キューバ　ブエナビスタ・ソシァルクラブを聴きながら4　ハバナ後編

2014/12/11 - 2014/12/11

ハバナ最終日の午後はビアホールで軽食を取り、市民の足であるフェリーに乗ってハバナ湾の対岸に渡ります。坂道を歩き、キリスト像を眺めカリブ海に面したモロ要塞を見学しました。この辺りはゲバラ第一邸宅やカバーニャ要塞など観光名所が集中していますが、フェリー乗り場から歩く人はほとんどいませんでした。

帰りもまたフェリーで対岸まで戻り、旧市街も見納めです。ホテル・アンボス・ムンドスでカクテルを堪能し、レストラン・エウロパではキューバらしい風景が見られました。

3泊したハバナとはお別れです。

今回のBGMは明るめのOrgullecidaです。よかったらどうぞ↓
https://www.youtube.com/watch?v=RKyp4yh7o1A

レートは1CUC=120円とします。

エリア ハバナ(キューバ)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 3.5
• グルメ: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 船 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

Day 5
革命博物館を後にして、ハバナ湾対岸のモロ要塞方面に行くフェリー乗り場に向かって歩きます。

素敵な構えのアルテサニア宮殿（Palacio de la Artesanía）。

18世紀のコロニアル宮殿は今や土産物モールになっています。涼しげなパティオの一角では葉巻とラムが嗜めます。興味ありますが、腹ごしらえが優先なので後にします。

旧市街の通りの向こうにキャピトリオというのはハバナの象徴的な1枚です。もう少しキャピトリオを拡大すればよかった。

迷わずに入店したのは倉庫をリフォームしたであろうマイクロブリュワリー。店内でビールを醸造しています。

http://www.tripadvisor.com/Restaurant_Review-g147271-d6776637-Reviews-Cerveceria_Antiguo_Almacen_de_la_Madera_y_El_Tabaco-Havana_Cuba.html

晴天の下テラスでビール、至福。アルコールが浮いた感じなのはマイクロブリュワリーの作りたてならでは。このビールは第3弾で紹介したものと違ってコクがありました。

朝食が遅かったのでサラダとタパス盛り合わせで済ませます。評価は7/10。

フェリー乗り場はすぐ近く。

ロンプラ情報に半信半疑でしたが、料金は何と0.10CUC（12円）です。頻度も30分に1便。
モロ要塞などの観光施設はCasablanca行きですが、大半の乗客はRegla行きに並びます。

このフェリーは武装した男がフロリダまで行くよう脅したハイジャック事件があって以来、乗客に対して荷物検査が義務付けられるようになりました。

http://www.nytimes.com/2003/04/03/us/2-hijackers-seize-havana-ferry-and-sail-for-florida.html

湾岸は工場らしき建物が林立していました。

市民の生活が垣間見られる空間は大好きです。

大きな貨物船。

間もなく上陸です。

到着しました。
この駅はマタンザスからハーシー電鉄に乗れば終点です。ハーシー電鉄に乗ってカサブランカ駅で降りてフェリーでハバナ湾を渡って旧市街に入るというのは当初の予定でした。いやはや残念です。

モロ要塞に向かって坂を上ります。ウィキペディアによると丘の上のキリスト像はイタリアから輸入した大理石で作られ、重さ320トンあるそうです。

完成したのは1958年。年が明け、その15日後にカストロがハバナに行進してキューバ革命が完了しました。その同日に落雷があり、キリスト像の頭部が破損したようです。何かのお告げだったのでしょうか・・・。

キリスト像が見守るハバナの旧市街。

すぐ向かいには第一ゲバラ邸宅がありますが、我々はパスしました。
少し歩くとカバーニャ要塞手前にまたもや革命関係の博物館らしき。こう言った展示は1日に1箇所回れば十分です。

ようやくモロ要塞に到着しました。入場料は4CUCです。

色々な所で見ていつも思うんだけど、灯を支える手のオブジェって何だろう？

洞窟のような建物の地下には祭壇がありました。要塞を守る人のためにミサを上げていたのでしょう。

城は16世紀の終わりに立てられましたが、展示室にはなぜかそれより100年前のコロンブスの船旅について説明があります。コロンブスが最初に上陸した地がキューバだからでしょう。

コロンブス一行が乗った船は3隻。サンタマリア号、ニーナ号、ピント号です。

余談ですがアメリカの初等教育ではコロンブス上陸が同国の歴史の始まりされ、船の模型を作ったり、功績についてプレゼンをしたりとかなり熱心に教え込まれます。近代史になるとエルビス・プレスリーなどのスターが教科書に登場します。

ハバナの街。

何度も通ったマレコンもここから一望できます。

モロ要塞という同名の砦はサンティアゴ・デ・キューバやプエルトリコなどの都市にもあり、いずれもスペインが防御のために同じ様式で築いたようです。

1762年にイギリスの探検隊に襲撃されたのを教訓に防備の強化を図って隣のカバーニャ要塞が建てられました。

灯台は1845年に建てられました。入場には別途2CUC払います。
タクシーで戻ればいいものの、来た道を返し0.10CUCのフェリーに乗って旧市街まで帰りました。

ハバナも今日で最後なのでもう一度旧市街を歩きます。

フェリー乗り場向かいのカザンの聖女正教会。屋根に特徴がある通り、ロシア正教です。ロシアはソ連時代からキューバと関係が深かったので、友好を記念して2001年に建てられたようです。

まったりとした午後の街。

不思議なオブジェ。阿部公房の世界。

日用品店には必ず古風な秤が置いてあります。

こちらは肉屋。肉は国から配給されないので裕福な人しか買いません。

ヘミングウェイ御用達だったホテル・アンボス・ムンドス(Hotel Ambos Mundos)の屋上にて夕日を見ながらカクテル。ウワバミちゃんが何を頼んだか覚えていませんが、私はダイキリ。氷が多すぎた。

この旅以来ダイキリにすっかり魅了され、昨今金曜の午後になると私の頭はダイキリに支配されるようになった（←中毒症状）。

間もなく日が暮れます。素晴らしい眺めです。
さっき歩いた対岸のキリスト像が見えます。

反対側はハバナの旧市街。裏から見ると再開発とは無縁なことがいっそう分かります。

日没後のハバナ大聖堂。この辺りはレストランの客引がたくさんいるので他を当たります。

ハバナ大聖堂 寺院・教会

何屋なのか分からないお店もたくさんあります。

入ったのはオビスポ通りのエウロパ。観光客は高いものしか頼めないようです。トリップアドバイザーの評価はあまり良くありません。

http://www.tripadvisor.com/Restaurant_Review-g147271-d1372012-Reviews-Europa-Havana_Cuba.html

店のすぐ外に停まっていた車がずっとエンジンを掛けっぱなしだったので、排気ガスの臭いに鼻がやられて味わえませんでした。従って評価なし。

このレストランは地元のお客さんもちらほらいて雰囲気はありました。
グランマ紙を読むグランマ（おばあさん）。byウワバミ
キューバでは彼女以外に新聞を読んでいる人を見た記憶がありません。新聞を売っていた店もあったかな？

お決まりのバンド演奏。

それをバックに踊るお客さん。白い服の女性は巧みに艶かしく踊っていました。

へミングウェイ行きつけだったラ・フロリディータ。中にはヘミングウェイ像があって、名物のダイキリを飲んで記念写真を撮るのが観光の定番です。

朝起きてから就寝まで常に酒浸りだったヘミングウェイは外見から分かるほどに肝臓が肥大していたそうです。

そしてやはり我々はこの店に入りませんでした。郊外のヘミングウェイ邸宅も予定に組んでいましたが、同行者が全く関心を示さないので飛ばしました。私もスタインベックの方が好きなので（←あまのじゃくのムジナたち）。

明日は早朝に飛行機で移動するので早く就寝します。

ラ フロリディータ 地元の料理

この旅行記へのコメント （2）

• salsaladyさん 2015/03/23 17:34:11

  ブエナビスタ〜Back Musicの素晴らしさに暫し酔い心地〜

  素敵な音楽ですね。ブエナビスタソーシャルクラブは、サルサ狂の時代に何度も映画で見たり、ドキュメントをひも解いたり？こんな風に年を重ねられたら良いな〜と憧れる生き方ですね。
  
  ラテン気質はシニアーでも気どらずに音楽に乗れるから好きですよ〜

  のまどさん からの返信 2015/03/23 20:47:19

  RE: ブエナビスタ〜Back Musicの素晴らしさに暫し酔い心地〜

  salsaladyさん、こんにちは。
  
  > 素敵な音楽ですね。ブエナビスタソーシャルクラブは、サルサ狂の時代に何度も映画で見たり、ドキュメントをひも解いたり？こんな風に年を重ねられたら良いな〜と憧れる生き方ですね。
  コメント、ありがとうございます。
  ブエナビスタを聞いて陶酔していただいたとは嬉しい限りです。メンバーそれぞれいぶし銀の人生が歌に表れて良いですよね。
  
  > ラテン気質はシニアーでも気どらずに音楽に乗れるから好きですよ〜
  カリブ海のクルーズ旅行記を拝見しました。ラテン気質でサルサを踊られるSalsaladyさん、お美しいと思いました。
  
  あと5曲ほど紹介する予定ですので、また遊びにいらして下さい。
  Salsaladyさんの今後の投稿を楽しみにしています。