南国・土佐山田・香南旅行記(ブログ) 一覧に戻る
香南市香我美町、土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線香我美駅北側の1ヘクタールの地には、毎年3月上旬から4月上旬にかけて、四国最大、約9万本のチューリップ園「かがみ花フェスタ」がオープンする。当方が訪れた’08年時は40品種ほどだったが、今年(2016)には180品種まで増え、更に園内をミニ・トロッコ列車が走っている。<br />成長と共に花弁の色が変わる品種や、突然変異で花弁の半分だけ、色が違うもの等、変り種のチューリップにも出会える。<br />[2016年インフォメーション]<br />開園時間: 午前9時30分〜午後4時 <br />入園料金: 一人 200円(駐車料金:一回100円)<br /><br />園を後にすると、大正15年、「土佐十景」に選出され、平成14年、はね上げ式可動橋ができた手結(てい)港に移動した。ここには戦時中、須崎市に司令本部を置く水上・水中特攻部隊・海軍第23突撃隊手結派遣隊の魚雷艇隊が駐屯しており、可動橋南の山際には魚雷壕や各種戦闘物資保管壕が掘られていた。<br /><br />魚雷艇隊の任務は、米軍が手結周辺に上陸した際、住吉に展開していた特攻ボートの第128震洋隊の特攻出撃を援護すること。第128震洋隊は昭和20年8月16日、米軍が接近してきたという誤報による出撃準備時、一艇の燃料漏れが原因で全艇大爆発を起こし、隊員111名が爆死、部隊は全滅した。<br />終戦翌日の出撃に疑問を感じるかも知れないが、「軍に於ける本当の終戦」は、停戦協定締結日であるため、例え日本が降伏しても、日本軍の基地に米軍が勝手に入ることや無断上陸は国際法上、許されなかった。<br /><br />探訪日とは前後するが、手結港は2013年5月に公開された錦戸亮主演の映画「県庁おもてなし課」のロケ地の一つになった。去年、土佐東街道踏査時、見覚えのある建物を見てそのことを思い出したのだが、街道踏査は「旅行」ではないため、この旅行記に記すことにした。<br /><br />手結港の北東角にある清遠商店は、船越英一郎演じる清遠和政宅(「民宿・きよとお」)。「清遠」という役名の家のロケ地を映画ロケ班が探していて、たまたま見つけた建物が偶然同じ「清遠」だったということ。<br />商店の路地を挟んだ西向かいの消火用ホース置場横では、関めぐみ演じる清遠佐和が錦戸亮演じるおもてなし課職員・掛水史貴に水を浴びせかけた。 <br />商店から南の港沿いの道では、掛水史貴と堀北真希演じる明神多紀が歩くシーンが撮影された。<br /><br />魚雷壕跡前に駐車していた車に戻ると、住吉地区へと移動した。<br />住吉バス停の三叉路から南に折れ、消防屯所東のゲートボール場跡に駐車。<br />屯所のあるY字路付近には道路が改修される以前、第128震洋隊基地の震洋格納壕である7番壕と8番壕が掘られており、ゲートボール場跡東の道路沿いには3〜6番壕が掘られていた。<br /><br />震洋とは、トヨタのトラックのエンジンを搭載したベニヤ板造りのボートで、艇首には250kg炸薬を装備し、上陸しようとする敵軍に体当たりするもの。<br />屯所から南の道路の突き当たりには、震洋隊の慰霊塔と震洋搭乗員(特攻要員)の銅像が建立されており、毎年慰霊祭が執り行われている。<br /><br />慰霊塔側に錆びた車輪が置かれているが、これは震洋を載せて格納壕に格納していた台車の車輪。昭和60年代、三重県在住だった元隊員が、住吉神社参道北沿いの爆風で崩れた壕跡を掘り返して出土したもの。その時、生き埋めになっていた他の隊員の遺骨も掘り出された。<br /><br />慰霊塔西の老人憩いの家や住吉荘らの建つ地は兵舎跡だが、兵舎も全て爆風で吹き飛び、周辺には爆死した隊員や基地要員の肉片が散乱していたという。<br />隊員が出撃するはずだった住吉の海は、今日も凪いでいた。<br /><br />ps:まだパソコンを買い替えてないので、図示ができません。

四国最大のチューリップ園と終戦翌日に全員爆死した海軍特攻隊とロケ地

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2008/03/15 - 2008/03/15

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マローズ

マローズさん

香南市香我美町、土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線香我美駅北側の1ヘクタールの地には、毎年3月上旬から4月上旬にかけて、四国最大、約9万本のチューリップ園「かがみ花フェスタ」がオープンする。当方が訪れた’08年時は40品種ほどだったが、今年(2016)には180品種まで増え、更に園内をミニ・トロッコ列車が走っている。
成長と共に花弁の色が変わる品種や、突然変異で花弁の半分だけ、色が違うもの等、変り種のチューリップにも出会える。
[2016年インフォメーション]
開園時間: 午前9時30分〜午後4時 
入園料金: 一人 200円(駐車料金:一回100円)

園を後にすると、大正15年、「土佐十景」に選出され、平成14年、はね上げ式可動橋ができた手結(てい)港に移動した。ここには戦時中、須崎市に司令本部を置く水上・水中特攻部隊・海軍第23突撃隊手結派遣隊の魚雷艇隊が駐屯しており、可動橋南の山際には魚雷壕や各種戦闘物資保管壕が掘られていた。

魚雷艇隊の任務は、米軍が手結周辺に上陸した際、住吉に展開していた特攻ボートの第128震洋隊の特攻出撃を援護すること。第128震洋隊は昭和20年8月16日、米軍が接近してきたという誤報による出撃準備時、一艇の燃料漏れが原因で全艇大爆発を起こし、隊員111名が爆死、部隊は全滅した。
終戦翌日の出撃に疑問を感じるかも知れないが、「軍に於ける本当の終戦」は、停戦協定締結日であるため、例え日本が降伏しても、日本軍の基地に米軍が勝手に入ることや無断上陸は国際法上、許されなかった。

探訪日とは前後するが、手結港は2013年5月に公開された錦戸亮主演の映画「県庁おもてなし課」のロケ地の一つになった。去年、土佐東街道踏査時、見覚えのある建物を見てそのことを思い出したのだが、街道踏査は「旅行」ではないため、この旅行記に記すことにした。

手結港の北東角にある清遠商店は、船越英一郎演じる清遠和政宅(「民宿・きよとお」)。「清遠」という役名の家のロケ地を映画ロケ班が探していて、たまたま見つけた建物が偶然同じ「清遠」だったということ。
商店の路地を挟んだ西向かいの消火用ホース置場横では、関めぐみ演じる清遠佐和が錦戸亮演じるおもてなし課職員・掛水史貴に水を浴びせかけた。
商店から南の港沿いの道では、掛水史貴と堀北真希演じる明神多紀が歩くシーンが撮影された。

魚雷壕跡前に駐車していた車に戻ると、住吉地区へと移動した。
住吉バス停の三叉路から南に折れ、消防屯所東のゲートボール場跡に駐車。
屯所のあるY字路付近には道路が改修される以前、第128震洋隊基地の震洋格納壕である7番壕と8番壕が掘られており、ゲートボール場跡東の道路沿いには3〜6番壕が掘られていた。

震洋とは、トヨタのトラックのエンジンを搭載したベニヤ板造りのボートで、艇首には250kg炸薬を装備し、上陸しようとする敵軍に体当たりするもの。
屯所から南の道路の突き当たりには、震洋隊の慰霊塔と震洋搭乗員(特攻要員)の銅像が建立されており、毎年慰霊祭が執り行われている。

慰霊塔側に錆びた車輪が置かれているが、これは震洋を載せて格納壕に格納していた台車の車輪。昭和60年代、三重県在住だった元隊員が、住吉神社参道北沿いの爆風で崩れた壕跡を掘り返して出土したもの。その時、生き埋めになっていた他の隊員の遺骨も掘り出された。

慰霊塔西の老人憩いの家や住吉荘らの建つ地は兵舎跡だが、兵舎も全て爆風で吹き飛び、周辺には爆死した隊員や基地要員の肉片が散乱していたという。
隊員が出撃するはずだった住吉の海は、今日も凪いでいた。

ps:まだパソコンを買い替えてないので、図示ができません。

旅行の満足度
4.0
観光
4.0
交通
4.0
交通手段
自家用車
  • ミックス花壇

    ミックス花壇

  • メインの円形花壇

    メインの円形花壇

  • 円の外側を彩るユーロスター

    円の外側を彩るユーロスター

  • 眩しいユーロスター

    眩しいユーロスター

  • イエローピューシマとパープルプリンス

    イエローピューシマとパープルプリンス

  • 香我美町岸本出身の野村長平は1785年、奈半利沖で漁の操業中、嵐に遭って南東に760kmも流され、無人島・鳥島に流れ着いた。それから12年もの間、仲間と島で苦しい生活を続け、筏を造って奇跡的に岸本に戻ることができた。

    香我美町岸本出身の野村長平は1785年、奈半利沖で漁の操業中、嵐に遭って南東に760kmも流され、無人島・鳥島に流れ着いた。それから12年もの間、仲間と島で苦しい生活を続け、筏を造って奇跡的に岸本に戻ることができた。

  • 香我美駅から見下ろす

    香我美駅から見下ろす

    香我美駅

  • 手結港可動橋

    手結港可動橋

  • 手結港

    手結港

  • ロケで使用した暖簾が残る清遠商店と消火用ホース置場

    ロケで使用した暖簾が残る清遠商店と消火用ホース置場

  • 魚雷壕跡。右はマイカー。

    魚雷壕跡。右はマイカー。

  • 土佐十景碑

    土佐十景碑

  • 土佐十景碑側に建つ碑からの景色

    土佐十景碑側に建つ碑からの景色

  • 震洋隊殉国慰霊塔

    震洋隊殉国慰霊塔

  • 震洋搭乗員像と遍路

    震洋搭乗員像と遍路

  • 震洋艇

    震洋艇

  • 火達磨になった隊員が浸けられたと思われる井戸

    火達磨になった隊員が浸けられたと思われる井戸

  • 震洋隊隊長の宿舎となっていた民家。爆風で窓ガラスが吹き飛んだという。

    震洋隊隊長の宿舎となっていた民家。爆風で窓ガラスが吹き飛んだという。

  • 震洋艇台車車輪と遺骨が出土した壕跡

    震洋艇台車車輪と遺骨が出土した壕跡

  • 震洋艇台車車輪

    震洋艇台車車輪

  • 住吉漁港の灯台

    住吉漁港の灯台

  • 肉片が飛び散った住吉の浜。当サイト地図の「手結住吉海岸」の図示箇所は手結岬だが、その海岸には住吉も含まれるので、その図示に準じた。

    肉片が飛び散った住吉の浜。当サイト地図の「手結住吉海岸」の図示箇所は手結岬だが、その海岸には住吉も含まれるので、その図示に準じた。

    手結住吉海岸 自然・景勝地

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