スペイン南部の世界遺産を巡る旅(2) ローマ遺跡の眠る町メリダ

2014/12/24 - 2015/01/02

2014年の年末から2015年の年始にかけて、レンタカーでアンダルシア地方を中心にスペイン南部を巡った旅の記録。

日数：
９泊１０日（スペイン国内）

IN-OUT：
マドリード・バラハス国際空港着/同空港発（イベリア航空）

旅程：
12/24 マドリッド空港着→空港付近のホテル泊
12/25 トレド泊★
12/26 メリダ泊★
12/27 セビーリャ泊★
12/28〜1/1 グラナダ4泊
　12/28 アルハンブラ宮殿★
　12/29 グラナダ市街＋アルバイシン地区★
　12/30 ネルハ日帰り
　12/31 グラナダ市街
1/1 ウベダ★→コンスエグラ泊
1/2 クエンカ★→マドリッド空港発
★印は世界遺産

レンタカー：
会社…EUROPCAR
車両…日産ジューク（オートマ車）…VW POLOクラス指定
９日間の総走行距離…1820km

その他事前予約：
・フラメンコショー（セビーリャ）
・アルハンブラ宮殿（グラナダ）


今回の旅行記の内容：
12/26の朝、トレドからメリダへと向かう。メリダにてこの旅で初となるバルでのタパスを楽しんだ後、この町に眠る数々のローマ遺跡を散策。そしてこの町での楽しみの一つ、パラドールへ宿泊やそこでの夕食など。

表紙写真：
メリダに架かるローマ橋を潜り抜けようとするカヌー

エリア メリダ(スペイン)

トレドからメリダへ向かう途中の風景。

朝9時半、トレドを出発し、一路メリダへ。
途中、太陽の光を浴びた地面から水蒸気が沸き立ち、朝霧に包まれる。この季節のこの界隈としてはごく普通のことなのかもしれない。
風景的には単調で、この点においては後に走ることになるグラナダからカスティーラ・ラマンチャにかけての道の方が楽しめた。
途中ガソリン給油を兼ねた休憩を取りつつ、制限速度をきっちり守って走って約3時間、メリダに到着。

メリダの街に入ってしばらくしたところで、遺跡の上に巣を作るコウノトリに出迎えられる。

メリダは紀元前にローマ帝国時代の植民地としてできた町で、今も市街のあちこちに当時の建築物などが数多く遺跡として残る。1993年に「メリダの考古遺跡群」として世界文化遺産に登録。

写真はサンタエウラリア教会（バジリカ）内の展示室で撮ったかつてのメリダの町並みを現した絵。

街全体的に内陸の観光都市としての雰囲気もあるが、ローカルの商業都市としての雰囲気もあり、活性的な様子を感じた。グアディアナ川にかかるローマ時代の橋や円形競技場、劇場、砦などが残されており、街を散策している間にも小さな遺跡群との出会いが楽しめる。
印象的には同じスペインのタラゴナや、ドイツのトリアーとやや被る。

本日の宿泊先であるメリダのパラドール（国営ホテル）に到着。
インターホンでガレージの扉を開けてもらい、地下駐車場へ車を停める。

パラドールはホテル予約サイトでも手配可能。ただしパラドールの公式サイトからだと世代限定の特別な料金設定があったりする。
今回もそれで一泊80ユーロ（＋駐車場16ユーロ/日）と、40ユーロぐらいディスカウントされており、パラドールとしてはだいぶお得な値段で泊まれた感じ。

このホテルを選んだ理由：
一度は泊まりたいパラドール
世代限定料金設定のお得感
市街中心に位置して観光に便利そう
安心の敷地内駐車場

なお、無線LANも無料。

メリダのパラドールは修道院を改造したホテル。

窓のところの木の内戸がいい感じ。

部屋に置いてある家具や照明などのインテリアもやはり他のホテルとはなんか違う。

バスルーム。
洗面台が二つある。

アメニティはパラドールのプライベートブランド。

部屋の入り口の扉と重たいカギ。

廊下に置いてあった宝箱のような木箱。

中庭には小さなプールも。冬なので入らないけど。

パラドール正面入り口。ちょっとした広場に面しており、その広場では小さな市がたっていた。

ランチに街中のバルへ。

地元の方々で賑わうお店。店員さんもお客さんもスペイン語しか通じない方が多かった。それでもフレンドリーに話しかけてくるおじいさんなどいて、雰囲気そのものは良かった。

二階がサロン（レストラン）で一階がバルになっている。

ビールでタパスをつまむ。
タパスは1.5ユーロから2ユーロ。
左上：イベリコハム
右上：ひよこ豆とタラのスープ
右下：イカフライ

イカフライはイマイチだったけど後は美味しかった。

メリダの街に眠る遺跡群の散策開始。まずは円形競技場。

石段の客席に座ってみたり。

競技場にも降りられる。

競技場の下の仕掛け部分も見られる。

多重のアーチが綺麗。

円形競技場のすぐ隣にまた別の遺跡がある。

ロマノ劇場。

舞台の背景としてはなんとも立派な建物。ローマ時代の遺跡としては保存状態がかなりいい方では？

彫像の頭部が破砕されてしまっている。

プチフォロロマーノ、といった感じ。

続いて浴場の遺跡へ。
円形競技場のところからしばらく歩く。というか、円形競技場とロマノ劇場には反対側にもう一つ出入り口を付けてくれるとありがたい。

屋根を付けて遺跡を保護している。

お風呂場の壁画と言えば富士山。

床をガラス張りにして保護するともっと良さそうだか。

こちらは約100年前に建てられた闘牛場。遺跡では無いけれど通りかかったので。

続いてアルカサルへ。
川にかかるローマ橋を守るための城塞。

水飲場。
ペットボトルに水を補給。水の勢いが強過ぎ。正直、あまり美味しくはなかった。

アルカサルの城壁の上から。左側が川、右側は城塞の中。

アルカサルの城壁の上から見たローマ橋。長い。

グアディアナ川とアルカサルの城壁。

川でカヌーを漕ぐ人。

そのままローマ橋の下を抜けて行く。絵になる光景。

アルカサルの中にポツンと立っていた建物。

アルカサルの中でも川の水が汲めるようにした知恵。

明かり取りの小窓もある。ここを潜ったら川に出られるのだろうか？

続いてローマ道。

遺跡を気遣った感じで建物が建っていた。

続いてサンタエウラリア教会（バジリカ）

この教会の面白いところは地下に遺跡があるところ。

遺跡の模型。

この太い石の柱がこの上に立つバジリカを支える。

地下に眠る遺跡。

地下に埋まっていたからだろうが、こちらの壁画の保存状態は結構いい。

夕食はパラドールで。
レストランの営業開始までサロンルームで待つ。麻雀卓みたいのがあったけどこれはいったい？

パラドールのレストラン。
夜のオープンは8時半から。

二皿とデザート、ワンドリンクが付いて一人29ユーロのメニュー。

左上：前菜；温野菜のスープ
初めに具を入れた皿が出されて少し驚く。スープは別の容器に入れて持ってきており、テーブルの上で注がれた。冷めないようするためなのだろうか。

右上：前菜；イワシ付きサラダ
一緒に添えられていた熟したトマトが酸味も無く甘くて美味しかった。

左下：鱈の料理
メニューにグラタンって読めそうな言葉が書いてあるが、グラタンではなく上に乗っかっている焼きマヨみたいのものを指している。

右下：チーズソースをかけたイベリコ豚のサーロインステーキ
チーズが少し匂いが強いので、チーズに弱い人は苦手かもしれないが美味しかった。

ドリンクはそれぞれ赤の白のグラスワインを頼む。赤はリオハ、白はルエダ。

上：チョコレートケーキ
頼んだのと違うのが出てきた。甘々な感じがしたのだが美味しかった。

下：レモン風味のバニラアイス
あっさりといていて美味しい。

朝食はビュッフェ形式。会場はレストランとは別の場所。品数も多く、今回の旅行の中で一番良かった。