2012/02/12 - 2012/02/12
121位(同エリア309件中)
マローズさん
このほど徳島県が線路・道路両用車輌「DMV(デュアル・モード・ビークル)」を導入すると発表した。これはJR北海道が中型バスを改造し、線路と道路、両方走行できるようにした車輌で、2011と2012年、徳島県海陽町から高知県東洋町を走る阿佐海岸鉄道阿佐東線(第三セクター)と国道55号に於いて、試験走行が実施されていた。そして2015年秋、国交省が車輌の安全性を確認、正式に導入されることが決定された。導入されると、試験走行時でも行った高知県の室戸岬まで運行されることになるので、高知県への経済効果も高い。
2012年時の抽選で当選した客を乗せての試験走行時は、阿佐海岸鉄道宍喰駅とJR牟岐線牟岐駅を走行モード切替ポイントとして、室戸岬まで走行し、途中、竹ケ島で停車して観光を楽しむ等した。ただ、当方は乗車応募締切後にこの試験走行のことを知ったので、両駅で車輌を撮影し、空き時間は宍喰周辺の奇岩や国定天然記念物の地層を探訪した。
まず、DMVが展示されている宍喰駅前にある宍喰小学校校庭に行く前に、藩政期の古目番所跡へと向かった。この道は土佐へ通じる街道の一つで、土佐から阿波に入国した際、最初の番所となる。石碑が建っている所が跡地だと思い、写真を撮ったのだが、翌年、徳島藩(淡路国を含む)の番所関係の文献を入手した際、実際の跡地は標柱箇所のやや南西であることが分かった。石碑設置者はもう少し考えて戴きたい。
その後、宍喰小学校校庭に行くと、JR北海道職員に頼み込み、特別に車内の撮影をさせて貰った。
DMVの発車を見送ると、宍喰駅構内に入り、阿佐海岸鉄道開業以来、初めて黒字にした有能な駅長に会うことにした。駅長はなぜか二人いたが、無表情で挨拶も交わしてくれない。名前を「あさちゃん」と「てっちゃん」という全国初の「伊勢えび駅長」。2010年、「メダカ駅長」の後を受けて就任すると、話題を呼んで利用客が急増した。
駅長交代時は食べられるのだろうか等と思いながら駅を後にすると、宍喰漁港側にある小丘・弁天山に登ってみた。昭和期は展望が良かったようだが、今は悪い。
山を一巡する小径があったと思うが、途中、北東に折れて漁港沿いに下りてみると、昭和期まで愛媛県宇和島市の名所の一つだった「覗岩」に似た奇岩があった。
車に戻ると、東方にある有名な国の天然記念物「宍喰浦の化石漣痕」へ向かった。2億年以上前の地層で、地学関係の文献では「日本一の露出規模の化石漣痕露頭」とある。
次はJR牟岐線牟岐駅へと移動した。室戸岬から帰ってくるDMVが牟岐駅で再び線路に乗るため。
DMVが到着するまでの間、駅の西にある杉王神社背後の丘へ登ってみたが、頂上には貯水タンクがあるだけで、またしても展望は得られなかった。
DMV到着時刻が近づくと、駅員にDMVがどこの道路から来るのかを聞き、西の道路へ移動したが、その幅員の狭い道路を黄色い車体が走ってきた。こんな狭い道路を走れるのなら、かなり辺鄙な山間部等も走行することができることだろう。
PS:去年12月、5年ぶりに当サイトへの投稿を再開したのですが、2週間ほど前から色々思うことがあり、投稿を休止していました。今回は徳島県が全国初となるDMV導入を決定したというニュースを受けて、特別に投稿致しました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 交通手段
- 自家用車
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古目番所跡石標
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DMVの運転席
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宍喰小学校校庭を出発するDMV(宍喰駅前)
宍喰駅 駅
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美味しそうな伊勢えび駅長
宍喰駅 駅
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大師堂
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弁天山山頂の忠魂碑
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漁港沿いの奇岩。「波岩」と名付けたい。
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弁天山だから弁天様を祭る
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昭和南海地震津波最高潮位標
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宍喰浦の化石漣痕・・・大正初期、国道55号の工事で露になった地層。高さ30メートル、幅20メートルに及ぶ日本最大の漣痕露頭。波が打ち寄せて運ばれた土砂が堆積したもの。地殻変動によって垂直に近い形になっている。
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弁天山山容だったか
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杉王神社
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狭い道路を走るDMV
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牟岐駅に並ぶ普通列車とDMV
牟岐駅 駅
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早く営業運転が望まれるDMV
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牟岐駅を去るDMV
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