安芸の小京都「竹原格子の街並み」（広島）

2013/01/05 - 2013/01/05

竹原は江戸時代後期に製塩、造り酒屋で栄えたところで、当時の建物や街並みの姿が今でも残され、安芸の小京都といわれています。

竹原格子や漆喰の壁の建物が美しく、情緒あふれる町です。

最近はマッサンブームで訪れる人が多くなっています。

この旅行記は2013年に訪れたときのものです。

エリア 竹原(広島)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

瀬戸内マリンビュー

JR呉線竹原駅に停車している観光列車のマリンビューです。

竹のまち「竹原」

今回の旅は竹原駅から始まります。

「あいふる316」のももねこ様

竹原駅前のふれあいの並木道「あいふる316」商店街を歩くと、アニメ「たまゆら」に出てくる「ももねこ様」が正月飾りになっています。

1987年（昭和62）に自然と産業が調和した町づくりとして、街路樹を豊富に植え、親しみと潤いのある買物道路を整備したところです。
愛がふる316mの街なので、「あいふる316」と名付けたそうです。

古い街並みに入ります

駅から１５分位歩いたところにあります。

格子戸に飾られたチャンチャンコ

地元の方が作られた可愛いミニチャンチャンコです。

竹鶴邸

本町通りに入ると、江戸時代から時間が止まっていたかのような街並みが現れます。

竹鶴酒造は江戸中期から続く造り酒屋で、酒器や酒造りの道具が資料館に展示されています。
ニッカウヰスキーの創業者、竹鶴政孝氏の故郷です。

訪れたときは2013年、NHK朝ドラ「マッサン」はまだ始まっていません。

財満邸

格子の美しい建物です。

妙見邸

洋風の建物です。

伝統的建物群保存地区を歩いています

松阪邸

屋根は丸瓦と平瓦を組合せた見栄えのいい本瓦葺きです。

二階には塗り込めの窓額縁つきの菱格子の出窓があります。

では、松坂邸を見学します。

松坂邸の大きな駕籠（かご）

江戸時代から昭和にかけて栄えた竹原塩田所有者の家です。

松坂邸の床の間

松坂邸（二階建ての建物）

唐破風の流れるような屋根になっています。

出格子と透かし彫り

通りに向かって突き出た格子の下には、波と千鳥の透かし彫りがあります。

ここは松坂邸の隣にある岩本邸です。

ほり川

大正8年創業の醤油醸造場と、醤油蔵を一部改装したお好み焼き屋さんがあります。

吉井邸

母屋は竹原最古の1691年建築の豪商の家で、広島藩の本陣としても使われていました。

１階に格子、２階に虫籠窓があります。

竹取物語を思わせます

歴史民族資料館

かつて図書館だった洋館に、竹原の文化、歴史、民俗、塩業、産業などの資料を収蔵しています。

では、中に入ります。

流化式の塩作り

江戸時代に遠浅の入り江を干拓した新田開発が行われたのですが、塩気が多く耕作に適さなかったのです。

そこで、赤穂から塩田技術を導入し、入浜塩田が開発され、竹原は塩の産地になりました。

写真は流化式枝条架（しじょうか）という装置で、海水を枝条架の上に散布し、下に流れ落ちる間に天日と風で水分が蒸発し、濃度が高い塩水が下に溜まります。
この濃い塩水を煮ると塩ができあがります。

本町通りの街並み

宝寿酒蔵交流館

裏通りの中ノ小路にあります。

ここは江戸末期に建てられた酒蔵の一角を改造し開放しています。

宝寿酒蔵交流館

では、中に入ります。

おや、魚釣りしている蛙さん

酒蔵そば処「たにざき」

酒蔵交流館の中にあります。

こんちは〜

ご主人と目があいます。

お昼はここでお蕎麦を食べることにします。

おちょこの展示

いろんな形のおちょこがあります。

う〜ん、どれがいいかな？

天井には太い梁

そばだけでなくお酒もメニューにありますが、まだ歩くのでお預け。

ざるそば

美味しくいただきました。

この後、そばがなくなり閉店していました。
人気の店なんですね。

胡堂

本町通りに戻ると、胡堂（えびすどう）があります。

大林宣彦監督の映画「時をかける少女」の舞台になったところです。

竹原にある小祠の中で、最大規模で最も古く、江戸中期のものと考えられています。

胡堂

胡堂は商売の神様です。

屋根の上にさまざまな縁起物が隠れています。
左端に鶴、右端に亀がいます。
茄子と蕪もあるのですが、わかりませんでした。

頼惟清旧宅

江戸後期、儒学者や詩人として活躍した文人、山陽の祖父・頼惟清が紺屋を営んでいた町屋です。

抱え地蔵

お願い事を祈願しながら石のお地蔵さんを抱え、思ったより軽く感じられると願い事が叶うという言い伝えがあります。

かっちんは、重そうに見えたので抱えてみなかったのですが･･･

町並み保存センター

手前の大木はモチノキでしょうか？

春風館・復古館

横道の大小路は、風情のある路地です。

?山陽の叔父・?春風は大阪で医学と儒学を学び、竹原で医業を開業。
塩田経営にも乗り出して春風館を建築し、学問にも尽力しました。

阿波屋小路を歩く猫

裏通りを我が物顔に歩く猫ちゃん。

大瀬邸

阿波屋小路は落ち着いた雰囲気のところです。

亀田邸

格子がとても美しいです。

裏通りなので人通りがほとんどありません。

古い郵便ポスト

本町通りに戻ります。

西方寺の参道

西方寺普明閣

京都の清水寺の舞台を模して建てられたといわれる西方寺の観音堂です。

ここからの展望がよさそうなので行ってみます。

瀬戸内海の竹原港の眺め

昔は塩田があったのですね。

竹原の街並みの眺め

竹原の街並み

この風景は1970年から始まった読売TVの「遠くへ行きたい」で見たことを憶えています。

永六輔さんが出演していた頃だったと思いますが。

笠井邸

本町通り入口に笠井邸があります。

笠井邸の梁

太く曲がった梁が屋根を支えています。

日の丸写真館

川の近くに板張り三階建てのお店があります。

昭和初期の建物で、角が面取りされた珍しい形をしています。

森川邸

大正初期に竹原塩田の１番浜跡地に建てられた豪邸です。

主屋の大広間

奥の座敷がはるか遠〜くに見えます。

離れ座敷

落ち着く座敷です。

竹原は時間が止まったように、昔の街並みが残されているところです。
2013年に訪れた時は観光客がまだ少なく、静かな雰囲気でした。