2014/06/17 - 2014/06/17
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junemayさん
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個人旅行は何度も経験済みですが、海外の一人旅は久々。友人からフランスのトゥールーズから1時間位の距離にあるロット川のクルーズに誘われたのをきっかけに、その前後にイタリア、スペインを旅しようと計画したのが今回のたび。どこを歩くかは余り深く考えないで、大雑把な計画と宿泊先だけを決めていざ出陣です。スーツケースをなるべく持たなくて良いよう、駅近の安いホテルにこだわりました。ガイドブックも必要な分だけコピーして、途中で捨てられるよう準備。衣類も最低限に抑えたつもりでしたが、旅行中毎日快晴に恵まれたため、結果的には無駄な衣類が随分と出ました。昼はともかく、夜一人でレストランに入る勇気がないため、簡易クッカーを購入。スーパーで購入した食料で自炊もしました。好きな場所に好きなだけいたいという希望が叶った1ヶ月のたびとなりました。
日程表
6月3日(火) 羽田→フランクフルト→ベネチア
6月4日(水) ベネチア
6月5日(木) ベネチア
6月6日(金) ベネチア→フレンツェ
6月7日(土) フィレンツェ→シエナ→サンジミニャーノ→フィレンツェ
6月8日(日) フィレンツェ
6月9日(月) フィレンツェ
6月10日(火) フィレンツェ→ルッカ→ピサ→ラスペチア
6月11日(水) ラスペチア→チンクエテッレ→ラスペチア→ポルトベーネレ→ラスペチア
6月12日(木) ラスペチア→サンレモ
6月13日(金) サンレモ→ベンティミッリヤ→サンレモ
6月14日(土) サンレモ→ニース→トゥールーズ
6月15日(日) トゥールーズ→アルビ→コルドシュルシエル→アルビ近郊
6月16日(月) アルビ近郊→カオール→船旅開始(Le Lot)
6月17日(火) 船中泊(Le Lot)
6月18日(水) 船中泊(Le Lot)
6月19日(木) 船中泊(Le Lot)
6月20日(金) 船中泊(Le Lot)
6月21日(土) ラロックデザルクス→フィジャック→ロカマドール
6月22日(日) ロカマドール→フィジャック→カオール
6月23日(月) カオール→トゥールーズ→フィゲレス
6月24日(火) フィゲレス→カダケス→フィゲレス
6月25日(水) フィゲレス→ファルサ→プボル→ジローナ→フィゲレス
6月26日(木) フィゲレス→バルセロナ
6月27日(金) バルセロナ
6月28日(土) バルセロナ→モンセラ→バルセロナ
6月29日(日) バルセロナ
6月30日(月) バルセロナ→フランクフルト→
7月1日(火) →羽田
どこでもぐっすり寝られるのが特技の、旅向きの体に生まれた私。今日はロット川の上で目を覚ましました。昨日までは快適と言える25℃前後の気温だったのに、今日は朝からドピーカン。暑~い!イタリア同様の熱気が漂い始めたフランスはミディピレネー地方です。どんなに暑くても、蚊がいないのはとても快適。だけど、日本ではあまりみかけなくなったハエが多いのが玉に瑕・・・
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- その他
- 交通手段
- 船 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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朝、一番の閘門Lockが近づいてきました。左の方に1mくらいの堰堤が見えますね。今ボートは川上に向かっていて、その段差を越えられないため、右に見える水門に向かっていきます。今、水門が閉まっているということは、前のボートも川上に向かったということがわかります。
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ご存知でしょうが、一つの閘門は上流と下流の2箇所の水門がセットになっています。こちらは下流側の水門。その先には上流側の開いた水門があります。
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上流に向かう場合、まず最初に、上流側の水門を閉じる必要があります。水門の上に大きなハンドルのようなものがあり、それをどちらかに回すことにより、門は開いたり、閉まったりします。
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上流側の門が閉まりました。この状態で、今度は下流側の門を開きます。すると、水門の中の水が勢い良く出てきて、下流側の水位と同じ高さになります。
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下流側の水門が開きました。これでボートが水門の中に入る準備が出来ました。
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ボートクルーズ初心者には、リューゼックのクルーズ事務所からインストラクターの係の人がやってきて、丁寧に教えてくれます。
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さあ、いよいよボートが閘門に入っていきます。
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閘門に入り終わったら、下流側の水門を閉じます。水門の上にあるフックにロープを巻き、船が流されないようロープをひっぱります。この作業が結構大変。力が要ります。この状態で上流側から水を流し込み、水位を上流側と同じにします。
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上流側と閘門内の水位が同じになったら、上流側の水門を開け、無事閘門通過です。とても簡単な仕組みですが、結構作業量があるので、2人以上人がいないと時間がかかります。
理屈ではわかっても、えーと、次は何するんだっけ?と作業の順番がわからなくなることもしばしば・・・ -
ボートには、ご覧のような地図も配備されていて、閘門、危険箇所、停泊地、停泊地にある施設等が一目でわかるようになっています。
地図上の赤いドットは危険箇所。近づくなという意味で、緑のドット沿いを航行します。 -
ロット川はともかく、カナル・ドュ・ミディは運河なので、閘門の数が半端じゃなく多いそうです。1日に20箇所ということもあったとか。運河が丘を越え、谷を越えしているのですから、アップダウンが天然の川とは比べ物にならないのでしょうね。
ロット川の流れはとても穏やか。水面は鏡のように滑らかです。周りは緑一色!! -
そうこうしているうちに、また閘門が近づいてきました。写真中央あたりに、赤いブイが見えます。あのブイより先に行くなと言う目印です。
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丘の上には、また一つ城が見えてきました。円錐型の塔がいかにもフランスらしい佇まいを見せています。
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この水門は、前回のものより高さが高いです。ということは、段差が急だということですね。
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皆で作業を分担しながら、ゆったりとした船旅は続きます。自分のやることがあるというのは良いもんですね・・・
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カオールの有名な橋 ヴァラントレ橋が見えてきました。14世紀に作られた、3つの塔が特徴的な橋で、世界遺産「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の一部として登録されています。
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ヴァラントレ橋にも閘門があります。6つあるアーチのうち(全部で8つのアーチがありますが、川の部分は6つ)、川上に向かって一番右側のアーチが閘門になっています。歴史的な橋の下を通る瞬間です。
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ここはとても小さな段差。閘門には一度に複数のボートが入れます。後ろのボートは小型ですね。
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あっという間にヴァラントレ橋が遠ざかっていきます。
この橋には面白い言い伝えがあります。1308年の竣工以来、100年近く完成にこぎつけなかった建築家は、悪魔に助けを求め、橋の完成の暁には彼の魂を売ることを約束します。悪魔のお陰で仕事は速く進み、あと一歩で完成というとき、建築家は魂が勿体無くなり、一計を講じます。彼は悪魔に「ふるい」を渡し、これで水を汲んでセメント職人のところに運んだら、仕事はお終いだよと伝えました。悪魔はふるいで水を汲もうとしましたが、何回やっても水は汲めません。悪魔は負けを認めましたが、すぐさま復讐を誓います。それからというもの何度工事をやり直しても、すぐさま中央塔の北西隅が壊され、塔が完成することはありませんでした。
1880年、橋の修復を委託された建築家のポール・ゴウは、この伝説を耳にし、中央の塔北西隅に石で悪魔を彫刻しました。それは、橋の礎石を壊そうとしたものの、指が石のつなぎ目にぴったりくっついて剥がれない、哀れな悪魔の姿でした。
悪魔の話は、サン・ジミニャーノでも聞きましたね。悪魔はどこでも大人気です。 -
続いてくぐったのは、SNCFフランス国鉄の鉄橋です。
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カオールで2つ目の閘門の脇に、1151年には存在していたという古い粉引き小屋(ミル)のコティCotyがありました。今ではフォア・グラのお店になっています。
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左側にカオールの旧市街が見え始めました。もう少し行くと、ボートの係留地に着きます。昼ごはんを終えたら、カオールの町に繰り出しましょう。
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右側にも、Cabessutの町並みが見えています。塔がいくつか見えますが、先ほど見たヴァラントレ橋の塔に似た塔もありますね。
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無事ボートを係留できました。係留地に現れた鴨の親子。沢山の子連れです。ここで買出しに行ったメンバーを待ちながら、ぼんやり鴨を見て過ごしました。
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係留場所の隣は市民プールかな。この辺りは一大スポーツセンターになっているようで、沢山の施設が並んでいます。
もう気温は十分。日本のようにプール開きなどにこだわることなく、暑くなったら6月でも泳ぐというエスプリです。 -
さあ、ようやく用事が済んで、旧市街に出かけたのは午後3時過ぎ。きちっと時間管理されたツアーではないので、勝手気ままなスケジュール。そこがいいのですが、せっかちな日本人としては、少々時間が勿体無く感じてしまいます。
ロット川にかかるカベシュ橋を渡って旧市街へ。 -
まずは観光案内所を探しましょう。
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こちらがカオールの市庁舎です。トゥールーズでも見かけましたが、フランス南西部はラグビーがお好きなようで、ここにも横断幕がありました。
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観光案内所をミッテラン広場で発見!広場に立つ彫像はミッテランではなく、レオン・ガンベッタ。19世紀の政治家で、カオール出身です。
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道にほら貝のマーク発見! そうでした。フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路には、いくつかルートがあって、その一つがカオールを通るんです。確か、ヴェズレーからリモージュを通る道沿いです。
あらあら、Nちゃんの足が写ってしまいました。ごめん! -
まずは、世界遺産フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路を構成するものとして登録されているカオール大聖堂(聖テティエンヌ大聖堂)に向かいました。
こちらには入口がなさそうです。ぐるっと廻る必要があるのかなあ・・・ -
古いレンガ造りの家が立ち並ぶ横丁を抜けて・・・
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中世の町を彷徨います。
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こんな噴水を見つけました。犬の噴水。全部異なった犬の口から水が吐き出されています。残念なことに飲めないと書いてありました。
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また大聖堂に突き当たりましたが、ここにも入口はなさそう。一体どこから入るんだろう・・・
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奇妙?なこの彫刻は、Marc Petitという彫刻家の方の作品。LE CLOS D'EPICUREというギャラリーの前にありました。
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ようやく入口を見つけて、カオール大聖堂に入りました。入口は南扉口だけだったようです。一人旅のときとはモードが違っていて、何故か殆ど写真を撮っていません。
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内部はとてもシンプルで、やはりこのステンドグラスが辺りを圧倒していました。空から撮った写真をみると、この大聖堂には二つのドームがあって、それがとても特徴的ですが、暗すぎて撮れませんでした。何も描かれていないドームと、フレスコ画が残っているドームがありました。
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外に向かう口があったので出てみたら、そこは回廊でした。1504年にリューゼックの司教アントニーにより作られたものです。
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ゴシック様式で、ヴォールトの文様がとても美しいです。左側に大きなホタテ貝発見!
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所々に飾りがついた柱も素敵ですね。
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先ほど観光案内所で、カオールには秘密の花園がいくつかあるから探してみてねと言われたのですが、ここがそうかしら?まだ準備中?
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やはり表示がありました。秘密の花園の一つです。みっけ!
こちらは大助祭の家の庭だったようです。その昔から、水を循環させる装置を用いて野菜を作っていました。
中世には、野菜は神の創造物であるとされていました。ここでは蜂蜜をとる蜂も飼われていたそうですよ。 -
気持ちの良い回廊をぐるりと一周します。
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再び大聖堂の中に入って、・・・
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最後に、この素晴らしいチャペルを見学。神聖なるコイフCoifと名づけられたチャペルですが、この方がどなたなのか理解していません。天井のフレスコ画の緑がとても印象的でした。
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北扉から外に出ることが出来ました。花模様の彫刻が壁面を覆っています。周りに建物が多いので、この大聖堂、全体像を撮るのが難しかったです。
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これは秘密の花園ではありませんが、美しい緑が町のいたるところで見られます。
ガラス張りのモダンな建物の隣には、古いレンガと石で作った建物が並び、新旧のコラボが見事です。 -
アルビで見たような木骨の家が、ここにもありました。
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市場をみつけたので、暫し見学。
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赤く熟したMirabellがおいしそうでした。プラムの仲間のようです。
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また、秘密の花園のマークを発見しましたよ。
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ありました。秘密の花園といっても、ごくごく普通の花壇ですが、町の人達の花に対する愛情が伝わってくるのを感じました。町ぐるみでお花を育てているんですね。
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観光案内所でもらった地図には主な見所の番号と、それから絵まで出ているのですが、それがなかなか見つかりません。何度も行きつ戻りつして、時間がおしてきました。もしかして、地図の読めない女だったかしら?でも、迷うのも楽しいですねえ。
フランス人の好きなだまし絵をここでも見つけましたよ。これは案内図には載っていません。
右の下の窓に立っている人の手からハラリと落ちた紙切れの影まで描いてあります。以前、リヨンの町で、町中のだまし絵Trompe l'oeilを見て歩いたことがありますが、知らない町でこうして発見するのは町歩きの醍醐味ですね。 -
何の看板だったかなあ・・・
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窓枠、入口の扉の上の装飾がとても凝った造りの家がありました。
さて、カオールの町歩きはこの辺りでお終い。そろそろボートが出航するので、急いで船に戻らなくてはなりません。海のクルーズというのもこんな感じなのでしょうか?私なら、毎度毎度後ろ髪を引かれそうです。 -
カオールのスポーツ施設のある公園。その一角にあるボートの係留地に無事戻ってきました。
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カオールを出て、最初に見える町ラロック・デ・ザルクが見えてきました。この時は知らなかったのですが、後日、私はこの町でボートを降りることになります。
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町の背後の崖の上に建つ、古い小さな教会と、手前の要塞のような塔。これ以外にはなんにもなさそうなちっぽけな町です。
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手前の崖は、間違いなく、昔は要塞として使われていたようですね。
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今日は、もう少し川を上って、一晩停泊します。
そろそろ夕飯。Patriciaのお手伝いをしましょう。今日は何かな?
おいしい!というリクエストに応えたレタスのにんにくバルサミコ酢サラダと -
もう一種類のトマトのサラダ。
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そして、クロックムッシューではなくて、卵が乗っているからクロックマダム。なんだか朝食のようなメニューですが、まっいいか!
この続きは、イタリア、フランス、スペイン勝手気ままな町歩きのたび その44 ル・ロット カオール〜サンシルラポピー(1)で。
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この旅行記へのコメント (2)
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- comestaiさん 2018/11/18 11:55:05
- ボートクルーズ、素敵ですね!
- junemayさん、
こんにちは、comestai です。はじめまして!
いつも旅行記へのご投票、ありがとうございます。
ボートクルーズの旅行記、拝見しました。
なかなか日本では経験できない旅ができて良かったですね。
写真を通じて、comestai もボートクルーズが楽しめました。
力オールのヴァラントレ橋も違った角度から見えて良かったです。
表紙の写真をはじめ、絵画のような写真がありますね。
カメラの絵画モードか何かでしょうか?気になりました。
ボートクルーズの続編、拝見させて頂きます!
フォローさせて頂きましたので、よろしくお願い致します。
comestai
- junemayさん からの返信 2018/11/18 19:55:13
- RE: ボートクルーズ、素敵ですね!
- comestaiさん こんばんは!
4年前の旅日記を見ていただいて光栄です。有難うございます。船旅の団体旅行を間に挟み、前後に一人旅をくっつけた行程は無理やりくっつけたような中身でしたが、バラエティに富んでいて、しかも久々のヨーロッパだったので、非常に新鮮な気持ちで楽しむことが出来ました。
comestaiさんの旅行記を拝見すると、私が訪れた町が満載で、大変懐かしく思いました。私もSNCFには何度も痛い目に遭っていますが、今年のストライキはひどかったようですね。鉄道がダメなら運転とすぐに切り替えられるところが流石でいらっしゃる。免許はありますが、20年以上運転していないので、国内も無理である私にとっては、羨ましい限りです。フランスの田舎町にはまだまだ行ってみたい場所がありますが、交通の便がネックとなっています。
また訪問させていただきます。な〜るほど、そうだったなあ、なんてふんふんうなづきながら拝見しております。私の方こそ楽しみにしております。
junemay
> junemayさん、
>
> こんにちは、comestai です。はじめまして!
> いつも旅行記へのご投票、ありがとうございます。
>
> ボートクルーズの旅行記、拝見しました。
> なかなか日本では経験できない旅ができて良かったですね。
>
> 写真を通じて、comestai もボートクルーズが楽しめました。
> 力オールのヴァラントレ橋も違った角度から見えて良かったです。
>
> 表紙の写真をはじめ、絵画のような写真がありますね。
> カメラの絵画モードか何かでしょうか?気になりました。
>
> ボートクルーズの続編、拝見させて頂きます!
> フォローさせて頂きましたので、よろしくお願い致します。
>
> comestai
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