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「いざ、田原の里へ!」<br /><br />格好よく後編をスタートさせたかったのだが、世の中そんなに甘くない。<br /><br />前回、白毫寺までは、近鉄「てくてくマップ」を利用し、その懇切丁寧な案内で、問題なく来れたが、それ以降は、適当な資料がなく、道標と案内板があれば、何とかなるだろう、と高をくくった。<br /><br />しかし、その肝心要の、”田原の里”や”田原西陵”といった道標や案内板がないのである。<br /><br />ついては、自分の方向感覚に頼らざるを得ない。実際に選んだのは、県道80号線(奈良・名張線)だが、道はいいのだが、大型トラックが結構走り抜けた。そして、所どころ歩道がないのである。対面から大型トラックが来ると肝を冷やした。<br /><br />それでも1時間ぐらいは、登り坂をてくてく歩いたが、ここで意地を張って、怪我でもしたら、大変と、小雨がぱらつき出したので、ほうほうの体で来た道を引き返した。<br /><br />要するに、県道80号線で、田原の里に行けるが、車を利用した場合の道で、徒歩で行くのは、危険極まりない。<br /><br />帰る道すがら、奈良教育大学のところに、”田原西陵”の案内板を見つけた。教育大学は、県道188号線(南は天理に至る)沿いに建っているが、そこから8キロとのこと。天理方面に下って行き、次の道標か案内板で、左折(東に折れる)し、山道を通って、田原の里を目指す。これしかないな、と思った。<br /><br />そう考えたものの、不安を払拭できずにいると、ある考えが閃いた。観光案内所で、徒歩用のマップをもらえば、解決だ!<br /><br />ついては、本日の再チャレンジのスタートは、三条通りの「奈良市観光センター」からだ。<br /><br />本日の旅行記には、やたらと写真が多いが、私と同類の、徒歩で奈良市街から田原の里を目指す人のことを考えたもの。そうでなければ、いくら顔の皮が厚いといっても、下手な写真は極力減らしますよ。

万葉ロマン 志貴皇子 後編 (改訂 2015/4/8)

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2015/03/31 - 2015/03/31

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k.s

k.sさん

「いざ、田原の里へ!」

格好よく後編をスタートさせたかったのだが、世の中そんなに甘くない。

前回、白毫寺までは、近鉄「てくてくマップ」を利用し、その懇切丁寧な案内で、問題なく来れたが、それ以降は、適当な資料がなく、道標と案内板があれば、何とかなるだろう、と高をくくった。

しかし、その肝心要の、”田原の里”や”田原西陵”といった道標や案内板がないのである。

ついては、自分の方向感覚に頼らざるを得ない。実際に選んだのは、県道80号線(奈良・名張線)だが、道はいいのだが、大型トラックが結構走り抜けた。そして、所どころ歩道がないのである。対面から大型トラックが来ると肝を冷やした。

それでも1時間ぐらいは、登り坂をてくてく歩いたが、ここで意地を張って、怪我でもしたら、大変と、小雨がぱらつき出したので、ほうほうの体で来た道を引き返した。

要するに、県道80号線で、田原の里に行けるが、車を利用した場合の道で、徒歩で行くのは、危険極まりない。

帰る道すがら、奈良教育大学のところに、”田原西陵”の案内板を見つけた。教育大学は、県道188号線(南は天理に至る)沿いに建っているが、そこから8キロとのこと。天理方面に下って行き、次の道標か案内板で、左折(東に折れる)し、山道を通って、田原の里を目指す。これしかないな、と思った。

そう考えたものの、不安を払拭できずにいると、ある考えが閃いた。観光案内所で、徒歩用のマップをもらえば、解決だ!

ついては、本日の再チャレンジのスタートは、三条通りの「奈良市観光センター」からだ。

本日の旅行記には、やたらと写真が多いが、私と同類の、徒歩で奈良市街から田原の里を目指す人のことを考えたもの。そうでなければ、いくら顔の皮が厚いといっても、下手な写真は極力減らしますよ。

旅行の満足度
4.0
同行者
一人旅
交通手段
私鉄 徒歩
旅行の手配内容
個別手配
  • 奈良市観光センター (三条通り)<br /><br />受付で、田原の里まで歩いて行きたいが、適当なマップを頂戴したい旨説明したが、呆れ顔というか、心配気な顔をされた。往復で20キロは歩かねばならない。時刻は、昼の1時だ。<br /><br />しきりに片道は、バスに乗った方がいいですよ、と勧めながら、探してもらったが、適当なマップはなかった。それでも代用になるかもしれない、3種類のマップを頂戴した。<br /><br />その中の1種類に、188号線沿いの護国神社を通り越したところに、左に折れる山道があり、それが田原の里に続いていた。<br /><br />窮鼠猫を噛む!二回も迷子は嫌だと、目を皿のようにしてマップを見れば、ちゃんと道が見えてくるものです!

    奈良市観光センター (三条通り)

    受付で、田原の里まで歩いて行きたいが、適当なマップを頂戴したい旨説明したが、呆れ顔というか、心配気な顔をされた。往復で20キロは歩かねばならない。時刻は、昼の1時だ。

    しきりに片道は、バスに乗った方がいいですよ、と勧めながら、探してもらったが、適当なマップはなかった。それでも代用になるかもしれない、3種類のマップを頂戴した。

    その中の1種類に、188号線沿いの護国神社を通り越したところに、左に折れる山道があり、それが田原の里に続いていた。

    窮鼠猫を噛む!二回も迷子は嫌だと、目を皿のようにしてマップを見れば、ちゃんと道が見えてくるものです!

    奈良市観光センター  名所・史跡

  • 奈良基督教会 (東向商店街)<br /><br />とりあえず、奈良教育大学を目指しますが、桜が気になってしようがありません。5〜7分咲きでしょうか?明日から雨の天気予報なので、今見ないと見損なう可能性もあります。

    奈良基督教会 (東向商店街)

    とりあえず、奈良教育大学を目指しますが、桜が気になってしようがありません。5〜7分咲きでしょうか?明日から雨の天気予報なので、今見ないと見損なう可能性もあります。

  • 中谷堂 (饅頭屋さん)<br /><br />高速餅つきの実演をされていました。凄い人だかりですね!

    中谷堂 (饅頭屋さん)

    高速餅つきの実演をされていました。凄い人だかりですね!

  • 猿沢商店街<br /><br />ここにも桜並木がありました!

    猿沢商店街

    ここにも桜並木がありました!

  • 猿沢池から見た南円堂への坂道<br /><br />ここにも桜です!桜を見ると心が浮き立ちます!

    猿沢池から見た南円堂への坂道

    ここにも桜です!桜を見ると心が浮き立ちます!

  • 猿沢池

    猿沢池

  • 興福寺の五重塔<br /><br />猿沢池から見た、興福寺の五重塔。この間の五重塔の写真がもう一つだったので、再チャレンジ。ひつこいですね!

    興福寺の五重塔

    猿沢池から見た、興福寺の五重塔。この間の五重塔の写真がもう一つだったので、再チャレンジ。ひつこいですね!

  • 興福寺の五重塔<br /><br />さらに1枚。

    興福寺の五重塔

    さらに1枚。

  • 興福寺の五重塔<br /><br />とどめの1枚。

    興福寺の五重塔

    とどめの1枚。

  • ホテル 飛鳥荘 (もちいどセンター近く)<br /><br />ここにも桜!

    ホテル 飛鳥荘 (もちいどセンター近く)

    ここにも桜!

  • ヒサゴ屋食堂 (もちいどセンター付近)<br /><br />ヒサゴ屋食堂の横に道標がありますが、見えますか?

    ヒサゴ屋食堂 (もちいどセンター付近)

    ヒサゴ屋食堂の横に道標がありますが、見えますか?

  • ヒサゴ屋食堂の横の道標<br /><br />こんな道標は大好きです。得した気持ちになりませんか?私はこの道を愛用しております。

    ヒサゴ屋食堂の横の道標

    こんな道標は大好きです。得した気持ちになりませんか?私はこの道を愛用しております。

  • ヒサゴ屋食堂の横の道

    ヒサゴ屋食堂の横の道

  • 奈良ホテル裏門

    奈良ホテル裏門

  • 奈良ホテル<br /><br />桜が見事です!

    奈良ホテル

    桜が見事です!

  • 奈良ホテル

    奈良ホテル

  • 奈良ホテル

    奈良ホテル

  • 福智院<br /><br />ならまちの東のはずれになるでしょうか。なぜ福智院を紹介したかというと、私の好きな饂飩屋の”麵喰”が福智院の斜め前にあるからです。

    福智院

    ならまちの東のはずれになるでしょうか。なぜ福智院を紹介したかというと、私の好きな饂飩屋の”麵喰”が福智院の斜め前にあるからです。

  • 饂飩屋 麵喰

    饂飩屋 麵喰

  • 奈良教育大学への途中<br /><br />風情のある町並みですが、空き家になっている模様。何とかしないと、廃屋になってしまいます。

    奈良教育大学への途中

    風情のある町並みですが、空き家になっている模様。何とかしないと、廃屋になってしまいます。

  • 奈良教育大学前の案内板<br /><br />下から3つ目に、”田原西陵まで8キロ”とちゃんと書かれています。<br /><br />ここから、桜などに浮かれることなく、リベンジを果たす気概を持って、進もうと思います。

    奈良教育大学前の案内板

    下から3つ目に、”田原西陵まで8キロ”とちゃんと書かれています。

    ここから、桜などに浮かれることなく、リベンジを果たす気概を持って、進もうと思います。

  • 奈良教育大学内の桜<br /><br />そうは言っても、桜を見ると、つい写真を撮りたくなりますね。

    奈良教育大学内の桜

    そうは言っても、桜を見ると、つい写真を撮りたくなりますね。

  • 県道188号線を進む<br /><br />あの忌まわしい県道80号線に折れる交差点です。但し、”田原の里”また”田原西陵”といった案内板はありません。

    県道188号線を進む

    あの忌まわしい県道80号線に折れる交差点です。但し、”田原の里”また”田原西陵”といった案内板はありません。

  • 県道188号線を進む

    県道188号線を進む

  • 県道188号線を進む<br /><br />岩井川を跨ぐ橋です。もう直ぐ護国神社が見えてきます。

    県道188号線を進む

    岩井川を跨ぐ橋です。もう直ぐ護国神社が見えてきます。

  • 県道188号線を進む<br /><br />岩井川。

    県道188号線を進む

    岩井川。

  • 県道188号線を進む<br /><br />護国神社の鳥居が見えています。もう少し行けば、田原西陵への、左に折れなさいという道標がある筈です。

    県道188号線を進む

    護国神社の鳥居が見えています。もう少し行けば、田原西陵への、左に折れなさいという道標がある筈です。

  • 県道188号線を進む<br /><br />結局、道標がなく、バス停でいえば、”南古市”まで歩いたが、護国神社手前まで戻ろうと引き返した。<br /><br />そんな時、またも桜が眼に飛び込んできた!<br /><br />

    県道188号線を進む

    結局、道標がなく、バス停でいえば、”南古市”まで歩いたが、護国神社手前まで戻ろうと引き返した。

    そんな時、またも桜が眼に飛び込んできた!

  • 春日苑二丁目の団地図 (県道188号線 護国神社手前)<br /><br />団地図を見ると、上の方に”鹿野園(ろくやおん)”に至るとある。これだ!と直感した。案内所で貰った地図では、大雑把だが、鹿野園町を通る山道が記されていた。<br /><br />とりあえず、ここで左折し、途中出会う人に確認すればよい、と思い切って県道188から離れ、まっすぐ東に向かった。<br /><br />

    春日苑二丁目の団地図 (県道188号線 護国神社手前)

    団地図を見ると、上の方に”鹿野園(ろくやおん)”に至るとある。これだ!と直感した。案内所で貰った地図では、大雑把だが、鹿野園町を通る山道が記されていた。

    とりあえず、ここで左折し、途中出会う人に確認すればよい、と思い切って県道188から離れ、まっすぐ東に向かった。

  • 春日苑二丁目の団地

    春日苑二丁目の団地

  • 春日苑二丁目の団地<br /><br />カナメモチとユキヤナギの混ぜ垣。

    春日苑二丁目の団地

    カナメモチとユキヤナギの混ぜ垣。

  • 春日苑二丁目の団地<br /><br />ここでは、団地から出ていると思う。見えている建物は、奈良春日病院で、前回80号線を歩いた時は、その前を通過している。方角的には、間違いがない。

    春日苑二丁目の団地

    ここでは、団地から出ていると思う。見えている建物は、奈良春日病院で、前回80号線を歩いた時は、その前を通過している。方角的には、間違いがない。

  • 田原の里への道<br /><br />”この先通り抜けできない”というのはどういうことか?車での通行は無理という意味なのか?とりあえず、まっすぐ進む。

    田原の里への道

    ”この先通り抜けできない”というのはどういうことか?車での通行は無理という意味なのか?とりあえず、まっすぐ進む。

  • 田原の里への道<br /><br />途中モクレンの花が咲いていました。

    田原の里への道

    途中モクレンの花が咲いていました。

  • 田原の里への道<br /><br />道がなくなっていた!まっすぐは、徒歩でも無理という意味だと理解し、この地点で左に曲がる。なぜ左に曲がったか?勘というより言いようがありません。

    田原の里への道

    道がなくなっていた!まっすぐは、徒歩でも無理という意味だと理解し、この地点で左に曲がる。なぜ左に曲がったか?勘というより言いようがありません。

  • 田原の里への道<br /><br />左に曲がった道の様子。

    田原の里への道

    左に曲がった道の様子。

  • 田原の里への道<br /><br />少し広い道に出たので、右(東)に折れる。多分この道が田原の里に通じる道だろう、と思った。

    田原の里への道

    少し広い道に出たので、右(東)に折れる。多分この道が田原の里に通じる道だろう、と思った。

  • 田原の里への道<br /><br />ボケでしょうか?枝にトゲがなかったので、自信はないのですが...。

    田原の里への道

    ボケでしょうか?枝にトゲがなかったので、自信はないのですが...。

  • 田原の里への道<br /><br />まっすぐに進んでいたのですが、振り向くと写真の道標がありました。東海自然歩道の道標ですが、進む方角が田原の里かどうかは、教えてくれません。

    田原の里への道

    まっすぐに進んでいたのですが、振り向くと写真の道標がありました。東海自然歩道の道標ですが、進む方角が田原の里かどうかは、教えてくれません。

  • 田原の里への山道<br /><br />これまで誰とも会わなかったので、道の確認をすることができなかったが、右前方の建物で作業をする人影を見かけたので、声を掛けた。「この道で田原の里に出ますか?」<br /><br />どのような返事が返ってくるのか?期待と不安が入り混ざった気持ちで、返事を待っていると、「出る!」とのこと。但し、歩いてなら、1時間は掛かるとのこと。<br /><br />これで田原西陵に行ける!1時間掛かろうが、2時間掛かろうが、平気だ!<br /><br />不安が取り除けたので、気持ちが軽くなった。時間の確認をすると、3時前だった。<br /><br />この山道は、一本道で、もう道に迷うこともなかった。奈良市街からだと、ほとんどが登り坂だった。また、舗装されており、時々車が通るが、大型トラックの通行に悩まされることはなかった。<br /><br />この山道の終わりに、道標が立っており、それによると、”東大寺二月堂お水取りの時の松明調達の道”と記されていた。

    田原の里への山道

    これまで誰とも会わなかったので、道の確認をすることができなかったが、右前方の建物で作業をする人影を見かけたので、声を掛けた。「この道で田原の里に出ますか?」

    どのような返事が返ってくるのか?期待と不安が入り混ざった気持ちで、返事を待っていると、「出る!」とのこと。但し、歩いてなら、1時間は掛かるとのこと。

    これで田原西陵に行ける!1時間掛かろうが、2時間掛かろうが、平気だ!

    不安が取り除けたので、気持ちが軽くなった。時間の確認をすると、3時前だった。

    この山道は、一本道で、もう道に迷うこともなかった。奈良市街からだと、ほとんどが登り坂だった。また、舗装されており、時々車が通るが、大型トラックの通行に悩まされることはなかった。

    この山道の終わりに、道標が立っており、それによると、”東大寺二月堂お水取りの時の松明調達の道”と記されていた。

  • 田原の里への山道

    田原の里への山道

  • 田原の里への山道

    田原の里への山道

  • 田原の里への山道

    田原の里への山道

  • 田原の里への山道

    田原の里への山道

  • 田原の里への山道

    田原の里への山道

  • 田原の里への山道

    田原の里への山道

  • 田原の里への山道<br /><br />1時間ほど歩かないといけないので、志貴皇子の別の歌を紹介しよう。<br /><br />巻1−64<br /><br /> 葦辺行く<br /> 鴨の羽交(はがひ)に<br /> 霜降りて<br /> 寒き夕(ゆふべ)は<br /> 大和し思ほゆ<br /><br />慶雲3年(706)、文武天皇の難波行幸にお供した折りの歌。<br /><br />万葉集を私に手ほどきしてくださった故犬養孝先生は、「鴨の羽交」というのは、鴨の羽と羽を背中であわせているのをいう。その羽に霜が降るなどということは、さわってみなければわからない。実際にさわると、鴨は逃げてしまう。現実的な人から見れば、こんなうそがあるものか、となってしまう。ところが、これこそが文学というもの、真実というものです、と解説してくださった。<br /><br />「鴨の羽交(はがひ)に霜降りて」は、まさに志貴皇子の非凡さを示している。凍てつく寒さを技巧を隠して、自然と感じさせる。<br /><br />しかし、志貴皇子が言いたかったのは、鴨が鳴き、夜のしんしんと更けてゆく、難波の海岸の風景だろうか?<br /><br />私は、難波の海岸の風景は、自分が置かれている逆境を暗示し、はんとうに言いたかったのは、「寒き夕(ゆふべ)は 大和し思ほゆ」の方ではないか、と考える。難波の凍てつく夕べに、ふと父と母の愛情に守られ育った幼少の頃を思い出し、胸が張り裂けんばかりになったのではないか。その思い出の地は飛鳥である。

    田原の里への山道

    1時間ほど歩かないといけないので、志貴皇子の別の歌を紹介しよう。

    巻1−64

     葦辺行く
     鴨の羽交(はがひ)に
     霜降りて
     寒き夕(ゆふべ)は
     大和し思ほゆ

    慶雲3年(706)、文武天皇の難波行幸にお供した折りの歌。

    万葉集を私に手ほどきしてくださった故犬養孝先生は、「鴨の羽交」というのは、鴨の羽と羽を背中であわせているのをいう。その羽に霜が降るなどということは、さわってみなければわからない。実際にさわると、鴨は逃げてしまう。現実的な人から見れば、こんなうそがあるものか、となってしまう。ところが、これこそが文学というもの、真実というものです、と解説してくださった。

    「鴨の羽交(はがひ)に霜降りて」は、まさに志貴皇子の非凡さを示している。凍てつく寒さを技巧を隠して、自然と感じさせる。

    しかし、志貴皇子が言いたかったのは、鴨が鳴き、夜のしんしんと更けてゆく、難波の海岸の風景だろうか?

    私は、難波の海岸の風景は、自分が置かれている逆境を暗示し、はんとうに言いたかったのは、「寒き夕(ゆふべ)は 大和し思ほゆ」の方ではないか、と考える。難波の凍てつく夕べに、ふと父と母の愛情に守られ育った幼少の頃を思い出し、胸が張り裂けんばかりになったのではないか。その思い出の地は飛鳥である。

  • 田原の里への山道

    田原の里への山道

  • 田原の里への山道<br /><br />途中、何箇所かゴミが散乱したところがあった。ゴミは持って帰って処理して欲しい。折角の行楽気分がゴミの散乱を見ると、吹き飛んでしまう。<br /><br />ところで、話は変わりますが、歩いている人と一人も出会わない、というのは、少し寂しいですね。

    田原の里への山道

    途中、何箇所かゴミが散乱したところがあった。ゴミは持って帰って処理して欲しい。折角の行楽気分がゴミの散乱を見ると、吹き飛んでしまう。

    ところで、話は変わりますが、歩いている人と一人も出会わない、というのは、少し寂しいですね。

  • 田原の里への山道

    田原の里への山道

  • 田原の里への山道<br /><br />これは、ボケです。枝にしっかりとトゲを確認できました。

    田原の里への山道

    これは、ボケです。枝にしっかりとトゲを確認できました。

  • 田原の里への山道<br /><br />レンギョかな?

    田原の里への山道

    レンギョかな?

  • 田原の里への山道<br /><br />宅布施神社。

    田原の里への山道

    宅布施神社。

  • 田原の里への山道<br /><br />茶畑が見えました。田原の里は近い!

    田原の里への山道

    茶畑が見えました。田原の里は近い!

  • 田原の里への山道

    田原の里への山道

  • 田原の里への山道<br /><br />道標に”茗荷”とありますが、田原の里の茗荷町を指しているものと思われます。<br /><br />この道標を見て、少し元気がなくなりました。鹿野園からわずか2.5キロしか歩いていない、とのことなのですが、もっと歩いている、と体が訴えておりました。

    田原の里への山道

    道標に”茗荷”とありますが、田原の里の茗荷町を指しているものと思われます。

    この道標を見て、少し元気がなくなりました。鹿野園からわずか2.5キロしか歩いていない、とのことなのですが、もっと歩いている、と体が訴えておりました。

  • 田原の里への山道

    田原の里への山道

  • 田原の里への山道

    田原の里への山道

  • 田原の里への山道<br /><br />このあたりから下り坂になりました。

    田原の里への山道

    このあたりから下り坂になりました。

  • 田原の里への山道

    田原の里への山道

  • 田原の里への山道<br /><br />前方に車の姿が見えました!出口です!田原の里にもう少しで入ります!

    田原の里への山道

    前方に車の姿が見えました!出口です!田原の里にもう少しで入ります!

  • 田原の里<br /><br />出口から見た風景ですが、案内板がありますが、読み取れるでしょうか?ヘリポートの案内板です。

    田原の里

    出口から見た風景ですが、案内板がありますが、読み取れるでしょうか?ヘリポートの案内板です。

  • 田原の里<br /><br />ヘリポート前のバス停もあります。

    田原の里

    ヘリポート前のバス停もあります。

  • 田原の里<br /><br />大和茶研究センターの隣に志貴皇子のお墓があります。

    田原の里

    大和茶研究センターの隣に志貴皇子のお墓があります。

  • 田原西陵<br /><br />宮内庁の立て札に、”春日宮天皇”田原西陵とあるが、これは志貴皇子が、後に春日宮天皇と追尊されたからだ。<br /><br />また、皇子の子供の白壁王は、称徳天皇亡き後、62歳で天皇に即位した。光仁天皇である。現代に伝わる天皇家は、この光仁天皇の末裔であるとのこと。

    田原西陵

    宮内庁の立て札に、”春日宮天皇”田原西陵とあるが、これは志貴皇子が、後に春日宮天皇と追尊されたからだ。

    また、皇子の子供の白壁王は、称徳天皇亡き後、62歳で天皇に即位した。光仁天皇である。現代に伝わる天皇家は、この光仁天皇の末裔であるとのこと。

  • 田原西陵<br /><br />参道がかなり長く続いているように見えました。

    田原西陵

    参道がかなり長く続いているように見えました。

  • 田原西陵<br /><br />西に広がる茶畑。<br /><br />

    田原西陵

    西に広がる茶畑。

  • 田原西陵<br /><br />北には幹線道路が通っている。

    田原西陵

    北には幹線道路が通っている。

  • 田原西陵<br /><br />スギとヒノキを従えた墳墓といった印象を受けた。どこか垢抜け、志貴皇子の万葉歌と同じように洗練されている。

    田原西陵

    スギとヒノキを従えた墳墓といった印象を受けた。どこか垢抜け、志貴皇子の万葉歌と同じように洗練されている。

  • 田原西陵<br /><br />墳墓の周りに小道があったので、一周した。

    田原西陵

    墳墓の周りに小道があったので、一周した。

  • 田原西陵<br /><br />墳墓の裏からの風景。

    田原西陵

    墳墓の裏からの風景。

  • 田原西陵<br /><br />墳墓を背にして入り口を撮る。

    田原西陵

    墳墓を背にして入り口を撮る。

  • 田原御陵前 バス停<br /><br />もう4時半なので、バスで奈良市街まで帰りましょう、とバス停に寄った。

    田原御陵前 バス停

    もう4時半なので、バスで奈良市街まで帰りましょう、とバス停に寄った。

  • 田原御陵前 バス停<br /><br />なななんと!奈良市街へのバスは、2時間ほど待たないと来ません。<br /><br />ええ〜い、ままよと、悲鳴を上げかけた足を叱り付け、来た道を戻ったのであります。<br /><br />次回来る機会があれば、必ず片道はバスに乗れるよう計画を組むでしょう!

    田原御陵前 バス停

    なななんと!奈良市街へのバスは、2時間ほど待たないと来ません。

    ええ〜い、ままよと、悲鳴を上げかけた足を叱り付け、来た道を戻ったのであります。

    次回来る機会があれば、必ず片道はバスに乗れるよう計画を組むでしょう!

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この旅行記へのコメント (3)

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  • ろこままさん 2015/04/06 00:04:01
    ありがとうございます。
    k.sさん、こんばんは。

    旅行記に訪問いただき、ご丁寧にコメントまでいただきまして、ありがとうございます。

    富士山への旅行は、天気は運任せのバス旅行でしたが、
    素晴らしいタイミングとお天気に恵まれました〜
    それはそれは、感動の時間でした〜

    パソコンの方は、買い替えを検討してましたが、
    何故でしょう。。。また動くようになりました。
    ご心配いただきまして、ありがとうございます。

    k.sさん、奈良を歩かれてますね〜
    とっても嬉しく拝見させていただきました (*^。^*)

    一歩一歩が興味深く、同じ道を歩くであろう方への配慮も嬉しく、
    田原の里への山道の景色や志貴皇子の歌の解説にも魅かれながら、
    いっぱいいっぱい楽しませていただきました。

    でもでも、歩きすぎにはご注意くださいね (^_-)-☆

    わたしの拙い写真を褒めてくださり、ありがとうございます。
    わたしの方も、興味深いk.sさんの旅行記への訪問を楽しみにしていますので、
    今後ともよろしくお願いいたします。

    ありがとうございました。
    。。ろこまま。。


    k.s

    k.sさん からの返信 2015/04/06 09:16:42
    RE: ありがとうございます。
    ろこままさんへ

    お早うございます。返信をいただき、有難うございます。

    根が心配性なので、体調が良くないのかな、などと悪い方に考えてしまいます。”今回は写真のコメントをしませんよ”と最初に断っていただけたら、心配する人間もいなくなると思うのですが...。

    私の方は、長い春休みも終わり、明日からまた仕事に精を出さなければなりません。怠け癖がついて少し億劫になっています。

    それから、自動的にろこままさんの近況が分かるよう、フォローをさせていただきます。頑張って、気合を入れて、いい旅行記をアップして下さい。

    ろこままさんの一大イベントだったアメリカ・カナダの旅行記は、私の体調のいい時に、ゆっくりと拝見させていただきます!楽しみにしております。

    なお、返信の返信には、答えなくてもいいので、「うん、そうか」で終わらせてください。

    では、失礼します。

    k.sより





    > k.sさん、こんばんは。
    >
    > 旅行記に訪問いただき、ご丁寧にコメントまでいただきまして、ありがとうございます。
    >
    > 富士山への旅行は、天気は運任せのバス旅行でしたが、
    > 素晴らしいタイミングとお天気に恵まれました〜
    > それはそれは、感動の時間でした〜
    >
    > パソコンの方は、買い替えを検討してましたが、
    > 何故でしょう。。。また動くようになりました。
    > ご心配いただきまして、ありがとうございます。
    >
    > k.sさん、奈良を歩かれてますね〜
    > とっても嬉しく拝見させていただきました (*^。^*)
    >
    > 一歩一歩が興味深く、同じ道を歩くであろう方への配慮も嬉しく、
    > 田原の里への山道の景色や志貴皇子の歌の解説にも魅かれながら、
    > いっぱいいっぱい楽しませていただきました。
    >
    > でもでも、歩きすぎにはご注意くださいね (^_-)-☆
    >
    > わたしの拙い写真を褒めてくださり、ありがとうございます。
    > わたしの方も、興味深いk.sさんの旅行記への訪問を楽しみにしていますので、
    > 今後ともよろしくお願いいたします。
    >
    > ありがとうございました。
    > 。。ろこまま。。
    >
    >
    >

    ろこまま

    ろこままさん からの返信 2015/04/07 00:10:35
    RE: RE: ありがとうございます。
    k.sさん、こんばんは。

    お仕事始まって、忙しくなりましたね。

    先日は、フォローをしていただきまして、ありがとうございます。
    わたしにも、させてくださいね。

    大好きな旅行と、大好きなハイキングを楽しんでるだけの拙い物ですが、
    今後とも、よろしくお願いします。

    k.sさんの旅行記を楽しみにしています。

    花冷えの一週間となりそうです。
    どうぞ、ご自愛くださいますように。

    ありがとうございました。
    。。ろこまま。。

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