2013/10/24 - 2013/10/25
109位(同エリア2108件中)
sio爺さん
熊本に行くことになり、熊本といえばまずは熊本城だが「熊本城天守閣は再建だしなあ」と熊本城訪問に最初はあまり乗り気ではなかった。
ところが熊本に到着し、ホテルに荷物を置いて熊本城を目指して加藤清正公像が見えた頃からちょっとワクワク感が出てきた。頬当御門から入り、天守閣を目指して石垣に囲まれた通路を進むうちに規模の大きさを実感し、宇土櫓の中に入って創建当時の様子に触れ、宇土櫓から大天守・小天守を見た時にその迫力で圧倒された。これはすごいぞと実感した。
そして平成20年に復元された本丸御殿は、昭君の間を頂点として格式によって異なる様式であることがわかった。二様の石垣もその壮大さに圧倒される。さすがは天下の名城である。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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日本三名城の一つに数えられる熊本城を築いた加藤清正公の像。
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甲冑と長烏帽子姿で、自らが築いた戦国の要塞熊本城を背に、戦いの陣中に座るような姿で、まさに熊本を守ろうとしているように鎮座している。加藤清正公銅像を見ると「熊本城に来たぞ」という実感が湧いてくる。
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熊本城内巡りの経路などはよくわからなかったが、人の流れに沿って行ったらたどり着いたのが頬当御門。
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現在、城内への入口として使われている門は4ヵ所あり、その中でもメインとなっている門が頬当御門。
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2本の門柱の上に貫を渡した“冠木門(かぶきもん)”という形式で、昭和35年(1960年)に旧図に基づいて再建された。
この門の奥に大天守閣が見え、大天守閣を顔に見立てると、この門は頬のあたりになることから、顔の前に当てる甲冑の部品の名前から名付けられたのではないかといわれている。 -
加藤清正公によって慶長期に建てられたもので、築城当時から現在まで残っている唯一の多層櫓。
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本丸を全焼させた西南戦争の火の手を逃れ、創建当時の姿を残す貴重な木造の櫓で、
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天守閣に匹敵する構造と規模を持つ見事な櫓だ。
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国の重要文化財に指定されている。
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天守閣のように反り返らない直線的な破風(はふ)が特徴で、三層五階に地下を備え、最上階は桃山の様式である高欄を残している
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熊本城訪問までは「天守閣は復元だよなあ」と思っていたのは前述の通りだが、宇土櫓から見た大天守・小天守には度肝を抜かれた。
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予備知識なしであの雄大な景観を眺めると圧倒され、
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カメラの望遠を使うと大天守閣上層の望楼にいる人まで見えた。
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巧みに積み上げられた石垣の上にどっしりと構える天守閣。
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内部は熊本博物館分館となっており、1階は加藤家時代、2階は細川家時代、3階は西南戦争関連の資料を展示しており、最上階からは周囲の景観が一望できる。
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また清正公は有事の際の食料とするために、銀杏の木を植えたと言われ、天守前広場の銀杏の木は、清正公が亡くなるときに「この銀杏の木が天守閣と同じ高さとなったときに、何か異変が起こるであろう」と予言し、奇しくも的中してしまった。西南戦争開戦直前の明治10年に天守閣や本丸御殿などが消失している。
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現在の天守閣は昭和35年(1960年)に、総工費1億8,000万円をかけて、鉄筋コンクリートで外観復元されている。
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本丸御殿は加藤清正公によって創建され、慶長15年(1610)頃には完成していたと云われており、
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細川忠利が藩主となった後、寛永10〜12年(1633〜1635)頃に大規模な改修が行われ、大台所棟や大広間北側の居間などが増築されたと考えられている。
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往時は部屋数53室、畳総数1,570畳を数えたと云われている。
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廃藩置県によって熊本城が廃城となり、軍の施設として利用されていたが、明治10年(1877)の西南戦争の際に起こった火災で天守閣と共に焼失してしまった。
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それから約130年後の平成20年4月に本丸御殿が復元された。
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大広間にはいくつかの部屋があるが、入って手前から「鶴之間」「梅之間」「櫻之間」「桐之間」、そして奥が藩主の部屋とされる「若松之間」で、
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その奥が「昭君之間」だ。
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昭君の間は、本丸御殿の中でも最も格式の高い部屋で、
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藩主の居間であり、対面所としても使用されたと考えられる。
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室内には床の間や違い棚、付書院などを持つ書院造りになっている。
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壁や襖などには中国前漢の時代、匈奴に嫁がされた悲劇の美女、王昭君の物語が描かれている。
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数寄屋丸とは、秀吉築城大阪城の「山里丸」の流れをひくもので、熊本城における文化的遊興の空間で、茶会・能・連歌の会などが催され、二階御広間もそのような用途に使われていたと考えられているそうだ。
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数寄屋丸二階御広間は、西に五階櫓、東に地蔵櫓門を配し、梁間七間(約13メートル)、桁行十八間(約33メートル)の建物で、南面の壁には銃眼や石落としもついているが、内部一階は土間、二階には書院造の座敷があり、全国の城郭建築の中でも非常に珍しいらしい。
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武田双雲氏直筆の書が展示されていた。そういえば武田双雲氏は熊本出身だったと思う。
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階段を下り、天守閣を下から見上げている。
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宇土櫓、天守閣、本丸御殿などを見学して、二様の石垣に向かった。ここでは加藤と細川時代の異なった様式の石垣が見られる。
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右側の石垣の方が古い石積みの方法で、隅に同じ大きさの石を積み上げる「穴太積(あのうづみ)」と呼ばれているもの。左側の石垣は「算木積(さんぎづみ)」と呼ばれるもので、長方形の角石を左右交互に積んでおり、勾配が急なことが特徴だ。
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実際に見てみると迫力があった。
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そろそろ夕方にさしかかる
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熊本城はホントすごかった。やっぱり来て良かった。
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今宵の夕食会場
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九州旅行のこの一杯で芋焼酎のおいしさに開眼し、今に至る
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今宵のお宿は、ドーミーイン熊本
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落ち着いたツインルーム
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この旅行記へのコメント (4)
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- ドロミティさん 2017/06/16 15:59:58
- 熊本城☆
- sio爺さん、こんにちは^^
いつもありがとうございます。
熊本城、気品があって、本当に天下の名城ですね。
sio爺さんが撮られた写真の石垣のアングルがどれも素晴らしくて、
石垣の美しさや壮大さがとても良く表れていると思いました。
今日はこちらの熊本城をとても感慨深く拝見いたしました!
たしかニュースで、今後元通りに復元するのに100年かかる
と言っていましたが、加藤清正公は15年ほどで完成させている
ようなので、今の技術を持ってしても100年と言われるのに
昔の人はどこにそんな技術や力があったのでしょう?!
スゴイなぁ〜!とひたすら感心しています。
それではまたお邪魔いたします☆ ドロミティ
- sio爺さん からの返信 2017/06/19 07:19:20
- RE: 熊本城☆
- > sio爺さん、こんにちは^^
>
> いつもありがとうございます。
>
> 熊本城、気品があって、本当に天下の名城ですね。
> sio爺さんが撮られた写真の石垣のアングルがどれも素晴らしくて、
> 石垣の美しさや壮大さがとても良く表れていると思いました。
> 今日はこちらの熊本城をとても感慨深く拝見いたしました!
>
> たしかニュースで、今後元通りに復元するのに100年かかる
> と言っていましたが、加藤清正公は15年ほどで完成させている
> ようなので、今の技術を持ってしても100年と言われるのに
> 昔の人はどこにそんな技術や力があったのでしょう?!
> スゴイなぁ〜!とひたすら感心しています。
>
> それではまたお邪魔いたします☆ ドロミティ
ドロミティさん
お早うございます。
またまた返信が遅くなってすみません。
熊本城は今から数年前、旅行を始めた頃の訪問でした。
旅行記にも書いたかもしれませんが、行く前は「再建だしなあ・・・」
と思っていましたが、
宇土櫓から大天守・小天守を見たときは、ビックリ仰天でした。
ホントに圧倒されました。
それらが昨年の地震であのような姿になり、本当にショックでした。
元通りに復元することを目指しているようなので、創建よりも大変かもしれないですね。
sio爺
-
- norisaさん 2016/12/08 21:03:40
- 今やーー
- sio爺さん
こんばんわ。
いつもお世話になります。
さて、この熊本城、昔二回ほど訪れたことがあります。
その時もこのご旅行記のように素晴らしい美と貫録を見せてくれました。
それがこの春の大地震で相当の被害。
城ファンならずとも心痛む状態になってしまいましたね。
やはり一期一会ではないのですが、各地を旅すると折々の季節の中の貴重な建築物や自然が心に残っていいですね。
このお城のような素晴らしいものが残念な状態になった時こそ過去の記憶が貴重ですーーー。
今後ともよろしくお願いいたします。
norisa
- sio爺さん からの返信 2016/12/08 22:27:05
- RE: 今やーー
- > sio爺さん
>
> こんばんわ。
>
> いつもお世話になります。
> さて、この熊本城、昔二回ほど訪れたことがあります。
> その時もこのご旅行記のように素晴らしい美と貫録を見せてくれました。
>
> それがこの春の大地震で相当の被害。
> 城ファンならずとも心痛む状態になってしまいましたね。
> やはり一期一会ではないのですが、各地を旅すると折々の季節の中の貴重な建築物や自然が心に残っていいですね。
> このお城のような素晴らしいものが残念な状態になった時こそ過去の記憶が貴重ですーーー。
>
> 今後ともよろしくお願いいたします。
>
> norisa
norisaさん
こんばんは
いつもご訪問いただき、掲示板にコメントをいただき有難うございます。
norisaさんの旅行記を拝見していると、深い見識と含蓄のある文章が綴られており、いつも感心して読ませていただいています。
熊本の地震は本当にショックでした。
私が旅行に開眼したきっかけは、熊本城の宇土櫓から見た大天守・小天守だったので、
あの惨状は本当に心が痛みました。
でも、この掲示板にも、こういう時こそ「過去の記憶が貴重」というご示唆を与えていただき、そのような視点があることを再発見いたしました。
これからも旅行記を楽しく拝見させていただこうと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
sio爺
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