暖冬でもスキー　オーストリア　レッヒ

2015/12/15 - 2015/12/19

今年のヨーロッパは異常な暖冬で、初ヨーロッパスキーでしたが、相当気合いを入れて計画しました。
スキー場選択は、好みもあると思いますが基本は日本と同じはずで、
・豪雪地帯で他所が滑れなくても大丈夫な所（アクセスが便利な所に雪はありませんよね）
・上級者でなくても安心して滑れて、迷子になっても帰って来れるようなコースレイアウトの所
・リフト乗り場や街に近く、万一の吹雪でも脱出が容易な麓にあるホテルに泊まる　
こんな感じで考えました。
また、テロの危険を考えると中立国のスイスかオーストリアかな、と、ここは半ば自分に暗示をかけました。

サンモリッツやダヴォスも検討しましたが、「ヨーロッパで一番美しい村」にもなったという所に惹かれ、レッヒに決めました。
事前情報があまりなく、だからこそ新鮮な体験ができたと思います。
４泊して中の３日間がスキー／スノボでしたが、ガツガツ滑るでなく、少しは優雅に過ごすことができました。

エリア レッヒ(オーストリア)

• 旅行の満足度: 4.5

• 交通手段: タクシー

レッヒには、チューリヒ駅からオーストリア国鉄（ＯＢＢ）のウィーン行き特急レールジェットで向かいます。予約をするなら、ＯＢＢのサイトはドイツ語のみのようで、英語のあるスイス国鉄（ＳＢＢ）のサイトがお薦めです。

車内表示は、時刻、現在のスピード（最高は２３０キロ）、次の停車駅と時間が表示され、遅れると赤線で到着予定時刻が変更される完璧さです。昔ヨーロッパを旅した時は、降りる駅がわからなくて困りましたが。スマホの位置情報と併用すればどこをどう走っているかもわかり、ホントに便利になりました。
レッヒの麓の駅　Ｌａｎｇｅｎまでは２時間ほど。

有料ですが、１等車は座席まで料理を運んでくれるシステムです。ビールとセットでCHF15位。満足です。

リヒテンシュタインを通ってオーストリアに入ります。窓の外は１２月だというのに青々としていて不安が。。

Ｌａｎｇｅｎ　ａｍ　Ａｒｌｂｅｒｇに到着。やっと雪を見ることができました。
が、２〜３分遅れで着いた特急到着の１分後に接続するバスが時間通りに発車してしまい、大荷物の我々は見事に取り残されました。時間に正確なのも何です。
幸い、１台だけのタクシーをＧＥＴ。タクシー代　ＥＵＲ５０は痛かったですが。

駅を出ると、九十九折の山道に。
湯田中から志賀高原へ登っていく感覚です。途中の道路とトンネルは相当お金をかけて整備されていて、観光への力の入れ方がわかります。

レッヒ到着！
車道には雪が無いレッヒの中心部。
でも歩道には雪が残り歩きにくい。

泊まったロマンティックホテル　クローネ。創業１７４１年！の老舗

Romantik Hotel Krone ホテル

「ヨーロッパ王室の人々がスキーにやってくるノーブルな冬の社交場　レッヒ」（すみません。。地○の歩き方の記載引用）
大げさだろと思って行きましたが、結構本当かも。第一の洗礼は、この部屋から。
booking.com経由で、普通のデラックスルームを予約していましたが、スイートになりました（？）
あなた達はRack Rate（定価）だから、と言われましたが。。（？？）
隅にある昔のストーブは、シェーンブルン宮殿で見たことがあるやつです。

Romantik Hotel Krone ホテル

ただ、この部屋落ち着きます。天井が日本家屋のように低いからか、木の温もりを感じるからか。
この部屋は新館の方にありますが、それにしても建物の年期に比べて、内装の新しさが際立ちます。２食付きで１泊ＥＵＲ４８０ほど。

Romantik Hotel Krone ホテル

最初、booking.comで喫煙指定可能でこのホテルを予約しましたが、後でホテルから、全室禁煙ですとメールがありました。
BARやCIGAR LOUNGEがあるので深夜でも大丈夫とかやり取りがあって、最終的にバルコニー付きの部屋をアサインしてるからそこなら吸えるよと言ってきました。
ちゃんと灰皿が用意されています。夜は寒いけど、暖冬に助けられ耐えられました。
iPhone天気では、レッヒの街は最低でも−２℃位。だから雪少ないんですが

バルコニーは教会の真正面。右側に３日間だけのクリスマスマーケットの建物が見えています。

バスルームも最新です。

手前から、トイレ、シャワーブース、椅子付きの化粧台とダブルシンクがあり、奥のバスタブまで一直線の配置。手前の玄関側から入って、右側のベッドルームにリビングを通らずに抜けられます。これ、一度泊まってみたかったタイプです。確かに使いやすい。
内部は半透明のガラスドアで仕切るのもおしゃれ。
タオルラック兼用のヒーターが壁面に付いていて、これを点けておけば夜もポカポカ。スキー宿の概念が変わります。

Romantik Hotel Krone ホテル

部屋に驚かされた後に、夕食で第二の洗礼が。

確かに客層が違います（写真は撮れませんが）。特に年配の一人客が何組か、とてもキチンとした恰好で食事をされていて、違う世界に来た感じがしました。テーブルは毎回同じになります。
このレストラン、外からも「眺められる」ような造りです。
オペラ用に礼服を持ってきましたが、それはそれでちょっと違うし、もっとおしゃれな服を持ってくるべきだったと感じました。

地○の歩き方が載せているホテルで、POSTとKRONEのレッヒの２軒は、シリーズ最高レベルなのでは？

２食付きのプランで予約しましたが、前菜、スターター選択、サラダバー、メイン選択、デザート選択と、たっぷり２時間かかるディナーが毎晩です。
満腹でデザートが入らない、と言ったら、ソルベをすかさず提案してくるとか、サービスにも抜かりはありません。
スキーならカレーかラーメン食べたい、と思ってしまう自分が情けない。

ホテルクローネの横の橋から、リフト乗り場に直結しています。

スキーだけならホテル地下２階にレンタルがあり、ロッカールームに隣接しているのでホテルで借りるのがお薦めです。
今回はスノボもあって、Strolz という大手ショップで借りました。
（ＨＰあり）徒歩２分位です。

Romantik Hotel Krone ホテル

何はともあれ、スキー開始、
天候　曇り。気温　３℃。
積雪量は、麓30?、山頂35?と発表されてましたが、数字以上にはある感じです。

スキー／スノボ、ブーツ、ヘルメットのセットで　ＥＵＲ６１／日・人。
リフト代以上にかかるので、もっと長期ならここを何とか考えたい所です。

ケーブルカーでガツンと山頂へ登るタイプのスキー場もありますが、レッヒの中心部からはクワッドでスタートです。とても普通な感じ。志賀一の瀬に近いかな。
ただ、雪不足で上級者コースはほとんど閉鎖されてましたが。

どっちへ行けばいいのか、最初はドキドキしますね

雪あってよかった〜　ということで、もう乾杯

リフト運転状況はこんな感じ

翌日は晴れました！
山頂（2173m　ベースは1450m）への２本目のリフト、横６人乗りなんです。機動力があり過ぎて、リフトはガラガラ。雪が少ないためかコース幅は広くなく、ゲレンデの方はたまに渋滞する不思議な状態でした。
他にも、同じケーブルにゴンドラと横８人乗りリフトが混在する新タイプが誕生していました。それぞれの乗り場が違うすぐれものです。日本でも見られる日が来るのでしょうか？
こんな点も高級という意味かもしれません。

スキースキーと書いてますが、どこでもスキー・スノボ共存型です。８割はスキーヤーなのが、さすがオーストリア。
日本と同じく中高年多いです。家族連れが少し。若者グループはほとんど見かけませんでした。
雪質は圧雪。大雪が降ってから５、６日というところ。
リフト２本分で標高差700mなので、自分的にはちょうどよい感じ。
体育会系には向きませんので、ツアーや情報が無い訳です。

スキー場同士は連絡していて、「ホワイトリング」という１周コースが有名だそうですが、リフトも全部動いていない状態で諦めました。
左手に降りると、Ｚｕｇという隣のスキー場になるはずです。

レッヒ中心から、オーバーレッヒから、山頂へのリフトが交わる中継点。ここがスキー場の中心ということになるでしょうが、この静けさです。

空が青いとこんな写真になることが、初めてわかりました。

山頂近く（1999m）にあるKriegeralp Hutte では、グラーシュスープや、ジャガイモとベーコンなど、素朴でうまい料理とお酒が楽しめます。

夕暮れ近づく風景もきれいです。前方は自動車の入れないオーバーレッヒの村。
レッヒからはロープウェイでアクセスし、村の地下にはロジスティックス用のトンネルが巡っている秘密基地みたいな面白さのある所。

疲れ果てて見る景色は、日本のスキー場に近いかも。

こういう時の風景は何か心に残るものがあります。月が出て来ました。