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具体的な訪問日時の言及は避けますが、2015年夏休みにアフガニスタン イシュカシム村を4日ほど訪問しました。<br />事前にアフガニスタン渡航への情報収集を万全にし、万が一のケースに備えました。<br />もちろんシリアでの日本人誘拐および殺人事件の発生は承知しており、当方は戦闘や取材目的での訪問ではありません。<br />またこの旅行記はイスラム過激派統治国を旅行することを勧めるものではありません。<br /><br />現在のアフガニスタン イシュカシム村内部の自治は北部同盟の実効支配下にあると思われ、タリバンあるいはアルカイダ、イスラム国(ISIL)の影響はほぼありません。<br />しかしながら、イシュカシム村より25km地点において作戦展開がなされており、65-100km圏内において重火器を用いた訓練および戦闘が展開されています。<br />ワハーン回廊方面へは問題ないかと思われますが、国軍およびPMCが頻繁に警備に当たっているため、侵攻の要点とされていると考えます。<br /><br />ビザの取得ですが、現在のところ駐日アフガニスタン大使館の観光ビザ申請は可能です。しかしながら発給を保証している訳ではありません。<br />また、駐タジキスタン ホーログ アフガニスタン大使館でのビザ取得には 日本国在外公館などから出されたサポートレターの添付によって発行されます。<br />総領事話す機会があり発給状況を聞いてみたところ、ホーログにおいて日本人のビザの取得は、日本大使館領事部より大変厳しく指導されたらしく、いかなる条件外の発給には交渉応じないとのことです。<br /><br />今回の入国は イシュカシム村の国境を利用しました。<br />タジキスタン側国境は月曜から金曜の午前9時から午後5時迄、土曜日は開いていることも多いということです。<br />アフガニスタン側は午前8時30分から午後5時30分まで、同じく土曜は開いていることが多いということです。<br />両国間の連動はなされておらず、特にアフガニスタン側は時間より遅れることがあります。<br />また、両国官憲の注意事項ですが、タジキスタン側からは出国後、アフガニスタン側の内偵を要求されます。<br />もちろん断ることは出来ますが、その際に帰国時の入国の保証を取引に出されます。<br />素直に要求を聞き、実際は従わないことが得策かと思われます。<br />アフガニスタン側ですが、こちらは一般的な金銭要求です。<br />主な脅迫内容は入国に関しての手続き上の遅滞ですが、場合によって反政府戦力への密告などもほのめかしてきます。<br />しかしながら根拠の無い脅迫がほとんどなので、あらかじめこういうものがあると心構えておくことで対策できます。<br />出国時は、国境手前で「今日は開いていない」などの脅しがありますが、1-2時間待つ覚悟で交渉をすることで通過の希望が見えてきます。<br /><br />また官憲の兵装および暴力性ですが<br />タジキスタン側の兵装は一般警察力程度ですが、アフガニスタン側は軍事衝突を想定し、地対空戦力を始めとした火力を携行しています。<br />万が一手違いがあり銃口が向けられたときには、要求に従い金品を差し出すなどの対策が必要です。<br />またこの場合、急な動きなどは相手に誤解を招く恐れがあるので、落ち着いて対応したほうがよいと思われます。<br />一般的に平時においての状況は平穏で、暴力性を向けられるということはありません。<br />アフガニスタンでの行動には、政府発行の身分証明書の傾向が義務づけられ、村内でも時折官憲より提示が求められます。<br />身分証明書の発行には時間がかかり、1日以上かかる場合もあります。<br />この期間における行動は著しく制限され、ガイド(有料)などの監督者の元、ゲストハウスに軟禁状態になります。<br />交渉次第ですが、バザール内での食料調達などは許可されますが、観光を目的とした行動、写真撮影はこの間許可されません。<br /><br />冒頭に危険な内容を多く書きましたが、ワハーン回廊は欧米人バックパッカーには人気の目的地で、旅行者も少数ではありますがいます。<br />また景観は非常に奇麗なところで、一般市民は戦火の緊張は無く、平穏な暮らしをし、旅行者には優しく接してくれることを書き加えておきます。<br /><br />毎週土曜日午前中に開催される「アフガンマーケット」は、2015年夏現在保安上の理由から開催されていません。<br />巡り巡って聞いた情報なので、ことの信憑性は定かではありませんが、両国の国境上で誤発砲事故があり、その問題解決にあたる間は開催されないとのことです。<br />

イスラム国へゆく 対ガンのアフ岸 Day2 昼行灯を照らす役人 奇跡の再会

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2015/07/01 - 2015/08/31

5位(同エリア35件中)

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makomako

makomakoさん

具体的な訪問日時の言及は避けますが、2015年夏休みにアフガニスタン イシュカシム村を4日ほど訪問しました。
事前にアフガニスタン渡航への情報収集を万全にし、万が一のケースに備えました。
もちろんシリアでの日本人誘拐および殺人事件の発生は承知しており、当方は戦闘や取材目的での訪問ではありません。
またこの旅行記はイスラム過激派統治国を旅行することを勧めるものではありません。

現在のアフガニスタン イシュカシム村内部の自治は北部同盟の実効支配下にあると思われ、タリバンあるいはアルカイダ、イスラム国(ISIL)の影響はほぼありません。
しかしながら、イシュカシム村より25km地点において作戦展開がなされており、65-100km圏内において重火器を用いた訓練および戦闘が展開されています。
ワハーン回廊方面へは問題ないかと思われますが、国軍およびPMCが頻繁に警備に当たっているため、侵攻の要点とされていると考えます。

ビザの取得ですが、現在のところ駐日アフガニスタン大使館の観光ビザ申請は可能です。しかしながら発給を保証している訳ではありません。
また、駐タジキスタン ホーログ アフガニスタン大使館でのビザ取得には 日本国在外公館などから出されたサポートレターの添付によって発行されます。
総領事話す機会があり発給状況を聞いてみたところ、ホーログにおいて日本人のビザの取得は、日本大使館領事部より大変厳しく指導されたらしく、いかなる条件外の発給には交渉応じないとのことです。

今回の入国は イシュカシム村の国境を利用しました。
タジキスタン側国境は月曜から金曜の午前9時から午後5時迄、土曜日は開いていることも多いということです。
アフガニスタン側は午前8時30分から午後5時30分まで、同じく土曜は開いていることが多いということです。
両国間の連動はなされておらず、特にアフガニスタン側は時間より遅れることがあります。
また、両国官憲の注意事項ですが、タジキスタン側からは出国後、アフガニスタン側の内偵を要求されます。
もちろん断ることは出来ますが、その際に帰国時の入国の保証を取引に出されます。
素直に要求を聞き、実際は従わないことが得策かと思われます。
アフガニスタン側ですが、こちらは一般的な金銭要求です。
主な脅迫内容は入国に関しての手続き上の遅滞ですが、場合によって反政府戦力への密告などもほのめかしてきます。
しかしながら根拠の無い脅迫がほとんどなので、あらかじめこういうものがあると心構えておくことで対策できます。
出国時は、国境手前で「今日は開いていない」などの脅しがありますが、1-2時間待つ覚悟で交渉をすることで通過の希望が見えてきます。

また官憲の兵装および暴力性ですが
タジキスタン側の兵装は一般警察力程度ですが、アフガニスタン側は軍事衝突を想定し、地対空戦力を始めとした火力を携行しています。
万が一手違いがあり銃口が向けられたときには、要求に従い金品を差し出すなどの対策が必要です。
またこの場合、急な動きなどは相手に誤解を招く恐れがあるので、落ち着いて対応したほうがよいと思われます。
一般的に平時においての状況は平穏で、暴力性を向けられるということはありません。
アフガニスタンでの行動には、政府発行の身分証明書の傾向が義務づけられ、村内でも時折官憲より提示が求められます。
身分証明書の発行には時間がかかり、1日以上かかる場合もあります。
この期間における行動は著しく制限され、ガイド(有料)などの監督者の元、ゲストハウスに軟禁状態になります。
交渉次第ですが、バザール内での食料調達などは許可されますが、観光を目的とした行動、写真撮影はこの間許可されません。

冒頭に危険な内容を多く書きましたが、ワハーン回廊は欧米人バックパッカーには人気の目的地で、旅行者も少数ではありますがいます。
また景観は非常に奇麗なところで、一般市民は戦火の緊張は無く、平穏な暮らしをし、旅行者には優しく接してくれることを書き加えておきます。

毎週土曜日午前中に開催される「アフガンマーケット」は、2015年夏現在保安上の理由から開催されていません。
巡り巡って聞いた情報なので、ことの信憑性は定かではありませんが、両国の国境上で誤発砲事故があり、その問題解決にあたる間は開催されないとのことです。

旅行の満足度
3.0
観光
2.0
ホテル
1.5
グルメ
1.5
ショッピング
1.0
交通
1.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
25万円 - 30万円
交通手段
徒歩
航空会社
ANA シンガポール航空 ターキッシュ エアラインズ

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  • 0600には起床し、朝食を作る。<br />朝一番で役所に行くと行っていたので、そのための準備もする。<br />0800にガイドが迎えにきて、観光局→軍→警察の順番で登記をする。<br />

    0600には起床し、朝食を作る。
    朝一番で役所に行くと行っていたので、そのための準備もする。
    0800にガイドが迎えにきて、観光局→軍→警察の順番で登記をする。

  • 0830には観光局の前についた。<br />ここで、友人?旅人?(と言っても1回しか合った事が無い)と2年ぶりの再開。<br />こんなところでまさか合うと思っていないから、テンションが上がった。<br />記憶は割と定かで数日前に出会ったときの事を思い出していたので、「いついつどこどこで出会った」と説明すると相手もすぐ思い出した。<br />最初の出会いのときは、国際列車(中/カザフ)で国境を越えて、駅で一杯やっていて電車に置いていかれたというものである。<br />さらにそのときはパスポートを車内においてきていたので本当に不味い状況だった。<br />今回は気をつけないとカブールに行くはめになりますからね!

    0830には観光局の前についた。
    ここで、友人?旅人?(と言っても1回しか合った事が無い)と2年ぶりの再開。
    こんなところでまさか合うと思っていないから、テンションが上がった。
    記憶は割と定かで数日前に出会ったときの事を思い出していたので、「いついつどこどこで出会った」と説明すると相手もすぐ思い出した。
    最初の出会いのときは、国際列車(中/カザフ)で国境を越えて、駅で一杯やっていて電車に置いていかれたというものである。
    さらにそのときはパスポートを車内においてきていたので本当に不味い状況だった。
    今回は気をつけないとカブールに行くはめになりますからね!

  • 役所の中は写真が撮れない。役所の中では11時ぐらい迄作業をしていた。<br />何度もワハーン回廊へ行く意思を確認された。その都度「ない。数日で帰る。」と繰り返していたが、人が変わりまた同じ質問をする。都合20回は聞かれたかと思う。<br />作業は一向に進まない。というのも、1人1作業づつ進め、例えば写真を台帳に貼る、ホッチキスで留めるという軽作業にも配置があり、その人がいないと全体が進まないのだ。<br /><br />さらにその書類の管理が悪いため引き出しの下に外れた書類がたまる。<br />もう訳が分からない状態になるのだ。写真は公式には4枚、パスポートコピー4枚、ビザコピー4枚だが、渡した瞬間に無くすなど作業にムラがあるので余計にに持っていった方が無難。<br /><br />

    役所の中は写真が撮れない。役所の中では11時ぐらい迄作業をしていた。
    何度もワハーン回廊へ行く意思を確認された。その都度「ない。数日で帰る。」と繰り返していたが、人が変わりまた同じ質問をする。都合20回は聞かれたかと思う。
    作業は一向に進まない。というのも、1人1作業づつ進め、例えば写真を台帳に貼る、ホッチキスで留めるという軽作業にも配置があり、その人がいないと全体が進まないのだ。

    さらにその書類の管理が悪いため引き出しの下に外れた書類がたまる。
    もう訳が分からない状態になるのだ。写真は公式には4枚、パスポートコピー4枚、ビザコピー4枚だが、渡した瞬間に無くすなど作業にムラがあるので余計にに持っていった方が無難。

  • 現地のコピー屋<br />現地でのコピーは1枚100アフガニ(多少は交渉の余地あり)、写真1枚1ドル前後と高いので、ホーログあたりで準備した方がよい。

    現地のコピー屋
    現地でのコピーは1枚100アフガニ(多少は交渉の余地あり)、写真1枚1ドル前後と高いので、ホーログあたりで準備した方がよい。

  • コピー1枚とるにも四苦八苦し始めたので、監視の目の届く中で散歩する。

    コピー1枚とるにも四苦八苦し始めたので、監視の目の届く中で散歩する。

  • 金属加工業

    金属加工業

  • 板金中

    板金中

  • 町を行く子供。多分学校帰りと思われる。

    町を行く子供。多分学校帰りと思われる。

  • 雑貨店の店主

    雑貨店の店主

  • バザールの様子。

    バザールの様子。

  • 写真屋。後でデータをくれと言われてそのまま帰ってきてしまった。

    写真屋。後でデータをくれと言われてそのまま帰ってきてしまった。

  • 大きなホーロー?の衣装ケース。<br />うちにもあります。

    大きなホーロー?の衣装ケース。
    うちにもあります。

  • ガイド。頼んでいないのに勝手に仕切られてしまった。が、いないと手続きは進まない空気だったのである意味必要経費。<br />英語は話すし、ある程度観光案内はしてもらったような気がする。

    ガイド。頼んでいないのに勝手に仕切られてしまった。が、いないと手続きは進まない空気だったのである意味必要経費。
    英語は話すし、ある程度観光案内はしてもらったような気がする。

  • スウェーデンのTVクルー。アフガン服がよく似合っています。<br />ラストサムライ風でかっこいい。

    スウェーデンのTVクルー。アフガン服がよく似合っています。
    ラストサムライ風でかっこいい。

  • 両替をした親父、50ドル=3150アフガニぐらいのレートのところ、3050よこした。<br />

    両替をした親父、50ドル=3150アフガニぐらいのレートのところ、3050よこした。

  • 雑貨屋

    雑貨屋

  • 女の子。おそらく学校帰り。

    女の子。おそらく学校帰り。

  • お昼を越しても書類が終わりそうも無いので、ご飯にする。<br />ケバブ150アフガニ

    お昼を越しても書類が終わりそうも無いので、ご飯にする。
    ケバブ150アフガニ

  • プロフ150アフガニ<br />ナンは地べたに置かれる。

    プロフ150アフガニ
    ナンは地べたに置かれる。

  • 今回は食べた。割とおいしかったので、翌日も食べにいった。

    今回は食べた。割とおいしかったので、翌日も食べにいった。

  • お店はそこそこ大きい。<br />テレビでは今日のアフガンの事情が流れていた。

    お店はそこそこ大きい。
    テレビでは今日のアフガンの事情が流れていた。

  • 手洗い場があり、食べる前に手を洗う。<br />こっちではインド式でスプーンなどを使わず手で食べる人がほとんどだった。

    手洗い場があり、食べる前に手を洗う。
    こっちではインド式でスプーンなどを使わず手で食べる人がほとんどだった。

  • TVクルーさんとローカルの懇談

    TVクルーさんとローカルの懇談

  • 出前のご飯を売る少年。

    出前のご飯を売る少年。

  • スープヌードル

    スープヌードル

  • 自動車修理工場。らしい一応。

    自動車修理工場。らしい一応。

  • これぐらいのコンテナサイズの商店が100店舗ぐらい並ぶ。<br />これがバザールのすべて。

    これぐらいのコンテナサイズの商店が100店舗ぐらい並ぶ。
    これがバザールのすべて。

  • 軍用車が帰隊するようす

    軍用車が帰隊するようす

  • 北部同盟の指導者 マスード

    北部同盟の指導者 マスード

  • 一見捨ててあるように見えますが、、、

    一見捨ててあるように見えますが、、、

  • 売り物です。

    売り物です。

  • 香辛料の屋台

    香辛料の屋台

  • ナン職人の親父

    ナン職人の親父

  • とその息子

    とその息子

  • ロバに乗る少年

    ロバに乗る少年

  • ミニバスの乗り場?

    ミニバスの乗り場?

  • 旧史跡のようだが、養生されておらずぼろぼろ。

    旧史跡のようだが、養生されておらずぼろぼろ。

  • 日が沈みます。

    日が沈みます。

  • そろそろ帰らねばまずい。

    そろそろ帰らねばまずい。

  • 宿の前で。

    宿の前で。

  • 手に入れた身分証明書。10ドル支払う。

    手に入れた身分証明書。10ドル支払う。

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