2016/03/22 - 2016/03/22
44位(同エリア382件中)
玄白さん
茨城県との県境の茂木町に焼森山という里山がある。その中腹に、春の訪れを待ちかねたように、一斉に黄色い花を咲かせるミツマタの群生地がある。静かな杉林の中に広がる薄黄色のじゅうたんを敷き詰めたように広がるミツマタの群生、杉木立から差し込む木漏れ日、小鳥のさえずり。まさに妖精が舞い降りてきそうな雰囲気に満ちている。そんな妖精たちに会いに出かけてきた。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車
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まずは、ミツマタ群生地の場所から。
有名な観光スポットではなく、目印になるようなランドマークがない茨城・栃木県境の山間地なので、とてもわかりにくいところにある。
宇都宮方面から県道1号を東進すると、県道沿いに「いい里さかがわ館」(tel 0285-65-7555, URL http://sakagawakan.com)という道の駅のような農産物直売所がある。ここで、焼森山ミツマタ群生地の行き方を訪ねると、写真のような地図をくれ、行き方を丁寧に教えてくれる。
地元では、このミツマタ群生地を「妖精の森」と名付けて観光名所にしようと頑張っているのである。いい里さかがわ館 グルメ・レストラン
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今週あたりがミツマタの満開になるということで、平日にも関わらず、15台ほどの駐車スペースがある駐車場は満杯!、路駐する車も多数という混雑ぶりだった。
遠く、練馬ナンバー、横浜ナンバーの車も見られ、意外とこの場所は知られているようだ。 -
平日なので、さして混雑はしていないだろうとタカをくくって7時前に到着すると、すでに良い撮影ポイントは大勢のカメラマンに占拠されている。もちろん、こんな朝早く来ているのはカメラマンだけである。
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ここにもカメラマン達が集結。前夜に来て車中泊している人もかなりいるらしい。
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杉林の根元にびっしりとミツマタが群生し、まさに満開の時を迎えようとしている。
この群生地、もとは戦時中の紙不足を補おうと地元の人たちが和紙の原料となるミツマタを植えたのがはじまりだという。戦後の復興のなかで、長いこと忘れられていたが、10年前に茂木中学校建設のため、杉の木を切り出したとき再発見された。杉の伐採により、日当たりがよくなり、ミツマタの群生が一気に広がったということのようだ。 -
今日の日の出は5時42分だが、妖精の森に日が差し始めるのは7時50分頃。
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それまで、満開のミツマタをアップで撮影したりして日が射すのを待つ。
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やがて、杉木立の隙間から日が差し込んできた。雨上がりの晴れた日には、朝霧が漂い、光芒がミツマタに降り注ぐ幻想的な情景になるのだが、残念ながら今朝は霧は無し。
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イチオシ
やむを得ず、小絞りにして木漏れ日の光芒を写し込んでみた。
ほとんどのカメラマンの狙いは朝霧と光芒なのである。なかには、今日はダメだといって、早々に撤収する人もいる。 -
せっかく早起きしてきたので、撮影続行。
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群生地を取り囲むように遊歩道(一周600mほど)が整備されている。
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光芒の撮影ポイントを離れ、遊歩道を一周してみる。
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イチオシ
途中、大きく生育したミツマタのトンネルの中を抜けていく。
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イチオシ
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徐々に日が高くなり、あちこちに木漏れ日が差し込み始めた。
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一番奥まったところに、こんな横穴が開いていた。
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そばにこんな立て札がたててあった。明治時代、ここでマンガン鉱石を採掘していた跡だという。
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一周して、ふたたび元の撮影ポイントに戻ってきた。
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大混雑していた撮影ポイントだが、撤収した人達が増え、ガラ空きになり、自由なアングルで撮影できるようになった。
うっすらと斜めに光芒が射している。微妙なもので、わずかに太陽の位置が変わるだけで光芒が消える。5分と持たない。 -
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イチオシ
別のところに光が差してきた。葉を落とした木の枝が光輝き、光の道筋がよくわかる。
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ミツマタの黄色のじゅうたんに杉木立の影が映り込んでいる。
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珍しくマクロレンズも持参したので、最後に数枚、アップでミツマタの花を撮影。
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およそ、2時間ほど撮影を楽しんでから帰宅の途についた。我が家からは車で1時間ほどのところにあり、気軽に来られるので、朝霧の光芒が期待できるときにまた来ることにしよう。
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この旅行記へのコメント (6)
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- こあひるさん 2016/03/30 13:48:47
- 珍しい〜〜!
- 師匠、こんにちは。
ミツマタのお花は、ほぼ単体の木で見たことはありましたが、こんなふうに群生しているところがあるなんてビックリ〜!よくまぁ、こんなところを・・・皆さん見つけてくるものですね。
カメラマンたちが期待していた朝靄の風景ではなかったものの、なかなかこれも幻想的ですごく美しいです。
細かいお花なので、全体から見るとなんだかぼ〜っとして見えて、起伏のある斜面に広がっているのがいいですね。
こあひる
- 玄白さん からの返信 2016/03/30 20:25:52
- RE: 珍しい〜〜!
- こあひるさん、こんばんは!
玄白も、このミツマタ群生地は一昨年、知人から教えてもらいました。気にはなっていましたが、去年は桜追っかけに忙しく行けなかったので、今年こそはと意を決して行ってきました。
有名観光地ではない市町村でも大概、観光協会があって、思いがけず面白い所が紹介されていることがあります。今年はそんな穴場探しもしてみようと思っています。
玄白
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- momotaさん 2016/03/26 00:25:37
- まさに妖精の森
- 玄白さん、こんばんは♪
うわぁ〜♪こんなにミツマタが群生しているところがあるんですね。
お寺の庭などでみかけたりしますが変わった花だなぁくらいで
綺麗だとか思ったことがなかったのですが玄白さんのお写真が素敵
すぎて感動してます☆彡
やっぱり本格的にカメラやってる人はこういうスポットよく知っているのですね。
朝早くからこんなに沢山の人が来てるとは驚きです。
朝陽が差し込みなんて幻想的なんでしょう。本当に妖精たちが現れそう〜♪
- 玄白さん からの返信 2016/03/26 16:45:15
- RE: まさに妖精の森
- momotaさん、こんにちは
書き込みありがとうございました。
一昨年、このミツマタの群生のことを知人に教えてもらいました。昨年は行けなかったので、今年こそはと勇んで撮影してきました。とにかく、場所がわかりにくいと聞いていたので、2週間前に下見もしてきました。そのときは、まだ3,4輪しか咲いていなくて、誰もいなかったので、今回本番撮影に行ったら、大混雑でびっくり仰天しました。
欲を言えば雨上がりの朝霧が出ていると最高なんですが、そんな天気を待っていたら、花が終わってしまうかもしれないので、3連休明けの平日に行ってきた次第です。
玄白
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- ウェンディさん 2016/03/24 20:46:51
- フェアリーが舞う森
- 玄白さん こんにちは。
和紙の原料の一つであるミツマタ。
その植物の名前は知っていましたが、こんな可愛らしい花を咲かす樹木だったのですね。
木漏れ日が差し込む中のミツマタの群生。
小さな春の妖精が集まったかの様なミツマタの花。
クリーム色がかった黄色い花は、本当にフェアリーみたいです。
素敵な写真をありがとうございます♪
ウェンディ
- 玄白さん からの返信 2016/03/24 22:34:41
- RE: フェアリーが舞う森
- ウェンディさん、こんばんは
ミツマタは、春になると庭木や公園の一角に1,2本咲いているのはよく見かけますが、こんなにたくさん群生しているところは珍しいようです。
栃木と茨城の県境の辺鄙な山の中なので、あまり知られていないものと思っていましたが、首都圏からの車が朝早くから来ていました。
今日の18:30頃のNHK「季節のたより」でも紹介されていました。
玄白
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