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「初めての台湾①②③」を投稿した者です。投稿初体験だったのですが、思いがけずたくさんの方に見て頂けて嬉しいです。ありがとうございました。<br /><br />見てくれた友人の一人に、予習ってどんな事したの?と聞かれました。なので、旅行記の続編として予習のことを書いてみたいと思います。歴史や社会科に興味をお持ちの方には、いくらか参考にして頂けるかもしれません。<br />このサイトにはもしかしたら場違いかもしれませんが、初心者故、ご容赦ください。<br /><br />予習は専ら映画と本と展覧会です。<br />なにしろ、もともと、台湾には興味も知識も全然無く、せいぜいB級グルメ天国程度の理解だったので、旅行自体を渋っていたのです。るるぶを見てもまっぷるを見てもふうんという感じでした。<br />ところがふと、そう言えば、台湾映画でベネチア映画祭の賞を取ったのがあったよね、と、おぼろに思い出しました。<br />これが、その後に続く映画遍歴の始まり、予習の始まりになりました。

台湾の映画・本

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2014/11/30 - 2014/11/30

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はなまりん

はなまりんさん

「初めての台湾①②③」を投稿した者です。投稿初体験だったのですが、思いがけずたくさんの方に見て頂けて嬉しいです。ありがとうございました。

見てくれた友人の一人に、予習ってどんな事したの?と聞かれました。なので、旅行記の続編として予習のことを書いてみたいと思います。歴史や社会科に興味をお持ちの方には、いくらか参考にして頂けるかもしれません。
このサイトにはもしかしたら場違いかもしれませんが、初心者故、ご容赦ください。

予習は専ら映画と本と展覧会です。
なにしろ、もともと、台湾には興味も知識も全然無く、せいぜいB級グルメ天国程度の理解だったので、旅行自体を渋っていたのです。るるぶを見てもまっぷるを見てもふうんという感じでした。
ところがふと、そう言えば、台湾映画でベネチア映画祭の賞を取ったのがあったよね、と、おぼろに思い出しました。
これが、その後に続く映画遍歴の始まり、予習の始まりになりました。

旅行の満足度
4.0
観光
4.0
ホテル
5.0
グルメ
4.5
ショッピング
4.5
交通
4.5
同行者
カップル・夫婦(シニア)
一人あたり費用
10万円 - 15万円
交通手段
鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩
航空会社
チャイナエアライン
旅行の手配内容
個別手配
利用旅行会社
JTB

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  • その映画というのが、侯孝賢監督の「悲情城市」。これはDVDのジャケット見開きです。<br />1945年の日本の敗戦による統治終了から国民党支配に移行する時代。その中で翻弄されつつ生きたある家族の生き様が描かれています。舞台は台北、基隆。あの人気の観光地九分も主要な舞台です。<br /><br />大陸から敗走して来た国民党は、台湾の住民を弾圧し、その為、激しい抵抗運動が起きたのだそうです。二二八事件というのはこの間の重要な出来事です。この映画はその葛藤の時代を描いています。恥ずかしいですが、この映画を見るまで、このような事情は知りませんでした。<br /><br />淡々と描いてあるので、当初、手ぬるい等の批評もあったそうですが、国民党への批判が戒厳令によって長く封じられていたことを思えば、現政権のタブーに踏み込んだ侯監督の業績はとても大きいと思います。<br /><br />香港の映画会社との関係でトニー・レオンが出演しています。カッコいいです!

    その映画というのが、侯孝賢監督の「悲情城市」。これはDVDのジャケット見開きです。
    1945年の日本の敗戦による統治終了から国民党支配に移行する時代。その中で翻弄されつつ生きたある家族の生き様が描かれています。舞台は台北、基隆。あの人気の観光地九分も主要な舞台です。

    大陸から敗走して来た国民党は、台湾の住民を弾圧し、その為、激しい抵抗運動が起きたのだそうです。二二八事件というのはこの間の重要な出来事です。この映画はその葛藤の時代を描いています。恥ずかしいですが、この映画を見るまで、このような事情は知りませんでした。

    淡々と描いてあるので、当初、手ぬるい等の批評もあったそうですが、国民党への批判が戒厳令によって長く封じられていたことを思えば、現政権のタブーに踏み込んだ侯監督の業績はとても大きいと思います。

    香港の映画会社との関係でトニー・レオンが出演しています。カッコいいです!

  • 次に手にしたのはDVD「セデック・バレ」。清国から台湾を貰った日本が、原住民を鎮圧していく過程で起った霧社事件という反乱を題材にしています。<br />主人公を演じているのは原住民(原住民というのは、もともと台湾に住んでいた人を指す言葉で、差別語ではないそうです)の血を引く現職の神父さん。目力に惚れ込んだ監督の抜擢だそうです。<br /><br />あまりのスプラッターに、半分も目を開けていられませんでしたが、命、文化、独立について深く考えさせられました。<br /><br />この映画を見て、狩猟民族を育んだ台湾の地理、風土にも興味が湧いてきました。<br />日台の歴史と言う視点を外しても、非常にいい映画だと思います。お勧めです。

    次に手にしたのはDVD「セデック・バレ」。清国から台湾を貰った日本が、原住民を鎮圧していく過程で起った霧社事件という反乱を題材にしています。
    主人公を演じているのは原住民(原住民というのは、もともと台湾に住んでいた人を指す言葉で、差別語ではないそうです)の血を引く現職の神父さん。目力に惚れ込んだ監督の抜擢だそうです。

    あまりのスプラッターに、半分も目を開けていられませんでしたが、命、文化、独立について深く考えさせられました。

    この映画を見て、狩猟民族を育んだ台湾の地理、風土にも興味が湧いてきました。
    日台の歴史と言う視点を外しても、非常にいい映画だと思います。お勧めです。

  • 今年9月のアジア映画祭はまたタイムリーなことに“台湾特集”。8本が上映され、そのうち6本を見に上映館に通いました。<br />なかなか面白い映画が揃っていました。<br />

    今年9月のアジア映画祭はまたタイムリーなことに“台湾特集”。8本が上映され、そのうち6本を見に上映館に通いました。
    なかなか面白い映画が揃っていました。

  • コメディーあり、温泉復興話あり。台湾の人々の人情があふれます。<br />観光だけではわからない台湾の日常を見せてくれます。<br /><br />この写真は「ロマンス狂想曲」と「山猪温泉」。

    コメディーあり、温泉復興話あり。台湾の人々の人情があふれます。
    観光だけではわからない台湾の日常を見せてくれます。

    この写真は「ロマンス狂想曲」と「山猪温泉」。

  • イチオシはこちら。「天空からの招待状」。全編空撮という労作。素晴らしく綺麗な画面が続きます。台湾の俯瞰。<br /><br />現代文明の危うさを改めて考えさせられもします。<br /><br />

    イチオシはこちら。「天空からの招待状」。全編空撮という労作。素晴らしく綺麗な画面が続きます。台湾の俯瞰。

    現代文明の危うさを改めて考えさせられもします。

  • 「天空からの招待状」のチー・ポーリン監督。 <br />アジア映画祭で舞台あいさつの後、ボードにサイン。気さくで穏やかな印象の方です。国道新建工程局職員として長年航空写真を撮り続けてこられたとか。この映画の空撮は全編彼の手になるものです。<br /><br />ドキュメンタリーなのに、台湾では大ヒットしたそうです。日本でもこの11月から全国で順次公開。台湾好きの皆さんに、是非ご覧になって頂きたいイチオシ映画です。日本語吹き替え版では西島秀俊がナレーションですって。

    「天空からの招待状」のチー・ポーリン監督。 
    アジア映画祭で舞台あいさつの後、ボードにサイン。気さくで穏やかな印象の方です。国道新建工程局職員として長年航空写真を撮り続けてこられたとか。この映画の空撮は全編彼の手になるものです。

    ドキュメンタリーなのに、台湾では大ヒットしたそうです。日本でもこの11月から全国で順次公開。台湾好きの皆さんに、是非ご覧になって頂きたいイチオシ映画です。日本語吹き替え版では西島秀俊がナレーションですって。

  • 前評判の高い映画「KANO」。ご存じ嘉義農林の甲子園進撃物語。今回は試写会のみで、申込み抽選に外れてしまい、見られませんでした。<br /><br />2015年の年明けから全国でロードショーが始まるらしいです。期待が高まりますね。

    前評判の高い映画「KANO」。ご存じ嘉義農林の甲子園進撃物語。今回は試写会のみで、申込み抽選に外れてしまい、見られませんでした。

    2015年の年明けから全国でロードショーが始まるらしいです。期待が高まりますね。

  • 本の紹介も。<br /><br />ニイタカドロップを知っている人は多くはないと思いますが、サクマドロップの前に、九州で売っていました。<br />この本はその創業者夫婦の物語。書いたのは佐賀に縁の深い北方謙三。彼の曽祖父母がモデルなのだそうです。侠客と川筋モンのお話です。<br /><br />この本が好きかと問われれば微妙ですが、一旗揚げに台湾に渡った日本人の苦労が偲ばれ、面白い内容になっていると思います。

    本の紹介も。

    ニイタカドロップを知っている人は多くはないと思いますが、サクマドロップの前に、九州で売っていました。
    この本はその創業者夫婦の物語。書いたのは佐賀に縁の深い北方謙三。彼の曽祖父母がモデルなのだそうです。侠客と川筋モンのお話です。

    この本が好きかと問われれば微妙ですが、一旗揚げに台湾に渡った日本人の苦労が偲ばれ、面白い内容になっていると思います。

  • 台湾の歴史がまとめられており、入門書として最適の一冊。<br /><br />著者は日本名伊藤潔氏。台湾の方です。東大出の文学博士。<br />日本統治時代、差別がなかったなどと言うつもりはありませんが、西欧の帝国主義とは違い、才能のある人材はちゃんと遇するだけの度量を、日本は持っていたことの証の一つと考えてもいいのではないでしょうか。<br /><br />「KANO]の物語といい、伊藤氏の来歴といい、自虐史観に苦しめられた私たちにとって、なにか心の温まるような救いを感じます。<br /><br />台湾の現在の親日感情も、元はこの辺に探すことも出来そうです。

    台湾の歴史がまとめられており、入門書として最適の一冊。

    著者は日本名伊藤潔氏。台湾の方です。東大出の文学博士。
    日本統治時代、差別がなかったなどと言うつもりはありませんが、西欧の帝国主義とは違い、才能のある人材はちゃんと遇するだけの度量を、日本は持っていたことの証の一つと考えてもいいのではないでしょうか。

    「KANO]の物語といい、伊藤氏の来歴といい、自虐史観に苦しめられた私たちにとって、なにか心の温まるような救いを感じます。

    台湾の現在の親日感情も、元はこの辺に探すことも出来そうです。

  • さて、締めはやはり故宮。<br />この秋、故宮博物院展が九州国立博物館で開催されました。台北の選りすぐりがやって来たというので、連日押すな押すなの人気ぶり。さすがに凄いものばかりで圧倒されました。<br />しかし、これらの文物は長い時をかけて大陸の地で生まれ、大切に守られてきたもの。現在台湾にあるというのも、歴史の変遷の複雑さを思い知らされます。

    さて、締めはやはり故宮。
    この秋、故宮博物院展が九州国立博物館で開催されました。台北の選りすぐりがやって来たというので、連日押すな押すなの人気ぶり。さすがに凄いものばかりで圧倒されました。
    しかし、これらの文物は長い時をかけて大陸の地で生まれ、大切に守られてきたもの。現在台湾にあるというのも、歴史の変遷の複雑さを思い知らされます。

  • お子様向けのパンフレットです。九博制作。清の乾隆帝がキーパーソンでナビ役。<br />上手にまとめてあります。大人にも分かりやすい。なるほどなるほど…<br /><br /><br />この夏から秋にかけて福岡では、アジア映画祭、故宮展と、台湾情報が目白押しでした。もしかしたら台湾は今、日本に向けて熱いメッセージを送ってきているのかもしれない。そんな深読みをまでしてしまう程です。<br /><br />その中から「日本統治時代」にフォーカスする旅のイメージが浮かび上がってきました。そして、最後に背中を押してくれた決定打が、たまたま貰ったパイナップルケーキ。これはもう、台湾が私を呼んでいるとしか思えません。かくて弥次喜多道中台湾編実現の運びとなったのです。<br /><br />実際の旅は美味しいご飯を追っかけてホテルにうっとりのミーハー旅でしたが、予習と、記事投稿と言う復習のおかげで、二度も三度も楽しめました。台湾いいですね!<br /><br /> (今回の投稿はこのサイトにはそぐわない内容になったかもしれませんが、たった1回の旅行で台湾ファンになってしまったものですから、知っていることを漏れなく旅行好きの皆さんにお伝えしたくて書いてみました。)<br /><br />この記事が少しでもどなたかの参考になれば嬉しいです。

    お子様向けのパンフレットです。九博制作。清の乾隆帝がキーパーソンでナビ役。
    上手にまとめてあります。大人にも分かりやすい。なるほどなるほど…


    この夏から秋にかけて福岡では、アジア映画祭、故宮展と、台湾情報が目白押しでした。もしかしたら台湾は今、日本に向けて熱いメッセージを送ってきているのかもしれない。そんな深読みをまでしてしまう程です。

    その中から「日本統治時代」にフォーカスする旅のイメージが浮かび上がってきました。そして、最後に背中を押してくれた決定打が、たまたま貰ったパイナップルケーキ。これはもう、台湾が私を呼んでいるとしか思えません。かくて弥次喜多道中台湾編実現の運びとなったのです。

    実際の旅は美味しいご飯を追っかけてホテルにうっとりのミーハー旅でしたが、予習と、記事投稿と言う復習のおかげで、二度も三度も楽しめました。台湾いいですね!

     (今回の投稿はこのサイトにはそぐわない内容になったかもしれませんが、たった1回の旅行で台湾ファンになってしまったものですから、知っていることを漏れなく旅行好きの皆さんにお伝えしたくて書いてみました。)

    この記事が少しでもどなたかの参考になれば嬉しいです。

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この旅行記へのコメント (2)

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  • tanichanさん 2014/12/10 09:24:13
    初めまして
    りんりんさん 「お早うございます」

    そして「台北から南下して墾丁まで」にたくさん投票頂き有難うございました。

    私も台湾に興味を持ったのが約7年前に成ります、甥っ子が台北に1年間ですが転勤に成り、其れを機会に私も台北を初めて訪れました。

    其の時に台湾の方に大変お世話に成り以後台湾が大好きになりました、現在台湾は1年に1〜2度訪れるように成りました。

    所で「南風」と言う日台合作の映画を御存じですか、日本でも限定ですが公開された、サイクリングロードを主体に台湾各地の風景も映し出され、来年2015年2月にDVDがリリースされますし、「KANO」も同時期にDVDが日本でも発売される様で私も楽しみにしています。

    此れからも宜しくお願いいたします。m(__)m

    はなまりん

    はなまりんさん からの返信 2014/12/12 01:28:04
    こんばんは
    tanichanさん こんばんは

    コメントありがとうございます。
    初めての投稿に初めてのコメントを頂いてとても嬉しいです。
    記事をまとめるのに丸三日もかかりました。その割にはパッとしない出来栄えなので、しょげていたところです。

    tanichanさんは写真も多く、とても面白い旅行記に仕上げてありますね。さすが慣れた方は違いますね〜!
    台湾には何度も行かれているんですね。ほんとに台湾の方は親切で笑顔もいいですよね。中国本土とはだいぶ趣きが違うようです。
    台北だけではなく、もっと南の方にも行ってみたいです。tanichanさんの旅先はユニークな所がいっぱい有りますね。興味が湧きます。

    今回の旅行は、台湾って何なの?という所から入ったので、映画や本から得た知識が先走る旅になりましたが、こういうのもなかなか面白いものですね。

    映画情報もありがとうございました。早速Amazonで予約しました。「KANO」も待ち遠しいですね。
    旅行のあと「海角七号」も観ました。泣いちゃいました(ToT)
    今は「この命、義に捧ぐ」という本を読んでいます。アンテナに引っかかったものですから。全然知らなかった日台の歴史に驚いています。

    映画や本や旅行記はいいですね。一度の旅行が二度も三度も楽しめてハッピーです♪♪

      こちらこそ、これからもどうぞよろしくお願いします。

    ただ、同じ「りんりん」というネームの方がいらっしゃるので、後発の私が名前を変えなければいけないかなと思っています。

              りんりん   (*^。^*)

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