2015/12/13 - 2015/12/14
93位(同エリア477件中)
玄白さん
入社して配属になったばかりの頃の職場の仲間との恒例の一泊旅行。今年の行先は北陸方面に決定。今年開業した北陸新幹線にてまずは能登半島南部へ。和倉温泉で一泊し、塩分が濃厚な和倉温泉特有の温泉でゆったり。翌日は、金沢半日観光。
観光と言っても、いつものことだがきっちり予定を立てて、あくせく目いっぱい見て回るというのではなく、のんびり、ゆっくりがモットーの旅行である。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 社員・団体旅行
- 交通手段
- 新幹線 JR特急
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
大宮にて「かがやき509号」に乗車し、東京からのメンバー達と合流。東京から金沢までわずか2時間半。速い!
-
続いて大阪始発のサンダーバード13号に乗り換え、和倉温泉へ。
-
約一時間で、和倉温泉駅に到着。12月初旬なので空いているかと思いきや、予想外に大勢の観光客だ。
-
能登半島を訪れたのは20年ぶりだろうか。和倉温泉は初めてである。
-
さっそく宿の送迎バスに乗り込む。
-
今宵の宿は「あえの風」という温泉ホテル。かの有名な「加賀屋」の姉妹館である。
幹事がチェックインの手続きを済ませるまで、ラウンジ「花万葉」で、くつろぐ。窓の外には、七尾湾と能登島が望める。加賀屋姉妹館 あえの風 宿・ホテル
-
冬でも波穏やかな七尾湾にヨットが浮かんでいる。
-
ラウンジは直径20mの巨大な和傘をイメージした装飾建築。天井には加賀友禅が施された加賀らしい風情。
-
くつろいでいるこのラウンジの中央には、フリードリンクコーナーもある。コーヒー、ジュース類が自由に飲める。
-
一番大事な施設、温泉の場所を確認。
-
フェスティバルホール「鳳凰」
-
チェックインを済ませ部屋に案内される。今回の旅行では、男性4名、女性6名。部屋割りは男4人の相部屋だ。
男性用の浴衣にだけ、部屋番号が書かれた布が縫い付けられている。仲居さんによると、酔っぱらって自分の部屋がわからなくなってしまう客がいるので、そのための対策だそうだ。 -
夕食までには、たっぷり時間がある。一休みしてから、温泉街の散策に出かけることにした。
チェックインの時にもらったパンフレットのなかに、こんなものが。温泉街のあちこちに七福神の銅像があるので、それを巡り歩くスタンプラリーのようなものらしい。 -
いざ、温泉街散策へ。正面の建物が、加賀屋である。
-
最初の七福神があるのは、「総湯」という温泉旅館の前庭。無料の足湯のそばに銅像がある。
-
ここでは高温のお湯が沸きだしているので、温泉卵が作れる。
-
最初に出会った七福神は寿老人。このにこやかに笑っている顔は、当時の職場の上司I氏に似ているような・・・
パネルの「寿老神」は誤字ではなかろうか?! -
像の隣りに石柱があり、そこにマークが彫り込まれている。例のもらったカードの寿老人のところを、押し当て、ゴシゴシこすりつけて、そのマークをカードに転写するのである。スタンプの代わりである。
みんな無邪気にゴシゴシ・・・弁天崎公園 公園・植物園
-
次に向かったのは加賀屋のそばの弁天崎源泉公園。ここは、和倉温泉の源泉湧出地の一つで、かつては弁天島という島だったが、のちに埋め立てられて陸続きになった。
源泉の前には祠が置かれている。 -
公園の一角に弁天堂という祠がある。
-
祠の横には、当然の如く弁天像が鎮座している。
-
女性陣6名と一番若い男子1名は、七福神巡りを続けるというが、老年男子3名は、ここで脱落。加賀屋の温泉へ。
あえの風宿泊客は、無料で加賀屋の温泉が利用できるのである。和倉温泉 加賀屋 宿・ホテル
-
江戸期の金沢城下の商店街をイメージしたような土産物店が並ぶ回廊を通って温泉場へ。
和倉温泉は全国でも珍しい「海の温泉」である。化石海水が地熱で温められて湧出しているので、海水とほとんど変わらない濃厚な塩水の温泉である。 -
イチオシ
温泉で火照った体を鎮めるために、暮れなずんできた加賀屋の周辺を散策。和倉港の桟橋より見た加賀屋。日曜日の夜なのにほぼ満室。
和倉温泉をリードする筆頭旅館であり、旅行新聞新社が主催する「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」で38年間連続1位を続けている名門中の名門温泉である。
宿泊客収容人員が1200名を超す巨大旅館だが、サービスの質の良さでも常にトップレベルを維持しているそうだ。 -
再び弁天崎源泉公園へ。弁天堂の鳥居と加賀屋旅館。
-
-
加賀屋の近くの湯元の広場。源泉が湧出しているところで、温泉卵を作って楽しめるところ。
湯元の広場 公園・植物園
-
和倉温泉開湯伝説に登場するしらさぎのブロンズ像が置かれている。
<和倉温泉史>
810年頃にすでに温泉が沸いていたが、地殻変動により沖合60メートルの海中に湧き口が移動したという。時代が下り1050年頃、和倉に暮らしていた漁師夫婦によって再び湯脈が発見された。傷ついた足を癒すシラサギを見つけた夫婦が、不思議に思って近づいてみるとそこに温泉が湧いていたというのである。「涌浦の湯」と名付け地元民たちに利用されていた。
1611年に加賀藩二代藩主・前田利長が腫れ物で困った折、涌浦の湯を取り寄せ治療したことから涌浦の湯の評判が高まった。そこで1641年、湯治の湯として利用しやすいように、加賀藩三代藩主・前田利常が湯口の整備、湯治場としてのインフラ建設を命じ、湯治場として広く知られるようになった。さらに書き間違え、聞き違えを防ぐためということで、加賀藩の命令で「涌浦」→「和倉」と改名した。
和倉の名湯は全国的にも知られるようになり、京都の公家や大阪の豪商、絵師や俳人など文化人も訪れるようになった。 -
我が宿「あえの風」に帰還。すでに記したとおり、加賀屋の姉妹館であり、同じコンピュータで管理されているので、加賀屋で買い物をしても、チェックアウトのとき、「あえの風」で精算できる。
ちなみに「あえの風」とは、この地方に4月から8月にかけて海から陸に向かって吹くそよ風のことで、この風が吹くと豊漁になるといわれている「幸を呼ぶ風」なのである。 -
お待ちかねの夕食。
左上より前菜「なまこ酢、かぶら寿司、イカトンビいしる焼き、黒豆など」、ずわい蟹、湯の香豆腐、お造り、田舎風ぶり大根、能登牛の溶岩プレート焼き、中島菜うどん、ブイヤベース風鍋(白子、ノドグロ、能登しいたけ、デザート「胡麻プリン」
満腹!
、 -
イチオシ
ディナーの会場はシアターダイニング饗(あい)
食事中は中央の舞台でショーが繰り広げられる。
まずは、加賀屋グループ専属の雪月花歌劇団によるオリジナル創作舞踏。食事と談笑で忙しく、ストーリーを追うほど真剣には見ていない。
何やら、万葉時代を舞台にした踊りらしい。 -
-
-
万葉歌人、大友家持の登場。
家持は、朝廷から745年(天平17年)に越中の国司に任じられ、北陸各地でも歌を詠んでいて、和倉温泉とも縁があるらしい。もっとも彼がこの地に足を運んだ時はまだ温泉は発見されていない。 -
-
-
次は七尾の伝統芸能「七尾まだら」の披露。婚礼や新築祝いの席で歌われた石川県指定無形文化財になっているものだそうだ。
-
イチオシ
能登を代表する郷土芸能と言えば真っ先に挙げられるのが「御陣乗太鼓」
これは迫力があって、思わず箸をおいて見入ってしまった。 -
御陣乗太鼓は輪島市名舟地区発祥の伝統芸能。天正4年、七尾城を攻め落とした上杉謙信の軍勢が奥能登に侵攻したとき、名舟の村人たちは木の皮で作られたおどろおどろしい形相の面をかぶり、頭に海藻を髪の毛にしたいでたちで太鼓を打ち鳴らし、上杉軍の陣地に夜襲をかけた。驚いた上杉軍は、逃げ去ったという言い伝えによる。
(敵の)陣に乗り込んで打ち鳴らした太鼓なので「御陣乗太鼓」という名になったらしい。 -
イチオシ
一つの太鼓だけを使い、太鼓のリズムは始めはゆっくり、次いでやや早く、最後は最も早く打ち切る。これを打ち手が入れ替わりながら、何回も繰り返す。それぞれの打ち手は自由な形でミエを切ったり、面に応じた身振り、身のこなしなど個性的な芸を入れながらの演奏で、独特の雰囲気がある。
日本各地に伝統芸能としての和太鼓演奏が残っているが、個人的には、今まで見たことがある和太鼓演奏の中では、御陣乗太鼓が最も魅力的だと思う。 -
幹事からの旅行プランの案内には、御陣乗太鼓が見られることは何も触れられていなかったので、思いがけず御陣乗太鼓が見られたのはラッキーだった。
-
ここは動画撮影しておけばよかった。後悔先に立たず!
-
-
-
-
朝食は、七尾湾に面したガーデンレストラン「波の花」にて
-
和洋中華のビュッフェスタイルの朝食
-
朝食の後は朝風呂に浸かったりして、のんびりと朝のひとときを過ごし、9時半にチェックアウト。
仲居さんたちの見送りを受けて、送迎バスで和倉温泉駅へ。和倉温泉駅 駅
-
駅の待合室に置かれていた花嫁のれん
-
花嫁のれんとは、加賀藩領地である加賀、能登、越中の北陸地方各地にあった風習で、婚礼の際、婚家の仏間の入口に飾られる加賀友禅で仕立てられた華麗なのれんのこと。新婦は、こののれんをくぐって婚家の仏前で先祖に結婚の報告をしていから婚礼の席に臨む。
花嫁のれんは、花嫁の実家が発注し、婚家に送るのがならわしだそうだ。ウェディングドレスと同様、ふつうは一回しか使わない贅沢品なので、最近は母から娘へと使い回すことが多いそうだ。 -
花嫁のれんをくぐる昔の花嫁たち
今では花嫁のれんの慣習を観光資源として生かそうということで、花嫁のれんの展示会を開いたり、観光列車の名前に使ったりしている。 -
10時14分発のサンダーバード20号がホームに入ってきた。
-
サンダーバード20号に乗り込み、金沢へ。
-
イチオシ
車窓から風景をモノクロで一枚。
以下、
昔の職場仲間と同窓会的北陸旅行(2)金沢編
に続く。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (2)
-
- 銭形幸一さん 2016/01/04 20:37:19
- 能登半島…イイですね
- 明けましておめでとうございます。
今、一番行きたいなぁと思っているのが能登半島、和倉温泉なんです。
7年前に和倉温泉に泊まったのですが露天風呂のすぐ目の前が七尾湾…。
温泉につかりながら手を伸ばせば海…。
また行ってみたいものです。加賀屋、あえの風、私には敷居が高いですね。
御陣乗太鼓、一昨年、アメックスの清水寺の紅葉の貸切夜間特別拝観の際に、清水の舞台で観賞しました。
太鼓の音はもちろん、演者の迫力あふれる太鼓さばきに圧倒されました。
あれは凄まじかったです。
続編の金沢も楽しみにしております。
- 玄白さん からの返信 2016/01/05 09:30:48
- RE: 能登半島…イイですね
- 銭形幸一さん
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
年末までに旅行記アップしようと思っていましたが、年を越してしまいました。
和倉温泉は初めてでしたが、あの潮水の温泉いいですね。なまった体が塩分で引き締められるような感覚でした(^_^)
御陣乗太鼓は、迫力があって、すばらしいと思いました。しかし、保存会の人たちの高齢化が進んでいて、存続の危機にあるという裏話もあるようです。こういうすばらしい芸能は、ずっと続いて欲しいものです。
玄白
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったホテル
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
2
54