2015/04/16 - 2015/04/17
229位(同エリア550件中)
玄白さん
今年最後の花見は北上する桜前線を追いかけ、福島県へ。福島県中通り地方には、日本3大桜の一つ、三春の滝桜を筆頭に桜の名木・古木が散在している。そんな風格ある桜たちを巡る一泊ドライブ旅行へ。
2日間で訪ねた桜は
1日目:霞ケ城公園→合戦場の枝垂れ桜→小沢の桜→芹ケ沢桜→雪村桜→天神夫婦桜とデコ屋敷→三春滝桜(夜桜)
2日目:朝の三春滝桜→上石不動桜→紅枝垂れ地蔵桜→中田忠七桜→今出川・北須川桜並木
とテンコ盛りのスケジュール。
この旅行記では、数ある桜でも高い知名度を誇る滝桜のライトアップされた夜の姿、明るい日差しの中で輝く朝の姿を紹介。
夜の帳が下りたばかりで、まだ青みが残る夜空を背景にライトアップされた滝桜は、身震いするほどの妖艶な美しい姿を惜しげもなく見せてくれていた。翌朝の滝桜は、樹齢1000年といわれている古木とは思えないほどたくさんの花を付けて、長年の風雪に耐えてきた生命力にあふれ、若ささえ感じさせる艶やかな華やぎに満ちていた。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
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初日、霞ケ城から天神夫婦桜まで巡り、連れ合いを今宵の宿に送り届けた後、三春滝桜のライトアップの撮影へ。羽生結弦選手の熱烈なファンである連れ合いは滝桜よりフィギュアスケート国別対抗戦のTV観戦が大事らしい。
6:30に滝桜のライトが点灯。まだ空は明るい -
昼間ほど混雑はしていないだろうと思っていたが、大勢の見物客でこんなに混んでいる。
たった一本の桜の木に、開花シーズン中に20万人の花追い人達が集うという。滝桜の魔力、恐るべしである。 -
滝桜の周りは、びっしりと見物客が取り巻いていて、撮影場所の確保すら大変である。他の人に迷惑にならぬよう、譲りあって三脚を控えめに立てての撮影。
滝桜は岐阜県の根尾谷薄墨桜、山梨県の山高神代桜と並んで、日本三大桜と称されている。樹齢1000年であるが、滝桜は3つの桜の中では一番若い。
これに埼玉県北本市の石戸蒲桜、静岡県富士宮市の駒止めの桜を加えて、五大桜とも言われる。この5本の巨桜は、大正11年に国の天然記念物に指定されているからである。 -
滝桜の周りに、遠巻きに一周する歩道のほかに根元に近づける歩道が整備されている。そちらは、根元まで近づいて見ようとする人達で立錐の余地がないほどの大混雑。
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撮影場所を右に移動。
照明光の違いなのか、花の色合いが枝によって違うのか、場所によって花の色味は違う。目ではそんなに感じないのだが、写真ではずいぶん違う。 -
イチオシ
良い感じで空の青みが深くなってきた。高さ19m、枝張り22m×17mの巨木が深い藍色の空に浮かび上がる姿は、ぞっとするほど妖しいまでの美しさである。
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少し引き気味で1カット
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さらに右に移動して、外側の歩道の中腹からのアングル
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イチオシ
右側の部分をアップで。
左右の赤みがかった花の真ん中を白っぽいピンクの花が連なっている様は、岩の間を水しぶきを上げて流れ落ちる滝を連想させる。滝桜とはまさに的を得た命名である。 -
イチオシ
滝桜の周りには菜の花が植えられているが、そこはライトアップされていない。ストロボを焚いて、菜の花と一緒に撮影してみた。
大勢の女官たちにかしずかれている女王の風格である。 -
少し引き気味で。
空の青みが出るようにちょっと露出を+補正。 -
イチオシ
左側の部分をアップで。
こちら側も枝垂れている枝が滝のようである。花が密集し、流れ落ちるような枝振りは、迫力満点、圧倒的な存在感である。 -
ちょうど歩道の反対側まで回り込んできた。高い位置から見る感じになるので、先ほどとは違った印象である。
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さらに一段高い堤のようになっているところがある。そこに上がる階段の中腹から滝桜を見下ろす。手前にみえているのは堤の桜並木の枝である。
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最初の場所に下って戻る途中からのアングル。
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根元の方に近づく歩道も少し空いてきたので、そちらに移動。
根元近くから仰ぎ見る。空一面、漆黒の闇を花びらが埋め尽くしている。 -
たった一本の木だが、さながら桜の森に入り込んだようだ。
一時間ほど、たっぷりの妖艶な滝桜を堪能して、連れ合いが待つ宿に戻る。 -
さて、翌日。
朝のうちは、快晴。滝桜はちょうど満開なので、遅くなると周辺の道路は大渋滞、駐車場に入るにも長時間待たされそうなので、早めにチェックアウト。
駐車場には8:40に到着。
850台が停められる大駐車場だが、もうずいぶんと埋まってきている。昨日回ったほかの桜は、駐車場はなかったり、せいぜい数十台の小さなものだったが、ここはダントツに大きな駐車場である。これだけ見ても、滝桜は別格の存在だということを改めて実感させられる。なお、駐車は無料。 -
駐車場から滝桜までは300mほど、良く整備された広い歩道を歩いていく。歩道の入り口に料金所があって、入場料¥300を払わなければならない。
桜を見るのに有料なのも、滝桜だけである。 -
滝桜に向かう歩道にて。きれいに舗装された歩道で、沿道には、色々な店が並んでいて、一大観光地である。朝9時前なのに、すでにこの人出。こんなに大勢の人が集まる桜の名所は、近隣にはどこにもない。
桜番付表でも不動の東正横綱であることは、もっともだ。 -
明るい陽光の下での滝桜。昨晩のライトアップされた妖艶な雰囲気とは打って変わって、華やかな印象。ちょうど満開、見頃を迎えている。
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昼間見ると、夜桜のようにモコモコした花の塊といったボリウム感はなく、すっきりと流れるように枝垂れている形が涼やかな印象すら受ける。変な喩えだが、夜桜が成熟し、ちょっと秘密めいた雰囲気の大人の女性だとすると、昼間の滝桜は若くて明るい健康的な女性といった感じかな。
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大きな枝張りの巨木だが、一つ一つの花は小振り。江戸彼岸系の枝垂れ桜の特徴らしい。
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さすがに樹齢1000年という歳月を重ねると幹や枝の衰えは否めず、多くの支柱で支えられている。
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幹周りは9.5mもある。根元には祠があり、ここで賽銭をあげて手を合わせる人もいる。
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イチオシ
1000年の風雪に耐え抜いた、ごつごつした太い幹は圧倒的な存在感があり、畏敬の念すら呼び起こすに十分な威厳と風格に満ち溢れている。
日本人独特の花見の習慣は、古代は単なる飲めや、歌えやの娯楽ではなく、呪術的儀礼から始まったという説がある。こういう神秘的な雰囲気さえ漂っている老木を見ていると、そういう説が説得力を持っていると思える。 -
滝桜石碑と一緒に。
いつ頃の石碑だろうか。かなり古そうなもの。江戸時代の三春城主も、滝桜をこよなく愛し、御用桜に定めて保全を図ったという。 -
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滝桜が立っている斜面を登り切ると、そこにも桜並木がある。こちらは枝垂れ桜ではなく、ヨメイヨシノ系だが、こちらもちょうど満開を迎えている。
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桜並木のある高台の上から滝桜を見下ろす。
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ソメイヨシノの枝の間から見る滝桜
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いわき出身の詩人、草野心平の瀧桜を詠んだ詩碑があった。
「 滝桜
梅桃桜 三春の春の 春一等の 瀧桜
萬朶の花は 盛りあがり すだれ瀧となって 垂れさがる
日本一とも言われての ベニシダレの その見事さ 美しさ
背景はあやめの空と 羊雲
草野心平」
と書かれている。この詩人のことはよく知らない。 -
滝桜と反対側の斜面を見下ろすと、いたるところに枝垂れ桜が遠望できる。三春町を含む田村郡は、枝垂れ桜が多いところで、この地域の特徴ある風景となっている。昨日、そして今日この後に巡るこの付近の桜の名所も、ほとんどすべて枝垂れ桜である。それらのいくつかは、この滝桜の子孫だと言われている。
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またまた、滝桜に関する碑があった。
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ここにも石碑
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ソメイヨシノ越しに滝桜を見下ろす。
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青空を背景に満開のソメイヨシノ。
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一枚くらい、アップの写真を撮っておこう。
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どんどん、人が増えてきた。通路はどこも花追い人で大混雑。
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最後にしつこく、もう一度滝桜の回りをグルリと回る。
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樹齢1000年。1000年前と言えば、藤原道長が摂政太政大臣になって権勢を振るい、紫式部や清少納言が活躍した頃。その時から現代まで滝桜は毎年欠かすことなく美しい花を咲かせ続けてきた。また、美しく咲くだけではなく、この福島で生活してきた人々の苦難、悲しみも見続けてきた。戦国時代の戦乱、幕末の会津戦争、第2次大戦、そして先の東日本大震災と原発事故・・・
滝桜は、あと何百年、花を咲かせ続け、人々を見守り続けることができるのだろうか? そんな歴史と将来を想いながら、滝桜の子孫とも言われている銘木巡りを今日も続ける。
以下、「福島の桜名木巡り(4)風格ある枝垂れ一本桜たち その2」に続く。
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