青年は荒野をめざす　Vol.19 コペンハーゲン～ストックホルム～トゥルク～ヘルシンキ

1974/09/11 - 1974/09/20

　今から41年前の昭和49年7月23日から3月7日までの225日間かけて
ナホトカ航路、シベリア鉄道を往復してヨーロッパ、モロッコを
船、列車、バス、ヒッチハイクで旅しました。
高所恐怖症なので飛行機には現在まで一度も乗った事がありません。
乗り物による移動距離は60,806.8キロ、地球1.52周でした。
　観光白書によると昭和49年の日本人の海外旅行者数が200万人、
平成24年度は1849万人、40年ほどで10倍近くなりました。
　そんな当時の旅行の資料と写真を少しづつアップして行きます。

　今回は「森と湖の国」フィンランド、知り合った建築士から
未来都市タピオラ田園都市の見学を勧められた。
当時、世界最先端の計画都市で4日間も通った。
https://www.youtube.com/watch?v=RC1JqrYbfKA

エリア ヘルシンキ(フィンランド)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 船 ヒッチハイク 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

昭和49年9月12日
ストックホルム駅で10ドル2,850円両替　1クローネ67.06円

　9月11日午後3時過ぎフランクフルト発コペンハーゲン行きの
列車に乗った。これから北欧に向かう。
ドイツの農村風景が美しかった。ミレーの「晩鐘」の背景であった。
日の入りの直前の長い長いポプラ並木の影が次から次へと車窓に
差し込んで来た。
列車は混んでいて6人掛けコンパートメントは満員。
夜中に2，3回税関に起こされて睡眠不足。
睡眠と云えば最近、ホームシックではないのに日本の夢をよく見る。

昭和49年9月12日
ストックホルム地下鉄切符
19時45分、21時30分乗車
0.85クローネ2枚1.7クローネ114円

　9月12日、6時45分にコペンハーゲンに着き、ストックホルム行きの車両2両が
そのままフェリーに乗ったのは驚いた。
　ストックホルムからはフィンランドへの格安のバイキングラインに乗る為、
カペルスカ行きのバス乗り場を重いリュックを背負って2時間余り探したが見つからなかった。道行く人たちに何度も訊いたが駄目だった。
結局、諦めて40クローネ2,682円払ってストックホルムから乗った。

昭和49年9月12日から13日
バイキングライン（ストックホルム〜トゥルク）
アルコールA、タバコT免税券で未使用。

　北欧はアルコール類、タバコが高いので船内の免税店では
1番の人気商品であった。
フェリーから降りるとタバコを持っていたら売ってくれとせがまれた。
街中でも1箱ではなく1本売ってくれとよく声を掛けられた。
それだけ高価なのである。

ヘルシンキのユースホステル
9月13日、17日、18日宿泊

　9月13日、フィンランド　トゥルクに9時に着いた。スウェーデンより
1時間早い時差である。
ヘルシンキまで194キロ、フィンランドはユーレイルパスが使えないので
ヒッチハイクする事にした。
　30分程でトラックが止まってくれてヘルシンキまで行くと云うので
ラッキーだった。
　タイガの原生林地帯を貫くハイウェーは天気も良かったせいか実に
心地良かった。
　午後1時過ぎにヘルシンキに着いた。

ヘルシンキのユースホステル
9月13日、17日、18日宿泊

昭和49年9月13日
ヘルシンキのユースホステルの領収書
1泊9マルッカ666円

　ヘルシンキのユースホステルはモスクワから列車でレニングラード経てヘルシンキに入ってくる日本人が多い。
　その為、14，15、16日は満員で泊れなかったのである。

昭和49年9月13日
ヘルシンキ　スーパーでの買い物
1.29マルッカ95円

昭和49年9月13日
ヘルシンキ　スーパーでの買い物
2マルッカ148円

昭和49年9月13日
ヘルシンキ　スーパーでの買い物
5.08マルッカ376円

昭和49年9月13日
ヘルシンキ
100ドル28,501円両替　1マルッカ75.72円

昭和49年9月13日
ヘルシンキ
50ドル14,251円両替　1マルッカ73.15円

昭和49年9月14日
ヘルシンキ〜ヤルヴェンバー列車切符
3.3マルッカ244円
フィンランドはユーレイルパスは使えない。

9月14日、ヘルシンキのヨースホステルは満員で泊れず、ヘルシンキから
20.8ｋｍのヤルヴェンバーのユースホステルにあぶれた日本人2人と向かった。

ヤルヴェンパーのユースホステル
9月14日、15日宿泊

昭和49年9月14日
ヤルヴェンパーのユースホステルの領収書
3人で21マルッカ、一人7マルッカ518円。
日本人がヘルパーとして働いていた。

昭和49年9月14日
「森と湖の国　フィンランド」らしい
ヤルヴェンパーのユースホステルのすぐ傍の湖で。

　空のライトブルー、周囲の緑をはっきりと映す鏡面の様な湖、
鳥のさえずりだけが聞こえる静かな森、時がゆっくりと流れて行った。

昭和49年9月14日
ヤルヴェンパーのスーパーで買い物
52.12マルッカ3,854円

夕食は日本人ヘルパー3人も一緒に8人ですき焼きを食べた。
一人500円弱
夕食後、近くのサウナから帰る時に見上げた満天の星空で
北極星がほぼ真上だった。

昭和49年9月15日
ヘルシンキ〜ヤルヴェンバー列車往復切符
5.9マルッカ436円
フィンランドはユーレイルパスは使えない。

昭和49年9月15日
タピオラ　バス切符1.7マルッカ139円
12時15分乗車

昭和49年9月15日
ヘルシンキ〜タピオラ　バス切符1.7マルッカ139円
10時50分乗車

昭和49年9月15日
タピオラ〜ヘルシンキ　バス切符1.7マルッカ139円
15時25分乗車

昭和49年9月16日
タピオラ田園都市で

　タピオラ田園都市はフィンランド湾に面し、
ヘルシンキ市の西隣に位置するエスプー市にあって
まさに成長し続ける新しい都市である。
　タピオラの素晴らしさはフィンランド湾の多島海の風景から
牧歌的な林、湖に至るまでその自然の美しさの中にある。

1953年にヘルシンキ市の人口増に伴って都心から10ｋｍ（バスで約20分）にある、エスプー市内のタピオラに衛星都市建設計画がすすめられた
同国初のニュータウンである。
　計画に当たっては住宅だけではなく、
道路、街灯、公園、上下水道、発電所等の都市施設と共に
企業等の建設も含めてすすめられた。
　建設テーマとして自然環境の中に、職住近接という理想都市を目指し
“人間の個性と自然との接触を守る”ということであった。
従って樹木等はそのまま残され、住宅は林の中に、傾斜地や池は
そのまま市民広場や公園として活用され、
高層住宅も出来るだけ樹木の高さより低くおさえられている。
　一般にタピオラの田園都市と言われているが、
フィンランドの有名建築家Ａ・アアルトを始め、
エルヴィ、アホラ、ルースヴォリ等の建築家による集合住宅群は一見に値する。

　注　横澤英明氏のタピオラから引用しています。

昭和49年9月16日
タピオラ田園都市　セントラルタワー

　タピオラのランドマークであるセントラルタワーは
最上階にレストラン、カフェテラスがあり、
最上部には光の標識があって、夜はかなりの遠方からも見えるのである。

昭和49年9月16日
タピオラ田園都市

昭和49年9月16日
タピオラ田園都市

50の専門店と社会センターからなる
「ヘイキントリ」と呼ばれるフィンランド最初のショッピングセンター。

昭和49年9月16日
タピオラ田園都市

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市　噴水のある人工池と屋内プール
そして東部近隣住区を望む。

　人工池の噴水は夜になると照明される。
屋内プールにはサウナも有って設備は整っており、
料金も200円程度で格安だった。

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市　人工池に面した国際会議が出来るホテル。
その向こうには青少年センターを持つルーテル教会。
その左側向こうは東部近隣住区のコミュニティセンター。

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市　国際ホテル前の駐車場

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市　南のバルト海を望む。

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市　東西を走る道路はヘルシンキとタピオラを
結ぶ幹線道路で南北に走る道路はタピオラのセンターへの進入路。

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市　
駐車場とショッピングセンター「ヘイキントリ」、
それらの中には旅行案内所、集会所、レストラン、カフェテリア、バー、
ディスコ、余暇活動の場、そして夜遅くまで営業しているキオスクなどがある。、

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市　
ショッピングセンター「ヘイキントリ」、
その向こうは西部近隣住区の賃貸マンション。

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市セントラルタワー屋上で。

地上14階建てのセントラルタワー屋上の展望台からは360度の
素晴らしいパノラマ風景で遠くヘルシンキまで見えた。

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市の国際ホテル　
国際会議場、レストラン、パーティー会場があった。

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市　東部近隣住区のお花畑で

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市　北部近隣住区のショッピングセンター。
食料品店は各家から約230ｍの半径にあり、この距離を
「乳母車距離」と呼んでいる。

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市　広い芝生の中を通る遊歩道のある北部近隣住区
　
　タピオラ田園都市の基本コンセプト

　良い家庭は良い住居が無くてはあり得ない。
　良い住居は良い都市計画が無くてはあり得ない。
　良い都市計画は良い地方計画が無くてはあり得ない。
　そして良い地方計画は都市化の国土的な計画無しではありえない

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市　北部近隣住区

　北欧特有のすっきりしたスカイブルーと濃い緑の針葉樹、
赤いレンガの壁が美しく調和していた。

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市　北部近隣住区

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市　西部近隣住区の賃貸マンション

昭和49年9月19日
タピオラ田園都市　西部近隣住区の賃貸マンション

昭和49年9月15日
ヘルシンキ駅
5ドル1,425円を両替　1マルッカ76.41円

昭和49年9月15日
ヘルシンキ
10ドル2,850円を両替　1マルッカ81.66円

昭和49年9月16日
ヘルシンキ　買い物レシート3.95マルッカ323円

昭和49年9月16日
ヘルシンキ港

「バルト海の乙女」それがヘルシンキに捧げられた愛称である。
40ヶ国訪れたが最も美しい港だった。

昭和49年9月16日
ヘルシンキ港で

昭和49年9月16日
タピオラ　買い物レシート5.24マルッカ428円

昭和49年9月16日
タピオラ　買い物レシート0.15マルッカ12円

昭和49年9月16日
ヘルシンキ〜タピオラ　バス切符1.7マルッカ139円
11時00分乗車

昭和49年9月17日
タピオラ　プール利用申込カード

昭和49年9月17日
ヘルシンキ　買い物レシート3.48マルッカ284円

昭和49年9月17日
ヘルシンキ市内電車切符　1.2マルッカ98円
20時00分乗車

昭和49年9月17日
ヘルシンキ　買い物レシート5.23マルッカ427円

昭和49年9月18日
ヘルシンキ
10ドル2,850円を両替　1マルッカ81.66円

昭和49年9月18日
ヘルシンキ市内電車切符　1.2マルッカ98円
20時40分乗車

昭和49年9月18日
タピオラ〜ヘルシンキ　バス切符1.7マルッカ139円
15時25分乗車

昭和49年9月19日
ヘルシンキ〜タピオラ　バス切符1.7マルッカ139円
10時00分乗車

昭和49年9月18日
ヘルシンキ市内電車切符　1.2マルッカ98円
17時50分乗車

昭和49年9月18日
ヘルシンキ　買い物レシート2.28マルッカ186円

昭和49年9月19日
ヘルシンキ　買い物レシート？

昭和49年9月19日
タピオラ〜ヘルシンキ　バス切符1.7マルッカ139円
13時40分乗車

昭和49年9月19日
ヘルシンキ
10ドル2,850円を両替　1マルッカ81.62円

昭和49年9月19日
ヘルシンキ　買い物レシート　7.06マルッカ576円

昭和49年9月19日
ヘルシンキ　買い物レシート　3.45マルッカ282円

　ヘルシンキ港18時発の船でストックホルムに向かった。
結局、フィンランドで70ドルも使ってしまった。
北欧は物価が高い、ストックホルムは世界一物価が高いので
長くても滞在は3日間の予定。