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3回目の台湾である。2回の台湾旅行でだいたいの鉄スポットは回ったが、今回の目的は「夜行列車に乗ること」である。<br />現在台湾で走る夜行列車は台北から高雄と台東を結ぶ各1往復であり、いずれも金曜〜日曜日のみの運行である。いずれもキョ(草冠に呂。以下略)光号で座席車のみの編成であるが、日本では存在自体が貴重になってしまった夜行列車が台湾でも数は少ないながらまだ現役である。<br />そして台湾に1往復のみ残る普快車(日本で言う旧型客車)には2回目の台湾旅行で乗車したが、やはりまた乗っておきたくなったため行程に組み入れている。そのため旅行タイトルは「客車列車の旅」とした。<br /><br />【大まかな行程】<br /> 1日目・・・新千歳空港→桃園国際空港→台北(台北泊)<br /> 2日目・・・台北→猴トン(石偏に同)→蘇澳→蘇澳新→花蓮(花蓮泊)<br /> 3日目・・・花蓮→北埔→花蓮→台東→枋寮→高雄(高雄泊)<br /> 4日目・・・高雄→台南→橋頭→新左營→嘉義→台南→中州→高雄→(車中泊)<br /> 5日目・・・→板橋→桃園国際空港→新千歳空港

2015年4月 台湾客車列車の旅(全5日間)

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2015/04/16 - 2015/04/20

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kiro184

kiro184さん

3回目の台湾である。2回の台湾旅行でだいたいの鉄スポットは回ったが、今回の目的は「夜行列車に乗ること」である。
現在台湾で走る夜行列車は台北から高雄と台東を結ぶ各1往復であり、いずれも金曜〜日曜日のみの運行である。いずれもキョ(草冠に呂。以下略)光号で座席車のみの編成であるが、日本では存在自体が貴重になってしまった夜行列車が台湾でも数は少ないながらまだ現役である。
そして台湾に1往復のみ残る普快車(日本で言う旧型客車)には2回目の台湾旅行で乗車したが、やはりまた乗っておきたくなったため行程に組み入れている。そのため旅行タイトルは「客車列車の旅」とした。

【大まかな行程】
 1日目・・・新千歳空港→桃園国際空港→台北(台北泊)
 2日目・・・台北→猴トン(石偏に同)→蘇澳→蘇澳新→花蓮(花蓮泊)
 3日目・・・花蓮→北埔→花蓮→台東→枋寮→高雄(高雄泊)
 4日目・・・高雄→台南→橋頭→新左營→嘉義→台南→中州→高雄→(車中泊)
 5日目・・・→板橋→桃園国際空港→新千歳空港

同行者
一人旅
一人あたり費用
5万円 - 10万円
交通手段
鉄道 タクシー 徒歩
航空会社
エバー航空
旅行の手配内容
個別手配

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  • ◆1日目<br /> 自宅から新千歳空港へ向かう。特急スーパーカムイから快速エアポートとなり新千歳空港へ直通する列車に乗車したが、2016年3月でこの直通運転が取り止めになるとの報道があった。<br /><br />旭川へ直通する快速エアポートは他の快速エアポートと比して、両数が少ないことと特急形車両であることから千歳線内では混雑が激しく、特に夕方の帰宅ラッシュ時間帯は5〜10分程度の遅れが常態化している。この列車が遅れると札幌圏の列車だけではなく、千歳線を走る函館方面や釧路方面の特急も遅れることにより北海道全域へ遅れが拡大してしまう。<br />快速エアポートに地元客が集中してしまう事情もあり、特急形車両の新千歳空港乗り入れ中止はやむを得ないことだと思う。特急スーパーカムイ沿線に住む者にとっては、不便になるが仕方が無い。<br /><br /> 新千歳空港を定刻の16:00に出発し、桃園国際空港へは19:15頃(現地時間)到着した。いつも通り台北駅へ向かうバスに乗り、台北駅には20:30頃到着した。<br />この日にやっておくことは4日目に乗車する夜行列車の指定券を買う事である。どれぐらい混雑するのかは分からないが、さすがに無座(座席が満席の場合に発売される立席券のこと)で過ごすのは無理である。台北駅の窓口へまっすぐ向かったが心配は杞憂に終わり、あっさりと指定券は取れた。

    ◆1日目
     自宅から新千歳空港へ向かう。特急スーパーカムイから快速エアポートとなり新千歳空港へ直通する列車に乗車したが、2016年3月でこの直通運転が取り止めになるとの報道があった。

    旭川へ直通する快速エアポートは他の快速エアポートと比して、両数が少ないことと特急形車両であることから千歳線内では混雑が激しく、特に夕方の帰宅ラッシュ時間帯は5〜10分程度の遅れが常態化している。この列車が遅れると札幌圏の列車だけではなく、千歳線を走る函館方面や釧路方面の特急も遅れることにより北海道全域へ遅れが拡大してしまう。
    快速エアポートに地元客が集中してしまう事情もあり、特急形車両の新千歳空港乗り入れ中止はやむを得ないことだと思う。特急スーパーカムイ沿線に住む者にとっては、不便になるが仕方が無い。

     新千歳空港を定刻の16:00に出発し、桃園国際空港へは19:15頃(現地時間)到着した。いつも通り台北駅へ向かうバスに乗り、台北駅には20:30頃到着した。
    この日にやっておくことは4日目に乗車する夜行列車の指定券を買う事である。どれぐらい混雑するのかは分からないが、さすがに無座(座席が満席の場合に発売される立席券のこと)で過ごすのは無理である。台北駅の窓口へまっすぐ向かったが心配は杞憂に終わり、あっさりと指定券は取れた。

  • ◆2日目<br /> この日から台湾での乗り鉄が始まる。毎度のことだが列車に乗ってあちこち移動する「だけ」の旅である。<br />まずは区間車に乗って猴トンへ向かう。<br />通勤電車らしからぬ前面デザインのEMU800形電車に乗り、10:00に猴トンに到着した。<br />ここはかつて炭鉱があり現在は炭鉱設備の廃墟が残る地区であるが、近年は集落にたくさんの野良猫が暮らしていることから猫村として多数の観光客が訪れている。

    ◆2日目
     この日から台湾での乗り鉄が始まる。毎度のことだが列車に乗ってあちこち移動する「だけ」の旅である。
    まずは区間車に乗って猴トンへ向かう。
    通勤電車らしからぬ前面デザインのEMU800形電車に乗り、10:00に猴トンに到着した。
    ここはかつて炭鉱があり現在は炭鉱設備の廃墟が残る地区であるが、近年は集落にたくさんの野良猫が暮らしていることから猫村として多数の観光客が訪れている。

  • 猴トンでは2014年からかつての坑道を利用した観光客向けのトロッコが運行されており、それに乗るのが第一の目的である。猴トン駅から川を渡った対岸にトロッコの発着場がある。<br /><br />運行時間が決まっているのか不明だったが、近くで写真を取っていると1本のトロッコ列車が動き出した。しかしすぐに停まって何やらしているので、急いでチケット売り場へ向かいチケットを買って乗せてもらう事にする(150元)。どうやら客が来たら随時運行しているらしい(満員になるまで発車しないという訳でもないらしい)。結局乗客は台湾人カップルと私だけだった。

    猴トンでは2014年からかつての坑道を利用した観光客向けのトロッコが運行されており、それに乗るのが第一の目的である。猴トン駅から川を渡った対岸にトロッコの発着場がある。

    運行時間が決まっているのか不明だったが、近くで写真を取っていると1本のトロッコ列車が動き出した。しかしすぐに停まって何やらしているので、急いでチケット売り場へ向かいチケットを買って乗せてもらう事にする(150元)。どうやら客が来たら随時運行しているらしい(満員になるまで発車しないという訳でもないらしい)。結局乗客は台湾人カップルと私だけだった。

  • トロッコは道路を横断するとすぐ坑道へ入っていく。天井はかなり低く普通に座っている分にはぶつかることは無いが、立ち上がったり身を乗り出したり、今流行の自撮り棒を使ったりしているとぶつかるので注意が必要だ。途中で天井から水が降っている所があったため、タオルを持っていれば被っておいた方がいいだろう。

    トロッコは道路を横断するとすぐ坑道へ入っていく。天井はかなり低く普通に座っている分にはぶつかることは無いが、立ち上がったり身を乗り出したり、今流行の自撮り棒を使ったりしているとぶつかるので注意が必要だ。途中で天井から水が降っている所があったため、タオルを持っていれば被っておいた方がいいだろう。

  • 坑道内を数分走り、開けた場所で停車した。ここで5分程停車して周囲を見学出来るようになっている。<br />周りにはかつての選鉱施設や積み込み設備が残されている。ちなみに機関車はSLの形をしたディーゼル(ガソリンかもしれないが)機関車。出来る事なら、先程の乗り場の手前側に停まっていた加藤製作所の機関車に乗りたかった。<br />路線は8の字になっており先程の坑道を通って戻る。が、運転手のおばちゃんが無線で何かやり取りしているかと思ったら、もう1編成(加藤製作所の機関車)もこちらへ向かっているようで行き合いをしてから発車するようだ。団体客が来たら随時増発もしているらしい。

    坑道内を数分走り、開けた場所で停車した。ここで5分程停車して周囲を見学出来るようになっている。
    周りにはかつての選鉱施設や積み込み設備が残されている。ちなみに機関車はSLの形をしたディーゼル(ガソリンかもしれないが)機関車。出来る事なら、先程の乗り場の手前側に停まっていた加藤製作所の機関車に乗りたかった。
    路線は8の字になっており先程の坑道を通って戻る。が、運転手のおばちゃんが無線で何かやり取りしているかと思ったら、もう1編成(加藤製作所の機関車)もこちらへ向かっているようで行き合いをしてから発車するようだ。団体客が来たら随時増発もしているらしい。

  • 20分程でトロッコ乗り場へ戻って来た。規模は小さいが、楽しい鉄スポットだった。<br /><br /> この後は集落内を歩いて猫の写真を撮ることにする。各所に看板が出ているが、猫に触ったり人間が食べる食料を与えることは禁止されている。人間の手を介して雑菌が移ったり塩分を過剰に摂取し、体調を崩す猫が増えているらしい。おとなしい猫ばかりでつい触りたくなるが我慢し、餌を与えるなら売店で売っている猫用の餌を与えましょう。<br />列車と猫とのツーショットを狙ったが、こんな写真しか撮れず。

    20分程でトロッコ乗り場へ戻って来た。規模は小さいが、楽しい鉄スポットだった。

     この後は集落内を歩いて猫の写真を撮ることにする。各所に看板が出ているが、猫に触ったり人間が食べる食料を与えることは禁止されている。人間の手を介して雑菌が移ったり塩分を過剰に摂取し、体調を崩す猫が増えているらしい。おとなしい猫ばかりでつい触りたくなるが我慢し、餌を与えるなら売店で売っている猫用の餌を与えましょう。
    列車と猫とのツーショットを狙ったが、こんな写真しか撮れず。

  •  11:32発の区間車で猴トンを去る。途中の福隆は弁当で有名なところで、ホームには売り子がいた。しかし自分の乗っている車両から2両程離れたところにいたため買うのは諦めた。ところが同じ車両に乗っていた台湾人3人ぐらいが走って弁当を買いに行くではないか。「もう発車時刻は済んでるんだけど?」と思っていたが、車掌も事情を知っているようで買い物が終わるまで待っている。こんなことなら自分も買いに行けば良かった。そして弁当を買ってきた乗客は、ロングシートの車内にもかかわらず弁当を食べ始めた。日本ならロングシートで弁当を食べる人などほとんどいないだろう。余談だが、特急列車含めて列車内でアルコールを飲んでいる人はほとんど見かけない。この辺りの考え方も日本とは違うのだろう。<br /><br />話が若干逸れたが、蘇澳には定刻の13:28に到着した。冷泉で有名な街なので冷泉サイダーでも飲みたいところだが、あいにく30分程の滞在で折り返す。駅前のコンビニで昼飯代わりの煮卵を買っただけだった。

     11:32発の区間車で猴トンを去る。途中の福隆は弁当で有名なところで、ホームには売り子がいた。しかし自分の乗っている車両から2両程離れたところにいたため買うのは諦めた。ところが同じ車両に乗っていた台湾人3人ぐらいが走って弁当を買いに行くではないか。「もう発車時刻は済んでるんだけど?」と思っていたが、車掌も事情を知っているようで買い物が終わるまで待っている。こんなことなら自分も買いに行けば良かった。そして弁当を買ってきた乗客は、ロングシートの車内にもかかわらず弁当を食べ始めた。日本ならロングシートで弁当を食べる人などほとんどいないだろう。余談だが、特急列車含めて列車内でアルコールを飲んでいる人はほとんど見かけない。この辺りの考え方も日本とは違うのだろう。

    話が若干逸れたが、蘇澳には定刻の13:28に到着した。冷泉で有名な街なので冷泉サイダーでも飲みたいところだが、あいにく30分程の滞在で折り返す。駅前のコンビニで昼飯代わりの煮卵を買っただけだった。

  •  蘇澳から1区間だけ乗車して、蘇澳新で下車した。駅舎内は中国人か台湾人の団体客でいっぱいで、駅前には観光バスが何台も停まっている。この辺りでは鉱石か粘土を掘り出す鉱山が多くあるため、蘇澳新駅にはたくさんの貨車が停められていた。

     蘇澳から1区間だけ乗車して、蘇澳新で下車した。駅舎内は中国人か台湾人の団体客でいっぱいで、駅前には観光バスが何台も停まっている。この辺りでは鉱石か粘土を掘り出す鉱山が多くあるため、蘇澳新駅にはたくさんの貨車が停められていた。

  • 30分程の待ち合わせで、14:42発の普悠瑪号に乗る。予定ではこの後の区間車で花蓮へ行くことにしていたが、ダメ元で窓口で聞いてみたところ切符が取れたのである。普悠瑪号や太魯閣号は普通の自強号とは違い、立席での乗車は禁止されている。そのためこれらの切符はなかなか取れない、そもそも東部幹線では優等列車の座席不足が深刻であると聞いていたのだが、台東電化で状況が変わったのだろうか。普悠瑪号のTEMU2000形電車が増備された効果なのかもしれない。<br /><br />日本の特急電車とあまり変わらない雰囲気の車内で少しうとうとし、花蓮には3分遅れの15:32に到着した。

    30分程の待ち合わせで、14:42発の普悠瑪号に乗る。予定ではこの後の区間車で花蓮へ行くことにしていたが、ダメ元で窓口で聞いてみたところ切符が取れたのである。普悠瑪号や太魯閣号は普通の自強号とは違い、立席での乗車は禁止されている。そのためこれらの切符はなかなか取れない、そもそも東部幹線では優等列車の座席不足が深刻であると聞いていたのだが、台東電化で状況が変わったのだろうか。普悠瑪号のTEMU2000形電車が増備された効果なのかもしれない。

    日本の特急電車とあまり変わらない雰囲気の車内で少しうとうとし、花蓮には3分遅れの15:32に到着した。

  •  この日は花蓮に泊まるが、宿へ行く前に寄っておく所がある。花蓮駅から約3km離れた鉄道文化園区だ。駅から徒歩で向かうが、ここは17:00までの開館であるためあまりモタモタとはしていられない。暑いためゆっくりと歩き、16:30頃に到着した。<br /><br />このSLはナローゲージ用のものであり、花蓮駅前で展示されていたものが2年程前にここへ移設された。貨車も何台か保存されているが、花蓮駅前にあったはずのナローゲージの気動車や寝台車は見当たらなかった。どこかで整備中なのか、別の場所へ移されたのだろうか。<br />なお17:00で閉館するのはかつての駅舎や鉄道施設、糖蜜車を保管している区域であり、このSLは柵等は無いため自由に見学できる。

     この日は花蓮に泊まるが、宿へ行く前に寄っておく所がある。花蓮駅から約3km離れた鉄道文化園区だ。駅から徒歩で向かうが、ここは17:00までの開館であるためあまりモタモタとはしていられない。暑いためゆっくりと歩き、16:30頃に到着した。

    このSLはナローゲージ用のものであり、花蓮駅前で展示されていたものが2年程前にここへ移設された。貨車も何台か保存されているが、花蓮駅前にあったはずのナローゲージの気動車や寝台車は見当たらなかった。どこかで整備中なのか、別の場所へ移されたのだろうか。
    なお17:00で閉館するのはかつての駅舎や鉄道施設、糖蜜車を保管している区域であり、このSLは柵等は無いため自由に見学できる。

  •  上記の鉄道文化園区がある場所はかつて台鉄の線路があった所だが、かつての花蓮駅があった場所は塀で囲われ工事中だった。画像の黄色いショベルカーが停まっている場所は夜市だがこちらも立ち退きしており、先程のSLの横の道路に多数の出店が出ていた。何の工事をしているのかは不明だ。

     上記の鉄道文化園区がある場所はかつて台鉄の線路があった所だが、かつての花蓮駅があった場所は塀で囲われ工事中だった。画像の黄色いショベルカーが停まっている場所は夜市だがこちらも立ち退きしており、先程のSLの横の道路に多数の出店が出ていた。何の工事をしているのかは不明だ。

  •  鉄道文化園区近くのホテルに荷物を置き、夕方の街を散策する。ここはかつて台鉄の線路だった場所(先程の鉄道文化園区と花蓮旧駅へ繋がる)で、今は遊歩道になり多数の店が出ている。鉄道があったことを示すのは枕木模様の敷石とSLを模したレプリカの置き物だけだ。廃線跡探索という面では物足りないだろう。

     鉄道文化園区近くのホテルに荷物を置き、夕方の街を散策する。ここはかつて台鉄の線路だった場所(先程の鉄道文化園区と花蓮旧駅へ繋がる)で、今は遊歩道になり多数の店が出ている。鉄道があったことを示すのは枕木模様の敷石とSLを模したレプリカの置き物だけだ。廃線跡探索という面では物足りないだろう。

  • ◆3日目<br /> ホテルを8:00頃に出て花蓮駅へ向かう。天気予報ではこの日は雨だったが、幸いにも天気が良かったため40分程歩いて駅へ到着した。まずは花蓮9:32発の区間車に乗り、一駅隣の北埔で下車した。この駅は2時間に1本程度の区間車と一部のキョ光号が停車するだけだが、駅員が配置されホームで列車の発車を監視している。小さいながらも立派な駅舎だ。

    ◆3日目
     ホテルを8:00頃に出て花蓮駅へ向かう。天気予報ではこの日は雨だったが、幸いにも天気が良かったため40分程歩いて駅へ到着した。まずは花蓮9:32発の区間車に乗り、一駅隣の北埔で下車した。この駅は2時間に1本程度の区間車と一部のキョ光号が停車するだけだが、駅員が配置されホームで列車の発車を監視している。小さいながらも立派な駅舎だ。

  • 北埔で下車したのは、光隆博物館に保存されている車両を見学するため(それだけ)だ。幹線道路のような大きな通りを歩く。気温は28℃程で曇りと晴れを繰り返すような天気だったが、暑さでジリジリと体力が奪われていく。40分程歩くと光隆博物館の大きな看板が見えてきた。お目当ての車両は道路のすぐ横に置かれていた。

    北埔で下車したのは、光隆博物館に保存されている車両を見学するため(それだけ)だ。幹線道路のような大きな通りを歩く。気温は28℃程で曇りと晴れを繰り返すような天気だったが、暑さでジリジリと体力が奪われていく。40分程歩くと光隆博物館の大きな看板が見えてきた。お目当ての車両は道路のすぐ横に置かれていた。

  • SLの他にも敷地内に車両が保存されている。時刻は10:30頃であり博物館は開館しているし、先程から観光バスがどんどん入っていくため問題無いかと思い守衛室の横を通り過ぎると、警備員に止められてしまった。どうやら立ち入り禁止と言う訳ではなく、一人でしかも徒歩で訪れる奴など滅多に居ないため不思議に思われているようだ。ほとんど言葉は通じないが、あの青い客車を撮影したい事、博物館は時間が無いので見学しないことなどを身振り手振りと片言英語で伝えると、何とか許可が下りた。<br />青い客車は従業員のバイク置き場のような所に置かれており、観光客向けに公開している訳ではないようだ。サッと写真だけ撮り、そそくさと退散した。<br /><br />来た道を40分かけて戻り、11:20発の区間車で北埔を後にする。

    SLの他にも敷地内に車両が保存されている。時刻は10:30頃であり博物館は開館しているし、先程から観光バスがどんどん入っていくため問題無いかと思い守衛室の横を通り過ぎると、警備員に止められてしまった。どうやら立ち入り禁止と言う訳ではなく、一人でしかも徒歩で訪れる奴など滅多に居ないため不思議に思われているようだ。ほとんど言葉は通じないが、あの青い客車を撮影したい事、博物館は時間が無いので見学しないことなどを身振り手振りと片言英語で伝えると、何とか許可が下りた。
    青い客車は従業員のバイク置き場のような所に置かれており、観光客向けに公開している訳ではないようだ。サッと写真だけ撮り、そそくさと退散した。

    来た道を40分かけて戻り、11:20発の区間車で北埔を後にする。

  •  花蓮で区間車を降り、30分程の待ち合わせで自強号に乗り台東へ向かう。2014年6月に台東までの電化が完成したため、電車の自強号で台東へ向かいたいところだが、時間の関係から乗車したのは気動車の自強号だった。<br /><br />マニアックな話になるが、台東まで電化が完成したことにより電車の自強号が増え、自強号用の気動車はローカル線に投入されるそうだ。そうなると気動車の自強号に乗る機会は今後減ると思われるため、今のうちに乗れて良かったのかもしれない。

     花蓮で区間車を降り、30分程の待ち合わせで自強号に乗り台東へ向かう。2014年6月に台東までの電化が完成したため、電車の自強号で台東へ向かいたいところだが、時間の関係から乗車したのは気動車の自強号だった。

    マニアックな話になるが、台東まで電化が完成したことにより電車の自強号が増え、自強号用の気動車はローカル線に投入されるそうだ。そうなると気動車の自強号に乗る機会は今後減ると思われるため、今のうちに乗れて良かったのかもしれない。

  •  途中の寿豊(ショウフォン)駅は高架化工事の真っ最中だった。その他にも新しい鉄橋やトンネルに付け替えられた箇所や複線化や新線に切り替え工事中の箇所があちこちにあり、今後も台東線は大きく変化していくだろう。<br /><br /> 台東駅のヤードには電化開業までは普快車として使われていたDR2700形気動車が8両程まとめて留置されていた。今はもう使われていないと思うが、台湾のことなので今後観光列車として復活する可能性もある。3分遅れの14:53に台東に到着した。<br />この日は土曜日のため、台東を15:23に発車する「復興号782次 新左營行き(土日のみ運行)」という列車が運転される。どんな車両を使うのか気になっていたが、区間車にも使われる水色の客車7両編成だった。おそらく高雄を朝4時台に出てくる区間車の客車をそのまま使っているのであろう(土日以外は、翌日まで台東で寝ていると思われる)。この列車には乗らず、次のメインディッシュ?を待つことにする。

     途中の寿豊(ショウフォン)駅は高架化工事の真っ最中だった。その他にも新しい鉄橋やトンネルに付け替えられた箇所や複線化や新線に切り替え工事中の箇所があちこちにあり、今後も台東線は大きく変化していくだろう。

     台東駅のヤードには電化開業までは普快車として使われていたDR2700形気動車が8両程まとめて留置されていた。今はもう使われていないと思うが、台湾のことなので今後観光列車として復活する可能性もある。3分遅れの14:53に台東に到着した。
    この日は土曜日のため、台東を15:23に発車する「復興号782次 新左營行き(土日のみ運行)」という列車が運転される。どんな車両を使うのか気になっていたが、区間車にも使われる水色の客車7両編成だった。おそらく高雄を朝4時台に出てくる区間車の客車をそのまま使っているのであろう(土日以外は、翌日まで台東で寝ていると思われる)。この列車には乗らず、次のメインディッシュ?を待つことにする。

  •  次に乗車するのは、16:08発枋寮行き普快3672次である。台湾に来たならばやはり乗っておきたい列車だ。逆方向の普快3671次は昨年に乗車しているが、この3672次へは初めての乗車になる。<br /><br />この日はディーゼル機関車の後ろに、何と無動力の電気機関車が連結されていた。回送のためかディーゼル機関車がもう1両連結されたりキョ光号客車が連結される様子は画像や動画等で見たことはあったが、電気機関車というのは初めて見た。帰国後にインターネットで調べたところ、過去にもこのような例はあったそうだが珍しい部類に入るだろう。

     次に乗車するのは、16:08発枋寮行き普快3672次である。台湾に来たならばやはり乗っておきたい列車だ。逆方向の普快3671次は昨年に乗車しているが、この3672次へは初めての乗車になる。

    この日はディーゼル機関車の後ろに、何と無動力の電気機関車が連結されていた。回送のためかディーゼル機関車がもう1両連結されたりキョ光号客車が連結される様子は画像や動画等で見たことはあったが、電気機関車というのは初めて見た。帰国後にインターネットで調べたところ、過去にもこのような例はあったそうだが珍しい部類に入るだろう。

  • 電気機関車のパンタグラフは下がっているが、こうやって見ると往年の西部幹線の普快車の雰囲気?<br /><br />この日の客車は、1両目が日本製の35SPK32734T、2両目と3両目はインド製の客車で、40TP32253Tと40TPK32215Tだった。

    電気機関車のパンタグラフは下がっているが、こうやって見ると往年の西部幹線の普快車の雰囲気?

    この日の客車は、1両目が日本製の35SPK32734T、2両目と3両目はインド製の客車で、40TP32253Tと40TPK32215Tだった。

  • 客室から電気機関車を見る。この列車のディーゼル機関車はものすごい騒音を振りまきながら走行するが、今日は間に電気機関車がいるため少しはマシだろうか。やはり日本製の客車に乗りたくて1両目に陣取る。<br /><br /> 台東を定刻に発車する。走り出すと室内の蛍光灯がポツンポツンと点灯する。日本の旧型客車と同じで、走らなければ発電出来ないのだ(分かりやすく言うと、自転車のライトと同じ)。<br />昨年乗った普快3671次では50人近い団体客が乗車していたが今回は団体客はおらず、地元の人5人程と日本人か台湾人か不明だが鉄道マニア5人程しか乗車していなかった。途中駅で地元の人がポツポツ降りて行くが、乗って来る客はいない。

    客室から電気機関車を見る。この列車のディーゼル機関車はものすごい騒音を振りまきながら走行するが、今日は間に電気機関車がいるため少しはマシだろうか。やはり日本製の客車に乗りたくて1両目に陣取る。

     台東を定刻に発車する。走り出すと室内の蛍光灯がポツンポツンと点灯する。日本の旧型客車と同じで、走らなければ発電出来ないのだ(分かりやすく言うと、自転車のライトと同じ)。
    昨年乗った普快3671次では50人近い団体客が乗車していたが今回は団体客はおらず、地元の人5人程と日本人か台湾人か不明だが鉄道マニア5人程しか乗車していなかった。途中駅で地元の人がポツポツ降りて行くが、乗って来る客はいない。

  • あいにく雨が少し降っているが、涼しくて過ごしやすい。太麻里では貨物列車が行き合い待ちをしていた。今の日本では見られない雑多な貨車を連ねた列車だ。車掌車が健在なのもうれしい。<br /><br />昨年に乗車した際は太麻里駅構内には普快車や冷気平快の客車がたくさん留置されていたが、この時は1両もいなかった。

    あいにく雨が少し降っているが、涼しくて過ごしやすい。太麻里では貨物列車が行き合い待ちをしていた。今の日本では見られない雑多な貨車を連ねた列車だ。車掌車が健在なのもうれしい。

    昨年に乗車した際は太麻里駅構内には普快車や冷気平快の客車がたくさん留置されていたが、この時は1両もいなかった。

  • 電気機関車が繋がっているとやはり不思議な眺めだ。このように車両回送に便利に使われるなら、普快車も当面は安泰だろうか。太麻里では対向の自強号と行き合いをする。自強号は、先に到着していた貨物列車を追い越して発車していった。<br /><br /> 古荘からは複線になる。17:40頃に複線のトンネル内で、台東で見た復興号と対になる列車(復興781次、土日運転)とすれ違う。

    電気機関車が繋がっているとやはり不思議な眺めだ。このように車両回送に便利に使われるなら、普快車も当面は安泰だろうか。太麻里では対向の自強号と行き合いをする。自強号は、先に到着していた貨物列車を追い越して発車していった。

     古荘からは複線になる。17:40頃に複線のトンネル内で、台東で見た復興号と対になる列車(復興781次、土日運転)とすれ違う。

  •  17:46に枋野信号所に停車する。電源車が動いていないので回送と思われるキョ光号の客車が先に到着していた。ここで対向の自強号の通過待ちをする。こうして見ると、臨時の復興号や回送列車が走っていることもあるがなかなか列車密度が高い。<br /><br />対向の自強号が遅れていたようで、18:03に枋野信号所を発車する。定刻ならもう枋山を発車している時間だ。回送のキョ光号はこの普快3672次に追い越されるため、かなり長い時間枋野信号所に停められているのであろう。

     17:46に枋野信号所に停車する。電源車が動いていないので回送と思われるキョ光号の客車が先に到着していた。ここで対向の自強号の通過待ちをする。こうして見ると、臨時の復興号や回送列車が走っていることもあるがなかなか列車密度が高い。

    対向の自強号が遅れていたようで、18:03に枋野信号所を発車する。定刻ならもう枋山を発車している時間だ。回送のキョ光号はこの普快3672次に追い越されるため、かなり長い時間枋野信号所に停められているのであろう。

  • 列車は7分遅れで走行している。途中の加祿には冷気平快客車がブン投げられて(北海道弁で「放置されている」の意味)いる。帰国後に調べたところによると昨年太麻里にブン投げられていた客車は、SL(CT270)復活などの影響で青色の客車が足りなくなり、再度整備されてイベント等で使われているようだ。加祿駅の客車もいずれは復活するのかもしれない。

    列車は7分遅れで走行している。途中の加祿には冷気平快客車がブン投げられて(北海道弁で「放置されている」の意味)いる。帰国後に調べたところによると昨年太麻里にブン投げられていた客車は、SL(CT270)復活などの影響で青色の客車が足りなくなり、再度整備されてイベント等で使われているようだ。加祿駅の客車もいずれは復活するのかもしれない。

  •  終点の枋寮には7分遅れのまま18:28に到着した。2時間半近い乗車時間はあっという間で、普快車はやはり楽しいものだった。<br />ここから高雄までは枋寮18:27発の自強号に乗車する。発車時刻はすでに過ぎているが、その自強号は普快車の後ろを走っているので問題は無い。しかし到着した普快車をじっくり撮影する時間は無かった。枋寮では18:33発の新左營行き区間車も接続しているが、これに乗ると高雄のホテルでのチェックイン時間を過ぎてしまう。そのため、客車列車に乗りたかったが諦めた。<br /><br /> 高雄には定刻より5分程遅れて到着した。この自強号は気動車ながら台中まで運行する。そのため高雄では乗客の8割程度が入れ替わった。<br />高雄駅は昨年、2年前に訪れた時と同様に大規模な工事中だった。どうやら駅を地下化して高鉄の乗り入れ準備も行っているそうだが、全然工事が進んでいないように見える。<br />駅から数分歩いたホテルへ到着し、この日は終了である。

     終点の枋寮には7分遅れのまま18:28に到着した。2時間半近い乗車時間はあっという間で、普快車はやはり楽しいものだった。
    ここから高雄までは枋寮18:27発の自強号に乗車する。発車時刻はすでに過ぎているが、その自強号は普快車の後ろを走っているので問題は無い。しかし到着した普快車をじっくり撮影する時間は無かった。枋寮では18:33発の新左營行き区間車も接続しているが、これに乗ると高雄のホテルでのチェックイン時間を過ぎてしまう。そのため、客車列車に乗りたかったが諦めた。

     高雄には定刻より5分程遅れて到着した。この自強号は気動車ながら台中まで運行する。そのため高雄では乗客の8割程度が入れ替わった。
    高雄駅は昨年、2年前に訪れた時と同様に大規模な工事中だった。どうやら駅を地下化して高鉄の乗り入れ準備も行っているそうだが、全然工事が進んでいないように見える。
    駅から数分歩いたホテルへ到着し、この日は終了である。

  • ◆4日目<br /> この日は高雄発8:00の七堵行き自強号に乗るところから始まる。朝ラッシュ時間帯のせいか5分程度遅れて到着した。なおこの日の行程であるが、はっきりとした予定を立てず行き当たりばったりで行動したため不自然な部分や無駄な行程があると思うが、予めご了承願いたい。<br />向かうのは台南である。8:36に台南に到着したが、乗客の3割程度がここで下車する。

    ◆4日目
     この日は高雄発8:00の七堵行き自強号に乗るところから始まる。朝ラッシュ時間帯のせいか5分程度遅れて到着した。なおこの日の行程であるが、はっきりとした予定を立てず行き当たりばったりで行動したため不自然な部分や無駄な行程があると思うが、予めご了承願いたい。
    向かうのは台南である。8:36に台南に到着したが、乗客の3割程度がここで下車する。

  • 台南を訪れたのは、静態保存されているSLを見学するためである。地図は日本でプリントアウトしたものを持参していたが、台南駅から3km程あるのでレンタサイクルが無いかと旅遊服務中心で聞いてみたが、駅から1km程離れた場所に1軒あるだけだという。駅前にあるのはレンタルバイク店ばかりだ。<br /><br />仕方ないので行きはタクシーに乗ることにする。台南駅前に停まっているタクシーに適当に乗り込み「體育公園 火車」と書いたメモを見せるとすぐに運転手に通じた。きちんとメーターを使い請求もメーター通りだったが、SLとは少し離れた公園入口で降ろされてしまった。<br />歩いてSLまで向かうが、方向感覚を失ったため20分程かかって到着した。日本のD51とC55と同じタイプの機関車が保存されていた。

    台南を訪れたのは、静態保存されているSLを見学するためである。地図は日本でプリントアウトしたものを持参していたが、台南駅から3km程あるのでレンタサイクルが無いかと旅遊服務中心で聞いてみたが、駅から1km程離れた場所に1軒あるだけだという。駅前にあるのはレンタルバイク店ばかりだ。

    仕方ないので行きはタクシーに乗ることにする。台南駅前に停まっているタクシーに適当に乗り込み「體育公園 火車」と書いたメモを見せるとすぐに運転手に通じた。きちんとメーターを使い請求もメーター通りだったが、SLとは少し離れた公園入口で降ろされてしまった。
    歩いてSLまで向かうが、方向感覚を失ったため20分程かかって到着した。日本のD51とC55と同じタイプの機関車が保存されていた。

  • 体育公園の次は、台南駅の裏にある成功大学へ向かう。体育公園から4km弱あるが、歩いて向かう事にする。途中で流しのタクシーが走って来たなら乗ればいいと考えていた。大きな通り沿いを歩いたものの、タクシーを停めれそうな場所で(交差点前後を避けるなど)上手くつかまえられなかったり、走って来たもののフルスモークガラスのタクシーだったためスルーしたり(台湾では前面や運転席横のガラスがスモークでも違法ではないらしい)しているうちに成功大学まで歩いてしまった。<br /><br />午前中とはいえ30℃程あるため汗だくになり、成功大学キャンパス内のベンチにしばらく座っていた。お目当てのSLは事前にグーグルストリートビューで予習してきたこともあってすんなりと見つかった。

    体育公園の次は、台南駅の裏にある成功大学へ向かう。体育公園から4km弱あるが、歩いて向かう事にする。途中で流しのタクシーが走って来たなら乗ればいいと考えていた。大きな通り沿いを歩いたものの、タクシーを停めれそうな場所で(交差点前後を避けるなど)上手くつかまえられなかったり、走って来たもののフルスモークガラスのタクシーだったためスルーしたり(台湾では前面や運転席横のガラスがスモークでも違法ではないらしい)しているうちに成功大学まで歩いてしまった。

    午前中とはいえ30℃程あるため汗だくになり、成功大学キャンパス内のベンチにしばらく座っていた。お目当てのSLは事前にグーグルストリートビューで予習してきたこともあってすんなりと見つかった。

  •  成功大学を出てからは台南駅に戻り、台南11:16発の区間車で橋頭へ向かう。橋頭には橋頭糖廠がありそこで五分車(ナローゲージの鉄道)が観光客向けに運行しているのでそれに乗るためである。<br /><br />園内に入ると静態保存と思われるが、機関車が保存されている大きな車庫があった。

     成功大学を出てからは台南駅に戻り、台南11:16発の区間車で橋頭へ向かう。橋頭には橋頭糖廠がありそこで五分車(ナローゲージの鉄道)が観光客向けに運行しているのでそれに乗るためである。

    園内に入ると静態保存と思われるが、機関車が保存されている大きな車庫があった。

  • 静態保存車だけでもかなりの車両が置かれている。きれいに整備されたものが多いが、車庫の片隅にはレストア待ちなのか放置されているのかボロボロの機関車もいる。<br />この日は日曜日だったためか園内にはたくさんの露店が出ており多くの人で賑っている。ステージでは大音量で「浪花節だよ人生は」が流れていてどういうことかと思っていたが、帰国後に調べたところ台湾でも多くの歌手にカバーされている楽曲だそうだ。<br /><br /> 五分車に乗るためにやって来たのだが、五分車乗り場に着いた時刻は12:35。昼休みで運行が無いらしく次の発車は13:30だった。さすがに50分も待っていられないため、乗車は諦めて移動する事にする。静態保存の車両がたくさんありお腹いっぱいになっていたことも影響していたと思う。

    静態保存車だけでもかなりの車両が置かれている。きれいに整備されたものが多いが、車庫の片隅にはレストア待ちなのか放置されているのかボロボロの機関車もいる。
    この日は日曜日だったためか園内にはたくさんの露店が出ており多くの人で賑っている。ステージでは大音量で「浪花節だよ人生は」が流れていてどういうことかと思っていたが、帰国後に調べたところ台湾でも多くの歌手にカバーされている楽曲だそうだ。

     五分車に乗るためにやって来たのだが、五分車乗り場に着いた時刻は12:35。昼休みで運行が無いらしく次の発車は13:30だった。さすがに50分も待っていられないため、乗車は諦めて移動する事にする。静態保存の車両がたくさんありお腹いっぱいになっていたことも影響していたと思う。

  •  橋頭糖廠駅からMRTに乗り、左營には13:25頃に到着した。無駄に時間が掛かっているが、この後の行程を色々考えていたからである(集集線の終点である車テイまで行こうかとも考えたが、往復出来ないことは無いが22時頃までびっちり乗りっぱなしになるので諦めた。車テイへ行った事はあるが、10分程度しか滞在していないため駅周辺を歩いたことが無かった)。<br /><br />MRTの左營駅にはこんな看板が。日本のインターネット上の一部でも話題になった高雄捷運のオリジナル萌えキャラである。車内での飲食や駆け込み乗車の禁止を呼び掛けるこのキャラがデザインされたポスターが、駅構内の至る所に貼られているが、一般人はどう感じているのだろうか?そしてそのポスターは盗まれないのだろうか・・・?<br /><br /> ここで高鉄に乗り換えて嘉義へ向かう。日曜日であるため窓口は大混雑だったがコンコースの片隅に仮設の窓口もあり、そこは空いているためすぐに切符を購入できた。高鉄左營を14:00に発車する各駅停車タイプに乗車し、嘉義には14:36に到着した。

     橋頭糖廠駅からMRTに乗り、左營には13:25頃に到着した。無駄に時間が掛かっているが、この後の行程を色々考えていたからである(集集線の終点である車テイまで行こうかとも考えたが、往復出来ないことは無いが22時頃までびっちり乗りっぱなしになるので諦めた。車テイへ行った事はあるが、10分程度しか滞在していないため駅周辺を歩いたことが無かった)。

    MRTの左營駅にはこんな看板が。日本のインターネット上の一部でも話題になった高雄捷運のオリジナル萌えキャラである。車内での飲食や駆け込み乗車の禁止を呼び掛けるこのキャラがデザインされたポスターが、駅構内の至る所に貼られているが、一般人はどう感じているのだろうか?そしてそのポスターは盗まれないのだろうか・・・?

     ここで高鉄に乗り換えて嘉義へ向かう。日曜日であるため窓口は大混雑だったがコンコースの片隅に仮設の窓口もあり、そこは空いているためすぐに切符を購入できた。高鉄左營を14:00に発車する各駅停車タイプに乗車し、嘉義には14:36に到着した。

  • 高鉄の嘉義駅は台鉄の嘉義駅とは全く異なる場所にある。高鉄嘉義より3km程離れたところに蒜頭糖廠があり、そこでも観光用の五分車が運行されている。時間の都合からタクシーで蒜頭糖廠へ向かう。<br /><br />蒜頭糖廠には14:50頃に到着した。園内は家族連れで賑っており、丁度観光用の列車が到着し多くの人が下りて来た。かなり長い編成だなと思っていると、3分程後にさらにもう1編成の列車が到着した。団体客が来たため増発していたようだ。<br />次の発車は15:00のため、昔の駅舎を再利用していると思われる窓口で乗車券を購入し列車を待つ。

    高鉄の嘉義駅は台鉄の嘉義駅とは全く異なる場所にある。高鉄嘉義より3km程離れたところに蒜頭糖廠があり、そこでも観光用の五分車が運行されている。時間の都合からタクシーで蒜頭糖廠へ向かう。

    蒜頭糖廠には14:50頃に到着した。園内は家族連れで賑っており、丁度観光用の列車が到着し多くの人が下りて来た。かなり長い編成だなと思っていると、3分程後にさらにもう1編成の列車が到着した。団体客が来たため増発していたようだ。
    次の発車は15:00のため、昔の駅舎を再利用していると思われる窓口で乗車券を購入し列車を待つ。

  • 列車は14両あった客車(サトウキビ運搬貨車を改造したものと思われる)を10両に減らし、15:00頃にホームへ入線した。客車の両端に機関車が連結されている。<br /><br />走り出すと大きな踏切を越え、先程タクシーで走って来た道の横にある線路を進む。周囲にはサトウキビ畑が広がり、高鉄の高架線も見えてきた。どこまで行くのかと思っていたが「1.6km」と書かれたキロポストの辺りで停止し、反対方向へ動き出した。ガタゴト走っているが特に何をする訳でもなく折り返しである。

    列車は14両あった客車(サトウキビ運搬貨車を改造したものと思われる)を10両に減らし、15:00頃にホームへ入線した。客車の両端に機関車が連結されている。

    走り出すと大きな踏切を越え、先程タクシーで走って来た道の横にある線路を進む。周囲にはサトウキビ畑が広がり、高鉄の高架線も見えてきた。どこまで行くのかと思っていたが「1.6km」と書かれたキロポストの辺りで停止し、反対方向へ動き出した。ガタゴト走っているが特に何をする訳でもなく折り返しである。

  • 途中には一部複線になっている箇所もあるが、現役当時の交換設備だろうか。途中の積み込み設備跡らしき場所にはきれいに塗装された貨車が置かれている。<br />その後は先程乗車したホームをかすめるように敷地内を進み、敷地の奥へと入って行く。そして再度スイッチバックして今度は工場内を縫うように走り、正門近くの降車ホームへと到着した。出発から1.6km往復→ホームをかすめる→1.2km往復と走り、戻って来るまで30分程かかった。<br /><br /> 五分車に乗車した後は、敷地内に保存されている車両を撮影したり売店でアイスを買うなどして過ごした。五分車は15時発が最終だったようである(団体客の予約があればそれ以降も走るのかもしれない)。

    途中には一部複線になっている箇所もあるが、現役当時の交換設備だろうか。途中の積み込み設備跡らしき場所にはきれいに塗装された貨車が置かれている。
    その後は先程乗車したホームをかすめるように敷地内を進み、敷地の奥へと入って行く。そして再度スイッチバックして今度は工場内を縫うように走り、正門近くの降車ホームへと到着した。出発から1.6km往復→ホームをかすめる→1.2km往復と走り、戻って来るまで30分程かかった。

     五分車に乗車した後は、敷地内に保存されている車両を撮影したり売店でアイスを買うなどして過ごした。五分車は15時発が最終だったようである(団体客の予約があればそれ以降も走るのかもしれない)。

  •  16:10頃に蒜頭糖廠を後にし、高鉄嘉義駅まで歩き出す。約3kmの距離のため歩けないことは無いが、30℃近い気温と直射日光のせいで汗だくである。思えば昨日の北埔で往復合計2時間、今朝の台南で1時間歩き、さらにこれまでのベトナム、タイ、サハリンなどいつも汗だくになって歩いているような気がする。何だかやりたいことが偏ってきているのかもしれない。これは私にタクシーを交渉する語学力も社交性も無いがゆえであるが、日本とは違いタクシーに乗っても運転手が場所を知らなかったり面倒になったら「もう着いたよ」と嘘を言い適当な場所で降ろされる可能性もある。「信じられるのは自分の足だけ」というのが私の信条である。<br /><br />結局40分程かけて高鉄嘉義駅に到着した。17:26発の高鉄に乗車し、高鉄台南にはたった18分で到着した。

     16:10頃に蒜頭糖廠を後にし、高鉄嘉義駅まで歩き出す。約3kmの距離のため歩けないことは無いが、30℃近い気温と直射日光のせいで汗だくである。思えば昨日の北埔で往復合計2時間、今朝の台南で1時間歩き、さらにこれまでのベトナム、タイ、サハリンなどいつも汗だくになって歩いているような気がする。何だかやりたいことが偏ってきているのかもしれない。これは私にタクシーを交渉する語学力も社交性も無いがゆえであるが、日本とは違いタクシーに乗っても運転手が場所を知らなかったり面倒になったら「もう着いたよ」と嘘を言い適当な場所で降ろされる可能性もある。「信じられるのは自分の足だけ」というのが私の信条である。

    結局40分程かけて高鉄嘉義駅に到着した。17:26発の高鉄に乗車し、高鉄台南にはたった18分で到着した。

  •  わざわざ高鉄を台南で下車したのは、未乗になっていた沙崙線に乗車するためである。高鉄台南駅と台南中心部とのアクセスのため2011年に開業した新線である。<br /><br />乗車してみるとほとんどが複線の高架線であり、かなり高い場所を走る区間もある。新線ではあるが速度は遅く、線路は右へ左へとカーブを繰り返す。運行面でもEMU600形電車が往復しているだけであり趣味的には面白みが無いであろう(アクセス用路線のため仕方ないが)。

     わざわざ高鉄を台南で下車したのは、未乗になっていた沙崙線に乗車するためである。高鉄台南駅と台南中心部とのアクセスのため2011年に開業した新線である。

    乗車してみるとほとんどが複線の高架線であり、かなり高い場所を走る区間もある。新線ではあるが速度は遅く、線路は右へ左へとカーブを繰り返す。運行面でもEMU600形電車が往復しているだけであり趣味的には面白みが無いであろう(アクセス用路線のため仕方ないが)。

  • 10分程の乗車で、西部幹線との接続駅である中州に到着した。30分程の待ち合わせで、高雄へ向かう区間車に乗車する。中州駅は建て替えられたのかきれいな駅舎だったが、駅前は若干の住宅があるだけで見るべきものは何もない。早めにホームへ入り、通過する自強号やキョ光号を眺めていた。<br /><br />中州18:42発の区間車に乗り、高雄には19:26に到着した。駅前の食堂で夕食をとり、ホテルへ戻り預かってもらっていた荷物を引き取る。その後はホテルのロビーで30分程休ませてもらい、Wi-Fiを使ってメールのチェックなどをしていた。

    10分程の乗車で、西部幹線との接続駅である中州に到着した。30分程の待ち合わせで、高雄へ向かう区間車に乗車する。中州駅は建て替えられたのかきれいな駅舎だったが、駅前は若干の住宅があるだけで見るべきものは何もない。早めにホームへ入り、通過する自強号やキョ光号を眺めていた。

    中州18:42発の区間車に乗り、高雄には19:26に到着した。駅前の食堂で夕食をとり、ホテルへ戻り預かってもらっていた荷物を引き取る。その後はホテルのロビーで30分程休ませてもらい、Wi-Fiを使ってメールのチェックなどをしていた。

  • この後の予定は、高雄を23:30に発車する夜行列車に乗るだけである。ただ待っているだけでは暇なので、今回の旅行では客車の区間車(または復興号)に乗っていなかったなと思い、時間潰しも兼ねて乗車する事にする。高雄以南は屏東まで電化されているため電車の区間車が走っているが、屏東より南側は非電化のためそこへ直通する区間車は全て客車なのだ。<br /><br />高雄21:22発の枋寮行き区間3542次だ。この列車の4分前に屏東行きの区間車(電車)が走っているため、こちらに乗車する客はまばらである。R100形ディーゼル機関車の爆音を堪能?するために機関車のすぐ後ろの車両に乗車した。この車両に乗ったのは私だけだった。

    この後の予定は、高雄を23:30に発車する夜行列車に乗るだけである。ただ待っているだけでは暇なので、今回の旅行では客車の区間車(または復興号)に乗っていなかったなと思い、時間潰しも兼ねて乗車する事にする。高雄以南は屏東まで電化されているため電車の区間車が走っているが、屏東より南側は非電化のためそこへ直通する区間車は全て客車なのだ。

    高雄21:22発の枋寮行き区間3542次だ。この列車の4分前に屏東行きの区間車(電車)が走っているため、こちらに乗車する客はまばらである。R100形ディーゼル機関車の爆音を堪能?するために機関車のすぐ後ろの車両に乗車した。この車両に乗ったのは私だけだった。

  • もっと乗車していたかったが、時間の都合から2駅目の後庄で下車する。15分程度の待ち合わせでまた高雄に戻る。後庄駅はこの時間は無人になっているようで、ICカードの入出場端末はあるが乗車券を買う事が出来ない。駅の周囲はマンションが建っているがあまり人の気配は感じられない。駅のホームは2本あるが、第一月台は線路が剥がされて使われておらず、第二月台に上下列車が発着している。かつては列車の待避や折り返しが行われていたのであろうか。<br /><br /> 再び区間車に2駅乗車して高雄へ戻って来た。乗車券を購入していないことについてだが、精算窓口に「後庄→高雄」と書いた紙を見せると値段を言われ、現金で清算するとレシートのような清算済み証明書が発行された。その証明書を渡して改札を出るのだ。

    もっと乗車していたかったが、時間の都合から2駅目の後庄で下車する。15分程度の待ち合わせでまた高雄に戻る。後庄駅はこの時間は無人になっているようで、ICカードの入出場端末はあるが乗車券を買う事が出来ない。駅の周囲はマンションが建っているがあまり人の気配は感じられない。駅のホームは2本あるが、第一月台は線路が剥がされて使われておらず、第二月台に上下列車が発着している。かつては列車の待避や折り返しが行われていたのであろうか。

     再び区間車に2駅乗車して高雄へ戻って来た。乗車券を購入していないことについてだが、精算窓口に「後庄→高雄」と書いた紙を見せると値段を言われ、現金で清算するとレシートのような清算済み証明書が発行された。その証明書を渡して改札を出るのだ。

  •  駅内のコンビニで酒とパンを買い込み、待合室で飲みながら夜行列車の到着を待つ。<br /> 今回の旅行のメインである夜行列車は鳳山発七堵行きキョ光532次であり、高雄から板橋まで乗車する。<br />台湾で現在走る夜行列車は全てキョ光号であり、寝台車や食堂車は連結されていない。西部幹線と東部幹線に1往復ずつ設定されているが、いずれも金曜〜日曜日のみの運転である。東部幹線の夜行列車は近年まで毎日運転だったが、台東電化から変更されたようだ。<br /><br />23:25頃に鳳山を出たキョ光532次が高雄に入線してきた。機関車はE214電気機関車で、客車は8両で昼間に走っているキョ光号と同じ編成内容だった。

     駅内のコンビニで酒とパンを買い込み、待合室で飲みながら夜行列車の到着を待つ。
     今回の旅行のメインである夜行列車は鳳山発七堵行きキョ光532次であり、高雄から板橋まで乗車する。
    台湾で現在走る夜行列車は全てキョ光号であり、寝台車や食堂車は連結されていない。西部幹線と東部幹線に1往復ずつ設定されているが、いずれも金曜〜日曜日のみの運転である。東部幹線の夜行列車は近年まで毎日運転だったが、台東電化から変更されたようだ。

    23:25頃に鳳山を出たキョ光532次が高雄に入線してきた。機関車はE214電気機関車で、客車は8両で昼間に走っているキョ光号と同じ編成内容だった。

  • 昼行便のキョ光号と何ら変わりない行き先表示。<br />どの程度混雑するのか気になっていたが、1両当たり15人程度しか乗っていない。23:30の定刻に高雄を出発する。次の新左營で5人程乗車してきたが、ほとんどの席は2人掛けを1人で利用している状態だ。<br /><br />私の周りは皆台湾人だが、誰もアルコールを飲んだりおやつを食べたりはしていない。そればかりか皆、昼間の列車に乗るのと同じような感覚で乗車しているように見える。私は夜中寝付けなかった時のことを考えて水やパンを多めに用意しておいたし、日本やタイやノルウェーで夜行列車に乗った際も他の乗客は皆同じように「準備」していたものである。その準備も含めて夜行列車に乗る楽しみであり「儀式」であるとすら思う。この辺りは国民性や地域性の違いなのかもしれない。ゆえに、夜行列車に乗るとワクワクしているのは私だけという事になる。他の乗客は「走る時間がたまたま深夜なだけ」としか思っていないのかもしれない。

    昼行便のキョ光号と何ら変わりない行き先表示。
    どの程度混雑するのか気になっていたが、1両当たり15人程度しか乗っていない。23:30の定刻に高雄を出発する。次の新左營で5人程乗車してきたが、ほとんどの席は2人掛けを1人で利用している状態だ。

    私の周りは皆台湾人だが、誰もアルコールを飲んだりおやつを食べたりはしていない。そればかりか皆、昼間の列車に乗るのと同じような感覚で乗車しているように見える。私は夜中寝付けなかった時のことを考えて水やパンを多めに用意しておいたし、日本やタイやノルウェーで夜行列車に乗った際も他の乗客は皆同じように「準備」していたものである。その準備も含めて夜行列車に乗る楽しみであり「儀式」であるとすら思う。この辺りは国民性や地域性の違いなのかもしれない。ゆえに、夜行列車に乗るとワクワクしているのは私だけという事になる。他の乗客は「走る時間がたまたま深夜なだけ」としか思っていないのかもしれない。

  • 日を跨いで0:20に台南に到着すると数人が下車した。その後も頻繁に停車するが、乗ってくる客はいない。<br /><br />台湾の夜行列車は日本と違い室内灯を減光する事も無く、深夜だろうがお構いなしに通常のボリュームで放送が入る。「日本とは違い・・・」とは言っても、現在は「はまなす」しか座席夜行が無い現状では若い人には伝わらないだろうか。私も若輩者であるが、座席の夜行列車である「オホーツク9・10号」「利尻」「おおぞら13・14号」には何度も乗車したことがあり、シートを向かい合わせにしてL字に体を曲げて眠ったものだが、こんな話も昔話なのだろう。<br /><br />キョ光号の客車は座席の間隔が広く、リクライニング角度も深いため座っていてもゆっくりと休める。台南を出たあたりで一度眠り、2:40頃に起きると彰化に停車していた。彰化を出て間もなく、この列車と対をなすキョ光531次とすれ違う。西部幹線の海線は初めての乗車だったが当然ながら車窓は真っ暗で何も見えず、また寝入ってしまった。

    日を跨いで0:20に台南に到着すると数人が下車した。その後も頻繁に停車するが、乗ってくる客はいない。

    台湾の夜行列車は日本と違い室内灯を減光する事も無く、深夜だろうがお構いなしに通常のボリュームで放送が入る。「日本とは違い・・・」とは言っても、現在は「はまなす」しか座席夜行が無い現状では若い人には伝わらないだろうか。私も若輩者であるが、座席の夜行列車である「オホーツク9・10号」「利尻」「おおぞら13・14号」には何度も乗車したことがあり、シートを向かい合わせにしてL字に体を曲げて眠ったものだが、こんな話も昔話なのだろう。

    キョ光号の客車は座席の間隔が広く、リクライニング角度も深いため座っていてもゆっくりと休める。台南を出たあたりで一度眠り、2:40頃に起きると彰化に停車していた。彰化を出て間もなく、この列車と対をなすキョ光531次とすれ違う。西部幹線の海線は初めての乗車だったが当然ながら車窓は真っ暗で何も見えず、また寝入ってしまった。

  • ◆5日目<br />5:00頃に周りがバタバタして目が覚めた。いつの間にか乗客が増えており、5:14に停車した桃園からは私の隣にも乗客が座った。朝方に乗って来た乗客は明らかに通勤中という出で立ちだ。この日は月曜日であり、単身赴任者が台北へ仕事に行く需要も多いのだろうか。<br /><br />その後は座席が全て埋まるほどの乗車率になり、板橋には定刻の5:41に到着した。下車する客はわずかだが、入れ替わりで通勤客風の乗客が多数乗車していった。

    ◆5日目
    5:00頃に周りがバタバタして目が覚めた。いつの間にか乗客が増えており、5:14に停車した桃園からは私の隣にも乗客が座った。朝方に乗って来た乗客は明らかに通勤中という出で立ちだ。この日は月曜日であり、単身赴任者が台北へ仕事に行く需要も多いのだろうか。

    その後は座席が全て埋まるほどの乗車率になり、板橋には定刻の5:41に到着した。下車する客はわずかだが、入れ替わりで通勤客風の乗客が多数乗車していった。

  • 板橋で降りたのは、静態保存されているSLを見学するためだ。MRT板南線に乗り換え、1駅隣の新埔で下車する。新埔駅から7分程歩くと、お目当てのSLが保存されていた。<br />日本のD51とほぼ同型のSLである。大切に保存されており、台湾各地で見られた「過去の産業遺産を大切にする」といった風土をここでも感じられた。まだ朝6時半という事もあり周囲には誰もいないが。<br /><br />その後は再び板橋駅へ戻り、タクシーで桃園国際空港へと向かった。バスでも行けたのかもしれないし、高鉄に乗り桃園で降りれば確実にバスで行けるが、平日朝という事から渋滞を考慮して素直にタクシーで移動した。<br />高速道路主体に走って行くが、渋滞こそしていないものの道路は混雑している。板橋駅から30分強掛かって桃園国際空港に到着した。<br />

    板橋で降りたのは、静態保存されているSLを見学するためだ。MRT板南線に乗り換え、1駅隣の新埔で下車する。新埔駅から7分程歩くと、お目当てのSLが保存されていた。
    日本のD51とほぼ同型のSLである。大切に保存されており、台湾各地で見られた「過去の産業遺産を大切にする」といった風土をここでも感じられた。まだ朝6時半という事もあり周囲には誰もいないが。

    その後は再び板橋駅へ戻り、タクシーで桃園国際空港へと向かった。バスでも行けたのかもしれないし、高鉄に乗り桃園で降りれば確実にバスで行けるが、平日朝という事から渋滞を考慮して素直にタクシーで移動した。
    高速道路主体に走って行くが、渋滞こそしていないものの道路は混雑している。板橋駅から30分強掛かって桃園国際空港に到着した。

  •  帰国便の出発まで2時間半あるが、ターミナル1出発なのにターミナル2へ来てしまった(同じ失敗を前に一度やっている)。前回間違った時と同様に、スカイトレインでターミナル1へ移動する。乗り鉄要素が増えたと前向きに考えておくことにしよう。

     帰国便の出発まで2時間半あるが、ターミナル1出発なのにターミナル2へ来てしまった(同じ失敗を前に一度やっている)。前回間違った時と同様に、スカイトレインでターミナル1へ移動する。乗り鉄要素が増えたと前向きに考えておくことにしよう。

  • 10:10発の新千歳空港行きで台湾を後にする。エバー航空のハローキティージェットだが、航空機を推す車(名前が分からない)にもキティーちゃんが描かれている。<br /><br /> 今回の旅行では、メインであった夜行列車と普快車に乗車出来た。また、私ごとながら沙崙線と西部幹線の海線に乗車したことで、台湾鉄路管理局で日常的に旅客営業をする路線を完乗したことになった(海線は寝ている間に通過しただけだが)。

    10:10発の新千歳空港行きで台湾を後にする。エバー航空のハローキティージェットだが、航空機を推す車(名前が分からない)にもキティーちゃんが描かれている。

     今回の旅行では、メインであった夜行列車と普快車に乗車出来た。また、私ごとながら沙崙線と西部幹線の海線に乗車したことで、台湾鉄路管理局で日常的に旅客営業をする路線を完乗したことになった(海線は寝ている間に通過しただけだが)。

  •  台湾旅行は多くの日本人の旅行記があり、台湾の鉄道を研究している方も多数いるであろう。私ごときが改めて語ることなど無いであろうが、蛇足ながら台湾の鉄道の今後を書き綴ってみたいと思う(完全に私個人の憶測です)。<br /><br />・台湾内の夜行列車は現在全て週末のみの運転となっており、乗車率も決して良いとは言えない。今後は春節などの最繁忙期のみの運転になったり、需要のある早朝時間帯のみの運転となったり(そうなると夜行列車ではなくなる)するのではないだろうか。<br /><br />・今回乗車した普快車に団体客は乗車して来なかったが、台湾の鉄道ファンにも人気があるため動態保存的な意味合いが強く当面は安泰だろう。<br /><br />・台東電化に伴い電車の自強号が増え、自強号用の気動車は内湾線等のローカル線のサービスアップに転用されるそうだ。玉突きで捻出されたDR1000形気動車が客車の区間車を置き換えるという動きにもなるのではないだろうか。その他、非電化区間を走るキョ光号が気動車化され自強号に格上げされることも考えられる。

     台湾旅行は多くの日本人の旅行記があり、台湾の鉄道を研究している方も多数いるであろう。私ごときが改めて語ることなど無いであろうが、蛇足ながら台湾の鉄道の今後を書き綴ってみたいと思う(完全に私個人の憶測です)。

    ・台湾内の夜行列車は現在全て週末のみの運転となっており、乗車率も決して良いとは言えない。今後は春節などの最繁忙期のみの運転になったり、需要のある早朝時間帯のみの運転となったり(そうなると夜行列車ではなくなる)するのではないだろうか。

    ・今回乗車した普快車に団体客は乗車して来なかったが、台湾の鉄道ファンにも人気があるため動態保存的な意味合いが強く当面は安泰だろう。

    ・台東電化に伴い電車の自強号が増え、自強号用の気動車は内湾線等のローカル線のサービスアップに転用されるそうだ。玉突きで捻出されたDR1000形気動車が客車の区間車を置き換えるという動きにもなるのではないだろうか。その他、非電化区間を走るキョ光号が気動車化され自強号に格上げされることも考えられる。

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