2014/10/04 - 2014/10/04
158位(同エリア504件中)
玄白さん
午前の酒田の歴史に触れる観光の後は、今宵の宿、湯野浜温泉近くの加茂水族館で、水槽の中でゆらゆら、ひらひら漂うクラゲに癒される半日でした。
加茂水族館は、何の変哲もない地方の水族館で入館者激減で一旦は閉館の危機に見舞われたが、クラゲの展示に特化することで、見事に復活し、今では大勢の入場者でにぎわっています。いわば、旭山動物園の水族館版といったところでしょうか。
若かりし日にはスキューバダイビングに熱中したり、仕事が多忙でストレスが多い年代には熱帯魚を飼ったりと、昔から水中生物に癒しを求めてきた経歴から、水族館でいろいろな魚や水中生物を眺めるのは大好きなのであります。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
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一時は、落ちこぼれ水族館と酷評され、閉館寸前まで追い込まれた加茂水族館。昭和5年に地元有志の人達が設立した山形県水族館として発足。その後紆余曲折はあったようだが、レジャーの多様化とともに入館者数は激減し、一時は年間入場者が9万人まで落ち込んだが、名物館長と言われる村上龍男氏が中心となって、クラゲの展示に力を入れ、大盛況。今年6月には、新館「クラゲドリーム館」がオープンし、4ヶ月で50万人が来館したという。
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こちらは旧水族館。新館がオープンしたため、今は閉館している。
1999年ごろ。展示していた珊瑚にサカサクラゲのポリプがついていたのが、発育したことをきっかけに、クラゲを展示するというアイデアが発案された。クラゲの水族館として知られるようになり、少しずつ来場者数が戻り始めた。常時、30〜40種類のクラゲが展示されていて、ギネス記録にもなっているそうである。 -
とはいえ、クラゲ専門の水族館ではなく、普通の魚たち、主に庄内の日本海にいる魚類を中心の展示もされている。
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エイの 仲間。エラと口が顔のように見えて面白い。
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真鯛。こういう魚は、癒しというより食欲をそそられる。
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不謹慎だが、このイカもうまそうである。
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巨大で、ちょっとグロテスクな水ダコ。タコの仲間としては一番でかい。
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イソギンチャクの仲間。イソギンチャクにはクマノミが似合うのだが、熱帯性の魚は展示しないという方針のようだ。あくまで、庄内の海の生き物に、こだわっているようだ。
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ベニズワイガニ。
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ダーリアイソギンチャク。ダリアの花のように見えるきれいなイソギンチャクである。生息数が少なく、捕獲が難しいイソギンチャクだそうだ。
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ほほえましいクラゲの絵も飾られている。小学生たちのクラゲの絵のコンクールかな?
単なる展示だけでなく、こんなイベントの工夫で水族館を盛り上げようというスタッフの心意気が感じられる。こんなところも旭山動物園に通じるものがある。 -
さて、クラゲ専門の展示スペース「クラゲタリウム」に歩みを進める。普通の魚たちの水槽には目もくれず、一目散にクラゲタリウムに足を運ぶ来館者も大勢いる。加茂水族館=クラゲ水族館というのが定着しているようだ。
まずはオーソドックスなミズクラゲから。 -
タコクラゲ。
サンゴのように体内に渇虫藻を持っていて、光合成でも栄養が取れる植物のような機能も持ち合わせている変わったクラゲ。 -
サカサクラゲ。
加茂水族館が、クラゲ水族館として復活するきっかけとなったクラゲである。かさを下に向けてゆらゆら漂っているので、こんな名前がついたようだ。 -
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サムクラゲ。小さなクラゲをえさにしている大型のクラゲ。
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しいたけのかさのようなクラゲ。こんなのが、かさをひらひらさせて水の中を漂っているのを眺めていると時が経つのを忘れてしまう。
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かさの回りの触手の先端がピンクできれいなクラゲ。その名もハナガサクラゲ。
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かの有名なオワンクラゲ。
そう! 2008年にノーベル化学賞を受賞した、ボストン大学名誉教授、下村脩博士が、緑色蛍光たんぱく質を抽出するために、自宅近くの海岸で家族総出で捕獲していたという「ノーベル賞クラゲ」である。
下村博士は2010年4月2日に、クラゲが縁で加茂水族館の名誉館長を務めたそうだ。 -
オワンクラゲを下から覗き込む。
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大型のキタユウレイクラゲ
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イチオシ
カザリクラゲ。小さくて、かわいらしいクラゲだ。かさがまん丸なのが特徴。
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ベニクラゲ。これまた、ちっちゃくて愛らしいクラゲだ。
寿命が来て萎縮して沈んだクラゲからポリプが出来てクラゲに戻る。いわば老人が死ぬ直前に赤ん坊に戻り永久に個体死しないというようなもので、若返りを繰り返す不老不死のクラゲだ。実際に、この地球上に不老不死の生物がいるというのはオドロキ! -
ベニクラゲをアップで。
かさの中の赤い部分は胃袋だそうだ。なんだか、フルーツゼリーがぷかぷか水中をただよっているようだ。 -
イチオシ
オキクラゲ。長い触手をゆらゆらさせて漂っている姿はとても美しいが、触手にはかなり強い毒を持っている。名前の通り、外洋性のクラゲ。
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ウリクラゲ。文字どおり瓜のような形をしたクラゲ。名前はクラゲだが、かさと触手を持っているいわゆるクラゲの仲間ではなく、有櫛動物という一種のプランクトンのような生物らしい。
体の表面にある櫛板という部分に虹色の光が走り、さながら生きる水中イルミネーションである。写真では表現できていないが、とても美しく、見飽きることがない。
虹色の発光がよく見えるように極端に水槽内を暗くしているので、手振れでボケてしまった! -
ツノクラゲ。これもウリクラゲの仲間で、きれいな虹色を体表面で発光させている。
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ブルージェリー。とても美しい透き通った青色のかさを持っている。まさに泳ぐ海の宝石といったところ。
こんな美しい色のクラゲや、ウリクラゲのように虹の七色を光らせながら水中を漂っているのを見ていると、癒されるな〜。 -
アンドンクラゲ。
水槽で泳ぐ姿は優雅だが、カツオノエボシと同類のいわゆる電気クラゲで、刺されると猛毒により激痛が走るという。 -
カブトクラゲ
これもウリクラゲの仲間で、体の表面を流れる虹色の発光がとても美しい。 -
カブトクラゲをアップで
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これもカブトクラゲ
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ニチリンヤナギクラゲ
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イチオシ
アカクラゲ
これも強い毒をもっている。かさの模様が旧陸軍の連帯旗に似ているというので、レンタイキクラゲともいう。 -
ヤナギクラゲ
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キタミズクラゲ
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これもキタミズクラゲ
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イチオシ
アマクサクラゲ
これも刺されると激痛が走るらしい。クラゲの類は泳力はなく、水の流れに身を任せてプカプカ漂っているだけなのだが、これが見ていて飽きない。水に逆らってグイグイ泳いでいたら見飽きてしまうのではないかな・・・ -
この水槽は、カラフルな照明の演出がされている。ミズクラゲのようだ。
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イチオシ
クラゲタリウム最後の見せ場は、この直径5mはあろうかという大水槽。その名はクラゲドリームシアター。青色LEDで照明された水槽の中に約一万匹のミズクラゲが漂っている。
この水槽の前に佇んでいると、あたかも無重力の宇宙空間を自分もクラゲと一緒に漂流しているような不思議な感覚になる。
腰掛けてじっくり眺められるように、座る場所もある。 -
水槽に近寄って撮影してみた。
クラゲタリウムの外に出るとアシカの部屋があったり、アシカショーをやるプールもあるが、ここではアシカは脇役。ここはパス! -
外では、ウミネコの餌付けをやっていた。希望する来場者が、ウミネコが飛び交う上空に小魚を投げ上げ、うまくキャッチすれば拍手喝采!
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ここの海岸の海鳥は、ウミネコが多いらしい。
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ここでは、クラゲは見るだけのものではなく、食べるものでもある。こんなユニークなものを売っている。まあ、クラゲそのものは無味無臭なので、ヨーグルトやソフトクリームに混ぜても違和感はないのだろう。今回はトライしなかったが・・・
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山形名物といえば玉こんにゃく。その玉こんにゃくを彫刻してクラゲに見立て水槽で泳がせている。ハハッ!
平日にもかかわらず、かなりの人で賑わっていて、ひとり静かに、水中で揺らめくクラゲを眺め続けるという雰囲気ではないが、ファンタジックな癒しの空間でのひと時を過ごすことができた。
このあとは、近くの湯野浜温泉「海辺の宿 福住」へチェックイン -
温泉も料理も良いが、この宿の一番のセールスポイントは、日本海に沈む夕日の眺めである。
部屋からの眺め。あいにく水平線には雲が多かったが、雲の切れ目からのぞく夕日に照らされてオレンジ色に輝く日本海が美しかった。 -
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今宵は珍しく部屋食。新鮮な海の幸で酒が進むが、明日は鳥海山登山。ほどほどにしておこう。
昨日の鳥海温泉よりかなり南の方なので、鳥海山へのアクセスには時間がかかる。翌朝は朝食をキャンセルし、かわりに朝食弁当をたのんでから就寝。
以下、山の紅葉と温泉を巡る山形の旅⑥に続く
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この旅行記へのコメント (5)
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- こあひるさん 2014/10/23 14:11:49
- くらげいいですね〜!
- 師匠、こんにちは!
加茂水族館、今年春に鶴岡にいったときにはリニューアルオープン直前だったのですよ〜。イルミがなかなかおもしろそうで、行ってみたいんですが・・。
ライトアップされたクラゲは、クラゲとは思えないほど幻想的ですね〜。ゆらゆらとした動きもいいのでしょうね〜。
写真きれいに撮れていますね〜〜、さすが師匠。
そのうちやっぱり行ってみたいと思いました。
こあひる
- 玄白さん からの返信 2014/10/23 22:47:30
- RE: くらげいいですね〜!
- こあひるさん こんばんは〜
クラゲがゆらゆら、プカプカ水中浮遊する様は、ボーッと見ていると時間が経つのを忘れます。(^ ^)
水槽の中は目で感じるより暗いので、手持ち撮影ではきついですね。かといって、大勢のお客さんが狭いところにひしめいているので、三脚なんか使えませんが・・
数打ちゃ当たる式で、シャッター押しまくり、良いのだけ選びました。(^ ^);
こあひるさんは手持ちで低速シャッターで撮影してもブレが少ないから大丈夫じゃないかな。
機会があったら、ぜひ行ってみてください。これから新しい企画があるかもしれませんよ。
では・・・・・
玄白
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- ミッキーマーチさん 2014/10/22 14:38:10
- 癒されそうですね
- こんにちは、玄白さん。
加茂水族館に行かれたんですね〜。
再生する水族館のドキュメンタリー番組で見たことがあります。
私の中のクラゲのイメージは、あまりいいものではありませんでした。地引網にかかってきた、汚い邪魔もの…(重たくて、どかすのが大変でした。)
この水族館の様子を見てから、全く違うものとなりました。
水に漂う小さくてきれいなクラゲは、見ているだけで癒されそうですね
玄白さんの写真のおかげで、一つ一つ、細かいところまで見ることができました。
機会があったら、是非行ってみたいものです。
ミッキーマーチ
- 玄白さん からの返信 2014/10/22 23:33:15
- RE: 癒されそうですね
- ミッキーマーチさん、こんばんは
>
> 私の中のクラゲのイメージは、あまりいいものではありませんでした。地引網にかかってきた、汚い邪魔もの…(重たくて、どかすのが大変でした。)
>
→まあ、普通は、そうですよね。邪魔者どころか、種類によっては危険生物ですから(^ ^)
でも触ることなく、水槽の中でゆったりと漂っているクラゲを眺めているだけなら、見ている自分もゆったり、おだやかな気分になれていいものです。昔、クリオネを使ったTVコマーシャルが話題になったことがありましたが、それと共通するところがありますね。
ところで、ミッキーマーチさんは、漁師の娘さんだった??
玄白
- ミッキーマーチさん からの返信 2014/10/23 00:29:56
- RE: RE: 癒されそうですね
- 海なし県、埼玉生まれの埼玉育ちです(笑)
以前千葉に行った時、観光地引網体験をしたもので…
紛らわしくてすみません(#^.^#)
ミッキーマーチ
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