2014/09/12 - 2014/09/21
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gyachung kangさん
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モンスーン明け間近、中国雲南への旅
デチェンチベット族自治州の香格里拉から戻ったあと世界遺産に登録されている麗江の旧市街に初滞在。
古の街並みをゆったり歩いてみる。そんなつもりの事前のイメージは大きく裏切られ、全く別の雲南の現実を知る驚きの旅になった。
中国の現在を先どりする街、麗江。
そう言ってもいいかもしれない。
旅は毎回毎回、既成概念をアッサリと叩き壊す。それを改めて思い起こした今回の雲南。これだから面白過ぎてやっぱり旅はやめられない!笑
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- 中国国際航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
9月16日夕方、香格里拉発のバスは麗江に着いた。後半はこの麗江を見る。これが今回の旅のもう一つの目的だ。
まずは宿探し。
世界遺産に登録されてから既に15年以上経っており古城エリア内外とも宿は豊富らしい。
私的な好みは言うまでもなく古城内ステイにこだわりたい。しかしこれだけ広さのある城内では宿までの道が覚え易いかどうかが鍵になる。
で、メイン広場から続く坂道に注目、頑張ってスーツケースを引っ張り良さげなゲストハウスに投宿を決定。
600元の部屋は丁重にお断りし、中庭に面した1階の角部屋。
ツイン@160元で。
ところで雲南入りしてからクレジットカードの出番がない。ここもキャッシュオンリーになる。 -
これはゲストハウスの中庭の一つ。
-
2階の開放テラス。こんな琴が置いてあったり、ちょっと感じが良い。
-
そんな麗江だが、これが古城の入口になるところ。当時の江沢民直筆サインが書かれこの前を大きな水車がくるくるまわるわかりやす〜い記念撮影スポットになっている。
-
世界遺産登録の根拠は明清代の建物がまんま今に残る保存状態のいい街並みと
-
なんといっても、これこれ!
この惚れ惚れするよ〜な往時を受け継ぐ瓦屋根の景色になる。 -
これは現在もこの麗江に根をはる少数民族、納西(ナシ)族の文化と漢族文化がミックスして生まれた独自の様式なんですと。
-
ハイ、のんびりとおしゃべりして寛ぐ納西族のおばあちゃん達。
このブルーが納西のお召し物。
街の中で粋なアクセントになってるわけです。 -
ね。
で古城内はこんな石畳に木造の建築で
水がサラサラと流れ -
こんな涼しげな演出がさりげなく路上にあったり
-
おばちゃんが道端で柿を剥いて売ってくれたりする。
そんな、タイムスリップしたかのような懐古な空間に思うわけじゃあないですか、普通は。
確かにそれは麗江の一面
でも、すべてではない。
ハッキリ言うと今の麗江の表の顔は
むしろこっちだったと言うのが正解↓ -
まあ、集まる集まる人だかり。
この写真は全く手ぬるいカットで、実はどの通りも人の波、波、波。
まともに歩けない。驚くべきツーリストの数である。 -
日が暮れると城内の館がこんな雰囲気になっているその一方で
-
あちらこちらのお店の軒先では
ドラマーが太鼓を叩いてCDを売り -
飲食店では隣りに負けじと
大音量ステージショーのサービスが展開 -
客に注目を集めるためなら
孫悟空も雇う、何でもアリの営業が
毎晩繰り広げられる。 -
うちは新鮮なお肉ですよ〜
捌きたてよ〜
とか -
ダンナどうですか?
ダンナのためにイイ感じで焼けてきましたよ〜
とか、とにかく頑張る。 -
さらにさらに
城内のあちこちでモデル登場。
四六時中撮影が行なわれている。 -
おおっイイねえそのポーズ☆
みたいな。
それはそれは賑やかで華やかな
連日連夜ツーリストがお金を落としまくる街。それが麗江なのである。
オフシーズン只中でこの状態なら国慶節など一体どうなってしまうのか?
考えただけでも空恐ろしい。 -
かつて「イスパハーンは世界の半分」
と名言を残した歴史家がいたけれど
彼が生きていて麗江を訪れたら「麗江は世界の半分」と訂正したに違いない。その位に思えてくる。
と、こうして金ピカの麗江の喧騒はようやくようやく更けていくのであります。 -
そんな麗江だがもちろん落ち着いたスポットも有り。
これは翌日訪れた黒龍潭公園。
観光客が訪れる公園でもあるし、地元納西の方たちの憩い場所でもある。 -
ご夫婦で。リラックスタイム〜
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散策ももちろん楽しめる。
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湧き出る池の水が玉のように美しい、と言ういかにも中国らしい公園だ。
-
次に訪れたのが黒龍潭公園から4キロ離れた古鎮、束河。スハ、だ。
ここも麗江同様に保存の良い明清代の街並みが味わえる。
古来、茶馬古道の要衝として繁栄した麗江や束河。今でも何の違和感もなく
馬が闊歩する。おじさんも馬上姿がごく自然にサマになる。 -
綺麗な小川が流れる。川には金魚?錦鯉? 鮮やかだ。
-
食材も豊富。まるで東南アジアの市場のような楽しさ。
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松茸もこの辺りでは大量に採れる。
日本向けも確かあるんじゃないかな。 -
ザリガニもON SALE。こういうの見ると雲南の持っている豊かさが滲んでくる気がする。
-
小雨が降りカフェで休憩。
ここで永遠に休憩するのも悪くない!笑笑 -
おっと。
やっぱり束河でも撮影が。まあ街並みがこれだけ絵になるわけだから納得。
本当にセットなんか要らないわけだ。 -
夕食に納西焼き肉。これは見た目どおりに美味しいです。ご飯とのマッチング言うことなし。
-
ここは翌日訪れた街、白沙、バイシャーだ。街と言うよりここは村。
-
有名な壁画を観に観光客がやって来る。これはレプリカで本物は撮影禁止。キーパーが居てカメラの動きをガッチリブロックしてました。
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白沙村の目抜き通りに面した家で。
中を覗くと白昼から麻雀に興じる納西のお父さん達。ローカル度抜群の光景。 -
私のモットーは一街一食。(すみません)この村の食堂でチョイスしたのは竹筒飯。これも納西フードです。何食べても外れがないなあ。
-
今日も雨が降る。雨に濡れる白沙。
実はこの村にも観光を目的とした開発のラッシュが迫っていた。
観光は大きなお金を地元に落とす。
麗江の成功が経済発展、ことに内需拡大のモデルケースとして次から次へと転用されているのだろう。それは雲南だけでなく中国国内全体に及ぶ。
白沙は既にブティックホテルが開業し道路は至るところ整備中である。三年後が楽しみ?いや心配? -
路線バスが来た。麗江の古城に帰ろう。乗車賃は僅か1元。公共交通機関は未だに安い。
ところでこのバスで座席を譲ろうとしたら老人2人、共に断られた。いや、わしゃ大丈夫じゃから、という雰囲気で。対して当たり前のように譲られる座席を待っている日本を思い出し、ちょっと痛い感覚に。 -
麗江と言えばもうひとつ。
スペクタキュラーな自然も待っている。
3日目に訪れたのはあの余りにも有名な玉龍雪山風景区。
写真はその入口にある藍月谷の景色。 -
この色に目を見張る。いや、素晴らしい。
-
もうひとつ。まるでCGの世界だ。でもこれがリアルにある。
-
こちらは少し下流の湖。水の色が違っている。いわゆるグレッシャーミルクだろうか?石灰岩の色である。
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その次は雲杉坪。
なかなか雰囲気のいい森を歩く。かなり原始の森の匂いがする。 -
そしてこのメドウに突き当たる。
んんん、深呼吸。
マイナスイオンいただきまくり。
晴れていればメドウの向こうに守り神玉龍雪山の雄姿が拝めたはず。 -
全て上手く行く旅は無い。
晴れてくれるのをこの日まで待ったが
結局今日も雲は居座り続けた。
せめて、玉龍雪山の喉元まで行こう。
ロープウェイに乗る。 -
ロープウェイで一気に高度4500mの世界。
日本にいたら絶対に体験できないゾーンに初めて入る。
そしてこの先がホントの正念場。
30分ステップを登らないとゴールにならないのだが、3分登ったところでもう息が切れる。空気が薄くカラダがついてこないのだ。携帯酸素ボンベを買っておくべきだったと後悔しても遅い。
とにかく進むしかない。 -
執念の到達!
4680m地点。
あまりの荒天にこの日はガラガラだったと思う。 -
てなわけで、当然ながら玉龍雪山のテッペンは拝めず。
ならばもうひとつの見どころ、玉龍氷河をしっかり眼に焼きつける。 -
展望テラスにはこの時7、8人程しかおらず北半球最南端に位置するこの氷河をほぼ独占で鑑賞する。いや、我ながら旅の中では無類にシブトい、と心底思った!笑
-
旅の最終アクティビティ。
翌日、大峡谷を観に行く。
雲南の三江併流地区として世界遺産登録されている秘境スポット、虎跳峡がどうしても見たい。
ここに個人で行くには馬鹿高いタクシーチャーター代が必要となる。
旅も最終日を迎え私の経済もそれを許さず、宿に近い旅行代理店のツアーを発見。乗り合いで一日160元にディスカウントしてくれ即決した。
さすが世界の麗江である!笑
写真はまず先に立ち寄った長江の第一湾である。ただしデカ過ぎて何が何だかよくわからないというのが難点の名物スポットだ。 -
次に茶馬古道博物館に寄る。
今更ながらだが、茶と馬を交易した古道、この響きにグッと来る。こういうのに弱い。 -
茶と馬のみならずいろんなものが行き交った。果てはチベットラサまで。
まあ雲南のシルクロードと呼んでいいだろう。 -
ランチはこのお店。日本的にはドライブインか。ツアーメンバー13人で仲良くいただく。ご飯をよそい合ったり、おかずの皿を回しあったり。中国人がこんなに普通に気を遣うシーンを初めて見た。もちろんリーベン代表は私のみ。
-
ドライブインの玄関先もまさにモノ売り場状態。そこで売っていたキノコ群。お客さんいかが?とセールスされたがとても買えない。色んな意味で。
-
午後1時。いよいよ来ました。
最終目的地の虎跳峡に。
ガイドが叫んだ。
「みなさん、ここに戻るのは3時で。では今からフリー!」
そう来なくっちゃ〜! -
金沙江、つまり長江の源流部分である。秘境感満点のこの道を歩く。この先には虎跳峡が待っている。
-
おっと。虎の口までやって来たぞ。
-
遂に姿を現した。
どうやらあそこが虎跳峡らしい。 -
虎跳峡にせり出す展望台が!
-
真横から見る。
今はまさに雨季の終わりでとてつもない水量。
その昔、ある虎が金沙江のこのポイントで対岸に飛び超えたと言われる。
とは言え、実際問題虎がどこまでやれるかは想像するだけ無駄であると小学生でも瞬時にわかる。ガッツに溢れた虎ならば、とかいう問題をはるかに超えている。虎の命が幾つあっても足りない。ここはそういう場所。 -
どれだけ圧倒的な迫力かと言うと、
これを画像で伝えるのは難しい。
カメラを構えていたら大波が来てスプラッシュヒットを浴びた。
普通なら悲鳴なのだが、なぜだかみんな大喜びである。これがすべて。
そして水は流れ長江となり東シナ海に注がれて行く。恐るべき川である。
人間は絶対にかなわない。
隅田川と多摩川が100本束になってかかっても、やっぱりかなわない。 -
満足してバスが待っている入口まで急ぎ足で戻る。
と、空を見上げるとこの蒼さ。
やっぱりゆっくり歩いて戻ろう。
ガイドも文句は言わないだろう。きっと。 -
旅の時間が足りずトンパ文字の学習も出来なかった。
-
古城の小川で洗濯ものをしているお母さんの手伝いも出来ませんでした。
-
でも古城内で最後の夜、偶然出会った彼のように心地のよい疲労感に包まれて今回の雲南の旅は無事終了。
-
雲の南の国に別れを告げる。
へへへ。なかなかやるじゃん雲南。
さて、日本に帰ります。
また今度、よろしくね!
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この旅行記へのコメント (2)
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- スイカさん 2015/03/24 21:56:14
- 虎跳峡、凄過ぎます!!
- はじめまして、スイカと申します。
虎跳峡の写真、本物なんですか!!?
展望台の人の写真なんかジオラマみたいですね。
こんなに激しい流れ、水量で、こんな近くに居て、危険じゃないんでしょうか。
それとも、何か特殊な写真の撮り方してるのでしょうか。
まるで、怪獣映画の画面を見てるようです。
私なら、怖くてとても近づけそうにありません。
ほんと、驚きました。
貴重な写真と情報ありがとうございました。
- gyachung kangさん からの返信 2015/03/24 23:17:09
- RE: 虎跳峡、凄過ぎます!!
- スイカさん
初めまして。コメントありがとうございます。
写真はもちろん本物。愛用のSONYのnex5で撮影、
ミニチュアの効果を使って撮っただけです。
虎跳峡に行くなら絶対に夏。水量には絶句します。
中国は欠点もあるけれど、飽きない。何故ならとにかく
ワイルドだから。いろんな意味で。
私はまだ四川省に訪れたことがないので、
そろそろ行ってみたいですね。
パンダは別格の動物ですからね。
スイカさんとは成都あたりでお会いしましょう笑
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