2011/07/10 - 2011/07/10
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morisukeさん
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オッサンネコです。
もう4年も前、宮城に住んでいた頃の話です。
ちょうど東日本大震災の復興の最中で、友人に山へ行こうと誘われました。
向かった先は岩手県三陸にある五葉山。
五葉山は日本三百名山に数えられる古くからの信仰の山で、
山頂付近では眼下に三陸の海を眺望しながら、雲上の平原を歩くことが出来ます。
決して有名ではないけれども地元の人に愛される山を楽しんできました。
その時の記録です。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
五葉山の登山口には東北道の水沢ICから釜石・大船渡方面にひたすら車を走らせます。
国道107号線から住田町を超えて大船渡市に入ったら県道193号線を上って行きます。
赤坂峠が登山口になるのですが、道はしっかり舗装されていて快適でした。
こちら神社の鳥居が五葉山への入り口。 -
まずは稜線伝いのなだらかなアップからスタートします。
登山口の赤坂峠の標高が712m、五葉山山頂が1351mなので、標高差は約640m。
なので今日はのんびり登ることが出来ます。
両サイドよく見るとヤマツツジですね。
開花時期にはこの辺一帯が赤く染まるのを想像しながら登ります。
ムフフ。 -
ツツジの森を抜けると急に殺伐とした荒野に出ます。
3合目 賽の河原也。
賽の河原という地名は日本の山なら結構な頻度でお目に掛かれます。
目印もしっかり付いているので、道を見失う事はまずないです。 -
森を歩いていると見つけました。
本日の花・第1号 ギンリョウソウです。
花と書きましたがこいつは菌の仲間で花ではありません。
そう、キノコのお友達なんです。 -
本日の花・第2号 マルバタケブキ。
漢字で書くと丸葉岳蕗、葉の形が蕗に似ているからこのネーミングです。
日本の山に登ったら結構な頻度でこやつはお目に掛かれます。
タッパもあるから目立ちたがり屋さんです。
ここちょうど4合目の畳石の手前です。 -
4合目 畳石
ここ鳥居を過ぎると道は一気に険しくなります。
やっと登山っぽくなってきましたよ〜。 -
7合目はダケカンバに包まれた森から。
ここに来るまでシカを何頭か見かけました。
シカはいいけどクマお断り。 -
8合目あたりでしょうか。
傾いた鳥居が今にも登山道に倒れてきそうです。
鳥居自体も朽ち果てており、先の震災で一気に傾いたのかもしれません。
ヒーフー(;´д`A) -
本日の花・第3号 ヤマボウキ。
灌木に咲く花で、本州では比較的どこでも見ることが出来ます。
枝が結構硬いので登山道でよくこいつにザックを引っ掛け、ケンカになる時があります。
皆さまは優しくしてあげてください。 -
イチオシ
本日の花・第4号 タカネニガナ。
この辺にはクモマニガナってのも生えてるので判別が難しいのですが、
クモマニガナは花弁の数が11本なので、写真撮ったら大体わかります。
これも高山ではどこでも見掛けますが、この端正な形が個人的に大好きです。
オッサンの中ではまずはこいつからみたいな、そんな存在です。 -
本日の花・第5号 シロバナニガナ。
その名の通り白い花のニガナ。色を変えても大好きです。 -
8合目から9合目にかけてはシャクナゲの群落が見られます。
株数はそこまで多くないですが、立派なシャクナゲの群生を見る事ができて感激です。 -
というわけで、本日の花・第6号 シャクナゲ様。
個人的にシャクナゲは大好きなんですが、写真に収めるのがもの凄い難しく感じます。
ツツジは間に合いませんでしたが、シャクナゲは今が正に真っ盛り オォォォヽ(*´∀`)ノ -
9合目 シャクナゲ山荘
無人でござる。
建物はしっかりしていました。
ここに泊まって夜は星空観賞ってのも乙ですなぁ。 -
シャクナゲ山荘から。
今回の目的はこの鐘を鳴らす事。
私たちには共通の友人がいたのですが、結局津波に呑込まれたまま帰ってきませんでした。
よく一緒に山に登っていたので、山上から鐘の音を聞かせてやろうというのが発端でした。
2人で海に向かって鐘を鳴らしていると、とても不思議な感覚なんですが、
あいつはもう帰って来ないんだと、はっきり確信しました。
寂しく送り出す気なんて更々ないので、2人で笑いながら鐘を鳴らしました。
海に還ったあいつにも聞こえるように、鎮魂の鐘を何度も何度も鳴らし続けました。
この日の静かな空に鳴り響いた鐘の音は忘れる事はないと思います。 -
山頂付近には鳥居と社殿の跡が残されています。
古くから信仰の山として崇められていた、その証となります。 -
イチオシ
社殿跡。海がきれいに見えます。
よーく見ると、五葉山日枝神社って書いてある。w(゚∀゚)wオオッ!
日枝神社と言えば滋賀の日吉大社を本社とする我が地元の愛すべき山王さんですね。
ちなみに日枝神社の由来は日吉大社の後ろに聳える霊峰比叡山に由来しており、
京都の鬼門の位置にあたる比叡山や日吉大社は魔除けの意味で重要な意味を持ってきたわけです。
こんなとこでお参りできるとは… 感激。 -
オッサンです。
海に向かって奇声を発していたのを友人に盗み撮りされました。 -
雲上の楽園。山の神様に感謝ですよ。
-
本日の花・第7号 マルバシモツケ。
その名の通り、葉が丸い。
本州の山中であれば至る所で見られます。今後御贔屓にしたってください。 -
本日の花・第8号 ツボスミレ。
ツボスミレは種類が多く、亜種・変異種を含めるともう良く分かりまへん。
目立たないやつなので、もし見かけたら話しかけてあげてください。 -
本日の花・第9号 アカモノ。
夏になると真っ赤な偽果を付けるのですが、これが甘酸っぱくて美味しいという人がいます。
この偽果が赤桃(アカモモ)と呼ばれて、それが訛ってアカモノになったんだそうです。
オッサンと友人はどちらかといえばバカモノです。 -
本日の花・第10号。締めはウツボグサです。
これも山野を駆け回っていれば、どこでも見られるオーソドックスな花です。
名前の由来は魚のウツボではなく、花軸が弓矢を収納する靫(うつぼ)に似ているところから来ています。 -
五葉山山頂は日枝神社から少し行ったところにあります。
どうでしょう、この稜線w(゚∀゚)w
正に雲上の楽園みたいなどころを一歩ずつ山頂に近づいていきます。
東北の山は寒暖差が激しく、1300mでも既に森林限界となります。
気分はアルプスのちょっとした稜線を歩いている感じですよ。
ムフフ。 -
イチオシ
形式上の五葉山山頂、三角点がある場所ですね。
最高地点はここから少しさらに行った先の日の出岩になります。
こんな碑を良く運んだなぁと感心。
本来ならここで飯でも作るところですが、頑固な友人が下山後に
気仙沼で海鮮食いたいと駄々こねるわけなので、食事はお預けです。 -
五葉山の最高点は石碑(三角点)からもう少し行った先の日の出岩になります。
写真の丘陵の先っぽに、ちょこんと岩が生えているのが分かるでしょうか。 -
日の出岩の山頂から。
リアス式海岸の入り組んだ海岸線が良く見えます。
方角的にも日の出(ご来光)を見るにはちょうどいいスポットですね。 -
雲上の楽園からそろそろお別れの時間です。
海は穏やかで美しくて、それでいて時に残酷。でもやっぱり海が大好きです。
帰りは駆け足気味で一気に山を下って行きます。腹減った〜。 -
帰りに大船渡から気仙沼に寄って帰りました。
JR気仙沼駅のロータリーから。
気仙沼駅は高台にあって津波の被害から免れたため、一早く鉄道の運行が再開されています。
良さそうな寿司屋に入って、地元の海鮮を堪能して帰りました。 -
震災復興の幟を見るとジーンときますね。
まだまだ復興は道半ばですが、自分で出来る限りの応援をしていくつもりです。
それではまた。
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