2015/05/06 - 2015/05/07
11位(同エリア56件中)
ちびのぱぱさん
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中札内村は雪を頂いた日高山脈を背景に、広大な耕作地が大地に敷き詰めた絨毯のように広がります。
周辺には、長閑な六花の森や、たのしい花畑牧場が人気を集めています。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 自家用車
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樹海ロード
石狩平野から日勝峠に向かう樹海ロード沿いは、エゾヤマザクラが見頃を迎え、山は新緑の萌黄色、松の深緑、辛夷の白、そして桜色。
思わず車を停めて、カメラを向けてみました。
そういえば、途中にあった公園の看板におもしろい話が載せられていました。
山菜タケノコの採り方
山菜採りを虜にするのは山菜の王様タケノコでしょう。
あたりには山菜のタケノコが出るようで、あるときタケノコ採りに入った人々を一人のおじいさんが呼び止める。
「どう、だいぶ採れたかい。」
「ええ、きょうは大漁です。」
「そうか、それは良かった。ところであんたたち、採集許可を取っているかね。」
「い、いいえ。」
「そうか、次回は下の営林署で許可をとらんきゃだめだぞ。まあ、今日のところはそのタケノコを少し置いてゆけ。」
「はい、すみません。」
実際には採集許可は要らないようで、ようはだまされたんですな。
こんなタケノコの採り方もあるというお話。 -
鶯の声がします。
まだどこか拙く、「ぐぜり」というやつです。
ぐぜりは、口舌りと書くようで、ケキョケキョ詰まりながらさえずっています。
昨年生まれた鶯は、親のさえずりを思い出して練習するのだとか。
ほんとうだろうか。
いつか鶯に訊ねてみたいものです。 -
赤岩青巌峡
札幌から高速道路に乗ってしまえば、帯広までは3時間程度ですが、特に急いで向かう理由もないので、下を行くことにします。
「下」ということは、自動車道は「上」なのか。
日勝峠を通る国道274号は、道東道より「上」に位置しているんだけどなあ。
占冠ICから十勝清水までは特に難工事だったようなので、せっかくだからそこだけ「乗って」みることにします。
ということで、走り馴染んだ国道274号線を離れて未知の道道610号に侵入。
じつに堂々とした道道で、とちゅう赤岩青巌(あかいわせいがん)峡という急峻な渓に遭遇しました。
赤岩青巌峡 自然・景勝地
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赤いローソクに灯をともしたように、見上げるような赤岩の頂にエゾムラサキツツジが花を咲かせています。
北海道に咲くツツジの中でも、とくに色があざやなかなエゾムラサキツツジ。
なにはなくとも、エゾムラサキ。
道東の山野で最初に花開く低灌木で、まさに春の訪れを告げる木です。 -
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どうやらロッククライミングが盛んなようで、見上げるような岩肌にハーケンが打ち込まれています。
しかし、よくやるもんだなあ。
途中まで登ったところを想像するだけで、背筋に冷たいものが走る。 -
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赤鬼青鬼みたいな名前が付けられている。
赤岩青巌峡。 -
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ロッククライミングのハーケンが打ち込まれている岩の周辺は散策(山歩き)できるようになっていて、だれかが置いたクルミの殻。
周辺にたくさん散らばっています。
上手に食べるものだなあ。
リスの仕業に違いない。 -
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十勝清水
道東道の難所を走った感想ですが、実につまらなかった。
ただの高速道路でやたらとトンネルが多い、あたりまえですが。
帰りは「下」を行くことにしよう。
十勝清水あたりは、向こうがかすむような広大な耕作地に真っ赤なトラクターが走る。
しばらく雨が降らないので、かなり乾燥していて、折から風が強い。
雲間から陽が差すと、上昇気流が生じつむじ風が軍隊のように襲ってきます。
ちょうどカメラのレンズを換えようとしていたので、泡を食って抱え込みました。
大丈夫だっただろうか。
デジ1(デジタルカメラの一眼レフ)は埃が天敵です。
わざわざ括弧をつけるなら、デジ1なんて省略使わなければいいのにと自分で思う。 -
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十勝清水インターから走ってきた道から国道38号に出るために、根室本線を渡ります。
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その踏切の脇が羽帯(はおび)という駅になっています。
最近はやりの秘境駅か。羽帯駅 駅
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秘境駅の駅寝
時刻表を見ると、上り5本に、……下り4本か。
置いてあるノートを覗けば、秘境駅ファンがいろいろ書き残している。
みんな青春しているなあ。
某有名秘境駅サイトでは、「駅寝」には最適だと書かれていました。
駅寝というのは、読んでそのまま、駅で夜を明かすと言うことでしょう。
こういう事をする方たちはたいてい一人で行動していますから(同じ趣味を持つ人を探すのが難しいのか、独りを好む傾向があるのか)、この寂しい無人駅で長い一夜を話し相手もなく明かすわけです。
ああ、想像するだけでも侘びしくなってくる。
でも……、ちょっと心惹かれる。 -
おりしも特急列車が疾風のごとく走り抜けてゆきました。
ほとんど、風圧で我々を吹き飛ばす勢いです。
運転手とちらり目があったような気がしました。
その目は「なんだこいつ」と言っているような。
秘境駅ファンだと思われたかなあ。
いや、秘境駅は嫌いではない。
でもファンでもない。
そこのところの誤解を解くのは無理だろうなあ。
人間ってつまらないことを考えるなあ。(この場合の人間とは自分のこと) -
愛国から幸福へ
芽室帯広インターから広尾方面はまだ無料区間です。
安物のカーナビに「六花の森」を設定したら、帯広西で下ろされてしまった。
そのままカーナビの言うとおり走っていたら「愛国駅」のサイン。
おお、あの懐かしい愛国駅。
そんなに流行ったの?
流行ったの何のって、ひどく流行ったね。
十ほども歳の離れた妻の怪訝そうな言葉を背に駅舎に向かいます。
線路の方はとっくの昔に廃線になっています。
駅舎だけが未練がましく残っている。愛国駅(愛国交通記念館) 名所・史跡
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駅前には蒸気機関車が置かれています。
連休最終日とあって、私たち以外にも何組かの訪問客がいます。
一人のお父さんが機関室の扉のカギを開けて、
「みんな運が良いよ、おれがこなけりゃ運転席は乗れないよ。たまたま来ただけだから俺が帰っちゃったらもう乗れないからね。」
とアナウンスしています。
それは運の良いことだ。
なんて今日はついているんだ。 -
で、その運を十分に生かして乗ってみました。
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長命の国産蒸気機関車
キューロク、つまり9600型蒸気機関車は、日本で初めての国産テンダー式蒸気機関車だそうです。
同時に、国鉄で最後まで現役で使われた最も長命の機関車でもあるという。
日本の技術力を象徴するような機関車だなあ。
ん?
昭和50年5月4日まで運行されていたのか。
ちょうど40年前に現役を引退したんだなあ。
大正7年の製造だから1918年から1975年まで57年走り続けた。
57年?
そうか、そうなのか。 -
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六花の森
愛国駅から牧歌的な景色の中を20分程車を走らせると、中札内に到着しました。
時間的には、中札内インターまで来た方が速いのではないか。
このカーナビには深い疑念を抱いています。
そんなことより、時刻はお昼ちょっと前。
すぐに目的地の「六花の森」にやってきました。
駐車場にはたくさんの車が駐まり、みな森の方に入ってゆきます。
この六花の森というのは、泣く子も黙る六花亭、今をときめくお菓子メーカーが中札内に造った庭園です。
ただ今、六花の森は水芭蕉やオオバナノエンレイソウ、エゾノリュウキンカなどが咲き乱れているとのことです。
ただ、800円を払って入場するかというと、点在する小屋の中に美術品が展示されているにしても、考えこんでしまう。
場所は帯広空港とは指呼の間。
道外から飛行機で帯広に到着した方たちは、手軽に北海道の森の雰囲気を楽しめるという点で、悪くはないのかも知れない、などと想像してみました。
わたしは、道東の町に10年程暮らしていたからして、この程度の景色は珍しくもない。
ところで六花の森の六花とは、六花亭の六花のことなんだろうと思いますが、そもそも六花とは何を差すのだろう。
ここには六種類の花が咲いている、くらいの意味にもなるのだろうか。
あるいは坂本直行さんが描いてくれた花が、六種類あったのだろうか。
いろいろ妄想をふくらませていると、雪の結晶のことを六花(りっか)というらしいよと、妻が教えてくれました。
六花の森 グルメ・レストラン
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なんだ、雪のことか。
じゃあ、この景色とは何の関係もないのか。
ここが雪に覆われれば、その時こそ六花の森……。 -
オオバナノエンレイソウ。
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エンレイソウ。
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レストランが併設されていて、ちょうどお昼でしたが席を見つけることが出来ました。
1000円で、セルフサービスのランチをいただける。
内容は、ボリュームたっぷりで、六花の森を眺めながら食事を楽しめる。
むしろこちらの方がお勧めと思います。 -
とりカラのあんかけ。
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デザートには、自分で好きにトッピングが出来るヨーグルトを選択。
クリーミーで濃厚な味わい。
トッピングのジャムや焼き菓子はオリジナルで、とくに焼き菓子は美味しかった。 -
こちらはハンバーグで、温泉卵のトッピング。
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売り場はかなりあっさりしています。
ここは、工場が主体なんだろうと思います。
レストランも、庭園ももののついで、かな。
庭園が800円で、レストランのランチが1000円。
ざっくりした価格設定。
本業はお菓子。 -
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六花亭の歴史
どうでも良いことなのかも知れませんが、六花亭というのはもとは函館の老舗菓子屋、千秋庵の札幌支店から分かれてきたものです。
このチョコレート製造器からホワイトチョコが生まれ、それがきっかけで札幌千秋庵と仲違いし、六花亭が誕生する。
「一つ鍋」や「マルセイバターサンド」のヒットが六花亭を大きくしました。
そうか、六花亭は千秋庵から分かれたのか。 -
甘いお菓子の歴史にも、そんなに甘くない現実も隠されている。
今では帯広の顔のようになりましたが、本を正すと札幌、そして函館にルーツをたどることが出来る。
スイーツというのは奥の深い食べ物だなあ。 -
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