをさばいている持ち帰りずしの店
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外国人女性観光客が、いろいろ店の女将さんに質問している。女将さんもちゃんと英語で受け答えしている。
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そろそろ、ランチの時間。海鮮丼にするか、寿司にするか・・・連れ合いが寿司が良いというので、木村社長の張りぼて人形に釣られてすしざんまい本店へ。
2013年に大間のクロマグロの初競りで1億5000万円を超す高額で競り落としたことですっかり有名人になった。 -
ランチなので、控えめにセットの握りで。
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デザートはすしざんまい本店そばの「さのきや」でタイ焼きならぬマグロ焼き。形が鯛ではなくマグロの形をしているのと、皮がカリッとしたクリスピーなところが鯛焼きと違うところ。
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ただ、この日は真夏のような暑い日だったので、オーソドックスなマグロ焼きではなく、アイスクリームとあんこが入ったバージョンをトライ。
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腹いっぱいになったところで、さらにブラブラ。
連れ合いの茶事の時に供する懐石料理で必須のカツオ本枯れ節をゲット。また、我が家はときどきパエリアを作るので、サフランも買い求めた。 -
イチオシ
次に地下鉄を乗り継ぎ銀座線田原町へ。目的地はかっぱ橋道具街だ。
かっぱ橋道具街 市場・商店街
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ここは、日本最大、いやたぶん世界最大の調理器具、厨房設備、製菓道具などの専門店街である。
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最近では、こんなところも外国人観光客が増えているようだ。日本でしか見られない面白調理道具や、切れ味鋭い包丁が人気らしい。
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かっぱ橋は「河童橋」ではなく「合羽橋」である。、地名の由来は、この辺りに江戸時代伊予新谷の城主の下屋敷があり、下級侍や足軽が内職で作った雨合羽を天気の良い日に近くの橋にズラリと干していたからだという。
しかし、なぜか合羽橋道具街のマスコットは「河童」である。
約180年前、合羽屋喜八という人物が、この辺りの水はけが悪く少しの雨ですぐ洪水になってしまうのを見かね、私財を投げ出して掘割工事を始めた。なかなか工事が進まず、その様子を見ていた隅田川の河童達は、喜八の善行に感動して夜な夜な工事を手伝ったという。そんな言い伝えに基づき、道具街90周年を記念して「河童の河太郎」の銅像が建立され、河童が道具街のマスコットになったということらしい。 -
浅草駅に通じる路地からはスカイツリーが見える。
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500人分の飯が炊ける巨大な釜も売られている。どんな人が買うのだろう。
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玄白が趣味でときどき作る燻製のセットがあった。安ければ燻製チップを買おうかと思ったが、そんなに安いわけではなかったので買うのはやめた。
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連れ合いの目当ては、これ。色々な形の和菓子制作用の型である。茶道をたしなむ連れ合いは茶事で使う和菓子を自分で作るので、季節感を出すために色々な型が必要なのだそうだ。
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玄白は趣味と実益を兼ねて時々料理を作る。そこで以前から、来客があったときなど、ここぞというときの勝負料理を作るときはシェフらしいいでたちで料理をやりたいと思っていたのである。そう、お目当てはコック服である。
道具街を歩いていると、いや〜、あるわあるわ、まさにコック服のデパートだ。 -
目移りするほどたくさんある中から選んだのは、写真のようなコックコート、三角巾、コック帽、コックエプロン。
連れ合いにはコスプレごっこだの、馬子にも衣装などと散々大笑いされたが、本人はいたって真剣。きちんとこういう恰好するだけで、良い料理ができる気がするのである。
以上、東京ぶらぶら街歩きの一日だった。
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この旅行記へのコメント (2)
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- こあひるさん 2016/04/28 16:36:41
- 師匠、お料理も・・・?
- 師匠、こんにちは。
師匠、コックさんの格好とっても似合っていますよ〜〜!・・・って、こんな格好のユニフォームを選ぶってことは、少なくともお家でお料理の腕も振るっているんですかぁ〜〜!!!こういうお買い物も楽しいですね。
こあひる
- 玄白さん からの返信 2016/04/28 23:10:57
- RE: 師匠、お料理も・・・?
- こあひるさん、こんばんは!
そうなんです! 玄白は料理もやります(*´ω`*)
連れ合いが茶道やっているので、時々茶道仲間を招いて家で茶事をやります。その時は裏方で懐石料理を作ってます。
クリスマスだとか、何かの記念日にもあんまり外食しないで、ちょっとしたご馳走作ります。自分の誕生日のときも、自分で料理作っちゃいます。(^-^)
玄白
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