シチリアだけに２週間：Catania到着～Taormina.

2016/01/28 - 2016/01/29

前回のイタリア旅行から半年後、再々度イタリアを訪ねました。今回は、シチリアで２週間を過ごす一人旅。

表紙写真：カターニア→タオルミナのバス車窓より。雪化粧したエトナ山がとても綺麗。朝10時頃という時間も良かった。昼頃には気温が上がり、霞んできたので。

エリア タオルミナ(イタリア)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 15万円 - 20万円
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 航空会社: KLMオランダ航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

KLMからflight rescheduled/ we inform you that your flight has been cancelled. というメールが届いたのは、1月9日だった。アリタリアとローマ空港がストの予定を入れたらしい。KLMに電話して出発日を翌日に変更、ネット上でホテルを一泊分キャンセル、海外携帯電話レンタルの受取日変更、そして発券済みの日本の空港リムジンバスの乗車日変更は、旅行会社に再度出向かなければならなかった。

写真：KLM機内食。

KLM予約購入は、前年9月25日、航空券のセール期間中だった。その後、11月にパリでテロ発生。そのため、欧州への旅行客が激減したらしい。日本→AMS便では、全ての乗客が2席ずつ使える程、空いていた。

写真：AMS→FCO便。搭乗時に撮影。

ALITALIA(KLMとのコードシェア便)のCTA着は21：20。定刻に着陸し、ひと安心。前回7月は、中国人客の遅れにより、1時間も遅い離陸＆着陸となり、ホテル着が深夜になったから。

カターニアで泊まったHotel Villa Romeo は、19世紀の邸宅を利用した宿。テラスの向こう、左側の灯りのついた部屋が朝食室。

テラス壁面のタイル。

朝8時少し前に、TVで天気予報が流れることを、前年2月のホームステイ時に知った。Rai 3 チャンネルでは、シチリアニュースが放送される。客室のTVをつけてみると、道路交通情報が流れていた。

続いてmeteo.シャッターを押した時には、domaniの画面になってた。

朝食後、カターニアのバスターミナルに向かう途中、fontana di Proserpinaの前を通った。1904年、彫刻家Giulio Moschetti(1849-1909)作。

モチーフは、「プロセルピナの強奪(レイプ)」(ローマ神話)。彼女は、冥界の王プルトンに連れ去られ、下界の女王にされた。この事件が起こったのが、シチリア。シチリアには、神々が住んでいたのね。

カターニア中央駅。1866年開業。建物は、国の文化遺産に指定されている。バスターミナルは、もう少し先にある。

バスターミナルの斜向いにあるbiglietteriaで切符を購入。シチリアには何社かバス会社があるけれど、共通しているのは：
1.現金払いのみ(カード不可)
2.当日券のみ(前日に予め買っておくことができない)
Etna Trasportiの切符がこちら(写真)。当社のHPで8.5euroとなっていた切符が、8.3euroだった。朝8時39分に発券したと印字されている。そして、直近のバス発車時刻も9：00と書かれている。

こちらがbiglietteria.左の角がSAIS社で、その右隣の足場が組まれている所がInterbus/Etna Trasporti社.

カターニア朝9時発のタオルミナ行きバスからは、etna(3,263m 山頂での噴火により標高は変化する)の絶景が望めた。2013年世界遺産に登録。

ほとんど常に噴火している欧州最大の活火山。煙が見える。直近の大噴火は2015年12月4日で、噴煙が上空約7000mまで到達。この20年で最大規模の噴火だった。一時、カターニア空港も閉鎖されたらしく、出発前だったので、ちょっと不安になったものだった。

タオルミナに入った時、振り返ると、Giardini Naxosの上に、ぽっかりとetnaが浮かんでいた。

Isola Bella.

タオルミナのバスターミナルに到着。

街外れのバスターミナルから、街に向かってvia Pirandelloの坂道を歩いて登る途中、タオルミナの北側 Mazzaroの砂浜が見えた。

P.ta Messina.中世の城壁跡に、19世紀になってから再建された門。ここをくぐると、街中。

Palazzo Corvaja. タオルミナは902年、アラブ人に征服され、この館は10世紀にアラブ人によって建てられた。土台は、ギリシャ・ローマ時代のものを利用した。 二連窓のアーチや、ドアの形にアラブ様式が見られる。その後15世紀まで手が加えられた。コルヴァヤ家は、1538 〜 1945年まで、この館を所有した。今では、館は観光案内所となっている。

観光案内所の中に、pupi(操り人形)が展示されている。Matteo Maria Boiardo(1440頃ー1494)作のOrlando Innamorato(恋に落ちたオーランド)では、騎士オーランド(写真右)がアンジェリカ(写真左)に恋をする。写真中央は、アンジェリカの父(王様)。

一時間に一本しかないタオルミナ発Castelmola行きのバスを逃したので、歩いて行くことに。案内所で地図に道順を書いてもらう。書き込みの黒い線が、道と道を結んでいる。ここにも道はあるはずと。

タオルミナに着いたばかりで、右も左も分からない。案内所を出てから、また道端で人に尋ねて、via Circonvallazione(塹壕通り)へ。この通りには、タオルミナを外敵から守る防護柵があったのか。via crucis(迫害通り)の登り口が見つかった。

via crucisは、階段の道。

crucem(迫害)のモニュメント。キリストだって、十字架を背負って山を登ったのだから、あなたも頑張ってこの階段を登ってね、と言われているみたい。

階段脇のfico d'india(インドのイチジク。ヒラウチワサボテン)。食用。中南米原産で、地中海沿岸地域にやってきたのは、16世紀らしい。

階段から、タオルミナの街を振り返る。絶景。

岩タイゲキ(トウダイグサ科 Euphorbia jolkinii Boiss)も群生している。日本の海岸の岩場にも、普通に咲いているけれど、こちらのものは、木かと思う位、大きい。

madonna della Rocca.タオルミナ(標高約200m)から、タウロ山山頂(標高約400m)まで、登ってきた。

車道に出ると、Castelmolaが見えた。あそこまで歩くのだ。