2014/12/26 - 2015/01/02
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108JETさん
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ノルマンディーの主要都市カーン(Caen)での滞在3日目(2泊までは(1)に)。
ノルマンディーは歴史的にも波瀾万丈、様々な流れに翻弄されてきた。近代史では、第2次世界対戦で、初頭のドイツ軍の電撃戦でダンケルクから撤退した連合軍が、1944年6月6日、念願の再上陸作戦を完遂したことが最大の出来事か。
「史上最大の作戦」などの映画や戦史研究も多数で、私のようなものが語るべき余地もないが、連合軍側の物量に加え、ドイツ軍の情報戦での失敗や指揮系統の乱れなどの敵失もあり、連合軍はなんとかDデイ当日に上陸に成功した。
映画などでは、上陸成功後、連合軍の破竹の進撃を予想させるが、シェルブールなどと並んで、上陸後の重要な進撃拠点都市とされたカーンは、英連邦軍を主力とする連合運が短期間で占領する、との計画は大幅に遅れ、ドイツ軍の猛烈な反撃の中で7月末まで開放されなかった。
一方、上陸作戦では手こずった米軍主体の一軍は、ノルマンディーの南を迂回して、一気にパリを目指し、8月25日にはパリを開放してしまう。
海岸から10キロほどの街での激戦で、カーンは殆ど灰燼に帰し、今の街は、聖堂や中世の要塞跡を除き、ほぼ再建されたものであるという。http://en.wikipedia.org/wiki/Battle_for_Caen
長い前置きはさておき、私のカーン滞在は、そのような歴史や遺産をたどるようなことも乏しく、気ままにのんびりと過ごす日々が続く。
- 旅行の満足度
- 4.0
- ホテル
- 3.5
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 航空会社
- カタール航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
カーンは、第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦後、連合軍の進撃の中で、ドイツ軍のしたたかかつ精鋭の部隊の反撃で、長く戦闘地域として破壊されつくされた。
当初、数日内に占領できる、すべきであるとされたカーンは、7月初旬まで連合軍の突入さえままならなかった。ネット時代、当時の画像などもアップされており、情報自体はあまたの研究により整理されてはいる。しかし、遠く東洋の日本においては、この街の当時の状況はあまり知られてはいない。1944年7月上旬に連合軍がカーンの市街戦を試みる、との記録は多くあるが、参加各国の資料によれば、その前後の戦闘は全くもって熾烈なものであったようだ。
今回宿泊したホテルの前の橋にも、カナダ軍とともに戦闘に参加していたフランス国内軍(大戦中のフランス国内レジスタンス組織)の兵士Raymond Chatelainがこの地で戦没した旨のプレートがある。7月18日の日付は、カーン解放の戦闘が7月初旬、否6月6日のDデイ以降、長期に渡り熾烈に繰り広げられていたことを物語る。
日本の戦争による被害は原爆も含め、およそ史上類を見ないものであるが、勝者であっても、フランス本土を灰燼に帰しての解放は、やはり悲惨なものである。
連合国軍は、その後、1年にわたりフランス国内からベルギーを経てドイツを目指すが、マーケットガーデン作戦の失敗やドイツ軍の西部戦線での反攻で、ベルリン突入はソ連に先を越されてしまう。 -
今日の最初の行動は、スーパーでの買い物。いつものことではあるんですね。平日になり、モノプリも開店。
ここで迷うのは、昼食と夕食を外食にするか部屋食にするか。アパートなんで、自炊が経済的なんですが、腕が伴わない。高いワインを横に置き、好きな料理を食べる、というアパートの特権はなかなかうまく機能しない。要は料理が下手だから。
高い料金を払ってでも、レストランの料理はそこそこ満足できる、よほどひどくなければ。でも酒飲みは、この機会にいいワインを片手に食事をしたい
、自室で。この悩みは、どれほど渡仏しようが、素人には解決できません。
で、今日はモノプリの食材を見た上で、自炊の可能性を探る(大げさ)こととした。 -
これが、今日、朝イチでモノプリで買ったもの。
左横の積み上げられたチョコの山はおみやげ用。。。話すと長いので、経緯は省略。
ワインはブルゴーニュのPernand-Vergelesses。日本では余り話題に上らないが、CPの高いブルゴーニュ赤。鴨肉を焼いて、にんじんとジャガイモを添える算段。前菜はバイヨンヌの生ハムにトマト添え。デザートにクレームブリュレ(オーブンで焼けば完成するもの)を買うも、部屋のオーブンは電子レンジ専用。砂糖をかけてローストすると完璧なのだが、不可能なことが発覚、無念。 -
スーパーから帰る道すがら、肉屋のショウウインドー。羽がついた鶏類豊富。惹かれるがさすがに調理の自信なし。
このあとは、「素人でももう少し何とかなるでしょう」というような自作メニュー。。。閲覧注意です。 -
生ハムとトマト。
色のアレンジ、赤と赤、最低です。で、良いワインにトマトはないでしょう?はいその通りです。
とまあ、昼食が始まりました。 -
大事な鴨。
バターでソテー。ジャガイモとにんじんは茹でたあとバターを絡めてひと焼き。
鴨は火入れが弱くて、香ばしさが出てないんじゃないの?
はい、そうかもしれませんが、ワインにはまずまずでした→料理下手を酒で隠したわけね?
その通り。 -
残ってたカマンベールも締めでいきます。
切っただけだもんね、失敗するはずない。
はい、その通り、です。 -
午後になり、にわかに体調を崩す、、、まさに、この橋を渡っている時に、と言っても、飲み過ぎ、食べ過ぎによる胃腸の不具合、いつも1週間くらいの旅行だと、一回ぐらいはある。
こんな時は、諦めて、お腹を干すに限る。
ホテルに戻り、ネットでノルマンディーの歴史や第2次世界対戦の頃のカーンの状況を調べたりする。日本の資料のように、連合軍が占領した日付を断定的に記録した資料はほとんどなく、1944年の7月〜8月にかけて、熾烈な戦いが続いていたことが多くの資料に記されている。
また、Dデイ当日から英国を中心とする爆撃にさらされ、事前の避難勧告にもかかわらず、多くの市民が犠牲になった由。
夜が更けるにつれ、体調も戻り、軽食を摂って、早めに休むことにする。 -
時差ボケが治らないのか、毎日夜中〜未明に目が覚めてしまう。
幸い、体調は平常に戻り、逆に空腹を覚える。
冷蔵庫の中を覗き、ヨーグルトとチーズ(コンテのスライス)があるのを見つけて食す -
残っていたスライスパンで、小さめのサンドイッチを作る。
脂肪分の取り過ぎは体に負担をかけるが、このまま空腹のままだと昼に過食して元のもくあみになったこともしばしば。難しいところだが好きな味には抗えず、食べることに。
パンは田舎風で、薄切りだがまわりも固く、「歯に注意」のフランス標準仕様。コンテチーズは好みの味で、結果、いつもの味に。
このあと少し睡眠をとっておこう。また一日何が起こるのか、無計画な旅行はまだまだ続く。
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この旅行記へのコメント (2)
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- mireiraさん 2014/12/30 07:04:35
- 歴史の
- 勉強になりました。お腹御自愛してください。
文章が上手ですね。本を読んでいるよう
- 108JETさん からの返信 2014/12/30 09:12:04
- RE: 歴史の
- > 勉強になりました。お腹御自愛してください。
> 文章が上手ですね。本を読んでいるよう
お褒めのコメント、恐縮です。
あまり旅行写真を撮らないこともあって、普段は旅行ブログは書かないのですが、最近少し気分転換のために、書いてみたりするようになりました。他の皆さんは写真も豊富なので、追いつこうとすると大変です。
暇を見つけて、更新していきますので、お目汚しかもしれませんが今後とも宜しくお願いいたします。
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